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GOMA28

Author:GOMA28
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ

Dead Snow001

Dead Snow:Red vs. Dead
2020
ノルウェー、アイスランド

トミー・ウィルコラ 監督
スティッグ・フローデ・ヘンリクセン、トミー・ウィルコラ、ヴェガール・ホール脚本
クリスティアン・ヴィーベ音楽

ヴェガール・ホール、、、マーティン
オルジャン・ガンスト、、、ヘルツォーク
マーティン・スター、、、ダニエル
ジョセリン・デボア、、、モニカ
イングリッド・ハース、、、ブレイク
スティッグ・フローデ・ヘンリクセン、、、グレン
クリストファー・ヨーネル、、、相棒ゾンビ
ハルバルド・ホルメン、、、グンガ署長
デレク・ミアーズ、、、スタヴァリン
アムリタ・アチャリア、、、メアリー


ホラーコメディーということで、スプラッターと笑いを絡めて攻める映画だと。
観てみるとやたらと腸を引き出し、車から戦車に腸を通してガソリンを移すという荒唐無稽な給油をやってのけたり、、、。
呆れて笑う気にはならないが、ともかく次々に変なことやってるね~という可笑しな映画。

Dead Snow005

シリーズ物の二作目だが、特に律義に一作目を観ようという気にはならない。
前の噺の経緯は取り敢えず最初にダイジェスト風に描かれる。かなりざっくりと。
ストーリーが掴み難いとかいう類の映画では元々ない。
これだけ観ても充分、ハチャメチャであることは分かる。
何しろ「ナチゾンビVSソビエトゾンビ」の大乱戦なのだ。

Dead Snow002

面白さのポイントは幾つかあるが、先ずは戦車が大活躍。
もう走りまくり、潰しまくり、轢きまくり、大砲をドンドンぶっ放す。
戦車の中でもゾンビと"ゾンビスクワッド"のリーダーが格闘してフルに戦車を使い切る(笑。
戦争映画でもこれだけ戦車が動きまくり活躍するのを見たことない。

そして最後にナチゾンビのボス、ヘルツォーク大佐の後頭部およそ10㎝位の至近距離から頭を吹き飛ばす。
間違いなくこれでやっつける。
だが、続編を製作する都合上からか、ナチスの医学博士みたいなゾンビが大佐の頭部から彼を生き返らすのを匂わせて終わる。
しかしいくら何でもそれはない、首を刃物で切り落としたのではなく、首から上を大砲で吹き飛ばしたのだから粉々に飛び散ったはず。
かなり無理がある(笑。

Dead Snow004

噺そのものが始めから荒唐無稽ではあっても、その文脈上で辻褄は合わないと、、、。
それから腕である。主人公マーティンの片腕は、ナチスゾンビのヘルツォーク大佐の腕なのだ。
その腕は、大佐と同じ力を有し、死人をゾンビとして蘇らせ自分の下部として操れるのだ。
これはフォースである。(因みにヘルツォーク大佐も片腕を失うがマーティンの切り落とした腕をマッドサイエンティストみたいな医者のゾンビがくっつけている)。

何でも前作で、雪山に友人や恋人と遊びに行き、ナチスの財宝を見つけてしまったことから、ゾンビ・ヘルツォーク大佐の一団に主人公以外は皆殺しにされ、マーティンもその時に腕を噛まれた為、チェンソーで切り落としていた。
そして今回、車の助手席にコインが一枚残っていたことで、ヘルツォーク大佐に追いかけられ、車に貼り付いて襲おうという瞬間、大型ダンプとすれ違い、腕だけ残して大佐はダンプに轢かれる。しかし彼は直ぐに蘇りダンプの男を惨殺。
しかしマーティンも疲労混迷して意識を失い病院で目覚めると担当医が外科手術で無事君の腕を付けておいたよと得意気に言われ慌てふためく。最初はその腕のコントロールが利かず次々と関係する人を惨殺してしまう。これには彼も困惑するが、何故か笑える場面に演出されている。この映画は悉くそういう作りとなっている。死ぬところが面白い。

更にヘルツォーク大佐は自分がヒトラーに命ぜられた目的を思い出す。スパイ狩りである。その為にその周辺の街の人間を一掃する使命が与えられていたのだ。数もどんどん増え進行しつつ惨殺して行く。

Dead Snow003

全編に渡りともかく殺して殺して殺しまくる。
そして例の手をその死体に翳すと自分の手下ゾンビとして蘇り、兵隊として使えるのだ。
こりゃ便利というモノ。
マーティンとアメリカからやって来たゾンビスクワッドの3人(どう見てもホラーオタクの男1、女2のトリオ)で色々と策を練り、ヘルツォーク大佐に皆殺しにされたソ連の一個隊を埋められた場所に行き蘇らせて戦わせることに。
もう腕を使い熟せるようになったマーティンは氷の下に眠るソ連兵をマーベルのヒーローみたいにゾンビとして蘇らせた。

ナチスゾンビとソビエトゾンビの熾烈な戦いが繰り広げられる。
ソ連軍のスタヴァリン中佐がやたらと強い。
ポンコツトリオに違いないと思っていた彼らも思いの他強かった。肥料弾とか鉄器を使って活躍する。
戦争博物館のお姉みたいなグレンも加わり活躍するがこのヒトは何をかカミングアウトしようとしたところでゾンビに殺される。
数で圧倒的に勝るナチスゾンビが優勢になり決着がつきそうに、、、ここはハラハラさせるところ。
皆がピンチを迎えるのだ。最終的には戦車の砲弾で決まる。

そして哀愁があってとても面白いのは、車椅子で逃げていた男がソビエトゾンビに殺され、マーティンがせめて目を閉じさせてあげようと翳したところでゾンビとして蘇りそれ以降、ゲロを吐きながら彼ら一行の役に立つ。しかし良い様に役に立つたびに体はボロボロになって行き、最後はボロボロ案山子みたいな姿になってしまう。

Dead Snow007

それでも忠実な部下として寄り添ってくる。犬みたいに。

しかしこうなると疑問が出る。ゾンビは大方、鉄器などでダメージを喰らい死んでゆくのに、何度もこの元車椅子男みたいに自分で蘇って戻って来るものもいる。一度やられてそのままのゾンビと自ら何度も蘇生するゾンビの違いは何なのか。
よく見ていれば分かるところかも知れぬが、今日もちょっとながら見してしまった。
面白かったのだが、バカバカしくてついつい余所見をしてしまう(笑。
そういう映画だから仕方ない。

最後に恋人をゾンビとして蘇らせる(バカバカしい)ところで、ボニータイラーの「愛のかげり」ときた。
飛んでもない場面に流れ出すが、何故だか感動してしまった(不覚。

スプラッター度はかなりのもの。腸を引き出すのが好きな監督か。
それからやたらと吐く。
食事とかポップコーン食べながらの鑑賞は注意。
ゾンビ映画としては出色の出来栄えだと思う。観て損はない。


”Total Eclipse of the Heart”「愛のかげり」
懐かしい。何故か感動した。曲との絡みは効果が強い。


バトル・インフェルノ

The Cleansing Hour001

The Cleansing Hour
2019
アメリカ

ダミアン・レベック監督・脚本
アーロン・ホルビッツ脚本

ライアン・グスマン、、、マックス
カイル・ガルナー、、、ドリュー
アリックス・アンジェリス
エマ・ホルツァー
ダニエル・ホフマン・ギル


この手の配信やってる不届きモノはきっといるだろうな。
何だか勝手に人を逮捕する配信やってた糞屑もいたし。馬鹿面こいて気持ち悪いことこの上ない。
馬鹿は遍在している。すぐそこにもいるし、、、斜め前にもな!!分かってんのかてめえ!
指数関数的に憎悪は膨張する。

それはともかく。

The Cleansing Hour002

何だかネチネチした展開に途中から部屋掃除などしだしてビールも呑んでちょっとばかり酔っ払ってしまったわ。
ともかく毎日雑事で忙殺され映画見てブログ書いたら録画しておいたTV観て寝るような全く創作の出来ない日々が続く。
いい加減、危機を覚える今日この頃。

全く”The Cleansing Hour”にはなってない、というか皮肉か。
悪魔は結局、この偽糞エクソシスト配信チャンネル利用してフォロワーをうんと吊り上げ、観てる奴全員を白目剥いた悪魔の手先にしようと企んでたのね。
これで世の中、かなりの混乱にはなるわ。
警察とか当局はテロかヒトが狂暴化するウイルスのパンデミックかと受け取るわね、まず。
誰も所謂、「悪魔」なんて信じちゃいないし。
この配信もオチャラケで観ていただけだろうし、途中からあれマジ?とか思っても他人事だしね。
その流れでやられちゃう。

The Cleansing Hour003

そこを突いて来た悪魔はやはり上手だ。
このSNSの活用法凄いではないの。わたしもマネできたらしたい(笑。
中途半端な詐欺配信者は自業自得だが、利用されてこれから世の中どうなるのか。
ホントに罪深い奴らだ(笑。というより詰まらない連中だ(同情の余地など全くない)。
必死に懺悔して何とか悪魔のご機嫌直そうと少年時代のトラウマほじくり返してみたり、親友の彼女との浮気を告白したりするが、それがまたあほくさい。
全くどうでもよい。詰まらない。ホント。

The Cleansing Hour004

これでは、わたしが悪魔でもいい加減腹が立つ(爆。
悪魔側に立ってこいつらのやり口に付き合っているとまさにそうよ。
勿論、それ見て盛り上がりフォローして行く分けわからん連中も。
大半は興味本位だが。

しかし白目剥いて跋扈する奴らにいつ殺されるか分からない状況がこれからアメリカでは続くのだ。
(無論ネットを介してだからアメリカに限らない。英語が分かる世界中のその手の暇人が対象だ)。
ロシアや中国の陰謀だとか言い出す者も出て来るかも。
悪魔のせいだとはならないと思う。
完全に悪魔の一方的勝利でないの。

The Cleansing Hour005

しかしアメリカ人て鮫、悪魔(エクソシスト)とか好きだねえ(最近は鰐も人気上昇だが)。
だからこの映画みたいな詐欺配信者も出てきておかしくない。
とは言え彼らは肝心な所、実際には信じていない。
そこも悪魔の計算には最初から入っている。
ただ途中のやり取りが粘着気質の悪魔なのか、いや配信者側が吹っ切れないのか、やたらとクドク思わず部屋掃除したくなってしまう。

ホントの意味で部屋掃除が出来た。
丁度年末ギリのセーフ。
ある意味助かった

The Cleansing Hour006

わたしは同居する女4人(母、妻、娘2)に振り回されて全く暇がない。
これも悪魔の呪いかも知れない。


来年こそは、邪魔者を全て排除し、すっきり爽やかな日々を送る!
送りたい(トホホ。




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ゴーストブック おばけずかん

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2022

山崎貴 監督・脚本・VFX・ストーリー原案・キャラクターデザイン
斉藤洋、宮本えつよし『おばけずかん』シリーズ原作

城桧吏、、、坂本一樹(橘湊のことが好きな小学生)
柴崎楓雅、、、工藤太一(一樹のクラスメイト)
サニー マックレンドン、、、飯田サニー宗佑(一樹のクラスメイト)
吉村文香、、、橘湊(一樹のクラスメイト、病院で危篤状態)
鈴木杏、、、坂本岬(一樹の母)
遠藤雄弥、、、坂本祐介(一樹の父)
神木隆之介、、、古本屋の店主
新垣結衣、、、葉山瑤子(産休補助教諭、一樹らの担任)


新垣結衣が何か変な感じ。だんだん馴染んで来るが。
祠に願いを持ってやって来た男子三人が、何故かその場所にある古本屋に入り、そこから本を持ち出すと元の街は誰もいない妙な場所になっていた。そこで少年たちの不思議な冒険が始まる。というもの。
神木隆之介がそれっぽい古本屋の店主で、子供たちに試練を与える魔法使い?みたい。
図鑑坊が子分で補佐役か。そんな設定で、、、所謂ジョブナイル。

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3人の男子が願い事を叶えるために頑張るのだが、彼らの夢に「命がけで叶えることになるぞ」「そこで図鑑を手に入れよ」という妖怪が現れていた。
それでそこそこやる気になって冒険に臨むのだが、何故か彼らを追って来た新米の先生もそれに加わることに(巻き込まれ)。
演技がとてもわざとらしい。だが次第にこちらが慣れて来る。慣れの問題らしい。
妙な世界には既に女の子が一人、先に来ていた。彼らは内心目的をはっきりと自覚する、みたい。
それにナビゲーターみたいな妖怪がひとり。図鑑坊と謂うのがそれ。
建造物や文字がどれも変な具合になっている。
上下も左右の入り乱れた方向性が狂った建造物で中も動く空間。待てよ「鬼滅の刃」の屋敷にこんなのがあったか?無いわ(笑。
現代アートの作家がうっかりこんなのを作っちゃうこともある。

