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ローズマリーの赤ちゃん

Rosemarys Baby001

Rosemary's Baby
アメリカ
1968年

ロマン・ポランスキー監督・曲本


ミア・ファロー、、、ローズマリー・ウッドハウス(若妻)
ジョン・カサヴェテス、、、ガイ・ウッドハウス(ローズマリーの夫で俳優)
シドニー・ブラックマー、、、ローマン・カスタベット(隣のおじさん)
ルース・ゴードン、、、ミニー・カスタベット(隣のおばさん)


ダコタ・ハウスで撮影が行われたことでも有名なこの映画、一度見たいと思いながら、やっと観る事になった。
1966年6月に子供が生まれる話である。
”666”である、、、。

実際に周囲の者たちは悪魔の下僕であったのだろう。
ローズマリーの幻覚ではない。
どう見てもそうなのだが、そうでない可能性も残す。
(悪魔に犯される夢を見て妊娠と言う発端からして、何とも言えない余地が残る)。

肝心な部分は曖昧にしていたり、隠したままでいるなど、上手い演出だ。
あかちゃんも結局、こちらにはどんなあかちゃんなのかは、分からないまま。
もし、これが単なるマタニティブルーだったりしたら、其方のほうが遥かに異常だ。
(精神的に深刻な状態といえる)。
全てが悪夢と言ってしまえばそれまでだが、、、。

この熟れたサスペンス感覚、そして誰もいなくなったにも近いものを感じた。
ゆっくりした焦らすようなテンポでじわじわ締め上げてくる展開は実に熟れている。
(最近の映画にはまず見られない速度感だ)。
また、即物的恐怖では来ない。(スプラッターはない)。
見せないで想像させ感じさせる映画だ。


ローズマリーの次第に周囲の人間が信じられなくなる感覚と追い詰められる心理に共振する。
隣の鬱陶しい老夫婦がしつこく持ってくる食べ物が全て不味くて体に異変を呼ぶ。
彼らから紹介された有名な医者というのも、完全に診断や措置は異常だ。
夫までがどうやら彼らの仲間で、ライヴァルの俳優に呪いをかけたらしい。
衣服の片割れや小物を奪い、呪いをかけたり、食べ物に毒を混ぜたり、、、身辺に次々起きる恐怖では身もこころもおかしくなってしまう。
チョコレートムースが壁の味がするなんて、、、堪らない。
薬も何を飲まされているのか分からない。
(だが、妊娠しているときは、変なものを食べたくなったり、これまでの好物が美味しくなくなったりはすると言うが)。
例えこの事態が思い込みだとしても、その切羽詰まった恐怖に押しつぶされてしまいそうになる。

ついに、半狂乱となった時に出産を迎えるに至ったが、気が付くと死産であったと、疑わしい医者が言う。
だが、何処からかあかんぼうの泣き声を聞き、その部屋に行ってみると、、、。
黒い揺籃に、自分の産み落としたあかんぼうらしき気配があるではないか。

その場にいる周りの者たちの尋常でない様子。
彼らはことごとく悪魔崇拝者であった。
異常な集会である。
チベット旅行中のはずの例のお隣老夫婦もしっかり陣取っており、、、。
そして彼女はその揺籃の中を覗いて絶叫する。
「わたしのこどもに何をしたの!この子の目は何!」
「父親の目にそっくりじゃろう!その子の父は悪魔じゃ!」
こう言われてしまっては身も蓋もない。

それまで、ローズマリーは、自分のこどもを悪魔の生贄に取られるものとばかり思っていたが、、、。
彼は、悪魔の世継ぎとして生まれてきたのだ。
彼女は悪魔の母ということである。
周囲を見渡し、この立場も、受け入れ難いものである。


しかし結局、ローズマリーは我が子としてそのあかんぼうを受け入れようとする。
やはり自分の腹を痛めて産んだ子だ。
その子がどんな子でも、、、?
昨日の映画では、自閉症の息子に母親は向き合えなかった。

彼女はその子をしげしげと幾分和んだ表情で見つめる、、、。


1960年代の話だが、ミア・ファローの雰囲気、ファッションは、とても時代を超えたものを感じた。
独特のコケティッシュな魅力の持ち主であろう。
お隣老夫婦の気持ち悪さが尋常ではなかった。
夫は、ただ役がもらいたいだけで彼らに協力していたようだ。(あかんぼうを犠牲にして)。
間違いなく破局であろう。


やはり、現実の話に思えるが、これが妄想であったら、恐るべきものである。


ナタリー・ポートマンの途轍もない幻想映画「ブラック・スワン」は、彼女が言うには、この「ローズマリーの赤ちゃん」と同じ血筋にあたるそうだ、、、。

そう言われれば、そうかも知れない。



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