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GOMA28

Author:GOMA28
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怪奇蒐集者 ROCKV 村上ロック

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村上ロックは、わたしが怪奇蒐集者の中で最も信頼を寄せる人。
友達との話をよくするのだが、ホント友人が多い人だと思う。
その人たちが次々にネタをくれる。
どのネタも完全に自分の噺として消化し流暢に語る語り口は流石に元役者だ。
とは言え、こんな話ばかり日々している生活もキツイような、、、。


murakami v002

1.カラオケボックス
友人が訪ねて来て、季節的に暑いので2人で女友達が店長をしているカラオケボックスに避暑を兼ねて行く。
しかし店には客がいない。こういう日が続いているという。
一緒に行った友人が幽霊が出そうだ、というと彼女は出るわよと平然と返すのだ。
下半身しかない幽霊が、客の部屋を覗くので気味が悪くて客が寄り付かなくなったらしい。
それだけでなく、二階の部屋にも出ると謂われ、彼女が止めるにも拘らず二人して見に行ってしまう。
何と緑に発光する子供が壁を凝視しているではないか。その子供の頭部がこちらに徐々に向いて来る。
このままだと目と目が合ってしまう。びっくりして階下に逃げて降りる。
彼女に告げると、怒らせたわ、と言って目を閉じてやり過ごすことに。それが階段をひたひたと降りて来る。
あるところで、「もう大丈夫よ」とその女性が言うので、良かったと目を開けると、彼女は目をつぶったままの状態であった。
また違う中年の霊が村上氏の耳元で奇声を発する。3人とも飛び上がって外に逃げ出した。

彼女はその後、店を辞め、2人に騙るには、、、
以前、内装工事の時彼女は店中の窓を全て閉じてしまったそうだ。
中にいた霊が外に出れなくなったせいらしい。窓のない建物に入るときは要注意である。

2.陰口
通り魔とは何かという噺であった。
バイトをしていた職場の先輩の朝の山手線での出来事である。
満員電車の中で、乗客同士の些細なトラブルから喧嘩になり、その先輩は隣に座っていた為、大変なストレスに苛まれる。
こころのなかで「ふたりとも死ね」と思ったら、どこからともなく女の子が唄う童謡が聴こえてくるのだ。
「陰口してるのだあれ」という一節が聴き取れた。最初は連結部分にその子を認める。
何故そんな遠くから歌声が聴こえるのかと訝ると、徐々にその女の子は近づいてくるのだ。
身長の関係から見るとあり得ない位置に彼女はいる。その時、彼はその娘がこの世のものではない事を悟る。
その娘の手が伸びて来るのを振り切るように品川駅で降りた。その時ほぼ同時に例の喧嘩をしていた乗客二人も叫びながら改札口を出て行ったという。

後で冷静に考えると、それは少女の形をしていたが、どす黒い感情の塊であった。
手を掴まれたら、その感情が増幅され誰かを襲っていたはずだとその先輩は騙る。
通り魔とよく言われるが、それは「通り悪魔」なのだと。
心の中で何か悪意を抱いていたひとにだけ聴こえる声であり、その声がしたら気をつけなければならない。

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3.白昼夢
廃墟を写真に撮って歩くのが趣味の女性の稀有な体験談である。
ある廃屋に惹かれ入った際、ガラスケースの市松人形を見つける。
人形の目と目が合った瞬間から市松人形の視点で彼女は物を見るようになってしまう。
人形がこの家を見て来た記憶映像をそのまま見る事となったのだ。一瞬に身体を乗っ取られた感じか。
家族が穏やかに過ごしている情景、カチンと映像が切り替わり夫と妻が掴み合いの喧嘩をしていて子供が泣いており、祖母が項垂れて座りそれに耐えている光景、カチンとまた移り変わると家族が皆天井を向いて寝ている光景であった。どうやら服毒して心中したようであったという。
市松人形の視点に置かれた彼女は首が折れそうな体勢に追い込まれ「痛い!」と叫ぶと、何とか自分の視座に戻ったという。
モノに籠る記憶の噺か。

「わたしは一切霊現象など信じませんしこれは白昼夢に過ぎないと自分では考えています。でも矛盾するようですが、はっきり確信したことがひとつあり、家族があのような事態に追いこまれた理由はその市松人形にある」と。モノに魂が籠もり災禍を招いたと謂うのか。その確信というところにわたしは興味がある。

4.線香
村上氏が怪談イベントで出逢った女性客から聴いた噺である。
この女性の上司が失踪し数日経って警察から彼の車が海辺で発見されたと知らされる。
職場はざわついたが、女性には彼は昇進して仕事には前向きであったことからまず自殺など考えられなかった。
しかしその後、警察からその近くの海で彼の遺体が見つけられたという。しかしその女性はその事実が信じられない。
それからその場所で毎日、線香一本、タバコ一本、彼の好きな炭酸を海に流していたという。
職場の霊感の強い女性が彼女が悪いモノを沢山引き連れていることを感知する。
そして更に霊感の強い彼女の母親に引き合わされ、絶対に海に行くのは止めるように忠告される。
だがそれはどうしても出来ないというと、仕方ないという事で命日にこの女性の母と海に行くようになった。
だが最近その同僚女性から連絡が気て母が交通事故死したと知らされる。しかもその時に首を絞められた跡がはっきりあったと。「母が死んだのはあなたのせいだ。もう一切関係を断つ」と連絡が来たと謂うことだった。
その女性は、これから誰と海に行けばよいか、途方に暮れている。
お祓いを皆から勧められるがその気になれないそうだ。
この女性自体がもう完全に取り込まれているのでは、、、。

5.鬼門
村上氏が最初に勤めた職場で出逢った仲の良い同年配の社員との噺。
その同僚が今度借りようと思っている賃貸物件の見取り図を村上氏に見せるが、氏はその物件の押し入れに違和感を覚えた。
北と東の間が鬼門だがそこに出入り口のあるところを避けるものだが、二つの内片方はまさにそれであった。しかし氏が絶対にやめるように言った部屋を奥さんが良いと言って、その物件に決めてしまったという。
そこに移ってから奥さんに異変が起きる。
押し入れに生まれたばかりの子供を抱いたまま寝ていたり、そのような奇行が目立つようになった。
全て押し入れ関係である。その友人が奥さんが実家に出て行った後、自分も押し入れに寝てみると、入眠して女の子に出逢う。その女の子は自分の口から獣の歯を抜いていたのだ。ビックリして声をあげると、目覚める。
下の段には妻の愛用する裁縫箱があった。開けてみると人間の歯がひとつ入っていて流石にまずいことに気付く。直ぐにその部屋を解約し、奥さんと子供と共に新しい部屋に移ることになった。奥さんが何故、あの部屋を強く望んだのか分からず仕舞い。
まあ古くから方位に関する学問もあるし、その法則を蔑ろにすることは避けたいと思う。現代においても風水に凝る人も多いものだ。
それにしてもこの奥さんを捕らえたモノの正体は何であるか。このように何かの隙にスッと乗っ取られるリスクは大変怖いものである。わたしも知らず傀儡化されていたかも知れない。このままでいたら奥さんと赤ん坊はどうなっていたものか、、、。

murakami v003


こうした職業の人たちはコンスタントにあり得ないような奇談を集めて来るものだ。
いや奇談に見えて日常を侵食して来るありふれた話なのかも知れない。
例え作り話としてもよくこんな物語を思いつくなと感心するばかりである。
作家とは、元々そういう人であるし。
以前と比べ、村上氏、噺自体が少しこじんまりとして来たような印象は受けた。




AmazonPrimeにて



久々に怪談を聴く

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「山の怖い話」というのを聴いてみた。
怪奇蒐集者の安曇潤平という人のもの。

山岳怪談というジャンルを開いた人だそうだ、、、
これってホントの噺ならかなり奇妙。
そういうもんだと言われれば、そういうものか、というところだが、、、
山で起きること、というところがミソ。
山ならあるのかも、と想わせる(実際、彼の体験談という形なので法螺話と言う訳ではないはず)。
ちょっとうら寂しく哀しい詩情も感じられる世界を騙る。

村上ロックみたいな奇想天外で哲学的・SF的な鮮烈な世界ではなく、伝統的な怪奇譚に収まるものだと思う。
話し方や佇まい所作などとても地味で静かで落ち着く。
丁度、畑で採れた野菜を届けてくれる叔父が茶を飲みながら何となく世間話を始めるのに近い。

こっちは聞いていても聞いてなくてもどっちでもよいような気になる。
そんななかでじわっと入ってくる話だが、、、
怖さは微塵もなく奇妙で不可思議なものばかり。
彼もその体験に恐怖は全く感じず。、そうなのかと静かに納得する類のものだと騙る。

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1顔無し地蔵
登山仲間の3人と安曇氏が山歩きをしていた時、ふと一人が楠に隠れてずらっと並んでいる地蔵を見つける。
それらは、顔のしっかり彫られたものと全く手の付けられていないものとに分れていたという。
帰って暫くして、一人が山から滑落して死ぬ。その後もう一人はハイキング程度の低い山で心臓発作で死ぬ。残った友人が例の地蔵がしきりに気になり行ってみると、何と顔がふたつ増えており、それぞれ死んだ友人にそっくりだという。かなりの腕の彫刻家である。何者かは知らぬが。それに驚いた友人は安曇氏の元に駆け込み、もう二度と山登りはしないと誓ったそうだ。しかし彼もまた交差点で信号無視の車に轢かれて死んだそうだ。山は関係なかった。一緒に山歩きをしていて安曇氏と他の3人の友人を隔てる要素は何なのか、、、よく分からない。それより親しい友人を3人立て続けに失った割に飄々とその経緯を語る安曇氏が面白い。

2リフト
安曇氏はHPで山の麓の美味しいお店を自主的に紹介する食べログの先駆け的存在であるそうだ。
紹介され繁盛した店主にキノコ採りに誘われ、互いに鈴を身に着けその音の聴こえる範囲での行動を厳重に言い渡されていたのだが、マツタケを見つけて舞い上がり、音の聴こえないところに逸れてしまう。山道なら良いが山の中に一度入ると人は迷って出られなくなるという。彼は日の光の射すところへと向かって歩いていくと、大きな斜面に出くわす。かつてのスキー場跡地のような鉄骨が並びリフトが付いていることを確認する。しかしその中にミイラのようになった人が座っているのに気付く。彼は山の奥に戻るより斜面を降りた方が安全だと察し、まさに降りようと試みた時に例の鈴の音を耳にする。きのこ採りの名人にしこたま叱られ、そこを降りたら滑落して死んでいたと脅される。最近も落ちて戻らない人がいたそうだ。あのミイラの姿は消えていた。この安曇氏、見える人のようだ。

3カーブミラー
箱根湯本に雑誌の取材で訪れた時のこと。車に怪談作家の女性と編集者と乗っていたのだが、急カーブを曲がりながら走ってゆくうちに嫌な感覚を覚える。そんな時、同乗していた女性作家が煙草をやたらと吹かし始めた。彼女は煙草を線香の代用として使っていたのだという。あなたも見ました?と聞くので見ましたと返す安曇氏。カーブミラーに映った自転車をこぐ女子中学生と思われる制服を着た少女であった。後で知ることになるが、バスがカーブの際に上手く曲がり切れず女子中学生を轢き殺してしまったのだった。
周りの人は怖い話ですねえと謂うが、未だにずっとミラーの中を家に帰ろうと走り続ける少女の哀しい噺だと締めくくる。
浮遊霊なら成仏させてあげたのだろうか、、、霊能者なのだし。永遠に家に帰ろうと自転車こいでいるのは余りに哀れ。

4綱引き
安曇氏は登山した際は、山木屋ではなく自分のテントで夜を過ごし4日くらい山の生活を楽しみ下山するらしい。
だが、嵐となった際はテントは危険な為、山小屋に駆け込むという。その時はオフシーズンの為、小屋は自分の他におじさんが一人いるだけだった。天候が悪いので明日下山することにしてその夜はおじさんと酒を酌み交わし話に興じたという。
その男はテントで金縛りにあった時のことを詳細に語りだした。身体が全く動かない時に自分の頭上から手が伸びて自分を上に引っ張り出した。テントの外に引っ張り出されてしまうと思ったら何と今度は足を同様に引っ張る手がテントの外から伸びて来たのだ。その力は同等で、ずっと引っ張られているうちにお腹のところから裂けて真っ二つになってしまったという。
安曇氏笑って、だってあなた今こうしているじゃないですかというと、彼はトイレに出掛け、もっと怖い話をしてやろうと謂ったきり戻ってこなかったそうだ。後に滑落死体で体が真っ二つのモノがあったことを知る。だがその死体に登山時の装備は全く付いておらず、別の状況下で二つに切り離されたことが窺えるという件であった。そのおじさんは真相を伝えに現れたのか?確かにそんな事態を想像する人などいる訳がない。

5釜トンネル
これは安曇氏が友人から聞いた話だという。
とても辺鄙な場所でその友人ら2人が、とっても古い苔むした慰霊碑の並んでいるのを見つけた。
手を合わせて夜も更け、帰り道を一人が酷く遅れ出す。疲労からだと思われ、おい大丈夫かと声をかけトンネルの中で待っていると、その酷く疲れた友人の背中に何か得体の知れぬものがおぶさっているではないか。悲鳴を上げそのことを伝えると彼も叫びながらトンネルを走って駆け抜けて行ってしまった。彼も急いでトンネルを出るとその出口に友人はホッとした感じで座っており、もう心配は無いという。除霊を勧めたのだが、トンネルを出る時それは耳元でありがとうと囁き去って行ったという。
つまり碑から何とかその場所まで移動したかったというのか。霊とはそんなに不自由なのか、というよりまだ地上を移動して何やらやることでもあるのか、、、そこが不可思議に思った。

6牧美温泉
ある宿で味わった「鯉こく」の味が忘れられず、次の年にその宿を再び訪れた安曇氏である。
前回はおかみさんと中学生くらいの女の子が明るく暖かく迎えてくれたそうだ。しかもその時は客が彼一人であったそうで、宿を独占する形で伸び伸び過ごしたという。だが今回現れたのはご主人一人である。安曇氏は前回の噺をして「鯉こく」に感動したことを伝えると、そんなはずは無いと返す。おかみさんから聴いていた通り主人はその時、入院していたのは確かだが、その前に妻と娘は交通事故で亡くなっていたのだ。仏壇の写真を見るとまさにその2人であった。
当然昨年は宿を閉めていたのだ。彼が言うにはその「鯉こく」は奥さんにしか出せない味で、どう頑張っても自分には作れない為、メニューから外していたという。彼があの「鯉こく」を味わうことが出来た安曇氏に羨ましいと語ったそうだ。
わたしもその「鯉こく」が無性に食べたくなったわ。

azumi003.jpg

不可思議な噺を仄々聴かせてくれるので、この人の山岳怪談、また聴いてみたい。
山岳奇談のような気もするが。





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恋の潜伏捜査

SHES ON DUTY001

SHE'S ON DUTY
2005
韓国

パク・クァンチュン監督
チョン・ヨンギ脚本

キム・ソナ、、、ジェイン(刑事)
コン・ユ、、、カン・ノヨン(不思議な男子クラスメイト)
ナム・サンミ、、、スンヒ(ギャング№2の娘)
ハ・ジョンウ
キム・ガプス
パク・サンミョン


韓国のコメディ・アクション映画。真面目な女性監督のものばかりでなく売れ筋コメディで笑いたい気分のときもある。
ただ、笑いのポイントは腹を抱えて笑う類のものではなくニンマリ来るタイプのもの。
もう少しパンチの効いたコミカルな場面が散りばめられているかと思ったが、それ程でもなかった。
ヒロインが如何にもという感じのパワフル系で、彼女に守られる線の細め美少女が通常ならヒロイン役タイプか。
(ちょっと池田 瑛紗に似ている。ほめ過ぎか)。