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外には妖怪がこれ見よがしに沢山漂っている。
古本屋から持ち出した本「ゴーストブック」に記されるお化けが順番に現れる。
それと格闘し本に封印したら、そこから召喚してこちらの望み通りに働いてくれる。一回だけの契約だが。
ポケモンみたいに使えてしまう。まるでゲームの攻略ものみたいな感覚か。
しかし3日間と謂う契約であり本の表紙の線が時間と共に短くなってゆく。
タイムリミットは、緊張感を演出するには大事なもの。

やんちゃな男子たちとニーハイの美少女という鉄壁の構成に元美少女の新垣結衣が先生の卵として冒険に加わる。
そう、変な冒険なのだ。
最初の頃は、ほとんどこの先生宅で繰り広げられる。
出て来るお化けは、山彦、一反木綿、百目、身代わりお化け、ジズリ、、、である。
「身代わりお化け」と謂うのは初めて知ったが、、、。
分裂して数が増えるのだが、小さくなってゆき、湊のいう事は何でも聴くために一番簡単に攻略可能。
しかし最後の最後、この身代わりたちが彼らを救うことに。この展開は鮮やかだった。
(時折、上手いと思えるシーがある)。

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図鑑に取り込んだ妖怪は命令に従うためその場その場で召喚出来る。
冒険の中でここぞという時にその場にピッタリの妖怪を呼んで助けてもらう。
湊のタイムリミットが近づき、彼女が薄くなってゆく。

最後の決戦は、デザイナーを目指していた先生作のTシャツを着て臨むことに。
文化祭で異常に燃えるタイプの人でしょ、と言われていたが、そう言う人は確かにお揃いのシャツとか着たがる。
終盤、こんなことをする理由を知りたいという湊に対し少年たちはそれだけは謂えないと断る。
先生にはどうするかと協議した結果、話すことにする。
湊が事故に遭い、現実界では病院で危篤状態にあり、彼女を救うために決死の思いでここに来たのだと打ち明ける。
それを密かに聴いていた彼女との間で感動の結末へと滑り込むという王道にはいる(いや最初から王道に嵌っていたが)。

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田中泯が声を受け持つジズリは迫力があった。如何にもラスボスである。
VFXとして申し分ない。
映像面はよく出来ているのだが、如何せん感動の盛り上げがとても分かるのだが、恥ずかしい(笑。
対象が児童だからか。いやそういう問題ではない。感性的にちょっとわざとらしいのよ。
わたしも妙に感動につられ湊と共にしんみりしてしまったのだが、それに対して気恥ずかしい自分もいるのね。
そういう体験は映画を観ていて少なくない(爆。

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最後は妙にドラマチックになる。
「人を強くするのは、願いの強さだ」。
これは確かだけど。
そして新米先生も彼らとの冒険を経て、教師~大人らしい自覚を持って行き、将来も教師になる意志を固める。
これはこれで良いと思う。

ただし、ジズリの謂うように、時間をずらしたことで、この異世界で5人力を合わせ大奮闘した記憶は無くなる。
この時間が如何に貴重なものであったかよく分かっている彼らにはとても辛い選択ではあったが、目的は飽くまでも湊の命を救う事である。

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最後は、記憶は何も残ってはおらず、普通に湊がクラスに入って来て、葉山瑤子が産休補助教諭として担任になる挨拶をする。
但し、この時は最初の赴任挨拶の時のような不安とやる気のなさが露呈するようなものではなく、このまま将来も教師として頑張って行く確固たる意志を見せる挨拶になっていた。記憶にそれとして残らなくとも身体的に確信が染み渡っていた。
そういうことはあるはずだし、あって良い。

観終わってみると面白かった。吉村文香という子役。また凄いのが出て来たねえ。
若手の女優は激戦状態だね。


おい待てよ。山崎貴監督って「ゴジラ-1.0」の監督でしょ。こりゃVFXが凄くて当たり前だわ。
まだ観てはいないが、ストーリーは大丈夫か?恥ずかしくなるようなところが無ければ、映像的には適任だと思うが。





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悪の教典

LESSON OF THE EVIL001

LESSON OF THE EVIL
2012

三池崇史 監督・脚本
貴志祐介 原作


伊藤 英明、、、蓮実 聖司(晨光学院高校の英語教師、サイコパス)
二階堂 ふみ、、、片桐 怜花(晨光学院高校の2年4組の女子生徒)
浅香 航大、、、夏越 雄一郎(2年4組の男子生徒)
吹越 満、、、釣井 正信(晨光学院高校の物理の教師)
平 岳大、、、久米 剛毅(晨光学院高校の美術の教師)
水野 絵梨奈、、、安原 美彌(2年4組の女子生徒)
染谷 将太、、、早水 圭介(男子生徒、集団カンニングの首謀者)
KENTA、、、蓼沼 将大(2年4組の男子生徒)
林 遣都、、、前島 雅彦(2年4組の男子生徒、久米と同性愛)
前島 雅彦、、、高木 翔(2年4組の男子生徒、アーチェリー部、白井の彼氏)
松岡 茉優、、、白井 さとみ(2年4組の女子生徒)
山田 孝之、、、柴原 徹朗(晨光学院高校の体育教師、安原美彌と関係を持つ)
篠井 英介、、、酒井 宏樹(晨光学院高校の教頭)
小島 聖、、、田浦 潤子(晨光学院高校の養護教諭)
岩松 了、、、灘森 正男(晨光学院高校の校長)
滝藤 賢一、、、清田 勝史(清田梨奈の父親)
JAB、、、クレイ・チェンバース(アメリカでの蓮実の殺しのパートナー)
藤井 武美、、、清田 梨奈(2年4組の女子生徒、虐めに遭っている)
尾関 陸、、、渡会 健吾(2年4組の男子生徒、東大を狙う)
伊藤 沙莉、、、永井 あゆみ(2年4組の女子生徒、情報通)


サイコパスは表面上、魅力的で人気者であることが多いという。
企業、組織、共同体のトップに立っている人も少なくないらしい。
ただ、人当たりの良さは完全に計算によるもので、他者に対する共感性は全くない。
ここが恐ろしいところ。

LESSON OF THE EVIL006

全ての行動は、相手の求めに応じて効果的な対応をしているに過ぎない。
一見優しい気づかいが出来る人に見えても実は戦略的行為なのだ。
こういう人はかなり異性にもモテるらしい。
自分に信頼を寄せる人々を集め自分の利益のために操る。
大胆な決断が下せるというのも特徴のひとつという。
そして目的の為には手段を選ばない、他者を酷い目に遭わせても何とも思わない、これが徹底されれば蓮実 聖司となってしまう(痛。

悉く、自分の邪魔となる存在は排除してゆくが、いくら何でもやり過ぎなので、完全犯罪に全て持ってゆくのは無理があり偶然の要素も入れば、計画は破綻する。
だからと言って、じゃ、全員殺してしまおう、となる、か?
筋書きでは完全犯罪となるのを見越して、どんどん散弾銃で校内にいる文化祭前夜の準備をしている2-4の生徒全員を撃ち殺して始末しようというもの。

LESSON OF THE EVIL004

カメラも引きで、その現場をしっかり撮るスタンスであるから、アップで撃ち殺されるより、臨場感があり迫力も残虐性も高い効果が得られる。
ともかく、邪魔者は消す、ただそれだけが理由の行動に過ぎない。
殺される方は、ウンギャ~ひえ~と叫びながら逃げ惑うのだが、容赦なく吹き飛ばす。
そう散弾銃で撃たれると身体ごと吹き飛ぶような威力だ。
こりゃたまったもんではない。

当初は、集団カンニングに対する対応策を提案しその阻止に成功して信頼を得るが、蓮実に違和感を持つ教員と生徒の動きに彼自身が反応してゆく。それがエスカレートしてゆくことになり、集団殺戮の決定的な契機となったのが、既に自分の愛人のようなものにしていた安原 美彌が先に排除した蓼沼 将大の携帯を持っていることを知ってしまい、彼女を屋上に呼び出し、柴原に弄ばれた事を苦にした自殺と見せかけ屋上から落とすが、それを後から好奇心で追って来た永井 あゆみに勘づかれ彼女の首を折って殺害してしまう。これが発端となった。メンドクサイこまごまとした小細工をするより、前島 雅彦と同性愛関係にあった久米 剛毅教諭がその関係をばらされたことで自暴自棄となりクレー射撃の名手であったことから銃で片っ端、生徒を撃ち殺し、無理心中を図ったという事にした。その間の殺戮は久米のシューズを履いて行っている。同時に柴原 徹朗教諭との関係で傷ついて自殺と謂う形で安原 美彌の処理も完了している。
それ以前にカンニングの件で誰がどれ程関わっているかを知るために早水 圭介を拷問にかけ殺していた。

LESSON OF THE EVIL005

学園内に生徒を閉じ込めるために校内放送で散弾銃を持った侵入者がおり、至急屋上に向かうよう校内放送を入れる。蓮実親衛隊は、我先に指示に従い登って行く。だが懐疑派は装飾中のフロアに残りバリケードを作って立て籠もる。外に出て助けを呼ぼうとする生徒も2グループいたが(例の集団カンニングが携帯でなされていた為その阻止に電波妨害を講じたがここでもそれを使っている)、無事に逃げおおせたのはアーチェリーの才能が秀でた高木 翔のみであり、彼は外部の人に警察に通報を頼むことに成功する。だが自分は彼女を救いに学園に戻ってしまう。
冷静沈着な蓮実は着実に一人も見逃さない万全の構えで出欠を確認するが如くに撃ち殺してゆく。

伊藤 英明はそのマッチョな肉体を残虐と狂気に絡め好演していた。
いや先生も生徒もキャストは豪華であり達者な演技を披露している。
特に山田 孝之はシリアスなパニック状況のなかにコメディ要素を取り込み彼ならではの味を魅せていた。
さす又に自分の関係していた生徒のパンティが絡みその匂いで彼女を当て直後に撃ち殺されるって何なのよ。
林 遣都も自分の愛する久米 剛毅先生に罪を全て被せる計画を蓮実に聞かされた後で撃たれるが、瀕死の身体でナイフで彼に立ち向かい殺害される。このシーンは、この映画の中でも秀逸な場面である。

LESSON OF THE EVIL002

片桐 怜花と夏越 雄一郎は、蓮実 聖司のコントロールや煽りに乗らず、ずっと身を隠し脱出を図っていたが、防災訓練の時を思い出し、一気に下に滑り降りることを計画するが、実際それは直ぐに蓮実に見破られ銃でハチの巣にされる。
しかしふたりは自分たちの服を既に息絶えている生徒に着せて降ろしたのだった。ふたりは裸で潜んでいた。
高木の渾身のアーチェリーの矢も散弾銃には及ばず、逃げ出したり隠れたりしていたものは一人残らず撃ち殺し、コンプリートとして自分は机に頭を打ち付け自分で手錠をはめ、警察の到来を待つ蓮実である。
しかし警察はその惨状の中から例の2人の生存者を発見する。
当然、蓮実も自分が被害者であることを力説するが、保健室のAEDに犯行時の声が録音されていたことで緊急逮捕となる。

LESSON OF THE EVIL003

それに対し蓮実は自分が精神異常を装い悪魔がとり憑いた2-4の生徒を救ったのだと騙り始める。
夏越はこいつは完全に狂っていると叫ぶが、片桐は次のゲームを始めていると見抜く。
彼女のような視座を持つ者が最後に生き残る。しかも彼に最後に幻視を見せる存在でもあった(目が片方濁って見える)。
二階堂 ふみの存在感は地味に振舞っていても際立っていた。

一方蓮実に屋上から投げ落とされた安原 美彌は落ちた場所が良かったのか息を吹き返し、前島 雅彦の傍で恐怖の為リストカットして倒れていた清田 梨奈も恐らく生きているはず(リストカットで直ぐには死ねない。そのナイフで前島は蓮実に立ち向かった)。
4人が辛うじて生存していたことになる。

LESSON OF THE EVIL007

にしても刺激強すぎ映画である。
だがわたしの日頃の非現実感を覚ますまでにはいかなかった。
毒には毒をとは謂うが、、、。

続編も作られるようだ。怖いわ(笑。




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モスル ~あるSWAT部隊の戦い~

Mosul001.jpg

Mosul
2019
アメリカ

マシュー・マイケル・カーナハン監督・脚本
ヘンリー・ジャックマン音楽

スヘール・ダッバーシ、、、ジャーセム少佐(SWAT部隊長、元刑事)
アダム・ベッサ、、、カーワ(SWATにスカウトされた新人警官)
イスハーク・エリヤス   以下隊員
クタイバ・アブデル=ハック
アフマド・ガーネム
ムハイメン・マハブーバ
ワリード・エル=ガーシィ


