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ドクトル・ジバゴ

Doctor Zhivago

Doctor Zhivago
1965年
アメリカ・イタリア

ボリス・パステルナーク原作
デヴィッド・リーン監督

オマー・シャリフ、、、ユーリー・ジバゴ
ジュリー・クリスティ、、、ラーラ(ユーリー・ジバゴの愛人)
ジェラルディン・チャップリン、、、トーニャ(ユーリー・ジバゴの妻)
トム・コートネイ、、、パーシャ(ストレハニコフ、)

「アラビアのロレンス」1962年のオマー・シャリフが詩情豊かな魅力あふれる男を演じていた。
片や砂漠、片や雪原、、、過酷!
ロシア革命、革命後の厳しい現実が荘厳な大自然のもと、稠密に描かれている。



暫く見てつくづく感じたのは、ドクトル・ジバゴは優れた人格であるが、それを支えるふたりの女性の何と素晴らしいことか。
それは、終わってからまた最初にDVDが戻った時に気づいた。
ラーラの娘の名がトーニャなのである。
これは何を意味するのかと思うと、、、このふたりの女性の品格の高さに感動してしまった。

確かに、ジバゴを巡って、どちらの女性も相手の存在を充分認識していたにも関わらず矜持をもち、お互いに尊重し合い、深い敬意を抱いていた。でなければ、ラーラが彼の正妻の名前を自分の娘に付けるはずはない。当然トーニャがそうされるに相応しい高潔な女性であったからでもある。

詩人として個人的な世界に傾倒し過ぎると批評されたジバゴであったが、芸術が個の場所に徹底的に拘らずに普遍性に抜けられるはずはない。これは断言する!
その個人性がブルジョア的としか理解できないなんて、、、何という情けなさ。
そもそも最初から個はない、等といっている知性のない輩に、ファシズム以外に走る道はない。
白軍も赤軍もあったもんじゃない。同じ穴の狢だ。
またこういった輩は額面しか問題にせず、本にしても文字や文面のみにしか目がいかない類の低脳ぞろいである。
(そういった目線で検閲や改竄などを偉そうに行う)。
これは、所謂、社会的良識派とか評される連中に言えることだ。
ファシズムはこの辺の連中の心性にこそ確かに巣食っている。
(今現在の話である。ジバゴの頃の話ではない)。
単に知の堕落である。


結局、ユーリー・ジバゴが残したものは、ラーラに対する深い愛を綴った詩だけかも知れぬが、それが普遍性を持ち得たことは、彼の葬儀に現れた参列者からも窺えるものだ。
この時期だからこそ、政治を振りかざさない知性に好感が持てる。


ダムの建築現場で今や将軍職にあるジバゴの義兄がラーラとジバゴの孤児トーニャと出逢う。
彼は彼女に力になりたいと告げる。
最後に彼女がバラライカの名手であることが分かり、それを背負って歩いている姿を映してエンドロールとなる。
祖父からの隔世遺伝~血筋を確かに示していることをその義兄は確認して微笑む。


ナスターシャ・キンスキーのお父さんが出ていたことを知った。
列車の中で激しく悪態をついていた。
ドクトル・ジバゴとある意味対極にいながらその純粋さでは同等の感じを受ける男だ。

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COMMENT

素晴らしい☆

相変わらず
素晴らしいレビューですね。
各センテンス
そのすべてに
重みがあって。

強く、深く
共感しています

原作者のパステルナークは
映画そのものより
GOMA さまのレビューにこそ
満足されていると思えるほどに…。

〉芸術が個の場所に徹底的に拘らずに普遍性に抜けられるはずはない。

GOMA さまらしい確信。
あなたの魅力の象徴のようでもありました。




ありがとうございます☆


> 原作者のパステルナークは
> 映画そのものより
> GOMA さまのレビューにこそ
> 満足されていると思えるほどに…。

原作を読んでいないもので、映画でしかその世界は推し量れませんが、SAKI様にそう仰って頂くと率直に書いた甲斐があったとおもいます。嬉しいです♡

>
> 〉芸術が個の場所に徹底的に拘らずに普遍性に抜けられるはずはない。
>
> GOMA さまらしい確信。
> あなたの魅力の象徴のようでもありました。

ありがとうございます。
実はここを共感してもらえるか否かで全く世界が異なります。
この共感なしに理解など絶対にありえません。
それだけは、確かです。


また、是非お立ち寄りください。
お待ちしております。


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GOMA28

Author:GOMA28
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