SHES ON DUTY002

全体的に平たく面白い感じのドタバタ映画であったか。
高校に潜伏するヒロイン刑事がやたらと強く、ほぼ無双で敵を倒してゆく。
敢えて拳銃は使わず素手で倒す、凄い腕っぷしの女性刑事なのだ。
だから高校のスケバンとか番長など赤子の手を捻るくらいのもの。
立ちどころに高校制圧してしまうが、目的はギャング組織のナンバー2が警察に協力することになったことで、その娘の身が危険にさらされる為、警護するというもの。
抜擢されたのが、学校~勉強大嫌いのヒロイン刑事である。叔父でもある上司に、何とか女子高生ギリセーフということで無理やり命令される(笑。

SHES ON DUTY003

韓国映画のヒロインはとかく繊細でクールな感じの美女が多いが、このヒロインは豪快な姉御肌で庶民的な感じの気の良い人。
懸命に№2の娘と友達になろうと何かと接近を試みるが向うにその気が全くない。
彼女はどうやら学校一の秀才みたいである。
素朴で粗野な感じのヒロインとは直ぐに打ち解けるのは無理か。
なんやかんやと手こずっている間に、不良ばかりが寄って来て、それらをまとめて制圧してしまいそちらの方面でやたらと目立ってしまう。

そんなころ、ギャングは身を隠し潜伏する№2を探し回っていた。
当然、娘の学校にも手下を派遣して来るだろう。
と思ったが、その男だと思っていたのが、まさかヒロインに惚れてしまい、彼女に手を貸すことに、、、。
彼も高校生らしくなく、日本に暫く父の仕事の関係で移住しており急に帰国したという。
(時折、しっかりした日本語を話す。確かにいたみたい)。
何だか怪しく、マークしながら様子を見てゆくヒロイン。

SHES ON DUTY006

そして金で寝返っていたのが、本部から派遣された腕利き刑事である(いつも手柄を横取りする)。
その刑事に協力して事を進めていたのだが、その男が大事なところで、寝返り叔父を刺して例の娘を狙う。
それまで捜査や警護の撹乱とか、ヒロインに対する邪魔などは特になかったような感じであったが、、、。
また、この班のメンバーが皆のんびりしており、特にヒロインの先輩刑事などほとんど使い物にならない。
その先輩刑事も大事なところで裏切る。
彼もまた金でヒロインと娘をギャングに売ったのだ。
日頃から役に立たないのにその上裏切ってどうする。
少しの間ヒロインは電気ショックで戦闘不能になるのだが、、、。
そこへ助っ人として現れたのが、終始怪しいヒロインより少しばかり早く転校して来た例の男子学生である。
これまで度々陰でヒロインを手助けして来たのだが、正面から颯爽とやって来た(笑。

SHES ON DUTY007

ここに来るまで、、、2人の関係は典型的なラブコメ路線で、もどかしく走って来たもの。
彼も腕っぷしが強く、ヒロインが警護する女子をピンチから救ったりもしてきた。
そこで彼とヒロインも接近することになったのだが、何と彼女のために警察が借りた部屋が彼の隣と来た。
こりゃ典型的なラブコメお膳立てでないの。安易すぎるが、、。
何かと2人は交錯することに。そりゃ交通上当然である。
それにヒロインの方もまんざらではない。
だが、相手が高校生ではどうにもならないという状況で進行する。

SHES ON DUTY004

そして警護対象の彼女のところに父親がひっそり逢いに来たりしてちょっと動きが出て騒がしくなってくるのだ。
同時に娘の方がヒロインを頼って来る。どういう経緯だっけと思ったが急にヒロインと親密になっている(きっかけが思い出せない。
父とのことで心細くなってしがみついて来たという感じか。
この頃もうヒロインは転校生ではなく潜入捜査官であることがバレていた(笑。テストで警察ぐるみのカンニングを担任に見破られ上司の叔父が詫びを入れて身分を明かしたのだ(笑。この辺が何ともポンコツラブコメ感満載。
(担任が凄く良い人で不正を一切しない熱血教師。韓国映画ではほとんど観ないタイプであった)。
この騒ぎに乗じ腕利き刑事の加担でギャングに父親は囚われてしまう。
そこで、娘の目の前でボスの奸計に嵌り父は刺されてしまうのだ。

まさにこのタイミングに彼がやって来てヒロインと2人で八方破れの大乱戦へ。どんどんギャングを圧倒して行く。
そしてここは俺に任せろと言って彼女にボスを追跡させる。
腕の利く男が乱入して来たからと言っても多勢に無勢。
拳銃があれば何とでもなろうが、この男一人にギャングは制圧されてしまう。
どれだけ強いのか。ギャングが不甲斐ないのか、それより警察早く来い、というところ。
敵のボスは金をしこたま持って車で逃走するがヒロインにボンネットに乗られて阻まれ車はゴミ置き場みたいなところに乗り上げそれまで。ボスは怪我をしてKO。強いんだか弱いんだか、アホなのかよく分からないボスであった。

SHES ON DUTY005

そこに現れた裏切り刑事は他のギャングと違い、手強い。かなり追い込まれるが彼女底なしのスタミナである。
何とかこの裏切り者を倒し、もう一人の裏切り先輩を罵っていると、叔父が意識を回復した知らせを聞く。
娘の方は重傷の父と救急車に、、、命は助かりそうだということ。もうハッピーエンドに締めくくろうと急ぎだす。

事件が落着したところに例の彼が爽やかにやって来てヒロインと熱い抱擁。
(この男が誰であったのかは最後まで分らぬまま)。
ちゃんとあんたも高校生ではないわねと確認してキッスと、まあ、鉄板のラブコメディだこと。大雑把だが、、、。

余りお笑い場面がなかったなあ、と残念なところもあるが、全体に満遍なく面白い映画であった
キャストはピタリと合っていた。特にヒロイン。この役はこの人以外ではちょいと考えられない。
若いのに肝っ玉母さんみたいな人(飽くまでもこの映画では、である)。

何だか筋を追って語ってしまっただけだが、他にこの映画を観てすることはない(爆。




AmazonPrimeにて




変わらず

StrawberryMoon001.jpg

閉塞が雲のように続く。
身体~無意識が軋む。
全て親の無明~無意識の罪。
呪いの遺伝子となって最も忌み嫌うモノに繋がれる。

閉塞する。
充満しひりつく。
冷える。
全ては解け冷えてゆく。

果たして本当の死はあるのか。
行き着く果てに。いや果てなどないことを皆密かに知っているだろう、、、。
光は何のためにあるのか。
いや、脳は何のためにあるのか。

ことばは何のためにあるのか。
少なくとも伝達の為にあるのではない。
確認の為にのみある。
元々それを知っている対象に分かっていることを確認してもらうだけのもの。

または想い起す事か。処方箋を隠し持つ他者などいないことは知っている。
閉塞のなかでわたしは自らの内を更に降りてゆくしかない。
逃げ場はなく出口もない場に。
その放浪は突然幕を下ろす、ということも分かっている。

呪いのコードがどこで解け消え失せるか。
それは、あらゆる場所に遍在し潜在し続け。
慣れ親しんだ苦痛に絡めとる。
構図は不変だ。


StrawberryMoon002.jpg



わたしたち

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U-ri-deul
2015
韓国

ユン・ガウン監督・脚本

チェ・スイン
ソル・へイン
イ・ソヨン
カン・ミンジュン
チャン・ヘジン


又もや韓国若手女性監督の非凡な作品。
しっかりした若手支援(特にお金面)の体制が整っているらしい。
日本人も優れた女性の若手監督はいるが、製作費とか大丈夫なのか。
その辺が心配。

U-ri-deul002.jpg

主人公の11歳の少女が大変可愛い。
こういう子が虐められ役はキツイ。
しかし真っすぐで全く歪んだところが無いのが救い。
いじけてしまったらこの先が危険。

この時期の少女は特に仲間関係の(政治的)流動性は激しい。
目まぐるしく変わる。先生や大人は到底ついて行けない。権力関係の構図を分析しても追いつかない。
今日いがみあっている相手と明日は利害関係から手を組み他の相手といがみ合う(笑。
世界の縮図でもある。そんな感じだ。

U-ri-deul003.jpg

だが勿論、理不尽な目に遭う度にちゃんと落ち込む。
しかし気になる友達とキッパリ離れられるわけではない。
(惹き付けられるものが互いにあるのだ)。
幼い弟も、いつも暴力を振るい怪我をさせる友達と共にいる。
弟の顔の怪我を観て姉として放ってはいられない気持ちになるのも無理はない。
姉が殴られたら殴り返しなさい、もう付き合うの止めなさいと忠告すると彼は、でも遊びたいんだ、という。
「叩かれて叩いたらいつ遊ぶ?」と返される。
これには、彼女もことばが返せない。

U-ri-deul004.jpg

まさにその通りだ。
大人はこのことばをしっかり受け止めなければならない。
「叩かれて叩いたらいつ遊ぶ?」
この弟がまた凄い名優なのだ。
と言うか、ここに出て来る子役は皆凄い。
姉が圧倒的に可愛い。これ程素朴で率直で、しなやかな気持ちを持ち続けられる子はそうはいないのでは。
このまま育って欲しいもの。弟もだ。

U-ri-deul005.jpg

基本、いじめられっ子ではあるが、大丈夫。
親友が出来れば心配ない。居場所が確保され癒される。
彼女は家が貧しく父がアル中。ゴタゴタ拗れてはいるが転校生の彼女は親が離婚。
共に淋しく寄る辺がない。だがその寂しさに耐えよく頑張っている。
それでよい。
弟のことばを噛みしめ、遊びたいというこころを大切にしてゆけばいずれまた仲良くなれる。
何故だか惹かれる気持ちを拠り所にして、遊んで楽しい思いをすることを優先すればよいのだ。
そうしたら顔の傷もお愛嬌。

U-ri-deul006.jpg

ヒロインも転校生と感覚や考えの違いというより、齟齬が生じてそれが大きな葛藤や誤解へと繋がってしまっている。
最初から常にグループの虐めの親分をやっていた子もそれなりの生き難さを抱えているのだと思う。
ひとを虐げ(変な臭いとか生理的な)排除などすることで自分を保っている子にも無理がある。
特にこの子に顕著であったが、個人的な秘密や噂話を広め仲間作りとターゲット攻撃に利用する。
このやり方はどうやら普遍的なもののよう。
(大人もそうだが、噂話や悪口を流されるとコロッとそれに絡めとられてしまうのだ)。
拗れる原因はこれが大きい。ヒロインも大いにこれに巻き込まれる。
転校生と殴り合いの喧嘩に発展し、彼女も顔に傷を負ってしまった(弟の事は言えない((笑)。
しかしこれはちょっとした歩み寄りの気持ちがあれば、すっと忘れてしまうような拗れだ。
元々、ハッキリした対立があったわけではない。

U-ri-deul007.jpg

終わり方が絶妙な映画であった。

こんなことを繰り返しながら大人になるのだな。
それが良いとか悪いではなく。
どうであっても生き難い世の中であるし、楽しく遊べたかどうかだと思う。


韓国の若手女性監督が今後どのような映画を作って行くか、これは期待したい。





AmazonPrimeにて





物語に辟易する

Moonwalker002.jpg

もう映画には吐き気がする。
元々好きではないし。
それを逆手に取って利用としたが、、、
ちょっと無理がある。物語というものに。物語無しに生きている身にとって。


そもそもわたしが何も作る気になれないのは、物語が無いからだ。
自分の中に外と接続する物語が開かれない。
ずっと宙吊り状態でもう何十年だろうか、、、
途中で無理やり作ってみたりは何度かあるが。

作るために作ってどうする?
何も言う事がないことを言う為に作る。
それだけ。
恐らくこれから先もそう。

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物語が生じる為の現実的な血肉がないのだ。
ホントに文脈もなにもない。
何処にも繋がらずに生きている。
抽象的に、未解読の記号のように。

エイリアンだとかアウトサイダーだとか気取る立ち位置にもいない。
立ち位置自体がないのだ。ワイヤーの「消えた椅子」だ。
ある意味、誰もが~主体各々が、特異点でもある。
そう謂って良い。

だいたい、この鬱陶しい意識(自意識)とはなんだ。
アイデンティティなどという糞はどう処分する?
何処にも場所を持たぬのに、そんな虚構が看板のように立っている。
そう、書割に過ぎない。

糞みたいな舞台から降りればよいだけの事。
さて、どこに飛び乗る?
サーフィンだね。ヤンニ・オルソン女史はやはり凄いね。
あんな風に愉しむには、まずは何処かに飛び乗ることだ。

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自分用カセットコンロを買う

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カセットガス式グリルパンと焼肉プレートも付いた、所謂卓上カセットコンロを自分用に買う。
勿論、災害時などでは、必需品のなかの必需品となる。
だが、そういう状況でない限り、自分の部屋で使おうかと(爆。
卓上カセットコンロはあるのだが、これと比べると原始時代のモノに見える。

大分以前からの企み、好きな時に好きなものを食べる(笑。
7種類の調理法に対応したコンロなので、基本、何でも作って食えるのよ。
火力の強いのが売りである。他にも安全装備と使い勝手の良さなど細かいところにしっかり工夫が施されている。
確かに使いやすそうだ(まだ見た目だけだが)。
ともかく、あらゆる肉料理を食べたい、、、。

わたしは実は、何度か菜食主義者と思われたことがある。
確かに凄く痩せていた時期もあったものだ。
細くて風に飛ばされそうな風体で歩いていたこともあり、そう思われたのかも。
だが今はかなり太っており、BMI高めの人用の、お腹の脂肪を減らすサプリすら飲んでいる始末(爆。

食べすぎなのかストレス太りかは定かではないが、ストレスで食べ過ぎたというのがあたりか。
さしあたりどうでもよいが。
肉を食いすぎると太るのだろうか。
いやまだ、肉を理由にする程、食べてはいない。
これから食べるのだ。

肉料理と言っても色々とある。
シンプルに分厚いステーキもよいが、この寒さである。まず、すき焼きで食べたい(喜。
通常、酒、みりん、醤油、ザラメで割り下を作るが、面倒なので売ってる奴を買って来る。
自分の部屋で密かに食べるのだから、余計な手間は極力省きたい。
先ずは肉。
脂の多めの牛肉を大目に。薄切りが扱いやすく固くなりにくい。事前に酒や塩に漬けたりはしなくて済むもの。
野菜では、春菊は外せない。これ、煮過ぎないように注意。ちょいと苦みがあり肉にとっても合う。
シイタケ。大好き。飾り切りなど洒落たことはしない。石付きは切るが。
長ネギ。これがないすき焼きなんて、、、。しっかり煮込むと甘みが出て美味しさ倍増。
エノキ。以前束で入れて解れずに食いにくかった。小さく分けて煮込みたい。
白菜。適当に食べやすい大きさに切って放り込む。これまた旨い。
そして、、、
しらたき。これのないすき焼きはわたしにとってあり得ない。ただ、事前に茹でる手間は省きたい。そうしなくて良いのを買って来る。
焼き豆腐。煮崩れし難いし、もう旨味も充分吸い込んでいていう事なし。

この辺かしら、、、後、思い浮かばない。
最後にうどんで〆たい(笑。
こりゃ太る。運動が是非とも必要。


何の噺か、、、、。
サッパリ分からないが、今夜は鰻重食ったので腹が減ってるわけではない。
しかしすき焼きの事をふと思ったら、もう堪らなくなった。
夏ではこうはいかない。
寒さだ。きっとこの寒さがわたしをこうしたのだ。
今日も一日中部屋に籠ってゴロゴロしていた。
明日はもっと寒いとか、、、外に出ないと、いくら何でもマズイ。
すき焼きやるには、、、

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うっかりテレビ通販で買ってしまい、送料含め、結構高くなってしまった。
先ずは同じものをWeb上で調べること、この鉄則をつい忘れていた。
同じものを高く買うのは、やはりくやしい(笑。