エンドロールでこの作品を死んだSWAT部隊の隊員に捧ぐとあるが、その名前と亡くなった日付が幾つ並んだか、、、
この映像、尋常でない臨場感があった。

Mosul002.jpg

何と殺伐とした、、、モスルってこんな街なんだ。
そこに勤務する新人警官が、ISISに家族を殺された者で構成するSWAT部隊にスカウトされ、目的など知らぬままに壮絶な戦いに臨んでゆくことに。
昨日観たスタイリッシュなアクションエンターテイメントとは180°異なる、実に泥臭く不器用な部隊であり闘いである。
所謂アメリカの特殊武装攻撃班「SWAT」(Special Weapons And Tactics)とは全く別物だ。あのように訓練され洗練され統制されたチームではなく復讐心の塊の素人の集まりである。
頼れるリーダーに引っ張られた集団である。

Mosul004.jpg

この隊長はかつて警察官でもあったためか、孤児などを道端で見つけると必ず保護をしようとする。
保護した子供は公的機関等に渡すとどうなるか分からないので、避難中の家族に金を渡しその子を育ててもらう交渉をしたりする。
その家族の母が不憫に思い引き取ってくれることになるが、、、
この後で起こったISIS側の一斉射撃で現場は緊急事態となり、SWATも応戦する。
結局その一帯は鎮圧するが、例の子供は道端に撃たれて倒れており母が呆然と立ち尽くしている事を新入りが確認する。
彼は胸の内にしまい隊の誰にもそのことは告げなかった。

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ちょっとしたドジや失敗、困惑したり迷ったり疲れたりで、その時々の情勢に隊長判断で向って行く。
わたしが一番、ハラハラしたのは、違う方向性を持つ部隊と出逢い、向こうの火器とこちらのタバコを交換する取引に持ち込んだ時である。必ずしも友好関係にあるわけではないが、こちらは武器弾薬が欲しい。幸い向うが切らした煙草を充分保有していた。
その取引交渉でかなりの緊張が走ったが、向こうがこちらの捕虜の顔を確認してくれれば要求を呑むというところに来た。
だが捕虜のひとりは新入りのかつての相棒の警官であった。彼がSWAT部隊の潜む建物近くで車を爆破させる手引きをしたことは間違いなく、そのせいで部下を失っている。隊長の怒りは収まらず、この捕虜をこちらに引き渡せ、渡さないで押し問答となった。その際、新入りが素早く動き、その元相棒の喉をナイフで掻き切る。これにより向うも納得し、無事交渉は成立する。

新入りの信頼は仲間内で高まり、隊長は以前より、隊の目的の秘密を語りだす。
しかし彼は聴く必要はない。命令通りに動くだけ、と返す。新入りのモードが変わった。元相棒を殺したことで、明らかにギヤチェンジしたようであった。このSWATで行くところまで行くと。
目的地に向かうまでに何人も失い10人になっていたが、途中で敵の武器や食料の補給基地を叩く作戦に出た際には、一人また一人と犠牲者が出て行き、7人に減ってしまった。そしてこの制圧した基地から弾薬武器以外にも必要な物資を持ち去ろうと籠を持ち上げた瞬間に爆弾が炸裂し隊長が即死する。残った6人は平の隊員ばかりである。

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ここでは流石に皆が意気消沈し途方に暮れる。俺にとって父だった、もうおしまいだと泣き出す者も。カリスマに導かれている間はどうにか進んで来れても所詮素人の集まりである。
この時、冷静な判断が取れたのが、新入りの元警官であった。
彼は特に隊長に深い思い入れはなく(恩人ではあったが)ショックの度合いは他の隊員程ではない。しかもここに来るまで何人も同僚を失ってきており、適応がとれて来ていた。
もしかしたら戦場での特有なハイの状態に入っていたか。

進行している街はかつて自分たちが住んでいたところである。
隊員の一人は自宅に寄り、妻と娘に再会する。だが、それもつかの間、目的地に向かって残りの6人で進んでゆかなければならなかった。

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もう隊員など誰が誰だか分らないがともかく地味だがリアルなのだ。
重さとか幾つもの勢力の絡み合いの複雑さとか言う前に、戦場のリアルさに触れられるような画面であった。
ホントに急に呆気なく死んでしまうのだ。壮絶の極み。
(隊長など、交戦中ではなく、資料を籠に入れて持ち上げたら爆死なのだ。情緒もドラマも入る余地なし)。
こういうものなのだ。

また観たいとは思わないが傑作




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オペレーション・フォーチュン

Operation Fortune001

Operation Fortune
2023
アメリカ

ガイ・リッチー監督・脚本

ジェイソン・ステイサム、、、オーソン・フォーチュン (MI6のエージェント)
オーブリー・プラザ、、、サラ・フィデル (アメリカ人天才ハッカー)
ケイリー・エルウィス、、、ネイサン・ジャスミン (MI6コーディネーター)
ヒュー・グラント、、、グレッグ・シモンズ (大富豪武器商人)
ジョシュ・ハートネット、、、ダニー・フランチェスコ (ハリウッド有名俳優)
バグジー・マローン、、、JJ・デイヴィス (凄腕スナイパー)
エディ・マーサン、、、ナイトン (MI6高官)
ピーター・フェルディナンド、、、マイク (フリーランスのスパイ、オーソンのライバル)
マックス・ビーズリー、、、ベン・ハリス (シモンズの弁護士)


ジェイソン・ステイサムが無双振り発揮してくれると実に爽快、なのだが、今回はそこに二人無双の相棒が加わる。
ハッカーのサラ・フィデルとスナイパーのJJ・デイヴィスだ。何でもござれである。とっても強いが、軽い。
アクションが然程なく、銃撃戦で片が付くところも大きい。

Operation Fortune002

ウクライナのマフィアが盗み出した大変危険な国家機密の「ハンドル」が100億ドルで闇取引されるという。
大富豪武器商人のグレッグ・シモンズの手に渡っておりそれを彼が売却する前に押さえるミッション。
どうやらAIシステムらしい。それを用いて金融市場を混乱させ通貨の価値を失くし金のみが価値を持つ世界にしてしまおうと企てる者がいる。バイオテックの富豪の企みだ。それを阻止しないと全世界が混乱に陥る。

ジェイソン・ステイサムは謂うに及ばず、バグジー・マローンもどんな任務も全く外さない有能振りであるが、何と言ってもオーブリー・プラザがカッコよいこと。ハッキングも秒単位のタイミングで必ず決めるは、銃の腕前も凄い。しかもセクシーで向かうところ敵なしである。

Operation Fortune005

ただ、凄すぎて平坦な感じになるのを、対抗勢力が入り乱れて起伏と混乱を生む。
つまり闇取引の黒幕だけでなく、競い合ってそれを出し抜き手柄を奪おうとしていたはずのマイク側の動きが終盤おかしくなる。
当初、政府の異なる機関が同じブツを狙っているのかと思いきや、最後はそのチーフの単独の反抗であることが見えて来るというもの。その暴走を止め、任務を全うするのだ。

Operation Fortune003

何と言うか痛快で重みが無い分スカッと最後まで観てしまう(笑。
それから行動範囲が広い。もうこの移動距離~スケールは凄い(金掛けてる)。

イギリスからスペインのマドリッドで「ハンドル」のプログラミングデータのHDDを奪うが、何者が裏にいるのか不明のライバルのスパイであるマイクがそれを奪ってゆく。だがその直前にサラ・フィデルが内容を全てコピーしてしまう。
アメリカのロサンゼルスに飛び、彼が大の御贔屓にしている大スターのダニー・フランチェスコの弱みを握って脅し、3人をシモンズのヨットに潜入させる。チャリティガラをカンヌで開催するタイミングを狙うのだ。ここでダニーはシモンズのカリスマ性に大いに感化され俳優業に活かしたいと本気で関わる。

Operation Fortune004

ダニーとサラは恋人同士という設定で彼に接近していたことからシモンズは2人をトルコのアンタルヤの別邸に招待する。
オーソンは、ウクライナのマフィアの邸宅に強盗を装って侵入しパソコンからデータを奪うソフトをインストールする。しかしそこには銃の密売のデータしか見つけられなかった。
当のハンドルはトルコのアンタルヤで取引されることが分かり現地に向かう。
シモンズがダニーに蘊蓄を述べている間にサラは彼のパソコンをハッキングする。
ここでのサラはドレス姿の艶やかさでシモンズも虜にする。

Operation Fortune007

この時、オーソンとJJは、シモンズの弁護士ベンハリスを尾行していた。しかしベンは携帯のGPSを元に尾行して来ることを逆に利用しオーソンに背後から飛び掛かるが身を交わされ転落死する。引き渡しはシモンズとベンとの電話でやり取りする為、至急サラは音声変換をベンの声のサンプリングで行う。何の疑問もなくシモンズはオーソンにパスコードを知らせ取引を進ませるが、この時マイクたちが乱入しマフィアは皆彼に射殺されハンドルも強奪される。マイクは国の依頼で動いているのではなく自分の欲望で金を手にしようとしていることが判明する。

Operation Fortune006

仲介手数料を逸したシモンズはオーソンに協力し、ハンドルが誰の手に渡り、どういう危険があるか明かす。
既にパーティーでも顔を合わせていたバイオテックCEOで「金」を貯め込んでいる富豪トレントとアーノルドである。
シモンズは保険として用意した彼らの近親者のリストと脅しにミサイル攻撃のデモを見せる。
2人は戸惑い金の振り込みを巡り仲違いになり、それがその場に波及し互いに銃撃戦に発展し残ったのはマイク一人であった。
沢山の警備兵を一人残らず射殺してそのタワーに侵入したオーソンは、マイクを倒しハンドル回収に成功する。
最後はドーハでネイサンが新たな仕事をオーソンに依頼するが、映画製作の仕事をやるからと言って先ずは休暇だと去って行く。

この事件をダニー・フランチェスコ主演で映画製作を行っていた(笑。
プロデューサーはシモンズみたいであった。オーソンは出資しているようだ。
ジェイソン・ステイサムならではの息詰まるハードなアクションというよりコメディ要素の強いスパイ映画であった。
とても楽しめた作品。




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ハロウィン・キラー!

Totally Killer003

Totally Killer
2023
アメリカ


ナーナチカ・カーン監督
デヴィッド・マタロン、サーシャ・パール=レイヴァー、ジェン・ディアンジェロ脚本
デヴィッド・マタロン、サーシャ・パール=レイヴァー原案

   ()、、、1987
キーナン・シプカ、、、ジェイミー/コレット・ヒューズ(女子高生)
ジュリー・ボーウェン(オリヴィア・ホルト)、、、パム・ミラー / ヒューズ(ジェイミーの母、1987の仲良しグループ)
ロックリン・マンロー(チャーリー・ギレスピー)、、、ブレーク・ヒューズ(ジェイミーの父)
キンバリー・ヒューイ(トロイ・リー=アン・ジョンソン)、、、ローレン・クレストン(アメリアの母、発明家)
ケルシー・マウェマ、、、アメリア・クラストン(ジェイミーの親友、タイムマシンを完成)
パティ・キム(エラ・チョイ)、、、カーラ・リム(デニス・リム保安官の娘)
トミー・ヨーロッパ(ジェレミー・モン=ジャスンガー)、、、ランディ・フィンクル
コンラッド・コーツ(ナサニエル・アッピア)、、、ダグ・サマーズ(高校生、犯人のひとり)
ジョナサン・ポッツ(ニコラス・ロイド)、、、クリス・ドゥバサージュ(犯罪ジャーナリスト、もうひとりの犯人)
(リアナ・リベラト)、、、ティファニー・クラーク(1987の仲良しグループ)
(ステフィ・チン=サルボ)、、、マリッサ・ソン(1987の仲良しグループ)
(アンナ・ディアス)、、、ヘザー・ヘルナンデス(1987の仲良しグループ)
(ランドール・パーク)、、、デニス・リム保安官
ブレンダン・オブライエン(ザカリー・ギブソン)、、、ラーチ


1987年にジェイミーがタイムリープすると、NewOrderがかかりまくっていた。
感慨深い。今日はクリスマスで忙しく、さらっと済ませるつもり(笑。

Totally Killer001

これもよくある、科学好きの天才(ここでは少女)が玩具感覚でタイムマシンを作ってしまうやつ。
例えその理論や知識があろうと、作る設備環境が個人レベルでどうにかなるはずない。
でもちょいとした隙間時間で作ってしまう。端からオチョクッテいるがこの線のコメディだと知って付き合う。
ここでも犯人は、自分が目立ちたい~話題作りに”スイート16キラー”となって少女たちを16回刺して殺してゆく意味不明のサイコ野郎。変な被り物つけてやって来るが、ここでも攻撃にやけに強い。仮面やマスク付けると銃や刃物に対して防御力アップするような。
昨日と謂い今日と謂いこの軽さ何なんだ、である。今日の作品は更に軽く、母殺しの犯人を同年齢の母娘でタッグを組んでやっつけるというもう好きにしてという感じのコメディ。

