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ゲッタウェイ

The Getaway
The Getaway

1972年
アメリカ

サム・ペキンパー監督
ウォルター・ヒル脚本
クインシー・ジョーンズ音楽

スティーブ・マックイーン、、、ドク(銀行強盗)
アリ・マッグロー、、、キャロル(ドクの妻)
ベン・ジョンソン、、、ベニヨン(出所の裏取引相手)
アル・レッティエリ、、、ルディ(ドクを裏切る強盗)

サム・ペキンパー監督作品を初めて見た。(わたしは観るものが偏っているのか)。
西部劇、バイオレンス表現で有名な巨匠であるが、この映画では、監督の特徴(売り)は然程出ていないように思われる。
派手な暴力表現はあまり見られない。
強いて言えば、ルディがヘマをやらかした仲間を撃ち殺し、子供たちが遊んでいる通りで、車から投げ出すところだろうか。

しかし、充分に惹きつける映画ではある。
この映画も荒野を彷徨うではないか。
主役の夫婦は金のFetishな魅力に取り憑かれた立派な無法者である。
ジャズのバックがよいリズムを生んでいた。
ガソリンをぶり撒いて走る無駄にでかいアメ車も良い味を出している。


服役中の刑務所から早く出所させるドクへの条件が銀行強盗であった。
その強盗の相棒として組まされた男に狙われ、条件を突きつけた当のベニヨン一味にも、警察にも当然追われる立場となる。
おまけに、盗んだ金の入ったバッグをキャロルが駅で詐欺師に盗まれる。
それは大苦労してドクが取り戻すが、50万ドル盗んだのに75万ドルとTVでは言われており、実はベニヨンの弟がすでに金を使い込んでいた。
周りの人間は、新聞の顔写真を見て直ぐに通報してしまうし、、、。
基本は誰も信用できない。
つまりこの条件をベニヨンから取り付けた妻のキャロルにも不信感(不貞の疑いを)を抱く。
内向したバイオレンス作品となっている。

ドクは銃撃戦ではクールに撃つが、狡猾なルディを気絶中には仕留めない。
そのため激しい銃撃戦の後、ホテルを脱出する際、彼らはルディに背後から狙われる。
ドクがすんでのところで撃ち返し、今度はしっかり息の根を止めたが、ハードボイルドに徹しているとは言い難い。
最後に現れた敵のチンピラには、命を無駄にするな、と言って逃がしてしまう。
この辺が甘い、というかこういった詰のところで、おうおうにして命を落とす危険性は高いものだ。
この映画では、主役カップルは、めでたくメキシコ国境を渡って助かるが、この映画のオマージュ的作品で、最後の一人を大目にみたために場面がひっくり返る日本のヤクザ映画など見たことがある。(小林旭のもの、、、何だったか忘れた)。

いずれにせよ、銀行強盗のおしどり夫婦(関係修復)で、メキシコに定住して盗んだ金で幸せに暮らしましたとさ。
というのも、良い。
何か爽やかな雰囲気で終わる。
(フランス映画なら、国境の堺あたりで、ふたりは警察に蜂の巣にされているに違いない)。
しかし、中盤その対極の生理的不快を催す場面が、この映画では穢の象徴的存在であるルディを中心に沸き起こる。
これは、この監督特有のものなのか、わたしは知らないが。
車の中で食べ散らしたチキンナゲットを投げ合ったり、車の提供と運転を無理強いさせ、その夫の前で妻を奪うなど気色悪いバイオレンスシーンがルディのひととなりを表すだけのものなのかどうか。
確かに充分に下衆であることは分かるが、単に作品自体を汚しているようにも思える。

いや、空虚に滑稽に干からびさせているのだ。
この血筋に、ビム・ベンダースジム・ジャームッシュの映画が生まれているのではないか。
ロックで謂えば、Dinasor Jrであろう。
廃墟感がすでに漂っている。


それにしても、このスティーブ・マックイーンが、アスベストが原因で50歳で亡くなってしまうなんて、本当に惜しい。
他の彼の主演作品をもっと観てみたいものだ。
それから、サム・ペキンパー監督の最も彼らしい西部劇など、、、。


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