*Iwatani イワタニ アルミニウム 焼肉プレート (大)は別売。

百瀬、こっちを向いて。

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2014

耶雲哉治 監督
狗飼恭子 脚本
中田永一 原作

早見あかり、、、百瀬陽 (瞬に想いを寄せる女子高生)
竹内太郎(15歳) / 向井理(30歳)、、、相原ノボル (百瀬の一学年上)
石橋杏奈(18歳)、、、神林徹子 (瞬の彼女)
工藤阿須加、、、宮崎瞬 (相原の先輩、幼馴染)
西田尚美、、、相原悦子 ( ノボルの母)
ひろみ、、、田辺真治 (相原の親友)
中村優子、、、宮崎徹子 (33歳時の神林徹子)
きたろう、、、吉岡先生


これは終盤に来たね。
ともかく、わたしは何でこの子たちはこんなバカバカしいことやってるのよ、と呆れながらよくまあという感じで観始めた。
どう考えてもあり得ない。
こんな関係性を継続するなんて。何にもない空の下。
金貰って一日だけその振りするというのは、出来たとしても、、、。

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相原は小説家としてかつての高校の担任の吉岡先生に招かれ体育館で講演会をすることになり、故郷に戻って来た。
街頭で、先輩の彼女であった徹子とその娘に出くわし、カフェで暫く昔話をするという設定で物語が展開する。
徹子は講演会の事は知っており、その話から入って行く。
今現在の時間にその当時の記憶が流れ込む。
時間の交錯はとてもスムーズな形で流れる。ここは心地よい。

実際に、百瀬と相原が高校で恋人同士を偽装してもほとんど何の効力もなかった。
誰も何とも思わない。一体この芝居は何であるのか、、、宮崎に対する百瀬の気持ち、その表現、、、。
ずっと律義に先輩の言いつけを守りやり続ける。
少なくとも百瀬と相原にとり楽しくもない残酷で辛いファンタジーだ。
この筋書きにリアリティを感じないというだけでなく、、、演技・演出~ディテールにも白々しさは感じる。
だが、このような荒唐無稽な設定でなくとも、残酷な恋愛関係というものは幾らでもあるはず。辛い自分なりの記憶も呼び覚まされ惹き込まれてゆく。一種の普遍的テーマとも謂えるか。
そもそも宮崎先輩というのが、さっぱり分からない。
だがどういう神経している男なのかと訝るような男も必ずと言ってよいがいるもの。

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確かに学園のマドンナと一番モテる男子が付き合うと言うのは分かるが、
宮崎が百瀬と話していたのを他の生徒に見られたことで噂が広がるのを防ぐため、後輩の相原と百瀬に偽装カップルを頼むってちょっとあんまりでは。しかもそれを引き受けるって、、、?
相原は子供時代に怪我をしたところを助けてもらい病院まで背負って運んでもらった恩があり、百瀬は宮崎を慕っており彼の為なら何でもやるというスタンスだ、という。

しかし好きな相手が彼女とデートするのに、ダブルデートで相原と共に付き合うって、凄いメンタルだ。
そういう形で認めてもらいたいのか彼に。
だがやはり百瀬もデートの還りに感情が爆発する。相原もたまらず田辺に全てを打ち明ける。
恋愛の恐ろしさを訴える。田辺は彼に闘えと謂う。良い友人だ。

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相原はその不憫で一途な百瀬と関わるうちにホントに恋心が芽生えていた。それを思い知る。
ここだけは自然だと思う。手を繋ぎ、髪を切ってくれ、家に来て母のカレーを食べて、映画館では肩を貸してくれて、、、
いやでも情は移るもの。
先輩カップルも怪しいところはあるが、この後輩偽装カップルは虚しさと儚さを噛みしめる。
森鷗外の『舞姫』が出て来るのも分かるが。
百瀬にとりこの形が唯一の恋愛表現でもあったのだ。それを尊重して相原は苦しくも虚しい関係を律義に続けた。
全ては百瀬のため。

宮崎は父親が亡くなり、テーラーの店再建を目指すには金持ちの神林と結ばれることに賭けているらしい。
花言葉に詳しい神林が何故4人デートを敢行後に宮崎に鬼灯をプレゼントしたのか(それは「裏切り・不貞」である)。
彼女は少なくとも何をか知っていたのは確かのよう。宮崎には何も勘づかれないように振舞っていただけなのだ。
その証拠にカフェから出た時に、百瀬さんに逢ったらありがとうと伝えてと謂う。

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かつて、、、ついに耐えられなった相原は宮崎に詰め寄る。
「あなたは人の痛みが分からない」と相原。
「お前が知っていることだけが正しいんじゃない」と返す宮崎。
そして百瀬に手紙を書き彼に託す。
相原は自転車を必死に漕ぎ、夜遅くに百瀬宅を訪れ手紙を手渡す。
もう一切会う事は無いと書かれていたという。
わたしはどうすればよいのかと(今更ながら)悲嘆にくれる百瀬。
相原はそれを後ろから見守るしかない。
気持ちをぶちまけるが同時に、こころを閉ざそうとしている。一生その感情に囚われて過ごすと、、、。
今や愛おしい彼女を何とか救いたい、その一心の相原。

「百瀬、こっちを向いて!」という相原の悲壮な叫びは実によく分かる。
彼と彼女の本心が初めてぶつかり合う。「あなたってやっぱりいいひとだわ」。
そしてそれっきり終わる。
もう偽装の恋人を演じることはなくなったのだから、、、。

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竹内太郎から向井理へのスウィッチはとても自然で良かった。
石橋杏奈から中村優子も上手い形でスウィッチされている。
このキャスト選択は成功している。
劇中のピアノ曲も良かった。

「青い花」のノヴァーリスをモチーフに今度の小説を書くと話す。
青い花は一説では「つゆ草」花言葉は、尊敬、懐かしさであると。彼はその本を彼女に差し出す。
「一番儚いことは不当に所有すること」徹子が一節を読み上げる。
別れ際、「先輩は今しあわせですか」と後姿に声をかけると「世界一幸せよ」と笑みを返した。
相変わらずの彼女であった。

一人になり、百瀬の面影を観てはっとする相原。
相原の胸には彼女の存在はずっと残っていた。彼もまたあの時の感情をずっと引き摺って生きて来たのだ。





AmazonPrimeにて




冷たい雨

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今日は流石に外に出る気になれず、一日中、部屋と書庫に籠っていた。
それからソファベッドに横になったら起きる気がしなくなり、ずっとそのまま、でいることに、、、。
何なんだ。

ともかく、何も出来ないでいた。
昨日の天気と暑さは、何だったんだ。



これはない、という感じ、、、。

寒い。
雨。
これでは出る気になれない。
そう自分の中から、、、。
一生そうして来た感もある。
痛みのために抜け出ることが出来ずに来た、、、。

いや最近は自分などに構わず、外にも出ていたはずなのだが、、、
痛みが常に押しとどめてしまう。
アイデンティティを固着させようとする。
これではいけない。
ニュートリノに身を託す気持ちで外に出なければ。

折角毎日外に出て(運動して)いたのに。
公園まで結構道程はあるのだ。
公園前にあるコンビニは、かなりイマイチであるが、取り敢えず何か食べれる。
(一番良いのは、チキンかも)。

それにしてもね。
少しずつ、身体~無意識に沈潜しながら自分の内なる軋みには注意を払ってきたが、、、。
今更ながら苦痛と共に浮かび上がる強烈な活断層。
そういえば、ここのところ10年以上前に受けた暴力による被害を訴える事例がニュース等で幾つも上がっているが、、、
事実であれば被害者は十数年に及ぶ後遺症、PTSDに苦しみ続けて来たことになる。
この苦痛に対する罪は途轍もなく重い。

これが親が子供に対して行って来た仕打ちであれば、なおのこと罪は重い。
(これ程非対称的な関係性はないのだから。一方的の極致となる。断じて許せない)。
苦痛が身体的~構造的に把握されてきて、埋もれていた~抑圧された記憶が毎朝目覚めの時にレイヤー一枚ずつ明かされて来る(とは言え、記憶の方には限界がある。三島由紀夫ではあるまいし)。
絶対的に明かされないブラックボックスが残る為、親子間の闘争には、決着は付けられない。
(客観性が担保されない。これは更に親の無意識が問題となる場合が多い為。ふざけるにも程があるが)。
原理的に、自分独りが抱え込み解決するしかないものだ。
だが、大人同士の確執であれば裁判で闘い決着はつく。
勿論、それで心的(又は身体的)外傷が消えるわけではないにせよ。
各自がとことん闘い尽くせばよい。

そうした関係性を持たずに済んだ人は恵まれている。
恐らく大半の人はそうであろう。
伸び伸びと自分の能力を発揮して生きればよいだけのこと。

わたしも苦痛さえなければ、周囲が何であろうが構わず飛べるのだ。
身の回りに問題が山積していようが、それは関係ない。
歴史などスッと消え失せる。
飛べばよいのだ!

Pluto moons

ハッキリ言って、わたしが救われることのみが肝心なことである。
他はどうでもよい。
全く、どうでもよい。
わたし=世界
これ以上でも以下でもない。





ミナリ

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Minari
2020
アメリカ

リー・アイザック・チョン監督・脚本
エミール・モッセリ音楽

スティーヴン・ユァン、、、ジェイコブ・イ(韓国移民)
ハン・イェリ、、、モニカ・イ(妻)
アラン・キム、、、デビッド(長男)
ノエル・ケイト・チョー、、、アン(長女)
ユン・ヨジョン、、、スンジャ(祖母)
ウィル・パットン、、、ポール(農場の雇われ人)
スコット・ヘイズ、、、ビリー(デビッドの友人)


リー・アイザック・チョン監督自身が韓国系の移民二世であるという。
自らの生活実感から作られたものだけあり説得力が半端ではない。
しかもアメリカへの同化の努力が目一杯描き尽くされており、極めて高い評価を受けている。
アカデミー助演女優賞を妻方の祖母を演じたユン・ヨジョンが韓国人で初めて受賞しているが、確かに圧巻の演技であった。

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アメリカは基本、移民国家である。
成功を夢見て多くの人(種)が渡って来るが、誰もが上手くいくとは限らない。寧ろ失敗例の方が目立つもの。
ここでは、韓国移民のジェイコブ一家が、ミナリ(セリ)のように力強くアメリカの地に根を張る姿を描いてゆく。
ちょっと無謀に思えるアーカンソー州の田舎町に何もない広大な土地を購入して0から農場を立ち上げる事業を個人で始めるのだ。
それが軌道に乗るまで夫婦で、ひよこの雄雌を見分ける作業所でも働く。
大変多忙で過酷な作業が続くが、障害が立ちはだかり上手く事は運ばない。

ドラマチックに盛り上げたりする演出は皆無だが、淡々と進行する切実な物語は胸を締め付けてくる。
音楽は控え目だがとてもマッチしている。

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この物語は、幼い長男デビッドの立ち位置から見た世界と言えるか。
この男の子の心境の変化と成長も見もののひとつ。
長女はほとんど添え物くらいの存在である。
父はわたしが成功する姿を子供達に見せたいと、苦難に遭うたびによりその信念を強くする。
基本的に良い父と母なのだが、考え方の違いで対立は絶えない。

父は妻の孤独を思い、一家は教会デビューをする。それによりコミュニティとの連携が初めてとれる。アメリカのキリスト教の根深さ果たす役割を思う。
農場経営で雇っているポールも十字架を担いで坂を登り、これがわたしの教会だと告げる。
何とも、イエスのゴルゴダの坂を十字架を背負って登るシーンを再現するかのような苦行を自らに強いている。
狂信的なキリスト教信者とも謂えるか。しかし彼もこの片田舎の一つの光景として馴染んでいた。

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そんななか、仕事が大変な上に、長男が心臓に病気をもっている為、子供の世話を妻の母に頼み韓国から呼び寄せる。
この妻の母~祖母が、奔放かつ豪快な人で子供たちは戸惑う。
面白いおばあちゃんとか言って懐かないのだ(おばあちゃん子になるパタンの映画の方が多い気はするが)。
お土産に持って来てくれた食材には大いに感謝され、敷地の河辺には、ミナリ(セリ)を植え込む。
子供たちにはその意味は判らない。

長男はこの祖母に拒絶反応を示し、父親から注意を受ける。
おばあちゃん、臭うから嫌だ、には笑った(年頃の女子なら分かるが~うちの娘なんてまさにそれ)。
更にこのおばあちゃん、文字が読めず料理も出来ないことから子供たち(特にデビッド)からおばあちゃんらしくないと拒否される(笑。
その上、ヤクザっぽい花札をデビッドに教え込み、彼は教会で友達になったビリーに教える。
彼はクールなカードゲームだねとか言っていたが、、、。

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一番笑ったのは、父が煎じて?飲ませる水が嫌いで、おばあちゃんからも飲まされるため、カップに自分のおしっこを入れおばあちゃんに飲ませようとする。
これにはおばあちゃんも直ぐに気づき、大慌て。
父には、本気で叱られる。
このやんちゃさが自然で良い。

ただ、事業が上手く進まずギリギリの生活がづづく中、夫婦間の亀裂は深まる一方。
子供の前で夫婦げんかが始まる始末。
畑の地下水が枯れ水道水を使って散財したり、頼りにしていた取引先に急に断られたり、、、そんなことが続く。
後で取り返すと謂い、色々と機材は買い込んでゆく(これは仕方ないことだ)。
子供の学校はどうなっているのか、病院も遠いが、学校のシーンがなかったような、、、

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そんなときに、おばあちゃんが自分みたいにおしっこを布団に漏らしたのをデビッドは発見する。
どうも様子がおかしい。長女が母に電話し病院に運んで、脳卒中であることが分かった。
退院はするが言葉が出ず、半身麻痺となる。
大変な時に大変な事は重なるものである。もう子供たちの面倒を見るどころではない。祖母の面倒も見る事となる。

だが、定期健診でデビッドの心臓に空いた穴が小さくなっていることが分かる。
担当医は、このままの生活と水を与えなさいと謂う。
夫婦は手術の必要が無いことを知り胸を撫でおろす。
父も子供の為に今まで頑張って来たのだ。ここで夫婦に笑みが見られる。

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更に良く出来た野菜の出荷先を見つけ来週から本格的に取引を開始する契約も取る。
まずは、第一歩がしっかり踏み出せる形となった。
だが、夫婦と子供二人で車で契約先から帰って来ると、周囲が焦げ臭い。
慌てて野菜の格納してある納屋に走ると、何と火が燃え広がり、火事になっているのだ。
4人が病院に行っている最中に祖母が不自由な体でゴミを燃やしている際に、火が一面の枯草に燃え広がっていた。
わたしがこれまでに観た映画の火災で「最もショッキングな火」である。

必死に夫婦で燃えている納屋から荷を運び出そうと奮闘するが、火の回りが早くてほとんど果たせない。
勢いよく激しく全焼する建物、その中の野菜を、ただ座り込んで眺めるだけのふたり。
これ以上の絶望ってあるか。
茫然自失の祖母は、家と反対の方向に向け歩いて行く。
そこに幼い姉弟が立ちはだかり、おばあちゃん何処に行くの、家は向うだよと手を引っ張るのだ。

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残った家で5人で河の字になって寝て朝を迎える。
河辺に行き、父がセリが充分に根を張り育っていることを確認し「おばあちゃんの手柄だ」といって皆で食べようと収穫する。
その後、彼が更に精力的に水を確保し仕事を続けて行く姿が描かれてゆく。
お父さん、実に二枚目になっている。
ミナリ~「セリ」は2度目の旬が最もおいしいと謂われ、子供の代の為に親が懸命に頑張る意が込められているそうだ。