1987年のハロウィンの時に起きた3人の16歳少女を16回刺して殺す連続殺人事件が起きた。
その3人ティファニー、マリッサ、ヘザーはグループを組んでいたが、もう一人のメンバー、パムはそのときは殺されなかった。
”スイート16キラー”と当時犯人は呼ばれて騒がれていたが、逮捕されず仕舞い。
だが35年後の現在、そのマスクの殺人鬼が突然再び現れ、パムは殺されてしまう。
ヒロイン、ジェイミーの母である。

Totally Killer002

丁度その頃、お友達のアメリアが母ローレンが開発していたタイムマシンを引き継ぎ、完成させた。
それに乗って彼女は1987年連続殺人事件が起きた時に戻る。
犯人が現れたところでやっつけようというもの。そうすれば母も死なずに済む。
まずはジェイミーはカナダからやって来た留学生と名乗り、母の通う高校に一時入学。
バリバリのカースト頂上の母と出逢う。しかし事態も変容する。
3人がどのような形で何処でいつ殺されたかは、新聞記事から確認していたが、時空間に介入したことで変化が起きていた。
彼女らの殺害はその場所時間がズレて止められず、3人の殺される順番もズレてくる。犯人も仲間や知り合いの中にいるはずであり、疑心暗鬼もかなりのもの。

Totally Killer007

ジェイミーは警察に事情を話し協力を求めるが全く相手にされない。唯一すんなり理解されたのは、アメリアの母ローレン。
自分がそのマシンを作っていたのだから当然か。ジェイミーはローレンと協力し犯人探しとタイムマシンの修理及びジェイミーを元の世界に戻す大役を買ってくれる。というより世界中探したって彼女以外に出来る人はおるまい。
ローレンが高電圧と通信網の確保しつつバックアップするのだが、殺人事件の現場レポートの通信を利用するところなど何だか面白い。面白いと謂えば、いつも独りで暗く不気味な表情を浮かべるゲームオタクの男子がちょっとミスリード誘い係として出ていた(笑。

Totally Killer005

ジェイミーの噺は母を含め友達グループ内で信用され、皆作戦を立てながら身を守ろうとするがやはり形は変わろうが、その対象は殺されてゆく。
それにしても、犯人だけは仕留めたい。
1987で止めてしまう為にも。
そしてお化け屋敷で、一人殺す。犯人はダグであった。虐められパムたちにパーティーで酒を呑まされ、帰りに自動車事故で恋人を死なせたことで恨んでいたらしい。
だがジェイミーの勘では「「スクリーム」みたいに犯人は2人よ」ということだ(仲間内に犯人がいるのも同じ)。
「スクリーム」自体周りの人々には分からなかったが、その通りであった。
その直後、もう一人が現れマリッサを刺し殺す。

アメリアの母がここでは遊園地のアトラクションのひとつ「量子スピン」にタイムマシンを設置し、その電力を利用して元の世界にジェイミーを戻すことにし準備を進めていた。そこへジェイミーが助けを求めて飛び込んで来る。
まだ終わっていないという彼女にローレンは早めに帰って返り討ちにすることを勧めた。
もう一人の殺人鬼が間髪を入れずタイムマシン稼働中に入りこんで来る。
それに母パムも入って来て、共に応戦するが、母は途中で投げ出されてしまう。だが、その二人目の犯人もジェイミーが苦戦の末何とか仕留める。それはクリスであった。ピュリツァー賞を受賞する目的で彼も未来からやって来たのだった。あの事件を思い出させそれを自ら解決するつもりであったと。そのためにまずパムを殺害したのだ。

Totally Killer006

しっかり彼女は元気な母のいる元の世界にもどったのだったが、、、。

犯人のいない世界では、母と父は予定より早く結ばれ、ジェイミーには既に兄がいた。
彼の名前はジェイミー。彼女はコレットと呼ばれていた。
そりゃ、大幅に過去を変えてしまったものだ。そのくらいでは済まないはず。
「もうめんどくさいなー」である。
当時の音をしんみり聴いてしまった。一回観れば十分のドタバタ映画である。




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ペット・セメタリー 2019

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Pet Sematary
2019
アメリカ

ケヴィン・コルシュ、デニス・ウィドマイヤー監督
ジェフ・ブーラー脚本
マット・グリーンバーグ原案
スティーブン・キング『ペット・セマタリー』原作

ジェイソン・クラーク、、、ルイス・クリード医師(夫)
エイミー・サイメッツ、、、レイチェル・クリード(妻)
ジョン・リスゴー、、、ジャド・クランドール(隣人)
ジェテ・ローレンス、、、エリー・クリード(娘)
ヒューゴ・ラヴォイエ、ルーカス・ラヴォイエ、、、ゲイジ・クリード(息子)
オブッサ・アフマド、、、ヴィクター・パスコウ(交通事故死した大学生)


「ペット霊園」であるが、人も使うと大変なことになる。
せめてペットだけにしておくべき。余計なことは禁物。ペットもホントは止めるべき、であった。
最初の動物のお面を付けてペットの死骸を運ぶ儀式の列は妙に日本にも通じるものを感じる。
猫のチャーチは実に悪そうな顔をしており表情もキツイ(うちのトラもこういう顔をする。危ないかも)。

Pet Sematary002

ボストンからメーン州ルドローに家族で引っ越す。
田舎でのんびり暮らしたいということで(妻の亡くなった寝たきりの姉との因縁のある家から逃れる目的でもある)。
だが大概、田舎に引っ越してよいことはない。ホラー映画では必ずそう。
その上、死者を蘇らせたりしたら、即アウトでしょ。
チャーチを生き返らせてから一家はデススパイラルに呑み込まれた。

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ジャドというお節介爺さんが死者を蘇らせる墓地など教えるからろくなことはない。
だがその地に引っ越したということがそもそもそうなる運命であった(何しろその黄泉がえりの森も買った地所の一部なのだ)。
還って来たチャーチは凶暴な猫となり、その猫に導かれエリーがバースデーパーティーにトラックに轢かれて死ぬ。
もうこの流れは止まらない。

しかし面白いのは、生き還ったものが以前死んだ他の者と結びついて現れその恨みを引き継いでいること。
(元々レイチェルみたいに抱えたトラウマがもとになったり、他の意識の恨みを引き継いだり、要するに罪悪感がこれを引き起こしているのか)。
だから人格は全く変わっていて(または本心なのか)とても攻撃的で狂暴になっている。
猫も自動車事故で死に、その墓地で生き還ったらヒトが変わったように爪を立てるのだ。
(何を引き継いでそうなったのかは分からぬが)。
総じて死んだ者は恨みと憎しみに充ちている(そう捉えられている。これは表裏一体)。

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ヴィクターが所々で、忠告しに出て来る(声の出演が主)であるがキャラとして弱すぎる。
全然無視ではないの。もっと有効なメッセージの伝え方はないのか。
それ程、やる気はないのか。
中途半端な幽霊である。

最後は、エリーに(導かれた双子の姉の怨霊に)母のレイチェルは殺され、父のルイスは娘に蘇らされた妻に殺され皆蘇り、デッドファミリーとなる。
仲良くやってゆけるのか(ジャドも蘇らせるのか。彼もエリーに導かれたか死んだ妻の恨みの化身に殺された)。
クルマの中でニコニコしている未だ生きている幼いゲイジはどうするのか。
大概、こういう物語では救われない。
せめてアダムスファミリーみたいになっていれば愉快で良いのだが、この連中は只管暗いぞ。

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何か特に凝った物語やトリックや演出などはなく、トラウマと罪悪感(裏を返せば怨念)が絡んで皆死んで異形の者となって蘇る。
しかしヒトとしての魂は失せているから生きているわけではない。
単なるウォーキングデッドだ。
こういうのが、ここからドンドン出て来たらこりゃ世界は暗くなる。いやなくなる(笑。

これといって面白くはなかった。






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スクリーム

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Scream
2022
アメリカ

マット・ベティネッリ=オルピン、タイラー・ジレット監督
ケヴィン・ウィリアムソン原作
ジェームズ・ヴァンダービルト、ガイ・ビューシック脚本

ネーヴ・キャンベル、、、シドニー・プレスコット(3児の母)
コートニー・コックス、、、ゲイル・ウェザーズ(ワイドショーの司会者。デューイの元妻)
デヴィッド・アークエット、、、デューイ・ライリー(元ウッズボロー警察署保安官。ゲイルの元夫)×
マーリー・シェルトン、、、ジュディ・ヒックス(ウッズボロー警察署保安官。ウェスの母)×
メリッサ・バレラ、、、サム・カーペンター(タラの姉)
ジェナ・オルテガ、、、タラ・カーペンター(ウッズボロー高校に通う高校生。サムの妹)
ジャック・クエイド、、、リッチー・カーシュ(サムの恋人)●
ディラン・ミネット、、、ウェス・ヒックス(タラの友人で、ジュディの息子)×
メイソン・グッディング、、、チャド・ミークス・マーティン(リヴの恋人で、ミンディの兄)×
カイル・ガルナー、、、ヴィンス・シュナイダー(リヴの元恋人)×
ジャスミン・サボイ・ブラウン、、、ミンディ・ミークス・マーティン(タラの友人で、チャドの妹)
マイキー・マディソン、、、アンバー・フリーマン(タラの友人)●
ソニア・ベン・アマル、、、リヴ・マッケンジー(タラの友人で、チャドの恋人)×
チェスター・タム、、、ヴィンソン(ジュディの部下)
レジー・コンクエスト、、、ファーニー(ジュディの部下)


×惨殺された者   ●犯人  取り敢えず観ながらつけて置いた。

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「スクリーム」というのは初めて観る。もう1~4か5くらいシリーズが続いているらしい。
全く興味無し。だが刺激的な怖いものを見たい気分なので観てみることに。
サムは、ビリー・ルーミスというスクリーム1の真犯人の子供であるという。
(わたしには何のことだか分らん)。
また現れた悪名高い仮面の連続殺人犯に襲われ重体の妹の病室でお見舞いがてら打ち明ける。
妹は怒り、姉に出て行けと叫ぶ。
ビリー・ルーミスというのが余程の疫病神であったことは取り敢えず押さえる。

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前からの繋がり、色々な人が沢山出て来るので、誰が誰なのかを掴むことが先ずは肝心。
とは言え、血縁関係やかつてこの場所は、、、とかややこしい。
そもそも物語を作り直す?為に人を次々に惨殺するってどういうことなのか、さっぱり分からん。
こんな白昼に外で派手な殺しをしてシーンと静まり返ってるというのもどうか。
いつも周りに目撃者が不在というのも、、、。
ただしこのデスマスク殺し方が派手で迫力あり。スカッとする(笑。
殺害の舞台も犯人2人が丁度ピッタリのところを準備しそこに集め、確かにドラマに導く。
それにしてもいちいち電話かけて来るのが鬱陶しいわ。
(わたしなら出ないと思う)。

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ただ、わたしは犯人が誰だか最後まで~正体を現すまで分からなかったが、それほど目立たぬキャラで、あの人がそうだったの!とか言う程の感慨はないわね。
ふ~んそうなのと思ったくらい。
あのいで立ちはそもそも何なのか。あれを着ると銃で撃たれても死なないのね。
頭を撃たないと大丈夫と謂うのは、特殊な防弾服になっているの?
それから生き残った新旧の主要キャラだが、よくあれだけ深手を負って普通にしゃべり、そこそこ動けるもんね。
とくに可愛らしい妹のタラなんてどれだけ酷い怪我を負っているか、、、もう重症もいいところだわ。
しかし最後にアンバーこのタフなヘタレを仕留めるのだから、タフさにかけてはヒロイン軍団が上。
断然上。

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結局あのサイコ二人組は、新しい映画~物語の為にその素材提供をしていたのか。
事実というものを提供するって、なんだかね~。
犯人たちがすっ飛び過ぎではないの、、、。と言うか人格は完全破綻だが。
「スクリーム」って全部この調子なの?
映画ファンなの?皆。
確かに彼らを物語として残せば、彼らを有名にし祭り上げてしまう。
ゲイルは違う小説書いた方が良い。
まあそれにしてもバスバス刺すわね~。ひえ~っバスバスひえ~っバスバスと(爆。
わたしも少しばかり元気になった(笑。

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これで決着ホントについたの?
「スクリーム」をずっと観て来た人に聞かなければ分からないところだ。
また観るかどうかはともかく、、、。





