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カサブランカ

Casablanca002.jpgCasablanca003.jpg

「君の瞳に乾杯」
Here's looking at you, kid. (何で君の瞳に、、、なのか?)

Casablanca
1942年
アメリカ

マイケル・カーティス監督


ハンフリー・ボガート、、、リック・ブレイン
イングリッド・バーグマン、、、イルザ・ラント
ポール・ヘンリード、、、ヴィクトル・ラズロ
ピーター・ローレ、、、ウーガーテ
クロード・レインズ、、、ルノー署長
コンラート・ファイト、、、シュトラッサー少佐
シドニー・グリーンストリート、、、フェラーリ

「時の過ぎ行くままに」" As time goes by"が何とも切なく流れる、、、。
確か3、4回にわたり「君の瞳に乾杯」があったが、コンテクスト上ちょっと不自然に感じるところもあった。
つまり、浮いている。単にキザ、、、。

フランス領モロッコにある、アメリカにゆくための寄港地カサブランカが舞台。
二次大戦にアメリカが参戦した1942年に制作されたもの、というからやはり驚きでもある。


名台詞でも有名な映画である。
「昨日何してたの」
「そんな昔のこと覚えてない」
「今夜会える?」
「そんな先のこと分からない」
これでいけたらいいね。

「大砲の音それともわたしの胸の鼓動?」というのもある。
これはかなり凄い。心臓に悪い。いや、よいのか、、、。


パリにいたアメリカ人リックは、カサブランカで酒場を経営している。
「カフェ・アメリカン」である。よく分かるのだが、、、ちょっと微妙な店名でもある。
そこに突然、かつてパリでの恋人イルザが反ナチス活動家ラズロを伴ってやってきたことからドラマが始まる。

どうやら、リックやその周辺の人々は、親独政権であるヴィシー政権に距離を置いている(アンチの)ようだ。
彼の店には、反独レジスタンスたちが見え隠れしている。
情報のやりとりの場所ともなっているらしい。

しかし、彼自身は、虚無的な雰囲気に包まれている。
実は、かつてはムソリーニのイタリアに対抗する勢力に武器を流したり、反ファシズムのスペイン国民統一戦線に属していたという。しかし、パリで恋に落ちた女性に裏切られた事で、やる気を無くしてしまった、、、。
つまり、それほどの女性だったのだ。
イルザというヒトは。

確かにイングリッド・バーグマンである。
いれば、浮かれて、いなくなってしまえば、やる気なくすのも分かる。
ヴィクトル・ラズロも彼女がいてくれるのでレジスタンスの指導者を頑張れるのだ。
これは、最後にリック・ブレインの言った通りだろう。
確かに革命やレジスタンス活動には、美女(ミューズ)が絡んでくる。
これは、芸術も含めて、そうだ。
士気が昂まるというものであろう。

ここでは、所謂三角関係であるが、、、。
イルザに対するリックとヴィクトルの愛情の質が異なる。
リックは情熱的な燃えるようなものであったが、ヴィクトルは理解と寛容により包み込むような関係である。
イルザは、前者を取ろうとしたが結局、リックに身の振り方を一任したためヴィクトルと海を渡ることになる。
レジスタンス運動頑張ってくれ、となる。


この映画、実に細かい演出(小道具)が効いている。

リックがドイツ銀行の元頭取を門前払いしたり、ドイツ銀行の小切手を破り捨てたり、、、。
ラズロたちに協力を申し出るスイス人が「ロレーヌ十字」のついた指輪が見せて信用させるところ。
リックの店で、ドイツ軍が「ラインの守り」を歌い出すと、すかさずラズロが指揮し「ラ・マルセイエーズ」で対抗する。
ルノー署長が「ヴィシー水」と書かれたミネラルウォーターをゴミ籠に投げつけるところなど、その後の展開、リックとカサブランカからトンズラしようというシーンにまで繋げる。元々、彼も警察官でありながら隠れレジスタンスであったか。
など小物をうまく使うお手本的な映画である。

さらにイルザとの関わりでは、、、
最初のパリでの別れの際のリックが受け取った手紙である。インクが霧雨で滲んでいくところ、、、。
セリフで目立つのは「君の瞳に乾杯!」であるが、ちょと唐突に思える。
そんなに名台詞なのか?
えっと言って笑われないダンディズムのコンテクストが効いているのか、、、?それともハンフリー・ボガート効果か?(もっとも、日本語訳(日本国内)のレベルの問題である)。
後は、ずっと画面上にキザな言い回しは散りばめられている、、、。


リックが、若いブルガリアからアメリカに渡りたがっている夫婦をわざと賭博で勝たせ資金を作らせるところも、カサブランカでリックの信用が高い理由の一端であろう。
リックの人情家である部分が彼の信用をもっとも支えているところのようだ。
フェラーリ!(イタリア人だ)という裏社会の実力者とも繋がっている。

ピーターローレの名演技をもう少し見たかったところだが、あえなく逮捕され殺されてしまった、、、。
ドイツ兵を殺して通行証を奪ったのが彼ウガーテかどうかは明らかにはされないが。
彼はレジスタンスの活動家としてだけでなく、金目当ての闇屋でもあったようだ。
人情家のリックに見放されては、もはやおしまいだ、、、。

最後に、リックは恋愛よりも思想(政治)を取る。これも一種のロマンであるが。 
戦時下の緊張関係の内であれば、恋愛関係もストイックになる。
結局、ギリギリの状況における本当の恋愛感情を確認し合うのだが、リックはその上で、反ファシズム運動に改めて加担する事にする。
イルザは自らを納得させようという表情で、ヴィクトルとともに飛行機に向かう。
(わたしは、一瞬、ここで翻って戻ってはこまいな!と息を飲んだがそのまま飛行機に乗り込んだ)。
どうやらルノー署長は、彼らの手助けをする、ところから支援者であることが分かる。
活動家夫妻を見逃し、リックがシュトラッサー少佐まで撃ち殺しても、彼を守ったのだから間違いない。
単にだらけた賭け事好きの好色警官でもなかった。

飛行機を見守り、、、
「思うに、これは素晴らしき友情関係の始まりだな。」(ルノー署長)
新たにコンビができて、終わり。

Casablanca001.jpg


なる程、という感じのスタイル・演出に拘った映画であった。
恋愛映画であり、プロパガンダ映画でもあろうが、、、
人間の究極的な選択として、リックの立場であれば、あれ以外に選択の余地はないように思える。
(実行に際しては、ルノー氏が重要なキーマンではあるが)。






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