この夫婦と息子の演技には圧倒された、と同時に祖母には鬼気迫るものを感じた。
音楽も含めよく出来た映画だ。この同化の物語、アメリカ人が好むのも分かる。




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今日は公園で書いた(笑。



雨の日の最終日の女子美ギャラリー

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昨日、たまたま相模原公園に行くと、女子美で今日までの展示会がある事を知る。
日曜日は閉館ということなので、運動方々明日、行くことに決めた。
だが、公園は月曜日は植物園には入れない。つまり公園でゆっくり座ってコーヒー飲んだり軽い食事も出来ない日である。
だが月曜日までの展示会では、仕方ない。
今、生憎雨でもある。自転車ならまあ丁度良い距離だが、歩きでゆくところではない。
しかしバスが大嫌いで、運動不足と来ている為、徒歩を覚悟する(爆。

「猫頭倒立的宇宙」サ・ブンティ展というもの。
本業に関する記事は久しぶり。
逆さまの猫の顔が龍の胴体にくっついていて、九猫図とか、なんか何処かの土産物店に来たような気がした。
ビニル製?の龍が天井から吊るされていたり、丸いソーサーみたいなのも壁に並んでいて、何だか、、、やはり観光地の土産物店しか思い浮かばない。
屏風調の画面に竜やトラや豚やペガサスに加え逆さの猫の顔などがコラージュされた作品があったが、これなどお茶目な中国マフィアのボスが客間などに飾っていてもしっくりくる、感じがした。マチエールはかなり盛り上がった豪放な筆遣いも観られたが。

猫が愛おしい対象であると同時に恐怖の象徴でもあるそうだ。確かに一つのモノに対してアンビバレントな感情を抱くの事はよくある。と言うか大概そうだ。
わたしにとり、娘は何にも代え難い可愛い対象だが、恐怖の魔女でもある(爆。
ひとつのありふれたもの~こと、がその意味~ディテールを際立て異化させてしまう例として、異様に克明に描かれた絵(ダリなど)とか、小説ならカフカのものに際立って感じられる。

中国の人で大学院博士後期課程研究作品発表会というのに当たるそうで、ご本人も会場におり、何やらずっと中国の人相手に話していた。
真ん中辺でずっと何やら話をし続けていた、中国語で。
宙に浮いている竜、、、いや猫竜を観ながら自然にその下に入って行ったら監視役の学生から注意を受け、驚く。
「下に入らないでください」と。見ていれば自然に行ってしまうような空間に思うのだが。
動くスペースも少ない会場にデカいものが吊るしてあるのだ。下から見上げるのがいけないのか。
作品数も少なく、インパクトも無かった。

二つの異なるモノを結合して、何やら名状し難いモノを現出させる~意味を解体する、というのは、別に新しくも何ともない。
「シュルレアリスム宣言」この方、、、。
それに、もうわれわれの感覚では、何観ても驚かないのよね(それを言っちゃあおしまいだよ、と寅さんにいわれようが)。
異様で面白く愛着も感じてしまう人気アイテムも時折、生まれたりもするが、その手のものにもなり得ない。
人気キャラ(マスコット)で1970年代だったか、赤塚不二夫の『天才バカボン』に”ウナギイヌ”が登場していたが、とても面白い印象的な造形だった。
いや、これはアートであり、猫の顔が逆さまに結合されている点が肝心だ、とか言われそうだが、それによって何やらこれまでのモノの見方に裂け目が生じたり、居心地が悪くなり、異様な文脈に引き釣り込まれるような感覚とかは、無いな。ただ単なる逆さの猫の顔と竜の身体があるなと思うだけ、、、なのよ。それらはしっかりそのコンテクスト内にいるし。
で、全体として惹き込まれる魅力があるかどうか、なのだけど、、、もう少し他の作品も観てからにしたい。まだほとんど知らない作家さんであり、恨みがあるわけではない(笑。ここで文句をつける気はない。

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これまでにここの展示会は少なくとも20回以上は来ている。いやもっとか。娘を連れて10回以上。学園祭は娘と3回来ていて、学食も2度利用した覚えはある。が、随分雰囲気が変わったモノだ。
そういえば小学生の娘と来た時、作者と思しき人が見えていて、質問を娘がしたら何やら答えてくれたことがある。そこに教授と思しき人も混ざり、そこそこの時間、議論していたのを思い出す(笑。
われわれの帰り際、教授(恐らく)が「大学に来るの待ってるよ」と娘に声かけてくれた。彼女もニンマリしていたものだ。

雨の中傘をさして歩いて来た事もあり、昼頃着いたのでお腹も空いた為、久しぶりに学食で食べようとしたら、何と名前と電話番号を記入してもらうと言われ、唖然とした。何なの?という強い違和感。
何で一般開放されている学食だと言うのに、名前と電話番号を書かないと入れないのか?!
仕事の関係で東京外語大の学食をほぼ毎日のように使っていたこともあるが、フリーパスであった(しかもメニュー豊富で美味しかった)。開放している時間帯なのにフリーパスでないの?
コロナとかの関係もあり規制をしているのですか、とか尋ねると、そうですとか話を適当に乗せて来る。
嘘だ!そんなはずない!
ふざけるな、と思い、勿論やめた。
そういえば普通、入場するときは必ず受付で、会場見取り図、パンフレット、絵葉書、アンケート用紙などを渡してくれるものだが、何もなかった。名前、住所を自主的に記帳するノートはどこの会場にもあるが、それも見当たらなかったな。
そう、最初から雰囲気が悪かった。この受付。

何なんだこれは。
雨の日にわざわざ来るようなモノでは全くないし、、、
不快。の一言。
もう、来る気はしないな。
今日が最後だ。

隣りのコンビニでサンドイッチ食べながらこれを書いた。

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結構、注目されてるアーティストみたいだが。
(写真は全てWebから)。







はちどり

House of Hummingbird001

벌새、House of Hummingbird
韓国
2018

キム・ボラ監督・脚本・製作

パク・ジフ、、、キム・ウニ(女子中学生)
キム・セビョク、、、キム・ヨンジ(尊敬する塾の先生)
チョン・インギ、、、ウニの父親 
イ・スンヨン、、、ウニの母親
パク・スヨン、、、キム・スヒ(ウニの姉)
ソン・サンヨン、、、キム・デフン(ウニの兄)
パク・ソユン、、、チョン・ジスク(ウニの親友)
チョン・ユンソ、、、キム・ジワン(ウニのボーイフレンド)
ソル・ヘイン、、、ペ・ユリ(ウニの後輩)
ヒョン・ヨンソン、、、ウニの叔父
キル・ヘヨン、、、ヨンジの母親
パク・ユニ、、、担任の教師


最も小さな鳥
ホバリングして蜜を食べる
歩けないが、かろうじて枝にとまることは出来る。「はちどり」とは、、、

House of Hummingbird002

1994の韓国が舞台
鍵っ子である事は分かるが、最初の家のベルを鳴らしても一向にドアが開かずに、ウニが鬼気迫る状況に陥るこのシーンがどこに繋がるのか、分からなかった。
わたしも鍵っ子を長くやっていた。それ自体は気楽で良かったが。

中2のヒロインのウニは勉強は苦手そう。
だが、一丁前に彼氏キム・ジワンがいる。
兄弟は3人。皆塾通いだが、長女はほとんどサボっている。

皆ポケベルを持っているが、然程役には立っていない。確かに情報は限られるな。
姉のスヒは普通に不良。
兄は恒常的に暴力をウニに振るう習慣となっている。半ば無意識ですらある。(差別や暴力は兎角そういうもの)。
両親はギクシャクしているが、離婚に踏み切るまでの気持ちはない。父親は定期的にダンスクラブに通っているようだ。それが母は気に障る。
両親共に店の仕事が忙しく子供、特にウニには、充分な手が届いていない。ウニは兄に殴られても彼女のせいにされ割を食う。
しかし両親とも何かあれば、心配はする素朴で優しい気持ちは持ち合わせている。ただし俗物であり、世間体を凄く気にしており、親の期待からズレることを恐れ、横暴で思慮がない。
家は餅屋であり、注文が多い時は家族総出で手伝う。

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ウニ(たち)は、教師には裏でしこたま口汚く罵っているのに、やけに親には礼儀正しい。韓国特有のものなのか、ここがぎこちなく感じ、最初、親は再婚で兄弟も血が違う家族なのかと思っていた。兄がウニだけ殴りすぎる事もあり。

母スクチャを夜遅く尋ねて来た彼女の兄~叔父。彼は自分の進学の為、優秀な妹に大学を諦めさせた事を深く気に病んで来たようで、その事だけを告げて帰る。数日後、彼は亡くなる。遺言を残すつもりで訪ねたのか。

全体に死の匂いが立ち込めている。生の危うさが所々に潜む。
そう、少女の些細な危うい感情の揺れが微分的に描かれてゆく。
ウニは耳の裏側に何かシコリを感じる。気になって仕方がない。
母が億劫そうにそれを確認して医者を紹介する。
切り取る必要があるが、大病院で厳密な検査が必要であり、入院する必要もあった。
親は忙しい中、しっかり手配と手続きはしてくれた。うちよりはマシだ。

House of Hummingbird004

しかし、彼女の生きにくさ~疎外感は何処までも付き纏う。病院のほうが気が楽のような事を言っていたが。
学校でも担任が生徒相互で不良生徒を特定するアンケートを取ったり、カラオケには行きませんを、大声で全員に唱和させたり、いくらなんでも常軌を逸している。
そして彼女も自分を持っていない。流されやすい。友人に万引きしようと持ちかけられ直ぐに応じてしまう。
お陰で店主に捕まって、友人に自分の家までバラされる。裏切りと家での信頼を更に失い、落ち込むことに。

ウニは彼氏とキスを試してみたり、後輩の女子から言い寄られカラオケに行ったり、タバコを吸ったりディスコで踊ってみたり、姉の素行の悪さから発展した激しい夫婦喧嘩に怯えたり、兄は相変わらず暴力を振るい、彼氏は肝心な時には連絡が取れず、シコリについても何も感じ取れないお見舞いにも来ない鈍感で頼りにならない男だった。
閉塞感と理不尽と喪失感、そして無理解から来る孤独、それらが重なるようにひしひしと伝わって来る。
そう、ここにある生きにくさは、何より移ろいやすく確かなものは何処にも無い、深い喪失感に根ざすものだ。
あの熱く自分に対して愛情を訴えて来た後輩のぺ・ユイですら学期が変わったらと直ぐに去っていく。ここはわたしも強い違和感を覚えた。彼氏の方はダメ押しをするように彼の母から差別的な言葉と共に交際を断たれる。

House of Hummingbird003

そんな日常の中で塾の先生の交代が彼女に転機を齎す。
ソウル大学を休学中のキム・ユンジ先生は、他の人間とは、明らかに違った。
自分の価値観を押し付けない。まず相手を受け入れ、話を聴く。
そして自分を飾らず晒して見せる事ができる大人だ。落ち着いた静かな受容性に安心できる。
ウニにとり、唯一の信頼のおける尊敬できる人になった。

病院にお見舞いに来た際、これもまた遺言のように、先生はウニに対しあらゆる暴力に対し抗うように伝える。
殴られる人になってはいけないと。彼女が初めてウニに自分の強い主張を伝えた時だ。
二人は指切りをするが、また当然逢うと思っていたユンジ先生と語りあうのは、これが最後となる。
入院中にキム・イルソンが、亡くなったニュースが、流れる。
全ては移ろい行く、、、。

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この映画の本質は確かなものは何も無い、移ろいと喪失である。
ユンジ先生からウニのもとに小包が届く。中身はウニが貸した本と先生からのプレゼントのスケッチブックだった。
それが届いた翌日、お礼と手紙を携え家を訪ねる。
だが先生の母が涙ながらに彼女を出迎えるだけだった。娘はもういないと。

先日、姉が時間を遅れずにバスに乗っていれば、他の多くの生徒と共に犠牲となったはずの大橋の崩落による悲惨な大事故にユンジ先生が巻き込まれたのだった。絶句である。
姉は持ち前のだらしなさから助かったのだ。
兄は、無事であった妹に対する極度の心配と安堵の感情の高まりからか、その夜の食事に大号泣する。

ウニは、これからどうするのか?こちらが心配になるが、、、
深夜、兄の運転で姉と一緒に、その橋の無惨な姿を見に行く。
彼ら三兄弟にとり、大きな意味を持つ橋の姿であった。
ウニにとっては墓碑でもあろうか。
彼女の意外と冷静で何をか悟ったような表情が印象に残る。

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そして中3を迎えた新学期のキラキラした学校の明るい光景。
その中のウニの姿、表情で終わる。
先生が手紙に残した最後の言葉、、、、
「世界は不思議で美しい」

そんな気がして来る、、、




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一歩も外に出ない

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わたしも流石に一歩も外に出ないということは、珍しい。
次女は、何故だか友達と都心にまで出かけて買い物を沢山して来た。
最近姉妹でよく服を買う。
まあ年頃である。お洒落に気を遣うくらいでないと心配だが。
いやオシャレでなく、身だしなみでよい。
そっちばかりに気が向いても困る。

高校の件が一段落して、友達と映画を見に行ったり、食事に行ったり、ゲームをしたり、、、
確かに今の友達とは進路が別れていて、もう学校で会うという事はない。
今のうちに一緒に何か愉しんでおきたいと思うのは分かる。
実際、新しい環境に行けば、友人関係も新しくなり(刷新されればなお良い)これまでの付き合いは自然消滅することが多い。
わたしもそうだった。
中学時代は友達もかなり出来たものだったが、高校以降に彼らと会ったことはない。

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何と言うか、友達とは、学校という場の要素なのだ。
放課後や休みの日も勿論、学校という場の延長に過ぎない。
学校を離れて(新たな場に属して)独自に会うというのはまた別のこと。
余程の特殊な関係性を結んだ場合に限る。
一緒に何かを制作するプロジェクトを作ったとか。
そういう繋がりは、学校より結びつきは強い。

次女の友人が音楽制作を進めており、そのアートワークを頼まれたとか言っている。
わたしも最初期の音源を聴かせてもらったが、きらりと光る才能は感じた。
ただインテリの勉強家であることから、巷の音を聴きすぎて勉強し過ぎる事で資質を潰してしまわないかと心配になる。
アイデンティティなど一切気にするものではないが、ピュアな譲れない拘りは大事にして欲しい。
それを元に突き進めば良いと思う。

次女も他人のふんどしで才能が開花出来れば言う事なし。
この件は頑張らせたいのだが、本人はどれくらいのやる気なのか、顔を見ても分からない(爆。
ともかく、今の堕落した状況は何とかしたいものだ。
何をか実効性のあるイベントに熱中させたい。

そうすれば生活にも張りが出る。
そう考えると、わたしは現在、実に低空飛行であることを実感するばかり、、、。
自分がまず何か吹っ切らないと。
もっとビビットに生きないとね。

明日は取り敢えず「はちどり」観るつもり。有料で(笑。
それから考えたい。


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夏時間

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Moving On
2019
韓国

ユン・ダンビ監督・脚本

チェ・ジョンウン、、、オクジュ(姉:女子高生)
ヤン・フンジュ、、、ビョンギ(父)
パク・スンジュン、、、ドンジュ(弟)
パク・ヒョニョン、、、ミジョン(叔母)
キム・サンドン、、、ヨンムク(祖父)


基本情報とか書かないことにしたが、本作については必要最低限は記しておく。
作品が良かったので。備忘録の意味がある。

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最近活躍の目覚ましい韓国の若手女性監督のひとりユン・ダンビの初長編作品。
(そろそろ「はちどり」観ないとなあ、、、AmazonPrimeが有料なので待っているのだが(セコイ)。
本作も大変評価されているものだが、確かにそれだけの事はある。巨匠が作ったみたいに堅牢な作り。
きっと二作目は大変だろうな(笑。
処女作を超えることは、ロックミュージシャンたちも皆苦闘して来た。