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スプートニク

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Спутник
2020
ロシア

エゴール・アブラメンコ監督
オレグ・マロビチュコ、アンドレイ・ゾロタレフ脚本


オクサナ・アキンシナ、、、タチアナ・ユリエヴナ(精神医学者)
ピョートル・フョードロフ、、、コンスタンティン・ヴェシュニャコフ(オービタ4宇宙飛行士)
フョードル・ボンダルチュク、、、セミラドフ大佐(カザフの研究所所長)
アントン・ワシーリエフ、、、ヤン・レオニードヴィチ・リーゲル研究局長
アレクセイ・デミドフ、、、アヴェルチェンコ(亡くなったオービタ4宇宙飛行士)


基本コンセプト、ストーリー、演出、VFX(エイリアン造形)、音楽、キャストどれをとっても上質。
ロシア映画らしい渋い作品。VFXなどはいつもながら流石。
スプートニクという邦題だが、サリュート計画に絡んだ内容であることが想像できる。

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1983年。宇宙ステーションから地球に向けて帰還するオービタ4に異変が起きる。
地球に生還できたのはコンスタンティン・ヴェシュニャコフのみであった。

患者に対する治療法が革新的である為、解雇となるタチアナ・ユリエヴナ博士をセミラドフ大佐がある患者を診てほしいという事でスカウトする。地球に向け降下中の記憶がないことから記憶障害を診ると謂ったものであったが、、、。

ちょっとしたカップを持つ動作から末梢神経系の麻痺、PTSDも診断する。
そして翌日モスクワに帰ろうとするが、大佐から深夜に飛んでもないものを見せられることに。
科学者としては興味を大いにそそられるモノでもあるが余りに理不尽なものであった。
眠っているコンスタンティンの口から得体の知れない生命体がニュ~っと這い出て来るではないか。
これは彼の胃に30㎝の大きさで潜み、出て来るに当たり1.5mに延びるのだ。
(形体、質感、動き共に大変よく出来ていて気持ち悪い)。

このクリーチャーに寄生されている本体のコンスタンティンはそのことには気づいていない。
これが出て来るのは決まって深夜で光の無いところに現れる。
コンスタンティンも睡眠薬を飲まされ眠っているのだ。
大佐は彼女にこの怪物の分離を要請する。
彼女もソ連の英雄を救うために承諾するが、、、隠された件~事実のあることを感じ取る。

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コンスタンティンの精神にゆさぶりをかけたり、臨床データをより多くとるために昼間を一般病室で過ぎさせたりする中で、変化を確認して行く。
彼女自身もコンスタンティンの体内から這い出たクリーチャーと防護服を装着し同じ空間で対峙する。
コンスタンティンが宇宙に行くときも持って行った起き上がりこぼしの人形を見せるとそれに巻き付くのだ。
手を触れようとしたら襲われ直ぐに助け出される。
彼女は人形は息子を捨て宇宙を選んだ罪悪感の象徴でありそれに拘りを示す怪物から両者の意識が共有されており共生関係にあることを知る。単なる寄生ではないのだ。
モスクワの病院に移すことを彼女は大佐に提案するが、彼の身を守るための隠蔽でもあることを理由に却下される。

コンスタンティンの身体状態を細かく診てゆくと朝と夜のホルモン値が余りに異なることに気付き、先に彼を診断しているリーゲル研究局長に何を食べさせているのか聴くが言葉を濁す。だが、この研究で賞を取りたいのならわたしに隠し事をしていたら無理であることを諭す。
彼は渋々、夜中にジープに彼女を乗せ、武装兵士の見守る中、囚人を檻へと連れて来る場を隠れて観察することに。
そこに現れたのが例のクリーチャーであった。それは恐怖で叫ぶ囚人に迫り大変軽快な動作で頭部を食いちぎってしまった。
その光景にショックを隠せず、嘔吐する彼女。
夜中にその怪物は人を喰っていたのだ。

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リーゲルの解釈は、恐怖を感じた時に分泌される副腎皮質ホルモンのコルチゾールをこのクリーチャーは食して生きているとのこと。
この件は余りに人道上問題であり大佐に詰め寄るが、彼の目的は、このエイリアンを武器として使用する為なのだと率直に打ち明ける。彼女は葛藤する。彼女は恐怖心を抑制しコンスタンティンが唄う歌を口ずさむとソレは襲わずすり抜けて行く。
彼と一緒に外でランニングの許可を得、そこでエイリアンが体内に宿っていることも彼に知らせてしまう。
そして一緒に脱走する計画も告げるが、睡眠薬を飲んだ振りをしていた彼もエイリアンが観たことをそのまま自分も観ており記憶していることを明かす。彼自身しっかり気付いていたのだ。
彼は委員会がやって来るまで、自分は何も知らぬふりをしてその時を待ち生きて戻って息子に逢う意思を伝える。
(しかし委員会は大佐に来るのを阻止されることが分かっていた)。

Спутник005

タチアナは副腎皮質機能低下症であるアジソン病をコンスタンティンに発症させ昼間に分離を果たす計画を抱いていた。
当初から見ると彼女らに協力的になったリーゲルに手助けもしてもらい、2人は脱走を企てる。しかしジープに乗り込む寸前にビデオで気づかれ武装兵士に阻まれ絶体絶命となる。彼女はこの際に腕を撃たれてしまう。
コンスタンティンはエイリアンを放出する薬品を注射し、兵士を襲わせる。
そして車に無事乗り込み逃走するが、その怪物を大佐が銃で攻撃するにつけ、遠く離れた助手席のコンスタンティンももがき苦しむのだった。
彼女はその様を見て、完全共生体であることの意味を実感する。彼自身エイリアンがいなければ生きて行けないことを悟るのだ。車を停めて途方に暮れる彼女らに、追って来た大佐がエイリアンを檻から出し襲わせようとするが、自分たちが殺されてしまう。
そしてソレはコンスタンティンの体内に戻るのだ。
タチアナが分離をして助けると励ますが、彼は「もう見つけた」と謂い銃で自殺する。
大佐に撃ち凝らされる前にリーゲル研究局長が電話で知らせてくれた委員会がやって来て彼女は救われる。
このオクサナ・アキンシナという女優さん、アップが大変美しい。

Спутник006

ロストフ養護施設で彼の7歳の息子リューシャを迎えるタチアナ。
彼女も同じくらいの歳に施設から旅だったシーンが挿入される。
どちらも車椅子からの自立であったことも分かる。
エンディングの音楽が良い。とても響く。

これ傑作である。
久々のSFの。




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メイズ・ランナー3:最期の迷宮

The Death Cure000

Maze Runner: The Death Cure
2011
アメリカ

ウェス・ボール監督
T・S・ノーリン脚本
ジェームズ・ダシュナー『The Death Cure』原作

ディラン・オブライエン、、、トーマス (WCKD元研究所員、実験体)
カヤ・スコデラリオ、、、テレサ (WCKD元研究所員、実験体)
トーマス・ブローディ・サングスター、、、ニュート (実験体、トーマスと共に行動)
キー・ホン・リー、、、ミンホ (実験体、トーマスと共に行動)
デクスター・ダーデン、、、フライパン (実験体、トーマスと共に行動)
ジェイコブ・ロフランド、、、エリス(施設で知り合い行動を共にする)
アレクサンダー・フローレス、、、ウィンストン (実験体、トーマスと共に行動)
パトリシア・クラークソン、、、エヴァ・ペイジ (WCKD研究所チーフ)
ローサ・サラザール、、、ブレンダ (ホルヘの相棒)
ジャンカルロ・エスポジート、、、ホルヘ (トーマスに協力)
エイダン・ギレン、、、ジャンソン (施設主、エヴァの下で働く)
ナタリー・エマニュエル、、、ハリエット (エリスと共に迷路にいた女性)
キャサリン・マクナマラ、、、ソーニャ (エリスと共に迷路にいた女性)
バリー・ペッパー、、、ヴィンス (ライトアームのリーダー)
ウィル・ポールター、、、ギャリー(生き残りレジスタンスとして活動)
ウォルトン・ゴギンズ、、、ローレンス(レジスタンスのボス)


命からがら逃げて来たWCKD本拠地に今度はミンホを助け、エヴァを潰しにトーマスらは自ら乗り込んでゆく。
血清の研究者に戻ったテレサとは、どう向かい合うつもりなのか。そこが今回の”Maze”か。
彼女は、治療法を見つけること、それ以外に彼ら(犠牲者)に報いる方法はない、と言っていた。
まさに研究者としての矜持である。

The Death Cure001

まず最初からの疑問なのだが、免疫を持つ少年対象者に恐怖?の負荷を与えることで、何がどうなるのか?
かつてない抗体が生み出されたって言われてもね。血清は絶えずこの特定の若者から採取し続けるのか、どうなのか。
この辺のシステムがある程度しっくりこないと、何で抗ウイルス剤作りの実験が免疫を持つ少年少女を虐める事と繋がるのかも含め、入りこんで観ることが難しい。
結局、トーマスの血液が特殊でそこからしか完全にウイルスに対抗できる血清は生まれなかったみたいだ。
ブレンダが完全に治ってしまった。彼女だけである。ここに注目したテレサは流石だが、もう状況が許さぬところに来ていた。

The Death Cure003

ドライバーのくせに前方不注意で車を横転させ無理やり危機的状況にするとかは、ワクワクより心理的なイライラを誘うので、そうしたシチュエーション作りは止めた方が良い。流れが粗雑になる。こちらも最善を尽くしうまい具合に運んだが相手がその上を行くものだった、等で危機に陥ると謂うのは緊張感もあり見応えに繋がるが。
そしてクランクに取り囲まれ絶体絶命の時にブレンダとホルヘが助けに来る(2人はトーマスを恩人と見ているにせよタイミングが良すぎるのもねえ)。このご都合主義が常態になってしまうとスリリングな要素が失せてしまう。
敵の飛行艇を奪い、連れ去られる者たちを機関車の一両だけ吊り上げて助けるが、ミンホはその両にはいなかった。
この辺のシーンは良いと思う。ともかく何かと吊り下げるシーンが多い。

The Death Cure005

首に発信装置が埋め込まれた状態で敵地に乗り込むのは圧倒的に分が悪い。
これまで生き残って来たのが不思議なほどトーマスは行き当たりばったりであまり考えないタイプであるのも判明する。
だが、何度も幸運が味方するのだ。
チャックを殺したギャリーが生き残っていて、レジスタンスの闘志となっており、窮地を彼に救われる。
ローレンスと謂う彼らのボスから壁の向うへの入り口を教えられギャリーの案内でトーマス、ニュートが向かう事に。
しかしニュートは既に感染していた。
これこそ時間との闘いでもある。

The Death Cure002

都市に潜入するが発信器~タグを付けたままでは直ぐに見つかるはずだが。
と思っていたらそれを外すことは忘れなかった。それは良かった。
ここでも大変スリリングな悪辣なジャンソン との攻防が繰り広げられるが、どうも銃撃戦がピリッとしない感があり。
テレサとの合流はあるが、トーマスとの間がまさに息も詰まるようなMazeではないか。
そしてこのキャラは死ぬな、このキャラは恐らくテレサの血清でギリギリのところで助かり、彼女の成果が証明されるなと思っていたらそうならず。
だがこれで良いのか、と思う。ここはもっと予定調和で良いはず。
テレサの信念は最後まで揺るがず、結局その意志がウイルスに唯一対抗できる血清を作り出すに及んだ。
とても正しい科学的な選択であった。
だがそれがこの先どうなるのか、それを引き継いで作る人も設備もない状況となる。

The Death Cure004

大丈夫なのか、対ウイルス対策は、、、。
それからニュートの手紙はしっかり受け取り読むことが出来たが、チャックの人形はもう有耶無耶なのね。
仕方ないけど。
どうも最後がしっくりこない、これで良いのかという終わり方であった。
やはりテレサが死んでは、この先の人類は危ういではないの。
トーマスだけいても。

The Death Cure006

テレサの努力は報われないのか、一つだけあるサンプルから量産体制に持って行けるのか?
こればかりが気になる。
特にあの原始に戻った感のあるあの海辺の村の光景、、、。

後半までとても稠密で良かったのだが、ニュートが発症してただ苦しんで死んでしまったころから、何で?という流れになった、、、。
そしてテレサまで、、、あんなところで、、、それはないでしょ。
腑に落ちない終演であった。





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メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮

The Scorch Trials001

Maze Runner: The Scorch Trials
2015
アメリカ


ウェス・ボール監督
T・S・ノーリン脚本
ジェームズ・ダシュナー『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』原作