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韓国の売れ線の監督の作品は、刺激とあくの強い強烈なものが多い。
しかしここでは、ヒロインの極めて繊細な情感の移ろいが丁寧に描かれてゆく。
起伏やドラマを退け只管、淡々とヒロインの日常のひりつく心情を追う。
物語の枠自体がしっかりしている為、破綻がない。
かつての良質な日本映画(小津とか)に通じるものさえ感じられる。
この監督、只者ではない。

ヒロインの視座に沿った物語であるが、監督とも然程歳の差もなく、自分の分身みたいな感覚で作っているように思える。
違和と喪失の物語と謂えるか。
親の離婚と共に祖父の暮らす実家に父と弟と共に居候として移り住む。
そこに何故か叔母までが離婚を控えて独り転がり込んでくる。

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オクジュはその環境に馴染めない。
父と弟は何の違和感もない様子。しかも弟は母からの連絡で密かに会っている。父の仕事がまだしっかり決まっていない。
そんな家族に対して苛立ちを覚える。
自分の気持ちに整理がつかず、彼氏に拠り所を求めていた(ここはよく分かるが)。
しかし自分がプレゼントしたシューズが、父の売り物であり、偽ブランドものであることを知る。

逢って話しているうちに、もうめんどくさくなってそのシューズを取り返し、彼氏との仲も御破算にしてしまう。
自分と周りの人間との感覚のズレが拡張され神経に障るのだ。
思春期特有のものではあるが、充分に共感できる感性でもある。
何やら郊外の家とか家庭菜園、いつも乗っている父の小さなワゴン車とか、それらの絵もあってか、自分の過去の感覚にも触れて来るのだ。
全く知らない韓国の街の光景に自分のかつての感覚が絡んで来る。しかもとっても切なく、、、。

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オクジュの違和感と喪失の哀しみに共感する。
彼女も次第に家の生活~祖父との時間に慣れては来るが祖父の体調は徐々に思わしくない方に。
父と叔母が祖父に無断で、老人ホームに入所させて家を売る計画を立てており、それには反感を抱く。
弟には母には絶対に逢うなと酷く当たる。半ば八つ当たりであるが。
そんな折り、祖父が倒れ救急車で運ばれ、彼女と弟は留守番をすることになるが、父と叔母はその夜帰らなかった。
翌朝、祖父の死を父から告げられる。

葬式で、彼女は暫くの間会う事の無かった出て行った母と再会する。
父、弟や叔母と母も一緒のテーブルで食事を摂り、大いに弟が燥ぎ束の間の明るい一時を過ごす。
(この幼い弟がまた味のある演技なのだ)。
葬儀場で一晩過ごし、翌朝弟に起こされ、お母さん帰ったよと知らされる。
(わたしもこんな風に寝起きに大きな喪失を知らされた記憶が蘇る)。

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実家に戻るが、彼女と弟は何故か中に入れずにいる。
父親がさっさと入りなさいと促して漸く入るが、、、
3人の夕食で、彼女は急に感極まり号泣する。
とってもよく分かってしまう、この感覚、、、。
実家とは祖父あっての場所なのであった。
そして祖父の葬儀という事で再開した母とはもう逢う事はないかも知れない。
再度、深く母という存在の喪失を認識する彼女。

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わたしと全く状況の異なる彼女の感情に共感してこちらも感極まる。
韓国の若手女性監督たち、やばいわ

「はちどり」近いうちに観るか。




AmazonPrimeにて




ひと息

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今朝、猫が母親の部屋から出て行き、またかと思って、、、暫く思考停止していた、、、、

午後になって買い物を思いつき、その帰り道で、学校から戻ったばかりであろう長女に出逢う。
「今朝猫が出て行ったよ」と伝えると「家に入れた」という返事。
彼女も買い物に行くらしい。すれ違いである。
長女が帰って来て間もなく外にいる猫を見つけ抱きあげて家に入れたのだった。

長女が買って来たのは、猫が丁度入るくらいの小ぶりのバスタブ状の洗い桶である。
確かに外に出た猫をその度に風呂場でよく洗ってタオルで拭いてドライヤーで乾かして来たが、洗う時の丁度良い入れ物があればもう少し効率も良かったのは確か。ついに専用グッズが導入された。今後、奴がまた抜け出た時は、これを使うのかと認識する。

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長女が丁寧に洗い、そのまま自分がシャワーを浴びるというから、わたしは猫を受け取り、洗面所で乾かす係に。
大分汚かったそうだ。ちょっとでも外を出歩くと、やはり汚れる。
まあ手の焼ける、奴だ。
それより、これまで何度も外気を入れる時は網戸を閉めてと言ってるにも関わらず、必ず全てを開け放つ母親にも参る。
猫はちょっとした隙間からも外へとすり抜ける生き物なのだ。

ともかく取り敢えずは、外に出る。
亀も取り敢えずは外に出るが、出た後直ぐに反省するが、猫はしない。
亀の場合は、ついうっかり出てしまったが、どうしようとその場に佇んでいるため、拾って中に入れるだけですむ。
猫は何も考えず闇雲に走って行ってしまうので厄介なのだ。
餌を玄関に出して置かなければ、結局は音を上げるとは思うのだが、外にいつまでもいたり、他の家に飛び込んでも不味いので微妙な駆け引き~対策となる、いつも。
今日は長女の英断ですんなり解決したので助かった。

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家猫は、外で充分な餌など自力で調達はまず不可能。おやつも一日二回は必ず催促して来るし。
トイレもどういう形で済ませているのかも分からない。
家の中で不自由なく好きなように過ごさせ面倒も見る体制ではあるが、、、隙間を見つけると直ぐ~自動的に出て行ってしまうのだ。
まあ猫はそういうものだから、、、出さないようにするしかない。
だが、出て行ってしまった場合、直ぐに捕獲し今日長女によって導入されたバスタブに入れて洗う事になる。
なんせ直ぐにソファに座り、布団に入って来るのだし。
洗わぬわけには行かない。
メンドクサイことには変わりないが少しやり易くなったのも確か。

ともかく母親には網戸は必ず閉めるように念を押した。

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最近、二つも爪とぎ場を作っているのに壁を三か所も削っていてそれが癖になっている。
壁にビニール貼るのも以前は試していたが、最近はやっていない。
野性がしっかり残っていて爪も出して困るところ、、、これはもうどうにもならないだろうが。

好きなように伸び伸びやればよい。








何でもあり

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今日も箱庭的な遊び場を好む思春期の少女が喜びそうな映画を観てしまう。
「シルバー 夢の扉」1時間半くらいなので助かる。
自分の夢も他人の夢も自由に行き来できる「ドリーマー」たちの活躍を描くもの。
入眠するとまず夢の小路みたいなところに出て、両側にはびっしりと色々な人の夢の部屋に入る扉がある。
どれかの扉を開けると、その人の夢に参加できるというもの。
しかし当然影響を及ぼす為、夢の世界は変調をきたす。

ドリーマー4人組にヒロインが混じり、夢に入っていろいろやってるうちに彼らの抱く最悪の悪夢が正夢となり、現実化してしまう。
これに危機を抱くヒロインが何とか悪夢を巻き戻し、現実を何もなかったことにしようとする。
やはり基盤は現実なのだ。
それを妨害する裏ヒロインみたいな女史がおり、奸計を巡らす。
(彼女は夢に深く関わり過ぎたようだった。それで自分の身代わりを見つけ解放されようとしていたみたい)。
彼女はヒロインを殺すことで自分を救おうとするが、今一つ彼女の立ち位置と行動原理が掴めない。
「夢の書」というものがありそれをヒロインが破れば、元に戻るという事なのだが、それを邪魔してヒロインを葬ろうとする女史との闘いなどもあり、サスペンス調な展開となる。つまり話を面白くさせる。

何と言うか、、、こういう異次元空間を絡ませて話を展開させるものって、皆似ている。
拡張現実~夢~パラレルワールド~霊界とか異界、、、。
そこらを手軽にいとも容易く行き来して何やら事件を解決するみたいな、、、。
(これを「~村」みたいな特殊な場所に限定すれば自在度は減るがリアリティは上がる)。
ヒロインは、ホルマリンや鉄パイプで頭を殴るなどして夢の世界に入ったりするが、ちょっと違うと思う。
強引で安易で短絡的過ぎる部分が目立つ。都市伝説物にもよく見られるが。
内輪だけで成り立つ箱庭的な内緒話の愉しみにも似ていて、そういう場所で結束しようとする年頃の女子が好みそうな、、、
例えばうちの次女とか(笑、、、そんなお噺である。

それなりのサスペンス感もあり、少年少女の夢を介した冒険譚にもなろうか。
イニシエーションの意味あいも込められているか、、、。
この一種の何でもあり(移動自在な)空間はそういった噺に馴染みとても都合よく機能する。
そう、魔法物の要素も多分にある。

VFXはカラフルで分かり易く、氷や水中の光景などもしっかり描かれていた。
暇があれば観てみるのも悪くない。

今日はイチゴをたらふく食べながら観た(笑。

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机近辺の片付け作業などしながら観るのに最適であるか。
結構、整理された。イチゴのせいもあり、すっきり(笑。






実は観てしまった。

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今日は観る日ではないのだが、何とはなしにひとつばかり観てしまう。
「ダーク・ハーヴェスト」というの。
面白くはない。新鮮さはない。確認と了解のみ。
ホラーなんだろうが、「どうしようもない閉塞」がテーマだ。
その中で何とか共同体を維持するための、あれは供犠の一種か。
閉じた環境の生む狂気である。いや、人の狂気が閉塞空間を生むのか。

そもそもあの異常な個体はどういう過程で作られるのかがブラックボックスだが、通常、異常な個体が家庭内で生まれる過程自体がブラックボックスだ。それを辿り切るのは不可能。しかしここではシステマチックな魔法的な手法でそれを生産していた。
意地の悪そうな浅慮の塊のような表情をした老人がそれを受け持っている。
それで毎年異常で超常的な怒りに燃えた個体がハロウィンに街やって来るのだ。
それを狩ることで次の年の街は繁栄を約束される、ってよくもそんなことを全員に信じ込ませたものだ。
だがそのような共通感覚とパラダイム~共同幻想は生み出せる。
恐怖と暴力による権威~物語により。それを主導する組織はギルドと言っていたが。正体は明かされない。
中枢組織は実際あってないようなものであることは少なくない。単に誰もがそう信じているだけという場合も多いもの。

その怪物を若者たちが競い合って狩り、実際に殺した者が英雄となり、その一家は豪邸を貰い、殺した英雄はスポーツカーを受け取り、彼にだけ街の外に出て行く特権が与えられる。だが実際は街道の途中で待ち伏せられており、そこからトウモロコシ畑に連れて行かれ殺されて埋められ、頃合いを見て掘り出されカボチャの面をつけられて案山子のように磔にされる。そしてハロウィンの日に街に向け放たれ暴れ狂う。人々を惨殺して行く(この辺はよくある仮面物のキラーと同様)。お伽噺のような流れである。
その怪物を狩った者がその年の英雄となり、、、と反復されてゆく。とは言え、こんな感じで死んでゆけば街の人口自体が減少してゆき衰退の一途をたどるだけであろうに。
どんな形をとってもまともな感覚の人は逃げて行くはずだし。

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主人公の父親の苦悩にホントに共感できるが(この男にだけ共感したが)、ともかくどうしようもない閉塞なのだ。
この日夜わたしを悩ます閉塞性。
身体への閉塞。
環界への閉塞。
他者への憎悪。
親への憎悪。
この循環と反復。
抑圧と爆発。

このどうしようもない怒り。
大分以前、「通告」と「暗黒街のふたり」でも書いているが、その対象は何も分かっていない。その程度のものだから仕方ないにせよ。
これらもその一部だ。ひとつの現象。

ともかく、何にせよ、邪魔な馬鹿は邪魔。
この父親は、モンスター化した息子に自分のコミュニティであるこの街全てを滅却するように謂う。
勿論、息子もそのつもりだ。
そこから動けない。脱出不可能なら、その枠を消滅させるしかない。
内容諸共。
これは、そのまま全的崩壊に繋がる、論理的には。
大変ロマンチックな。

この物語自体はとても極端で荒唐無稽でグロテスクであったが、構造自体、遍在する。
当たり前だから。
あまりにも。
だから面白くはない。
トーンのノスタルジックな1960年代に設定した理由は何なのか、、、。

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普通の映画記事もこんな形式にしようかな。
思い付き重視(笑。
もう飽きて来たし、基本情報など書く気しない。





ドクター・スリープ

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Doctor Sleep
2019

アメリカ

スティーヴン・キング原作
マイク・フラナガン監督・脚本・編集


ユアン・マクレガー、、、ダニー・トランス(ダン、シャイニングの能力者)
カイリー・カラン、、、アブラ・ストーン(ダンよりも強力な能力を持つ少女)
レベッカ・ファーガソン、、、ローズ・ザ・ハット(ヴァンパイア集団「トゥルー・ノット」のリーダー)
クリス・カーティス、、、ビリー・フリーマン(ダンの親友)
カール・ランブリー、、、ディック・ハロラン(亡霊、ダンの味方)
エミリー・アリン・リンド、、、スネークバイト・アンディ(ローズにヴァンパイアにスカウトされた少女)
ザーン・マクラーノン、、、クロウ・ダディ (ヴァンパイア、ローズの恋人)
ヘンリー・トーマス、、、ジャック・トランス(バーテンダー / ダンの父)
カレル・ストルイケン、、、グランパ・フリック(ヴァンパイアの長老)


ユアン・マクレガー繋がりでこれを観たのだが、、、
長い映画だが、全くダレルことはない。
浴室の女の亡霊はホテルの237号室に憑りついていたが、ダンの虚構の箱に一旦封印され、ダンが亡霊となった後、アブラの前に現れるが、今度は彼女に封印されたのか。

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何と、「シャイニング」の40年後を描いた続編なんだと!?
分けわからん。もうほとんど覚えてないし、、、
オーバールックホテルの亡霊は今も元気らしい、、、亡霊って永遠なのね。
ヴァンパイアも長生きで、ここに絡んで来る(このような闇の種族は結構いるという。確かにね)。

このヴァンパイア集団のリーダー、ローズ・ザ・ハットの レベッカ・ファーガソンがやたらとカッコよい。
またアブラ・ストーンのカイリー・カランが如何にも賢そうで凛としていてこれまた素敵。
ユアン・マクレガーはもう安定感、抜群(笑。

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ダンの心の中にある虚構の「箱」に亡霊たちを封印しており、今でも彼に憑りつく亡霊はいるが、箱を見せるとビビるらしい。
それをアドヴァイスしてくれたのがディック・ハロランで亡霊の姿で、ダンの前に現れ導いてくれるのだが、何となくいなくなってしまう。
「トゥルー・ノット」というヴァンパイア集団はシャイニングの能力を持った子どもたちを拷問したり殺害することで発生する「生気」を吸い込んで長生きしている。しかしそれを食べないと飢えて死んで霧のように消えてゆく。

ダンは、シャイニングの能力を抑制するために酒に溺れてアルコール中毒に一時なっていたようだ。
しかしニューハンプシャーの街に流れ着き、ビリー・フリーマンという人格者に出会い世話になっているうちに自分を取り戻す。
アルコール中毒者支援団体に参加したり、ホスピスの従業員となり、死を迎える老人を慰め、彼らから「ドクター・スリープ」と慕われるようになる。

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そんな時、ダンと同じ種類の遥かに高い能力を持つアブラ・ストーンという少女がコンタクトをとって来る。
ダンの借りた部屋の一面の壁が黒板になっており、そこに白チョークでメッセージを送って来るのだ。
彼が答えをチョークで書くとしっかりその返事もくれる。
それだけではなく、直接頭の中にテレパシーで話しかけて来るのだ。
距離は関係ない能力のよう。

携帯要らないわね。
そしてアブラは「トゥルー・ノット」の暗躍を察知し、彼らの動向を探るなかでダンにも連絡を取って来る。
優秀な野球少年、彼も来る球種を事前に予測できる能力を持ち、ローズたちに狙われ、拷問されて殺されたのだ。
(大谷も危ないぞ)。
その際に口からでてくる生気をヴァンパイア皆で吸い取り生きながらえる。
これは人類との共存は不可能だわ。

それから超絶的な(ネットを凌ぐ情報戦となり)瞬間移動みたいな場の移動~変換?による闘いが斬新でスリリング。
ヴァンパイアは銃で撃つとちゃんと死んで煙となる。
しかしローズはとても強く、先手を打って来る手強い相手だ。

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スネークバイト・アンディがとてもミステリアスな雰囲気で怪しく登場し、相手を眠らせ操る能力を利用し悪事を重ねていたようだが、それを認められ、アブラにスカウトされる。
だが、ヴァンパイアになった後(丁度ショッカーに改造された怪人みたいだが)これと言った活躍が見られなかったのが残念。
魅力的な女優さんであった分、勿体ない。

ダンが全幅の信頼を寄せるビリーに事の全てを打ち明け、彼に銃を貸してもらい、かなりの数のヴァンパイアを撃ち殺すが、スネークバイトを銃殺した後でビリー自らの銃で自殺してしまう、、、あれはローズにやられたのか、それともスネークバイトの人を操る能力で断末魔に彼を仕留めたのか、、、後者であるか、、、。何か二人とも勿体ない気がした。

最後、ダンとアブラがホテルにローズを誘導し、そこでシャイニングの能力を使い2人で力を合わせ倒そうとするが、今一歩のところで仕留められない。アブラもダンも追い詰められる。
そこへ「箱」から解放された亡霊たちが挙ってローズに飛び掛かる。多勢に無勢、流石のローズもひとたまりもない。
これで地上のヴァンパイア一族は一掃された形であるが。
今度はダンが解放された亡霊たちに襲われる。
彼はボイラー室を占拠しそこから火災を起こし、自ら諸共にホテルとそこに憑りつく亡霊を滅却する。

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最後は、ダニー・トランスがディック・ハロランみたいな亡霊になった形か。
アブラにしてみれば、死は存在そのものが無くなるのではなく、コンタクトも取ろうと思えばとれるもののようだ。
ダンとも父ともである。
何も終わっていないと。
彼女と母との日常が帰って話は終わる。

大変緊張感が溢れた映画で、長いが一気に観られた。
キャストも申し分ない。
ユアン・マクレガーは良い役者だね。


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今日はなんだか疲れた。
疲れていても充分観られる映画である。








入試終わる

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取り敢えず、娘二人の入試が終わる。
二人とも公立には行く気が途中からまるでなくなり、金のかかる私立のどれかということに、、、。

4パタンばかりこちらは考えていたが、そのなかで親としては最も厳しいコースに決まってしまう(爆。
ふたりともそれぞれその高校が気に入っているのだから、仕方ない。
選んだ高校はどれになっても良いと言っていたが、こちらとしては一番痛いところなのだが(笑。
おまけに遠いし。とっても。寮やアパートも勿論考える。
近くの高校には行かないとか言っていたのだが、何で?
大変依存的なのだが親の存在は鬱陶しいのだ。そして遠くに憧れる。そういうものか。

後は、もう消化試合となった。こちらも気が抜けたが、、、。
但し長女は、卒業式での校歌の演奏が控えている。
少し前の文化祭でもクラスの発表曲と全校の曲の伴奏をしたばかりだが、、、出番があるだけ、ましかと思う。
そういう縛りが無いと、自堕落な生活が待っている(笑。笑い事ではない。
夜も昼もなくゲームに興じたりする姿が目に浮かぶ。
(何でも熱中するとやめられないタイプだ)。

しかし受験くらいで何でこちらがこんなにハラハラドキドキ翻弄されるのか。
わたしの高校受験の時は、ほぼ無意識で受験した感じである。決して覚えてない訳ではない。
ホントにその日にテストを受けに行ったというだけ。極めてシンプル。
その一校しか受けなかったし、うちに一番近い高校であったから、一人で歩いて行った(当たり前だが。
娘の受験には、どちらも妻が一緒に付き添って行き、帰りも迎えに行ったりで、、、、次女など受験用に改めて腕時計を買い与えもした(全く利用しなかったみたい)。
こういうの過保護と謂うのか、、、まあ、バス、電車などこれまでの通学などで使ったこともないし。
母親がついて行かないと心配でいられなかったみたいだ。
確かに長女の方向音痴もかなりのもので。
受験どころか、高校に辿り着けない可能性もある。

今は運転を辞め、車は手放してしまったが、それまでは、お友達と遊ぶからということで、先方の家まで娘を車で送ったりもしていた。
最近は公共交通機関とタクシーでの移動に慣れてきて、何とかやって行けるものだなとは思う。
実は毎日のお買い物の為の軽自動車でも買おうかと考えたことはあるのだが、自転車で行った方が運動になると妻に言い聞かされて却下となる。まあ、自転車も運動になるほど乗るとすれば、かなりの距離を走る必要があろう。
遠い店にでも買いに行くかとも思ったが、お手頃のお店が直ぐ近くにあるため、そこで済ませてしまう日々。
わざわざ遠くの高い店に行っても不経済なだけだ、、、。
それともやせた方が得と謂えるか、微妙なところ。
わたしにとり、コロナ禍での最も大きな禍は太ったことだ。
その後のメンテも出来ずにズルズルきたことは確か。

娘の入試が終わり、ちょいとやるべきことを整理しなければ、、、。
絵は猛烈に描きたいし、音も色々と試してみたい。
その他にもまとめないとならない過去作もあって、、、
だが、、、
まずは、娘とそれぞれレストランに食事に行く約束がある。
それからだ。

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インポッシブル

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LO IMPOSIBLE
2013
スペイン、アメリカ

フアン・アントニオ・バヨナ監督
セルヒオ・G・サンチェス脚本
フェルナンド・ヴェラスケス音楽
オスカル・ファウラ撮影


ナオミ・ワッツ、、、マリア(妻、医者)
ユアン・マクレガー、、、ヘンリー(夫、日本勤務の社員)
トム・ホランド、、、ルーカス(長男)
ジェラルディン・チャップリン、、、老婆
サミュエル・ジョスリン、、、トマス(次男)
オークリー・ペンダーガスト、、、サイモン(三男)


津波のVFX撮影のリアリティと迫力は圧巻。
それになす術もなく無慈悲に翻弄され怪我を負うナオミ・ワッツの姿~演技にも圧倒される。
だがわたしはこういうの最も苦手。

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スマトラ沖大地震による大津波に遭遇した家族の実話を元にした作品。
(スペイン人だが日本に住み仕事に就いている一家。クリスマス休暇を利用しスマトラにバケーションでやって来た)。
のんびりホテルのプールで遊んでいる時に突然、それが飛んでもない破壊力をもって襲い来る。
思わず目を背けるような痛い場面が続く。
特に奥さんマリアの怪我が酷い。息子もまともに見れないが、こちらもそう。
わたしは特に生理的に痛いものは無理。

母マリアと長男ルーカスは、どうにか命は助かり、見通しはつかぬものの安全な場所を求めて移動を続ける。
逸れた夫ヘンリーと次男トマスと三男サイモンの安否に不安は募る。
先ずは母長男視点で進む。
この作品はあくまでもこのファミリーに起きた過酷極まりない事態を描くものである。
実話であり奥さんのマリアへの詳細な取材を元にしているという。

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周囲は何処も水浸し。至る所に瓦礫や残骸や死体があり、泥水を移動するだけでも怪我の心配があり危険。
見え渡す限り水没していて濁っており、被害の規模も定かでないところで寄る辺ない不安はどれほどのものか。
そんななかでマリアとルーカスは、独り取り残された幼い男の子ダニエルを助ける。
まだ津波が押し寄せて来る可能性もあるときに。
ルーカスは他人の事はともかく、早く高い木の上に登って安全を確保したかったが、酷い怪我を負った母の言葉に従う。
(この時の行動は後の彼ら母と長男との間の深い喜びに繋がる)。
しかし既に母の重傷を負った脚の痛みと疲労と不安に加え、飲まず食わずの衰弱から彼らは極限状態に達している。
それでも気丈にルーカスは幼いダニエル(丁度三男と同じくらいの年頃か)をおんぶして移動する。
心身を強く鍛える試練とはなるだろうが、、、。
ここではただ、必死なだけであろう。

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父も、2人の幼い息子と共に助かっていたが、当然のこと妻と長男の安否が気になる。
次男に三男のことを頼み、2人の兄弟は安全な場所にトラックで連れて行ってもらい、彼は独りで妻と長男を探す。
苦難と思わぬ事態に翻弄されつつ(災害に合うと、特に言葉が通じないところでの被災は思わぬ動きに対応が取れない事ばかり。これは精神的にも参る)。孤独と不安に苛まれながら只管妻と長男の捜索に当たる。
途中、冷たい仕打ちにも逢うが暖かいこころにも触れ、それが生死を分かつ場合もある。
マリアたちは現地の人に発見され、応急処置を施されトラックで病院に運ばれるが、戦地の野営病院みたいなところだ。
それでも胸の手術はしてもらう。だが出血も酷く体力の問題から脚の手術は出来ないでいた。医者でもある彼女は度々脚の色を息子に確認する。こちらも悲痛な気分が強まる。

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ここでも母は息子にここにいる人たちの助けになりなさいと促す。簡易ベッドに横たわる母を置いて、横たわる人々の間に入って行くと、次々に逸れた息子を探してくれなどと写真や名前や特徴を伝えられる。その何枚ものメモを元に探し回るうちに最初の頃に声をかけられた父親の息子を探し出すことに成功する。2人の再会に自分も達成感に浸り感動を覚えるのだが、そんな時母がベッドから移されていたことに気付く。急転直下の事態だ。こんな心細いことがあろうか、、、ルーカスのこの時の絶望感は切実であり母の死を覚悟する。シャツには名前のシールが貼られ、遺品のような物まで手渡され極限的に追い詰められる。
実は少ないスタッフで回している病院の手違いで彼女は別人と間違えられて移されたのだった。
暫く後に、彼女は酸素マスクをされた姿でルーカスに見つけ出される。腕には知らない人の名前が書かれてあった。

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父は親切にしてもらった男性と共に病院をくまなく回って探していた。
まさに妻の横たわる病院に彼は人を待たせてやって来る。トラックを5分だけ待たせ。
ニアミスでそのままになるかと思ったところで、、、
同時性が起こる。
父と逸れて別の場所に移送されようとしていた幼い息子たち、ふと病院の片隅で父の後姿を捉えたルーカス、そしてやはり途中で離れ離れとなったダニエルが笑顔で男性に抱きかかえられている姿、それらが一気にその場に集う。
幼い息子たちと抱き合う父、その姿を見て駆け寄るルーカス、そして4人で母のベッドを囲む。感動の再会の極致である。
母はその後、脚の手術を無事に行い、飛行機で家族共々シンガポールの病院に移送される。

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最後、飛行機の中で、ルーカスは母にダニエルが父と思われる人に再会してとても幸せそうにしていたことを伝える。
母、長男が嬉しそうに泣いて抱き合う。
これは素晴らしく美しい場面であった。
他にもうひとつ、父ヘンリーが親族に連絡を取りたいため、電話を貸してくれるように道端で携帯を使っていた人に頼むがキッパリ断られる。電池がもったいない。こっちだって大変なんだ。確かに分かるが、ヘンリーの落胆と疲労もピークに達する。
彼が取り敢えずの避難地域に連れていかれ、そこで今回の経緯を語りあい悲嘆に暮れていると、これを使いなさいと脚を怪我した男性が自ら携帯を貸してくれる。急いで手短に国の親族に連絡して切るが、それでは不十分だろう、ちゃんと伝えなさいと言って再度貸してくれるのだ。ヘンリーはバラバラになってしまった家族を必ず全員見つけて一緒に帰国するとはっきり伝える。
電話を切った後、感極まり号泣する。そして何であっても家族を探し出すことを誓う。ここも心情はよく分かり、共感する人がいて初めてエネルギーを貰いやるべきことが成せるのだ。
(人にただ冷淡であったり、人の足を引っ張ることしか出来ない輩は、あからさまにマイナス作用しか呼ばない)。

エンドロール時に家族5人の明るい笑顔が映されていたこともあり、この映画通りの結末であった事に安堵した。
ひとつの家族に焦点を絞った構成は大変内容も濃く成功している。視点を広げ過ぎて散漫になることがない。
更に家族全員が出逢う場であるが、実際にあのように昇まり凍結したような時間を経験することは充分にあり得る。
大袈裟な所は無くリアリティがある演出で説得力もあった。


キャストも含め良い映画だ。健気な演技が素晴らしかったトム・ホランドに何か賞を出してもらいたい。
勿論、ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーもいう事なし。
ジェラルディン・チャップリンが夜空を見上げてトム・ホランドとリルケみたいな詩的会話をするところも渋い。
そんな部分でも魅せる映画である。





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タイトロープ

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レオン・ラッセルではない(笑。
しかし毎日が、タイトロープだ。
薄氷の上を歩くような感じでもあるか。
閉塞した精神に余裕は無い。

どうにもならない心配事ばかり。
そして何かと生産性のない雑務に追われる。
昨日は、映画は観たが記事を書く時間さえ取れない状況だった。
そのうち再度、鑑賞して改めて書きたいとは思っている。

しかし自分たち(人類)より論理思考に勝る種~系が現れてもおかしくはないとは思う。
異星人の可能性だってあろうし。
AIも勿論。昨日はいよいよAIに支配される世界の始まりが描かれていた。
(SFだと大概、人間は排除の対象となる。人間自らが抱くニヒリスティックな価値観の反映か)。

確かに(爆善とした)不安と違和感は大きい。
毎日、小鳥が群れで何処かに逃げてゆくのを眺めている気分だ。
インターネットという技術は実に壮大な世界を生んだが、自然災害(現象)に対する技術などは、ほぼ進歩など見られない。
われわれは現実界において実に脆弱な存在だ。
フラジャイルであることがマイナスばかりとは言えないが。
ある意味その為に脳が発達したと謂える。
だが、脳など持たない生物の方が多い(われわれは少数派だ)。

相転換への兆しはあのように漠然としていて曖昧で大きな不安の充満した場となるのか。
やはり何かずっとそこに居続けているような気がして、、、。
映画などを無理に観て、物語を流そうとするが、現実に物語など生じていない。
物語の停滞が精神を蝕む。
きっとそうだ。

地上から物語が蒸発しているのだ。
SF映画でもまだやっていない。


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パスワード:家(h0us3)

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H0US3
2018
スペイン

マノロ・ムンギア監督・脚本
セルヒオ・マルティネス脚本

ビクトル・ゴメス
アナ・ベルトラン
ディアナ・ロッジ
ロク・エスキウス
ルーベン・セラーノ


最後の終わり方が意味判らなかった。
もし冗談でなければ、至急手を打つ問題であろうし、ジョークなら追い詰め過ぎだろう、いくら何でも。
久しぶりに何処かの家に集合した、皆がIT関係かそれに詳しい友人のよう。
「家」の中だけで展開するパニック。よく出来ている。
それがドッキリで仕組まれたのなら、ダビッドとラファそしてラファの彼女のルシアも絡んでいる。

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前半はひたすらIT関係の中でもセキュリティの脆弱さの話題が次々に出て来る。
これが後になるとAIの脅威に変わる。

要は凄いプログラムをダウンロードして中を覗いたらとんでもないもんだったという噺であるが、、、。
トリック~騙しとしてもかなり手の込んだプログラムを作ったものだ。
周りは騙せてもプログラミングのプロのモ二ちゃんを担ぐにはそれ相応のプログラムが必要になる。
彼女のプログラミング手法や改変の傾向・癖まで把握したうえで、あんな巧妙なアプリどのくらいで仕上げたのよ。
もうあの二人でソフトウェア会社立ち上げた方が良い。
バーチャル・リアリティ・パニックアプリで手っ取り早く稼げる(笑。