ディラン・オブライエン、、、トーマス (WCKD元研究所員、実験体)
カヤ・スコデラリオ、、、テレサ (WCKD元研究所員、実験体)
トーマス・ブローディ・サングスター、、、ニュート (実験体、トーマスと共に行動)
キー・ホン・リー、、、ミンホ (実験体、トーマスと共に行動)
デクスター・ダーデン、、、フライパン (実験体、トーマスと共に行動)
ジェイコブ・ロフランド、、、エリス(施設で知り合い行動を共にする)
アレクサンダー・フローレス、、、ウィンストン (実験体、トーマスと共に行動)
パトリシア・クラークソン、、、エヴァ・ペイジ (WCKD研究所チーフ)
ローサ・サラザール、、、ブレンダ (ホルヘの相棒)
ジャンカルロ・エスポジート、、、ホルヘ (ライトアームを探す男)
ナタリー・エマニュエル、、、ハリエット (エリスと共に迷路にいた女性)
バリー・ペッパー、、、ヴィンス (ライトアームのリーダー)
リリ・テイラー、、、メアリー (元WCKD、現ライトアームのドクター)
キャサリン・マクナマラ、、、ソーニャ (エリスと共に迷路にいた女性)
エイダン・ギレン、、、ジャンソン (施設主、エヴァの下で働く)


荒れ果てた廃墟の点在する過酷な砂漠に彼らは逃れ放浪する。
施設の最初の印象は衣食住をしっかり提供してくれる心地はよい場所で、これまでの迷路生活とは雲泥の差に思われた。
騙しと裏切り。これが第二の試練の内容である。
更なる迷路に彼らは入って行く。
アクションは前作を大きく上回るスリリングなシーンが重なりハラハラする。

The Scorch Trials004

施設には既に他の迷路から逃れて保護されて過ごしている若者がかなりおり、定期的に選別された者たちが外の世界に解放され自由に生きることが保証されると説明を受けていた。
しかし実際は彼らは施設内で生体実験をされ、抗体合成の為の生きる屍のような状態で管理されていたのだ。
トーマスたちは既に内部事情をよく知るエリスと共に脱走を図る。
(しかし過酷な逃走を続けながらも絶えずこれで良いのかと自問自答することに)。

The Scorch Trials006

もう迷路が物理的で即物的な壁ではなくなり、何処に向かうべきなのか、誰を信用するべきかのより困難な透明な迷路となる。
これはわれわれが直面している迷路にも等しい。この展開になり面白さが倍増した。過酷さも増すが。
先の読める部分はあるがそれも充分流れの中で必然性があり感動的ですらある。
ここでトーマスとテレサは考えの違いから離れてしまうが、トーマスとしては、如何に直観を手放さないか、に賭けている。
彼は考えるより先に直観によって飛んでからその最中に策を講じるタイプだ。
だから彼について行く者たちは彼を如何に信じているかである。
動く前に何処に向い何やるかなんて分からないのだから。
(今希望の対象は噂に聞くライトアームであり、WCKDに唯一対抗できる組織ではないかと期待が大きい)。

The Scorch Trials003

この暗闇でのジャンプ感が潔くてわくわくする。
だが、テレサはWCKDによって過去の記憶を取り戻してしまい、WCKDの研究者としての意識が覚醒してしまう。
その思想からトーマスたちを裏切りWCKDに寝返ることに。
(トーマスは以前より記憶は戻っているが、WCKD時代の記憶はまだほとんど戻っていない様子)。
WCKDから表向きトーマスたちを救って保護してくれたかに見えたジャンソン率いる施設は、完全にWCKDの下部組織といえるもので、協力して若い免疫を持つトーマスのような人間を実験台として抗ウイルス剤を合成して納めているようであった。
しかし彼ら若者が利用されてしまうと人類が滅んでしまう。彼らはそれから逃れようとして抵抗するのだ。
両者とも自分たちの正義を掲げているように見えるが、明らかにジャンソンたちは自らの欲望のために免疫のある若者を消費しており悪辣な組織である。

The Scorch Trials005

免疫がない為、ウイルスに犯されゾンビのような存在になってしまったクランクがここでは暴れ回る。
そのクランクに引掻かれ一緒に逃げて来たウィンストンがゾンビのようになる前に自殺する。
ライトアームのところに行く前に知り合った女性戦士のブレンダも同じパタンであったが、ライトアームに属する女性研究者メアリーによってトーマスの血液から抽出した抗ウイルス剤で取り敢えず生きながらえる(この先、定期的に投与しなければ死んでしまう)。
しかしこの元WCKD研究者メアリーもWCKDエヴァ・ペイジの実質手下であるジャンソンに撃ち殺されてしまう。
これで激しい撃ち合いは起こるが、戦力はWCKD側が圧倒的であった。
ライトアームに取り大変な痛手だ(ここでジャンソンとエヴァの関係も明白となり邪悪な組織であることが晒される)。

The Scorch Trials007

太陽フレアの影響で多くが焼け死に、ウイルスのパンデミックで多くがクランク化して死に絶えたにしては、まだ廃墟のハーレムみたいなAゾーンなどという場所も残っており、思ったより人がいるようだった(笑。
高層ビルの残骸が如何に凄まじいフレアによる破壊であるかが実感されるが、、、。
どうやって彼らは生き残ったのか。
しかも自堕落で享楽的な生活を送っている。

しかし必ずこういった対比は起こるもの。何処にでもあり得る。
鋭く実効意識を持ち苦しむ者と逆の方向にベクトルが向く者。
最後の最後にテレサの裏切りと謂う想定外の要因によりトーマスらは大苦戦を強いられ、ライトアームも大打撃を被る。
若い免疫を持った者たちが連れ去られ、トーマスたちにとり頼れる友人ミンホも施設に連れ戻されることになる。

The Scorch Trials002

大きく戦力を削がれたライトアームは当初の予定通り次の目的の場所に向かい、立て直しを図ることに。
しかしトーマスは彼らに同行せず、ミンホが捕らえられた施設に戻り、彼を救出しエヴァ・ペイジを葬る決意を告げる。
さてこの後の展開はどうなるか。
面白くなりそう。
この”2”はかなりの秀作だと思う。
当初、敬遠していた「メイズ・ランナー」がこれ程の出来であることに驚いた。






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メイズ・ランナー

The Maze Runner000

The Maze Runner
2014
アメリカ

ウェス・ボール監督
T・S・ノーリン、グラント・ピアース・マイヤーズ、ノア・オッペンハイム脚本
ジェームズ・ダシュナー『メイズ・ランナー』原作(3部作)の1作目。


ディラン・オブライエン、、、トーマス (ランナー、WCKD元研究所員、実験体)
カヤ・スコデラリオ、、、テレサ (WCKD元研究所員、実験体)
トーマス・ブローディ・サングスター、、、ニュート (実験体)
アムル・アミーン、、、アルビー (迷路空間の実験体リーダー)
ウィル・ポールター、、、ギャリー (迷路空間の実験体ガキ大将)
キー・ホン・リー、、、ミンホ (実験体の優秀なランナー)
ブレイク・クーパー、、、チャック (実験体の少年)
パトリシア・クラークソン、、、エヴァ・ペイジ (WCKD研究所チーフ)


「メイズ・ランナー」という映画は、出た時から知ってはいたが、何やら捕らえられた青少年たちが迷路でサヴァイヴァルするとか何とか書いてあってどうも興味が持てずそのままにしていたもの。
今回、ヒロインがカヤ・スコデラリオということで、昨日に続いて観てみる気になる。
謎の多いなかなか殺伐とした作風で迷路(Maze)のメカニカルな動作やクリーチャー等よく出来ていた。
無駄や破綻はなく最後までハラハラしながら観て行けるストーリーであるが、何でこんなことをわざわざするのよ、という根本的な疑問は抱きながらのモノではある(笑。
先ずは第1章である(1~3まである)。

The Maze Runner001

妙な緑の空き地みたいな空間に誰もが記憶を奪われてエレベーターに乗せられやって来たという。
このエレベーター、月に一度、少年と食料が乗せられてくるのだ。
(唯一の女の子テレサが乗せられてきたとき、「これで最後」と紙に書かれていて、その後人も食料も来なくなった)。
自分の名前だけは思い出すがその他は何故か誰もが思い出すことが出来ない。
周りを非常に高い壁に囲まれており、出入り口が夜になると閉まる。
壁の向こうには毎晩配置が変わる巨大迷路があり、そこには恐ろしい「グリーパー」というクリーチャーが潜む。
その迷路に取り残されたりすれば、この獰猛なグリーパーに襲われ殺されてしまい帰らぬ人となる。

The Maze Runner002

彼らは緑の平地に規則を作りコミューンを形成しそれぞれの役割を担い生活を営んで来たが、トーマスが来てから外に出ようとする意志がメンバーの中にも高まる(無論、トーマスがもっとも強く脱出を望んでいるのだが)。
外に出られることに懐疑的でその意欲の強いものに否定的な姿勢を持つギャリー はトーマスに何かと敵対的に当たる。
しかしランナーを送り続け外の出口を探る行為は、彼らの総意である。
この辺が微妙なところでこの軋みは大きくなってゆく。

The Maze Runner003

迷路に入り朝から晩までの扉が開いている間に戻らないともう扉は閉まり戻れない。
トーマスが送られて来てから、グリーパーの毒針に刺されると、何故か皆「トーマスのせいだ」と叫んで気が狂って狂暴化する。
何故トーマスのせいでこうなったのか、何かを毒の効果で思い出しているようなのだ。
トーマスはかつて何を彼らに対しておこなったと謂うのか。
これまで何度となく少年たちの精鋭部隊がランナーとして迷路の中の探索を重ねて来た(何故ランナーであるか、日の登っている間に限られた時間で巨大迷路を調べて戻って来なければならないからだ)。
「グリーパー」という発信機の埋め込まれたクリーチャーは凶暴で動きも素早く破壊力も強力(特に尻尾の毒針)。

The Maze Runner006


中心人物のアルビーとミンホがランナーとなった時、日没で今にも閉まろうとしているのに2人が帰らない。
もうダメかという時に姿を現すが、ミンホが動かないアルビーを引き摺っているのだ。思わず助けに入ったトーマスと2人は迷路の向う側に取り残されてしまう。アルビーを高い木の中に吊り下げて隠し、2人は襲い掛かるグリーパーをかわし迷路を逃げ続ける。そして絶体絶命の時トーマスが機転を利かして次々に閉まる迷路の壁にグリーパーを挟んで仕留める。その際、死体の中に埋め込まれた発信器を見つけ取り出す。そして出口を見つける。
3人は翌朝、生還する。このタイミングで最後のメンバーであり初めての少女テレサが送り込まれ事態が随分と変わる。
もうこの共同体には人も物資も送られないことから存続は出来ないこととなる。
その為、トーマスを中心とした直ぐに外に出ることを企てる者たちとこれまでの秩序を維持しようとするギャリーのグループに分かれて対立する。

The Maze Runner005

毒の回ったアルビーがトーマスのせいだと叫び狂暴化したところにテレサが持っていたWCKDと記された注射を打つと彼は正気に戻り身体も落ち着く。
押し黙ったままであったがどうやら記憶も戻った様子なのだ。
その夜、塀の扉は閉まらず、大量のグリーパーが雪崩れ込み彼らの村を襲う。
次々にメンバーたちが弾き飛ばされたり毒針に刺されてゆく。大変な惨状となり、ついに助かったばかりのリーダーであるアルビーもトーマスに後を頼むと言い遺し殺される。トーマスは殺したグリーパーの毒針を自分に射し記憶を戻すことに賭ける。

襲撃の後、記憶の蘇ったトーマスがミンホ、テレサたちと脱出を決行する。ギャリーたちは残るが、多くはトーマス隊に加わった。
迷路の中をグリーパーに襲われながらも発信器を有効に利用しながら(壁の開閉に使える)、最後の出口に辿り着き何故かミンホが知っていたパスコードの入力で扉が開く。
研究所と思しき施設に繋がり、撃ち合いの末と思われる研究者や兵士の死体が累々と転がっていた。
施設内はほとんど破壊されていたが、トーマスが電源を入れるとヴィデオが立ち上がる。
エヴァ・ペイジという研究者の女性がこれまでの経緯と彼らが何であるかについて騙り始めた。
彼ら青少年たちが皆、実験体であることが知らされる。
(大掛かりで大規模な大変な実験が行われてきたものだ。当然彼らの動きは逐一観察されていたことは分かる)。
そしてかつてトーマスとテレサも研究員であったことが明かされる。
太陽の異変と病原体のせいでほとんどの人類が滅んでしまったが、彼らだけは免疫を持ち生き延びられたらしい。彼らの身体の秘密を探るための実験だと説明し彼女は自殺しヴィデオは閉じる。