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しかしホントにそんなアプリがあったら恐ろしいという緊迫感・恐怖と不安は充分描かれていた。
「ウィキリークス」の創設者のアサンジを持ち出すところから、何やら信憑性を担保する。
「インシュランスファイル」とか言って、一般に向け拡散してはいるが、パスワードが強固なため誰にも開けないファイルとのこと。
3つに分けられていて大変重く、開けたら最後、飛んでもないことになるって陰謀説特有の煽りだが、何だかワクワクする。
上手いね、この脚本家。

で、ラファはこの重いファイルをパスワードを見つけて開き「拡張現実アプリ」であることを知ったという。
そして実際にそれをインストールしたラファのスマホでダビッドが試してみる。
30秒先の未来が映るアプリであることが分かる。この辺の芝居は上手い。
画面に映った3分後にペットボトルが実際に倒れたりランプが消えたり、、、。手品師の手腕である(笑。

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ここで明るくウッソ―という人がいないのが不思議であったが、、、。
ラファがこれはトリックではなく現実に30秒後の世界を映すアプリなのだというとみんなが信じてしまうカリスマ性があるようだ。
確かにわれわれが物事を信用するとき、この人が大真面目で謂えばそうに違いないと思い込む心的メカニズムはある。

モニちゃんのスマホにもプログラムをインストールし、プログラムの中にあるファイルのパスワードをいとも簡単に彼女が破る。
それが、この映画の題の”h0us3”だ。
ロックのアルバム名にもたまに登場するOを0に替えるタイプの奴だ。結構巷にも見られるもの。
スマホをテレビモニタに繋ぎみんなで確認して、このプログラムの存在にどう対処するかなど議論する。
冷静にではなく、とっても不安に駆られながらパニックの中で各自意見を主張し合う。

そしてその物騒なプログラムをモニちゃんが改変する。度胸あるね。
30秒先を3時間5分先までに改変する。
これは大きい。
そしてここからが一気にパニックとなる流れだが、そのスマホを観ていたルシア(ラファの彼女)が倒れる。
どうしたのと皆がその画面を覗くと、この家のある一帯が火の海なのだ。
その時プログラムに入力した変数を確認するとそれが起きるのが12日後だと分る。
これが未来なのか、、、ホントにそのプログラムを信じてしまった後ならもう大変な事態だ。
そこに自然に流してゆく本と演出が上手い。

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画面の中を探り未来のラファが書いたメモやメッセージを懸命に読み取ろうとする。
メモが暗くて読めない為、キャプチャーして輝度を上げて読んで謎解きをしてみたり、充分ワクワクさせてくれるでないの。
そこから分かったことは、AIが仕組んだ事態でありわれわれはAIに既に至る所にあるカメラで監視されているという。
(ちょいとこの辺で飛躍を感じたが)。AIの脅威は常日頃から取りざたされている分、力技だが持ってゆく。
そしてわれわれが未来に干渉した影響からこういった事態を招いたのではという見解も出る。
更に誰かがこのことをリークしたこと~情報がAIに悟られ(未来のラファたちは)消されたという。つまりもう死んでいると。
地球の滅亡にも繋がるのか、、、という一気にそこまで?持ってゆくかという感じ。

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そして最後に読み取ったメッセージがスマホを壊せ!であった。皆がテーブルにスマホを出して置いたところで、ダビッドが笑ってこれはみなジョークだと謂う。
しかし他のメンバー(ルシアとラファ以外)は納得しない。よくもこんな悪質なドッキリを仕掛けてくれたな、と怒り心頭である。
この久々に集まったIT親友のパーティーは大失敗に終わったという顛末に強引にもってゆく(笑。
何やらモニちゃんだけホントにジョークなの?とそれを信じていない様子。
この辺がぼやかしてあるが、わたしもモニちゃんと同じ心境。
この集まりでホントはどう持ってゆきたかったのかである。
このプログラムにどう対処するかを本気で冷静に論じるのなら、ダビッドとラファはもっとやり方があったはず。しかも誰だっけ、あの儲け主義の女子が情報を絶対に外に漏らすなとラファが念を押したのも関わらずトイレでボイスメール?してしまった。
あれでアウトとなったのだろう。
この先、実際のところどうなるの?いや、このプログラムだけでなくそれに絡むAIの動向である。

久々に面白い映画を観たが、実は今日は集中して観られる環境ではなかった。
後日もう一回じっくり観てみたい。


”Googleで検索できないページ”とかチョイと聞いたことのある”ダークネット”のことなど騙られていてとても興味深かった。
インデックスの件と匿名性の件である。
スノーデン懐かしい。二度ほど過去に記事を書いている。
シチズンフォー  スノーデンの暴露」、「スノーデン

字幕が追いきれずしっかり内容を掴み切れなかったきらいはあるが自分でも確認しておきたい。







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風呂が一番

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現在のペースはのんびりできて良い。
好きでもない映画である。
毎日映画と謂うのが、如何にわたしにとり異常なペースであったか。
これなら、、、3日に1本というのも考えたい。
もっと楽になり長生きできるわ(爆。長生きが一番!

自閉的に物事に関わってしまうところがある為、映画を元に何らかの記事を書くと決めたらそれでずっと毎日やらねばと思い込んでしまう。そんな馬鹿な、である。
誰が決めたの?
わたしでしょ。
なら、やめるのもわたし。
これ、そういえばシュワルツェネッガーがプーチンに対して言ったのと同じだわ。
「あなたがはじめたのだから、あなたならやめられる」。

多分、明日は観ると思うが、、、分からない。
何も決める必要は無いし、その時の気分に任せる。
何故、そうしてこなかったのか。
何やら今となっては、分からない。
最近、特に忘れっぽいのだ。

メガネを首にかけているのを忘れて探し回ったのは最近では一番、痛かった。
首にかかったメガネがくるりと背中側に向いていたのが悪い。
つまりわたしは悪くないとする。
良い悪いではないが(笑。

どうでもよいことは、溶かすように消失させる。
昇華でもよい。
浄化なら更に。浄化なら、、、

不意に思い出す詩がある。

海の想い出

1 マリア手を焚くこと
あたしはそのとき浄められる必要があると思った  それであたしはいつものようにあたしが安息所と呼んでいる穴のなかへ入っていった  それからそこであたしは役にたたなくなったいろんなものから長い間かかって火をつくった  そしてその火が相当の高さにまで達したときあたしは面から布をはずしてあたしの手をその高みのなかにさしいれた  するとたちまちあたしの手はぼきぼきと音をたてみるみるうちにそれはもえている桑の木のように節くれだった  それからその節々は固く醜くなり一方あたしの手はそのときそれらのなかでおそろしく繊細なものに細まっていた  それからまもなくそれは膝だけになった。


詩人 岩成達也の最初期の詩集「レオナルドの船に関する断片補足」より。

そうだ、「樽切れの想い出」だったか、、、あれも印象深いものだ、、、。
ことばが純粋にことばだけになったゆく経緯がうたわれる。
彼を評して「狂った胎児の記憶」と誰だったか(これも著名な)詩人が言っていたが、、、、

いみがきえさりめくるめく、、、


風呂に入りながらブログ書いたのは初めて。
のぼせた。ちょっと寝たかも。
とっても呑気で~狂気で面白い(笑。

これからは他の仕事も風呂に入りながらやるか?
(やれることは限られるにせよ、防水に気をつければ結構いけるぞ)。
風呂に入ったままなら余計な探し事もない(爆。
転地療養で温泉に来ていると思えばよいかも。
そうしよう。



チェイサーゲームW 1~5

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CHASER GAME W
2024

太田勇、山口将幸、井木義和 監督
松山洋 原作
アサダアツシ、太田勇 脚本
中村晋野、柴原祐一 製作

菅井友香、、、春本樹(ダイナミック・ドリーム社員、プロジェクトリーダー)
中村ゆりか、、、林冬雨(クライアントの中国大手コンテンツ会社・ヴィンセント責任者)
佐藤寛太、、、青山航(フリージャーナリスト、樹の友人)
菊地姫奈、、、七瀬ふたば(ビジュアルエフェクト担当)
椛島光、、、小松莉沙(3Dアニメーター担当)
花柳のぞみ、、、久保結菜(シネマティック担当)
うらじぬの、、、坂本絢香(アニメーションコンテ担当)
河合朗弘、、、林浩宇(冬雨の夫)
秋山加奈、、、林月(冬雨の娘)
勝村政信、、、石井輝義(キャラクターデザイナー)
黒谷友香、、、呂部長(ヴィンセント社)


どうやらこれはSeason2らしい。
もはや懐かしい元祖お嬢の?菅井ちゃんがヒロインなので観てみようと、、、
相手役の中村ゆりかという女優は初めて。
観始めてから気づくが、今現在進行中のドラマでないの、、、。
5話以降放送されていない。だが観てしまった。しまった(爆。
ゲーム開発会社でのヒロインたちの悪戦苦闘を描く。

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しかももはや懐かしい『仮面ライダーリバイス』のアギレラ様の椛島光(旧芸名:浅倉 唯)も出ている。
更にいまやあちこちで見かける菊地姫奈も出ている。この人の喋りには注目してしまう。なんせアニメ声なのだ。
ということで5話まで観たが、随分原作を改変しているとのこと。
大丈夫なのか?
くれぐれも原作者との意思疎通を大切に進めて貰いたいものだ。
現在進行中の仕事でもあり。

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という事で、噺だが、ちょっと甘酸っぱいコメディという感じか。
かなり滑稽でオーバーでドロドロした部分もあるが嫌みはない。
主演の2人の雰囲気が内容によくマッチしていて結構素敵。
わたしの気になる椛島光と菊地姫奈も程々に出番があって安心。
この二人も役柄がとても似合っている。服装が自由でゲームクリエイターに如何にもいそうな感じ。
こういうゲーム開発会社の仕事のキツサが描かれているが、そこにクライアント本社からの妨害などが入って来る。
何でライバル会社とかでなく、クライアントなのかよく分からぬが、それはこれからの回で分かって来るはず。
原作読んでる人はもう知っているのだろうが。関係者の中にスパイがいて暗躍してるのか?青山というのが臭そうだが。
われわれは知らないで来週を楽しみに待つのが良い(内容が改変されているのなら尚更この流れで知った方がよいはず)。

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ともかく観ていて和む。
キャストも皆ピッタリで違和感ないし、可愛らしい上にしっかりしていて清々しいのだ。
もう昨日見たホラーと言い、非科学的な無理無理のSFチックなホラー程醜いものはない。
どうしてもストレスフルになる。
こういったコメディの方が100倍良い。

ひとつ不安定要素として心配なのが冬雨の夫の林浩宇という存在だ。
大変温和で耐え忍ぶキャラで出ているが、今の扱われ方に大きな不満と葛藤を抱いている(プチ蒸発もしてるし)。
こういう人が爆発すると大変なことになるが、どうなるのか。
幼い娘の林月は父が不在の間、樹に世話を焼いてもらいしっかり懐いている。
浩宇はそれを快く思わない、、、この辺もどう絡んで来るのか。

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ツンデレキャラの林冬雨のパーソナリティが開発メンバーに受け容れられ、過去に恋人同士であったが、ある経緯で別れることになった樹と冬雨の間の蟠りも解け、チームとしての結束は強まり、会社は良い流れになって来たのだが、、、
貫禄たっぷりの呂部長がクライアントの本社から出向して来て思いっきり意地悪をして来る、、、この先どうなるのか。
とても憎たらしいパワハラ上司役がフィットしていた黒谷友香女史も充分、久しぶり。
しかし部長が冬雨を徹底的に虐げる姿に逆上した樹が思わず彼女を突き飛ばすが、あれで事態は更に悪化すると思うが。
普通はそうなる。火種は大きくなるもの。
どうなんだろ。

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先ずは6話に期待したい。
最後まで観ないと感想も書けないので、Season2が終了してから、この続きを書くことにする。
このトーンの噺をまた他にも探しておきたい。
取り敢えず、OneSeason終わったものを。




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雪が降る

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ただ単に寒いが
雪の夜はポッカリ明るい。
何やら狂った物語が音もなく始まっている。

今日一本ホラーを観て思ったのは、その物語自体はどうでもよいもので、騙る気もしないが、、、
ほんのひとつ、ふたつばかり。
幼い頃、ヒロインが虐待を受けていてその頃の記憶がないこと。
それを同じ境遇にいた幼友達のところに聴きに行く。
自分はもうどうにも思い出せないんだけど、あなた覚えてる?
相手の彼は全て覚えているよと返す。
その為、彼は今もまともな(安らいだ)生活が出来ていない。
籠って怯え病的な生活を送っている。定まらない目付きで。

詰まり、記憶を深く封印・抑圧して一般社会にどうにか溶け込むか、覚醒したまま引き摺って闇に籠って生きながらえるか、、、
どちらかのパタンとなる。
だが、抑圧した記憶は身体化され何らかの歪な形で吹き出す。
抑制は効かない。身体性は変容し無意識に従属するだけ。
結局、違う(禍々しい)世界に接続する。
社会生活を送っていようが、所謂、二重生活を強いられるのだ、、、

それが当然ながら問題の場~余地を生む。
幾らでもその場に物語は捏造される。
際限なく、飽きることなく、詐欺師たちが法螺話を持ち込み、、、
付け込む~付け込まれる。
付け込むのは頭の悪い上昇志向のクズバカども。
付け込まれるのは無防備で半ば心神喪失の迷走者。
コリン・ウィルソンが思春期、本を持ってかなり長いこと彷徨っていたと言っていたが(彼は実際に下水管の中にも入ったという)。

居場所は実際に必要である。
その「形体」に身体が癒されもする。必ずしも気の利いた共同体でなくても良い。
しかしそうした場は、相当な実力行使で無理やり作り出すものだ。
何となく得られるものではない。
ひたすら邪魔者を払いのけて。

同時に、この映画のヒロインみたいに自分が何らかの行掛りで関係する環境全てに自分を狙うカルト教団のメンバーが潜んでいるという強迫観念に襲われもする。
しかしこれはほとんどの場合、正しいのだ。実際の出来事だ。
悪意はそこら辺に幾らでも染み渡り潜在している。
悪意に対しては、それを遥かに上回る悪意で応えないとならない。
完膚なきまでに叩き潰す事。二度と起きあがって来れないように。相手は質の悪いゾンビ以外の何ものでもない。
激しい悪意と害意を持って叩き潰す。

そして
雪が覆い隠す。
何もかも、妙に明るく、真っ白に。
覆い隠すために覆い隠す。何を覆っていたのか、、、忘れ去られた呪いのよう。
何でもありませんよ、と言う顔を作っている。
挨拶を返す。
そんな時、地の底深くでは何かが重く、重くうねりはじめた。







ゲッティング・ダーティ・イン・ジャパン1~6

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Getting Dirty in Japan
2023

西坂來人、マイケル・ウィリアムズ監督
Fossilize 「Waiting to Be Seen」主題曲 作詞:クリス・マッコームス、作曲:野宮任裕

ヤンニ・オルソン(アウトドアリポーター)
クリス・マッコームス(エグゼクティブ・プロデューサー)
白いんこ(プロデューサー)


暫く刺激の強いドラマものは避けるつもりでいたが、基本旅レポート番組であれば、情報番組として気楽に見れそうなので、観ることに、、、。外国の女性がナビゲーター。

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”Getting Dirty in Japan”
30分枠のTV番組6話分を観てみた。
日本語の流暢なスウェーデン人のヤンニが、ゴリゴリの様々なアウトドアアクティビティに挑戦し泥だらけに汚れて楽しむもの。
東京や東京近辺にこれだけアウトドアを楽しむ場所があることに驚かされる。
観ていて爽やかで気持ち良い。
彼女は女優やNHK教育番組にも出ているそうだ。
意欲的な人だが、ガツガツしていないところが良い(笑。

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しかしアウトドアの肝心なところは、その場所に実際に行くことが絶対条件である事。
その場所を自分なりに生で味わい楽しむのが醍醐味なのだ、、、どういう形で味わうかはそれぞれだが。

クルマやバス、電車、場合によっては飛行機でそこに行かなければ何も始まらない。
まずそこで躓く。
億劫なのだ(爆。

別に好きでインドアやってる訳ではないが、出掛けるのに一大決心を要する。
それで出ないでいる(笑。
というより、特に外で何がしたいとか、何処に出掛けようという強い目的~希望もない。
TVで時折観てもフ~ンと思う程度でそれっきり。
刺激があってもどこかわざとらしい、、、有名タレントが出たりして脚色もキツイ。

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しかしこの番組、押しつけがましさがほとんどなく、淡々とアクティビティを愉しむ。
同行しているプロデューサーも彼女の活動とその周辺環境を仄々と愉しんでいる。
そして二人で総合的な評価をつける。
観ていた視聴者としても違和感は無い。
というより共感できるのだ。

東京生活も長いヤンニが主に東京、山梨、茨城、栃木でアウトドアのスポットを独自に探し、アクティビティを体験しそれを評価するもの。所謂宣伝旅ものとは異なり、飽くまでも彼女個人の視点に立ったものである。プロヂューサーもそこには口を挟まない。
一緒に同行するクリスは完全なインドア派で、色々と注文つけながらアクティビティに参加しなくとも愉しめるところかどうかを見定める。詰まり初心者や家族として見守るだけの人にも相応の愉しみ方があるかどうかも検討を加えるというモノだ。
よくあるこちらとは乖離したタレントによる大袈裟な体験もの宣伝番組とは一線を画する。

Getting Dirty in Japan

また彼女自身、飛び抜けて運動神経が素晴らしいとか、秀でた特技を持っているとか言った人ではなく、賢いが普通よりちょっと運動センスが高いという感じの人である。アウトドアが好きで泥んこになるのも厭わない好奇心と冒険心のある人というところか。

今回のアクティビティの内容としては、、、
1話:渓流釣り(山梨県)、夜景のカヤッキングツアー(東京都)
2話:キャンプ(千葉県)、フォレスト・アドベンチャー(千葉県)
3話:サーフィン(千葉県)、温泉(千葉県)
4話:「流鏑馬」(茨城県)、グランピング(茨城県)
5話:マウンテンバイク(茨城県)、本格スウェーデンカフェ(栃木県)
6話:パラグライダー(茨城県)、バーベキュー(茨城県)

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といったところ。最後の回でヤンニが子供の頃から苦手であった高いところを思いっきり克服して大喜びでバーベキューして終わる。
6話まで付き合ったところで何やらこちらも充足感を得るというもの(笑。
その前に故郷のスウェーデンの本格的な家庭菓子を出すカフェで和むところがあり、そこからパラグライダーへの繋ぎは彼女にとっても絶妙なものではなかったか。
彼女自身の歴史と人柄も反映した好感の持てる旅アクティビティ・レポートであった。
馬には乗り慣れていたそうだが、「流鏑馬」だけは大変だったという。
「あれはスポーツではなく技芸だ」とか言っていたが、確かにその面は強いと感じた(観ていても)。
ものによってはハードであったが実直にしっかり熟していたと思う。
のんびりと愉しめた。

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ではわたしもやってみたいと感じたかどうかだが、、、



続編があればまた観たい。




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今日は、映画はお休み

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毎日、映画見ていたら気が狂う。
これからは一日おきくらいにしたい。

映画を観る~ドラマに固有時を絡ませる、のはかなりの困難を生む。
ストレスフル状態で付き合う事は、少なくない。

元々、映画が趣味でないこともある。
ホントは三日に一度くらいが、丁度良いか。
そろそろ本業にも専念しないと。
時間の確保がとても肝心。

少し間を開ければ精神的にも休まる。
これまでに映画を観て何やら安らいだことがあるというか、タルコフスキーとアキ・カウリスマキの映画などは抵抗なく観られるのだが。それからリドリー・スコットやドゥニ・ヴィルヌーヴの映画もとても肌に合う。
小津安二郎と溝口健二、、、余りにもビッグな面々で面白くないというか当たり前だろうと言われそうだが、やはりこのへんなら落ち着く。

妙に刺激過多のものは、これからは避けたい。
ホラーなどは、わたしにとってはほぼ無刺激なので、関係ないが。
(脅かす為の音などに生理的に驚くが)。
SFならば取り敢えずは観てみたい。
とは言え、もうこれまでのようなペースで観るのは止める。

そんなところか、、、。
もう無理なことは極力避けてのんびり過ごしたいのだ。
そう思ったのは、ブログを見返すと明白だが、数年前のものと比べると明らかに内容が乏しい。
踏み込みも浅ければ、斬新さもない。
正直、よくこんな文書いたなと感心することもある(爆。
あらゆる面で体力が無くなっているのは確か。

一年位、何処かに籠り、瞑想でもしたいところだ。
それとも温泉がよいか?
転地してずっと湯に浸かっているのも悪くない。
わたしの立ち位置なら出来ないことはないし。

作品制作にもそんな場の方が向いているか。
この辺をいよいよ考える時が来た。
真昼の月が見たい。



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観相師

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관상
2013
韓国

ハン・ジェリム監督
キム・ドンヒョク脚本


ソン・ガンホ、、、ネギョン(観相師)
イ・ジョンジェ、、、首陽大君(王の弟)
イ・ジョンソク、、、ジニョン(ネギョンの息子)
チョ・ジョンソク、、、ペンホン(ジニョンの叔父)
ペク・ユンシク、、、キム・ジョンソ(左議政)
キム・ヘス、、、ヨノン(都で成功した芸姑)
チェ・サンウ、、、瑞宗(11歳で王に即位)
キム・テウ、、、文宗(病弱な先代王)


15世紀中期の朝鮮王朝に起きたクーデターに観相家の活躍を織り交ぜた絶妙な物語となっている。
しかしまたもやソン・ガンホ。この人ばっかり出て来るけど。
もう安定感は抜群だが、これだけ主役やられてしまうと、他の人が入って来られないのではと心配になるが。
圧巻の演技であった。やはり実力者だと感心する。特に巻き込まれ役は適任だ。
仄々した前半から後半への急展開はジェットコースターの(下り)並み。

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観相師というメタワークをする人は、権力者にとってはとても貴重な戦略的な武器となっただろう。
しかし重臣の中に逆賊の相を持つものを探せなど、実に荷の重い仕事だ。
わたしなら絶対に引き受けない。今現在その気が無くとも、相だっていつ変わるか危ういものだ。
ちょっとでも何か有れば首ちょんぱは免れない世なのだし。
政敵には情け容赦ない非情な世界で、血を血で洗うハードボイルドな闘争が日常茶飯事。
都で官吏などという欲さえ持たねば貧しくとも気楽に暮らせたものを。

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ある意味、田舎でのんびり筆などを売って時折観相術などを見せて周りを驚かすくらいの生活が身分相応だった。
間違いなく息子にとってはそれが良かった。
首陽大君もジニョンを矢で射殺した時に、ネギョンはこのことを知らなかったのかと首を傾げていたが。
分かっていたはず。物語の序盤にお前は官吏になると悲劇に遭うと言ってやめさせようとしていた。
だが叔父が彼を焚きつけ偽名で官吏の道を歩ませてしまう。
(息子自身は、不正の無いより良い世を作りたいという志で官吏を目指しトップでその試験に通るのだが)。
この叔父が俗物で上昇志向が強く無駄口の多いお節介男なのだ(何処にでもいるが)。
この一件が無ければ、少なくともこのファミリーに悲劇はなかった、はず。

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やり手の芸姑ヨノンを頼み、眠っている首陽大君の顔に黒子を描き込んでしまうなど、奇想天外なアイデアであった。
観相を学び始めた瑞宗に叔父の陰謀を悟らせることには成功するも、結局ペンホンの寝返りによって謀反が成立してしまう。
狙った策は成功しても時代の大きな波を覆すことは出来ない。
まさにそれに翻弄される観相師の壮絶なストーリーであった。

確かに個々の存在のそれぞれのベクトルがあっても全体として向かう方向性は、多くのモノにとり容認できない場所に落ち着く場合がある。
この謀反は観相学を超えて成り立つ歴史であったのだ。
一つ間違えれば自分が粛清されていたところであったが、身の安全を願うペンホンによって僅かなタイミングの差で首陽大君のクーデターは成功するが、その壮絶な粛清も徹底している。

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ただ元々政治などに興味なかったはずのネギョンが首陽大君の陰謀を命がけで阻止しようと奔走するのが今一つ納得できないところはあった。
息子が官吏に就いている為、身近なところで見守りたい気持ちは分かるが、騒動勃発と共に息子と義弟(これはどっちでもよいが)連れて安全な所に逃げてもおかしくはない。
あそこまで若い王や左議政に肩入れする義理~必然性があろうか。
(確かに前王から息子を頼むと念を押されていたものだが)。
馬鹿正直の自分の息子に危機が迫っていることも感じ取っていたはず。
背に腹は代えられない。
このネギョンと従弟のペンホンのコンビなら適当なところでとんずらしても不思議は感じないのだが。少なくとも前半のいい加減なお調子者振りからして。
ちょっと人格が変わった感じはする。

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首陽大君の狡賢く自らの欲望の為には手段を選ばぬ悪辣さは何とも清々しくもあり、人生を楽しんでいるようだった。
自分の目的も成就し、彼が一番良い思いをしたのかも。
しかし憎たらしい役をこれまた見事に演じていたイ・ジョンジェは大したもの。
更にやり手のヨノン姉さん演じたキム・ヘスの存在感も際立っていた。
チョ・ジョンソクと共にコメディタッチの部分を上手く物語に馴染ませていた。
そして息子役のイ・ジョンソクの瑞々しい演技も気持ち良かった。薄幸の真面目青年が充分に悲劇的に描かれた。
(ファンにとっては惨い展開となったであろうが)。

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実際に自分の隣に立つ息子を死なせてしまった父とは、どれほど悲痛なモノか、、、
ネギョンは自分が射抜かれると覚悟していたが、息子を狙っていたのだ。ネギョンを苦しませる目的なら最大の効果を上げた。
(演出的にもネギョンが射られたように見せて倒れたのが息子の方であった。ここでこちらのショックも大きいものになる)。
首陽大君の憎たらしさがMaxとなった場面。
息子の正義感が裏目に出たが、どちら側に就いても権力者は似たようなものである。

人の顔は読めても、時代の風は読めなかった、、、これがネギョン最大の悔いとなった。


ソン・ガンホ主演映画で詰まらないというモノは無い。今のところ。
勿論、本作も例外ではない





AmazonPrimeにて




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2005
韓国


キム・ギドク 監督・脚本・製作・編集
カン・ウンイル 音楽

チョン・ソンファン、、、老人(少女の養父)
ハン・ヨルム、、、少女(16歳の拾われた娘)
ソ・ジソク、、、青年(大学生)
チョン・ゴクファン、、、青年の父


久々の韓国映画。
キム・ギドク監督の「春夏秋冬そして春」は文句なしに素晴らしい映画であった。
当然、期待値は高い。
この監督、ロケーションも美しいし。

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海に浮かぶ船の中でだけ過ごす生活ってどんなものだろう。
少女は学校など行っていない。
未だに船内の風呂で養父にニコニコしながら体を洗ってもらっている。
幼い時(6歳の頃)に拾われて老人とそのまま二人で過ごしているらしい。非常に閉ざされた環境に見える。
なにしろ言葉が無い。確かに二人だけで過ごすなら言葉は不要かも知れない。
最初から最後まで聞き取れる言葉は何も喋らない。
だが釣り客相手の仕事もしている。大丈夫なのか。
変な客は弓矢で脅して追っ払うにせよ、、、。

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しかも老人の行う弓占いって、凄くリスキーだ。
母船に据えられたブランコを少女が漕いでいるところに小舟に乗った老人が身体すれすれに矢を放つ。
3発の矢の刺さった場所(船体)から少女が矢を引き抜き運を読み取るものらしい。
間違って体に刺されば死んでしまう。
しかし少女は笑みを絶やさない。信頼しきっているのだ。
老人との間に全く裂け目が無い。まるで幼児のように。
恐らく別の関係性~(相対化する)外部性が無い為だ。とても異様な関係性があの笑みの示すところなのだ。

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まあ、普通じゃないのは分かるが、度を越しているかも、、、(閉ざされた場所での極めてリスキーな暮らしが常態)。
占いの結果を少女が老人に耳打ちで伝え、そのまま老人がクライアントに耳打ちで伝える。
なんなんだ~それ(実際どう伝えているのか)。
普段はその弓で胡弓みたいな音楽を奏でている。
丘には上がらないのか(老人は小舟で買い物しているみたいだが。娘は連れて行かない)。
もう独自過ぎる。
海の上で無垢のまま幽閉されている御伽の少女でないの。

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しかし釣りに来た客の中にイケメン青年がいて、彼がウォークマンみたいなのを聴いていて彼女は興味を示す。
外の世界(の異性)に惹かれる。まさに外部に関わる触媒である。
思春期とはそういうもの。
だが老人は彼女の17歳の誕生日に結婚を申し込むつもりでいた。
(父としてどこかに嫁に出すのではないのね)。
そして老人が彼女からウォークマン~青年のプレゼントを取り上げたことで彼女の彼に対する親和性が崩れる。
目付きが変わるのだ(うちの娘など常にこの目付きだ(笑)。距離を持って彼を見るようになる。風呂で洗われるのを拒む。歳相応に。
反射のような笑顔が立ち消え。反発が始まる。反抗期だ。毎日ヘッドセットをして夢見がちな娘、、、。

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船首に立ち夕日の中を弓で音楽を奏でる老人の姿はモニュメンタルな荘厳な美しさを湛えていた。
人間の孤独をまさに形象化したかのようなシルエット。
娘は益々エスカレートしてゆき、小悪魔的な態度も見せ、空を見上げ飛行機を見詰める、、、。
自立~自我の形成を加速する娘と彼女に全面的に依存し固着する老人との距離はあっという間に広がってしまう。
意地悪な笑みを零す娘と焦りまくる老人。もはやこれまで。恋の力は凄い。覚醒。
それからは彼氏の来るのを待ちわび双眼鏡を覗く毎日。
老人は頑固に諦めず、カレンダーの日付を早めたり二段ベッドをダブルベッドに作り替えたりして抵抗するが逆効果(笑。

若者は彼女の両親が10年前から彼女の捜索願を出していたことを探り書類を老人に突き付ける。
彼女を親元に返し、彼女を解放しなさい、と告げる。
結局、弓占いで若者二人で出て行くか老人と結婚するか決着を着けることとなるが、出て行くことに、、、。
2人の出て行くボートの綱を老人は自分の首に巻き付け自殺を図るも、彼女が気づきロープを斬って一旦は戻って来る。
そして正装し養父との結婚式を小舟で執り行う。結構メンドクサイ儀式で青年は半ば呆れて見ている。
老人は弓で音楽を奏でた後、天に向かい渾身の力で矢を放ち、自らは入水してそのまま戻らなかった。

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小舟は静かに母船に辿り付き、青年は横たわったままの彼女独りであることを知る。
だが突然、先に天高く放たれた矢が彼女の股間すれすれに落下して突き刺さるのだ。これにはこちらもビックリする。
まさに象徴的に女性となった証~儀式であろうか。大変幻想的な光景だ。
結局、(大人となった)落ち着き払った彼女は若者と共に陸に向って去って行く。
確かに老人のいるべき場所は既になかった。

「ピンと張った糸には、強さと美しい音色がある」
そんな映画であった

監督は2020年、新型コロナウイルス感染症のため訪問先のラトビアで死去したという。
まだ59歳だ。もうこの監督の作品は観られない。これまでの作品にあたってゆくしかない、、、。




AmazonPrimeにて



”Bon voyage.”

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