The Maze Runner007

そこへどうやって来たのかギャリーが銃でトーマスを殺そうとするが、ミンホが彼を槍で殺す。
しかしトーマスを慕う少年チャックが代わりに撃たれて死んでしまう。
悲しむトーマスであるが、軍の兵士たちが押し寄せて来て、生き残った彼らは軍用ヘリに乗せられて第二段階の実験場に運ばれるところで終わり、、、。
例のエヴァ・ペイジは元気に生きており、あのヴィデオは偽装工作であった。
しっかりと次が示されて不安と期待が広がる。

この手のモノは好きではないが、結構面白いジャンという感想を持った(笑。
続きも見たい。




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クロール ー凶暴領域ー

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Crawl
2019
アメリカ

アレクサンドル・アジャ監督
マイケル・ラスムッセン、ショーン・ラスムッセン脚本

カヤ・スコデラリオ、、、ヘイリー・ケラー(水泳部の女子大生)
バリー・ペッパー、、、デイブ・ケラー(元コーチの父)
モーフィッド・クラーク、、、ベス・ケラー(ヘイリーの姉、既婚者)
ロス・アンダーソン、、、ウェイン(警察官、ベスの元カレ)


ホラーやパニックものは全く何とも思わないのだが、痛いのだけはダメ!
もう、この映画、ワニがヒトを喰うわ喰うわでこちらも観ていて、ずっとイタタ~と謂い通しよ、、、。
今日は何とか「ソイジョイ」で切り抜ける。
パニック動物モノは、鮫ばかりではないぞ。ワニを忘れるな、という気概を感じる映画であった。
と同時に、ワニを使って極限状態の下で潜在能力を引き出す父娘の水泳スポコンドラマでもある。
熱い映画だ(わたしがほとんど観ないタイプの)。

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しかしワニはこちらが騒がず、じっと大人しくしていれば、普通は横を通り過ぎて行くものらしいが。
(腹が減っていてはそうはなるまいが、ここではどれだけ人を喰っているか。喰い過ぎで満腹もよいところであろう)。
要は刺激を与えないこと。これに尽きるはずだが、、、。

ヒロインは美しい水泳の選抜選手。父は少女時代彼女をコーチとして鍛え上げて来た人である。
家族関係が上手く行かず、別居中のようだ。父ともずっと疎遠であったらしい。
朝の練習で今一つの記録でちょっとイライラ気味のヒロインに父からの連絡が入らなくて心配という電話が姉から来る。
責任感が強く反骨精神漲るヒロインは、ハリケーンによる避難勧告が出されているにも関わらず、警察が封鎖している危険区域の父の住む家に車で向かう。

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そこでバリケートを組んで車を停めていた警官は姉の元カレでヒロイン、ヘイリーとも顔馴染み。
事故に遭うからこの先はダメだよとUターンを要請するが、脇道に逸れてそのまま父の家に爆走してしまう。
それを彼は苦い表情で確認していた。
そう言う人なのね。

父の家を確認するが彼はいない。物凄い風雨だ。少なくともわたしならここで引き返す。
だが彼女は更に危険区域に深く入り込み以前家族が住んでいた家にまで向かう。気象状況は酷くなるばかり。
すると父の車が停まっているではないか。
直ぐに中に入り父の名を呼び探し回るが、見つからない。もう水浸しの地下室の奥まで探してゆくと何と父が大怪我をして寝ているのだ。意識も定かでない。因みに飼い犬のシュガーがそれを見つける。
ある意味、来たかいがあったというべきだろうが、余りに危険すぎた。
彼女の救護で父は意識を取り戻す。

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そして見ればワニが何頭もいるのだ。しかも獰猛な状態で。
ハリケーンとワニのダブルで来るパニック映画であった。怖いというより痛いがまず来る。もっとも苦手な分野だ(笑。
彼女もいきなり脚を咬みつかれる。水泳選手に取り余りに痛い。大丈夫か。
よくあるパタンは父が娘を守り励まし災難を逃れるものであるが、こちらは最初から父は満身創痍であり彼女が保護しなければ死んでしまう。ワニにあちこちやられ辛うじて生きているといった状況なのだ。
水かさが増し暴風雨も強まる中、どうやってここから父を伴って逃げるのか。
観ているだけで気が重い。

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タップリと尺を取りこれでもかという災難とワニとの攻防が続く。しかもワニの数もどんどん増えて来る。
特にダムが決壊したことで何とか死ぬ思いでワニと競泳して勝って辿り着いたボートで避難を試みた瞬間、大波が打ち寄せ舟毎元の家に跳ね飛ばされ振出しに戻ることに。こんなパタンが何度も続き、姉の元カレが助けに来てくれたのにワニに食い殺されたりで希望が芽生えればすぐに消えて絶望の淵に落とされると来る。
父も脚を酷くやられながらも何とか踏ん張るが、増水で地下室が水で一杯となり溺れ死ぬところをまたも娘に助けられる。
気丈にあれこれ策を講じて脱出を試みる中、ワニとの格闘となり腕を片方食いちぎられてしまう。もう痛いったりゃありゃしない。
しかし元々スポコン親子である。凄まじい闘志で何度も娘を奮い立たせる父。「頂点捕食者だお前は」とか訳わからん煽りをする。
言葉だけは達者である。彼女にはっぱをかけ、何度となく娘をワニと競泳させる。ガブっと身体を噛まれるもそれを脱し、地下室の扉が上に何かが乗ったせいで開かない為、排水管を潜水で抜けて外に出る最も危険な賭けに出る。ワニのうようよいる場所である。ここでかつて父に潜水を仕込まれた頃の噺も挿入される。確かに泳ぎが達者でなければとっくに死んでいるのは間違いない。

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そして外から父を救い出し2人で屋根に登る。何でもっと早く上に向っていなかったのかと思うのだが、今更である。
それを謂ったら、何でワニのいる空間で呑気に携帯をかけるのか、それで脚を噛まれたんだぞと謂いたいのだが。
勇敢だが危機認識が酷く弱い感があるのだ。
警官の持っていた無線を拾い救助を要請しておいたのが功を奏した。
ヘリがライトを照らしてやって来たのだ。発煙筒を掲げ助けを求める彼女の希望と安堵の表情で終わる。

普通は付け足しのように父と娘がしっかり以前の関係を取り戻し一緒に楽し気な生活を送る姿など映すものだが、キッパリ切り捨てて潔さを覚えた。
VFXは説得力あり如何にも悪そうなワニであった。
いくら何でもエンディング(エンドロール)の曲が軽くてアホ過ぎる。

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この娘、充分にマーベルの超人メンバーにスカウトされる資格がある。
ワニに何度噛まれてもワニより速く泳ぎタフで見た目も美しくスーパーヒロインとして謂う事なし。
他の人々は一度噛まれただけで体はバラバラ血の海なのだが、、、。
彼女、実は自分がエイリアンであることに気付いていないのだった。
(恐らく幼い頃、クリプトン星の隣の惑星からやって来たのよ)。





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ピラニア

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Piranha
1978
アメリカ

ジョー・ダンテ監督
ジョン・セイルズ脚本

ブラッドフォード・ディルマン、、、ポール・グローガン(ガイド)
ヘザー・メンジース、、、マギー・マッキューン(調査代行会社の捜査員)
ケヴィン・マッカーシー、、、ロバート・ホーク博士
キーナン・ウィン、、、ジャック
ディック・ミラー、、、バック・ガードナー(リゾート施設オーナー)
ブルース・ゴードン、、、ワックスマン大佐
バーバラ・スティール、、、メンジャース博士


本作のリメイク版を既に3年くらい前に観ていた。「ピラニア」である。かなり面白かった印象はあるが、噺は大分違ったものだった。リメイクと謂うより完全に名前だけ同じの違う映画~新作という感じ。こちらはずっと地味だがこの時代の雰囲気があって趣深い。

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軍の閉鎖された研究施設かどうかはともかく、立ち入り禁止の看板を無視して金網から中に入り夜に何だか分らぬプールにいきなり裸になって飛び込むか?カップルで浮かれていたにせよ、普通、あり得ないにも程がある。
そんな気持ち悪いこと、、、。まずは導入部の最初の犠牲者カップル。
「ピラニア」という題だし、それに食われたわ、である。ピラニアに驚くのではなく、このカップルに驚く。

一週間後に調査代行会社の捜査員であるマギーがカップルを探しにやって来る。
大変厚かましい無神経な女で、無理やりポールはカップルが行きそうな場所に案内させられることに。
そして辿り着いたのが、そこ。研究施設である。余りにすんなりやって来るので拍子抜け。
だが、この女、ここでもやらかすのだ。
その施設に残って管理していたロバート・ホーク博士の制止も聴かず、無理やりプールの水を抜いてしまう。
いきなりこんな非常識な事をする人間なんているか?この女はするのだ。
プールの底に白骨が見つかるが、二人が白骨化した原因の方が重要であった。

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この放水が大惨事の始まりとなった。
責任重大であるが、本人に全くその自覚無し。
実験で作られた淡水にも塩水にも適応し冷水でも生きられる強靭なピラニアが河に流されたのだ。
かつて軍によって秘密裏に作り出された生物兵器としてのピラニアであった(その生き残りであった)。
それが海に達して増殖したら取り返しのつかぬ事となる。
この女がヒロイン顔してあちこち救助に回るのだからウザいとしか言えない。
ロバート博士も、このピラニアに襲われている子供を救おうとして犠牲となる。

このシン・ピラニア騒動で主に働くのはポールなのだが、初っ端は酒に溺れた呑んだくれで登場した割に、急に正義漢となって孤高のヒーローみたいに立ち振る舞う。このギャップが激し過ぎるのだが、下流の河で娘がサマーキャンプに参加中ということで、これだけの行動に出れるものか。気持ちはまず娘を助けたいところだろうが、それにとどまらず、シン・ピラニアの脅威から人類を救わんとする使命感を持つ男になっている。
豹変ぶりは変身に近い。

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そしてこの事態を予測していたかのように軍が現れ動く。
ピラニアを殺す毒まで準備してやって来たのだ。
しかしワックスマン大佐もメンジャース博士もピラニアを甘く見ており、拡大する被害を抑えられない。
そして軍の秘密が漏れることを恐れポールとマギーを監視下に置こうとする。
だが二人はピラニアの移動を食い止める使命感があり自分たちだけでも被害を最小限に抑えようとする。

ダムが放流されるとピラニアはそのままキャンプに雪崩れ込む為、ジープを飛ばしまさに放流を始めようとするところで止める。
だが、河の細い支流を通ってピラニアはサマーキャンプ場に泳ぎ着くことが可能である事が分る。
ポールはまた車で直行するが、軍とその指令を受けた警察に行動を妨害され、遂に逮捕されてしまう。
ピラニアは予想通り下流に移動し、途中で水辺の人々を襲いながら子供たちのキャンプ場まで押しよせる。
ポールとマギーは脱走し、娘のところに駆けつけた頃には、河で既に犠牲者がでてしまっていた。
河での水泳をさぼっていた娘の安全とキャンプの惨状を確認し、今度は同じ下流にあるロスト・リバー湖でのリゾート施設開業パーティーの現場に急ぐ。ここには、予め客の避難を促す電話を入れて置いたが主催者が客の不安を煽ると都合が悪い為、無視してしまう。
軍のワックスマン大佐が出資者でもあるこの施設開業パーティーを潰す訳にはいかなかったのだ。

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しかし惨劇は起き瞬く間に広がり、被害状況は余りに酷く、マスコミにも事件として大々的に報道されてしまう。
ピラニアの件を握りつぶそうとしたワックスマン大佐も足を滑らせ犠牲となった。
同じく秘密裏に処理する為派遣されたメンジャース博士はもう手も足も出ず高みの見物となる。

ポールは精錬所跡のポンプに溜まった廃液を流してその毒でピラニアを殺すアイデアを実行することに。
マギーにボートで待機させ、彼は水中で廃液のポンプを開ける作業に入った。
その際中ポールはピラニアの攻撃を受け続けることになる。何でこんなに勇敢な男になったのか。
100数えたらボートで命綱を引っ張ってもらう事にしており、負傷したが辛くも命は助かった。
メンジャース博士は恰も自分が采配を振るったかのような態度で、マスコミに対しもうピラニアの脅威は去ったことを伝えて終わり。

ポールは、急にキャラが変わり過ぎ、マギーは終始気に食わない。
キャストに共感できたのは、サマーキャンプをさぼりながらとりあえず参加しているポールの娘くらい(笑。
1978頃だとピラニアの表現~VFXはこのくらいが限度であったか。場面が全体に暗い。
ピラニア自体の存在感~個体感が質的に弱いところは少し残念。
相変わらず軍の機密とか質の悪い馬鹿な警官にイラつかされる。ここでは大佐が最悪であったが。
リゾート施設のオーナーも飛んでもない人でなしであった(こちらはピラニアの餌にもならず仕舞い)。

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リメイクよりリアルな気はしたがキャストが気に食わない(笑。
最初の頃に出て来る研究所内の不思議な生物が面白い。
この辺のクリーチャーの活躍も見たかった。





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HUNT/餌

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Prooi
2016
オランダ

ディック・マース監督・脚本


ソフィー・バン・ウィンデン
ジュリアン・ルーマン
マーク・フロスト
リナス・クルル
ビクター・ロウ


最初の頃の雰囲気はなかなか良かった。
ヒロインの獣医と報道カメラマンの彼氏の下らない戯言や痴話喧嘩はない方がよいに決まってるが。
特にこのチャラ男は目障りで、いらない。
ただ、何だか知らぬが得体の知れぬものが次々に人を惨殺して行くところはトーン共々良い。
アムステルダム。警察は世界中どこでも役立たず(日本なら自衛隊精鋭部隊出動か)。

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この先、犯人をどのように魅せてゆくか、が肝心であるが、、、
わりとサラっと悪そうなライオンが出てしまう。
一度出るともう連続的に出て来るしかない。
最初は、足跡・噛み跡、爪跡だけであったが、勿論獣医は直ぐにライオンであると断定はしたが、、、
まだちょいと変わった特別なライオンとかの余地も残る。
どんな奴だと期待して見てゆくが、大型だが普通の獰猛なライオンであった。

オランダだと、ライオンなのね、、、どうなんだろ(笑。
アメリカではもっぱら鮫である。ほんと鮫が大好きだから。
このライオンが公園に潜み、街を徘徊して回り、建物の中にいたり路面電車に乗車していたりでかなりのフットワークを見せてくれる。VFXは及第点。
しかし電車にチャッカリ乗ってるなんて。どこでどんな風に乗ったのかしら。その時点では、誰も何とも思わなかったようだし(謎。
乳母車に乗ってた女の子が猫さんだ、と言っていたが、そこはやはりライオンさんだと言って欲しい。絵本で観てるはず。
あえなく皆やられてしまうが。

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このライオン行動範囲が広く、まさか複数頭ではないよね、と薄っすら思うが、それは最後に分る。
ヒロインカップルが買ったピザを配達した男が電話でクレーム対応している時に後ろにぴたりと着きその後幾らバイクで逃げても追いかけて遂に海に落ちるが上がってきたところを頭ごと食いちぎられる。ピザを誤魔化した罪にしてはちょっと重い。日本の政治家ほど悪くはないのに、、、。
遠く離れたゴルフ場で企業の管理職を惨殺してたり、、、
公園に遊びに行った幼い兄妹が滑り台から降りて来たところをガブリもなかなか。
老若男女全く関係なく手あたり次第、平等に躊躇なく襲う。ただ人肉が好きになってしまっただけ。とてもシンプル。
しかしこんなに殺してしまってちゃんと食べるのか、そこが気になる。残さず食べてほしいところ。

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気になると謂えば、何処から来たのか、、、
大概、こうした都市なら動物園から逃げたのだろうが、果たしてそうか。誰かがパニックを狙いゲリラ的に仕掛けたのか?
だとすると狙いは見事ハズレである。
これだけ人が襲われ死んでも警察がもたもたして大した対策も練らない。
役立たずのハンター父子に任せてみたり、獣医の知り合いを頼んでみたが車椅子なので断り、特殊部隊みたいなものを編成したが同士討ちして惨憺たる結果であったり。
それに対し市民もマスコミもとても呑気であるし、何故か頼られている獣医もチャラい彼氏と浮かれていたり、ライオン退治を依頼した元カレとも昔話に興じて呑んでいたり、、、この間も人々が普通に暮らしている街にライオンは野放しなのだが。

オランダってそう言う国なの?
オランダ映画だからそうなのか。納得してもいいのだな?

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但しライオンが登場した瞬間は引き締まる。
打つ手はほとんど空振り、向こうが一枚上手という感じで常に押され気味。
車椅子の腕利きハンターも犬に邪魔されるハプニングはあったにせよ劣勢にまわる。
元カノのヒロインが勇敢に彼を助けに行くがチャラい今の彼氏も加わり何とか彼女がとどめを刺し、やっつけた。
このハンターも噛まれた足を彼女に鋸で切ってもらいその血を囮に作戦を立てるが、毒ガス作戦も実らず命も落とす。
惨殺された人間を餌にして釣ったり、呑気ななかハードボイルド作戦で殺伐とする展開であった。

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これで解決とばかり、アムステルダム警察署長がマスコミにバシバシ写真撮られて得意になっている時、元カレハンターの遺体を積んだヒロインの乗る救急車が病院に向かう。
鉄道の踏切で車が止まった時に何と、もう一頭の獰猛なライオンが出現。襲い掛かって来るではないか。
これぞパニックホラーの定石?
思った通りもう一頭いたのだ。
それが救急車のフロントガラスを割りドアをはぎ、で恐ろしい破壊力でヒロインに迫る。
後部の扉から出て後ろの車に乗り込み、ぶつかって救急車毎やって来る列車に向けて押し出す。
そこで二頭目の退治。列車って度々こういった局面で使われるのね。多分ライオンは野生の勘でこういうの逃れてしまう気はするけど。

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すっかり平和な日々に戻った感のある街であり、例の直ぐに死ぬのではと思っていたチャラい彼氏とヒロインが幸せを満喫している光景が。
だが、例の公園では叢の暗闇から続編を知らせるライオンの呻き声(笑。

特に観たいという気はしないね。
キャストに魅力が無いし、何とも言えない全体の弛んだ雰囲気に違和感タップリなのだ。
キャスト入れ替えでも恐らく観ないと思う。







AmazonPrimeにて











ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡

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Jungle
2017
オーストラリア

グレッグ・マクリーン監督
ジャスティン・モンジョ脚本
ヨッシー・ギンズバーグ『Jungle』原作

ダニエル・ラドクリフ、、、ヨッシー・ギンズバーグ(バックパッカー)
トーマス・クレッチマン、、、カール (謎の案内人)
アレックス・ラッセル、、、ケヴィン (伝説の写真家)
ジョエル・ジャクソン、、、マーカス (スイス人、教師)
ヤスミン・カシム、、、キナ
モニ・ギンズバーグ 、、、ジャセック・コーマン


ジャングルでの壮絶な遭難記録映画。
実話である。舞台は南米のボリビア。
ジャングルだから何でもいる上に幻覚も見て大いに惑わされる。
恐ろしい。人間の生きられる場所ではない。
昨日のジャングルよりも奥が深い。

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月並みな人生を送りたくない、というのは分かるとしても、ジャングルにバックパッカーとなって特別な体験をしてみたいと思うか?
わたしは思わない。そもそも靴下履いて生活している時点で無理だわ。

ボリビアでヨッシーはスイス人教師マーカスと親しくなり、彼の親友で有名な写真家ケヴィンとも意気投合する。
かなり社交家で人懐っこくお調子者に見えるが楽天的で良い。
ヨッシーはそこでジャングルや秘境に詳しい謎の男カールに、秘境に住む先住民に逢いに行こうと誘われる。
早速、他の三人にも紹介し、彼の噺に信憑性を感じ、信頼して皆でその秘境の先住民とやらに逢いに行くことに。

カールの示す行程~計画では、セスナ機でアポロに向い、アスリアマスの村まで徒歩で行き、そこから更に3~4日歩いた場所リオ・コロラド・チコが魅惑の秘境の地であるという。それを聴いたところでは、クリスマスまでには余裕で帰れるな、とか言って笑っているのだったが、、、。
これが困難を極める旅となる。

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マーカスがひ弱で繊細な男である為、元々ジャングル向きではないことが発覚。
夜蛾に驚いて騒いだり、雨に濡れて疲れたり、草に足を取られたりで、カールがどんどん先に行ってしまい見失ってマーカスに当たったってみたり、、、。特にケヴィンがうんざりしていた。
マーカスはもう既に足を痛めていたのだ。
アスリアマスの村に辿り着くと住民は友好的で優しく食事や酒を振舞ってくれる。この地で充分休むことが出来た。
この先がキツイという事ならマーカスだけここにおいて、帰りに拾って帰国にしてもよかったのでは。
マーカスは明らかにサヴァイヴァルには向いていないことがはっきりしている。しかもケヴィンは彼を毛嫌いしている。
ここの土地や住民の文化などのフィールドワークをその間やっているのも教師としてはよかったかも。

過酷な体験を共にすれば、それぞれの人間の個性や資質もはっきり際立ち、対立も当然生まれようが、ここでは生き死にに直結するような事態に直面し仲間割れも、明確になる。旅に出る前の街のバーでの歓談などでは考えられない空間~関係となる。

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だが、4人でそのまま先を目指すこととなる。
出たばかりは、河原で色とりどりの蝶と戯れたりで幻想的な眺めを堪能して良い気分であったが、カールが食料にサルを撃ち丸焼きにして皆で食するのだが、マーカスだけ食べられない。更に彼は足が悪化したようで過剰にカールに依存し始め、アスリアマスまで引き返すこともカールは提案することに。しかし後の2人が納得しない。ケヴィンが筏を作って河を下るアイデアを出し皆がそれに従う。
ともかくジャングルは河が場所の指標となりそれに沿うことで到達できる。だが河の流れに乗って移動するには場所によって大きく流れが変わり危険なポイントを知らぬと命を落とす。4人で河を下るが、途中指示出しに不平を言うケヴィンとカールが喧嘩となり、カールは確実な川沿いの道を歩いて行くと謂い、ケヴィンとヨッシーはそのまま筏で先を目指すこととなる。
だが、筏は途中で急流に巻き込まれヨッシーだけ河に流されてしまう。何とか河岸に上がることが出来たがそれから先が地獄なのだ。

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この物語は、ヨッシーの自伝原作を基にしており、ここから19日目までの壮絶なサヴァイヴァルが描かれることとなる。
蛇が出てきたりジャガーに遭遇したり、おでこが腫れあがっていてナイフで切ると膿と一緒にそこから幼虫が二匹引っ張りだせた。真っ青な卵を二つ見つけるが、孵化し始めている鳥であったが一呑みする。そうこうしながら逸れたケヴィンを探すが何処に行ったのやら。
そのまま歩くうちに自分が同じ場所を巡っていることに気付きパニックを起こす。その夜、雨季になったようで眠っている最中に危うく水に呑まれそうになったり、この辺から女性の幻を見て一緒に行動を共にしたりするようになる。底なし沼に落ちて死にそうになったりするうちに頻繁に幻視、幻聴に見舞われるようになる。彼はカミアリをわざと全身に這わせて激痛で正気を保った。
一方ケヴィンはルレナバケという離れた地点で救助されそこの警察に頼んでセスナで河の上空を飛んでもらうが、それで見つかるものではない。だが必死に食い下がると河に詳しい男を紹介され彼のボートで河を探索する。そして流れが激しくこれ以上は無理だというところで、流石のケヴィンもやれる限りの手は尽くしたと踵を返し戻りかけた時、ふと振り返ると衰弱しきったヨッシーがよろよろと河辺を歩いて来るではないか、このシーンはわたしもケヴィンと共に感動してしまった。

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カールは当局から追われていた男だったらしい。
追われる身ならジャングルは良い逃げ場所に思える。
日本の裏金政治家も皆ジャングルに逃げると良い。
大方、毒蛇やワニや底なし沼とかマラリアやトラなどにやられて戻ってこないと思うが、生還したらきっと禊は済んだとデカい顔で復帰となろう。それだけ悪運が強ければやはり大したもんだと認めたい。

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陸を歩いて行ったカールとマーカスの2人はその後いくら探しても見つからなかったそうだ。
ジャングルと謂う場所は、わたしは一生縁はない。




AmazonPrimeにて







ブラック・ウォーター

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Black Water
2007
オーストラリア

アンドリュー・トラウキ 、デビッド・ネルリッヒ監督・脚本


ダイアナ・グレン、、、グレース(アダムの恋人)
メイヴ・ダーモディ、、、リー(グレースの妹)
アンディ・ロドレーダ、、、アダム(グレースの恋人)
ベン・オクセンボールド、、、ジム(ガイド)


事実に基づく物語だそうだ。オーストラリアの出来事。
こういうことはフィクションで考えられそうだが、もっと捻ってしまうな、きっと。

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休暇をゆっくり楽しもうと姉と彼氏の恋人カップルと妹三人で出かけるが、、、
もしフィクションなら、最初の河釣りに出るシーン。
ガイドが怪しい。
5分前に釣り船が出てしまい、じゃあ僕が出しましょうとちょいとチャチなボートで出て行く。
出がけにピストルをズボンのポケットに。

実はこの男、乗船の時間からズレた客を河に連れて行き、ワニ業者の育てるワニの餌にしているのだ。
最初は自分がやられて死んだふり。直ぐに身を隠す。パニックの客を養殖ワニが襲って食う。
彼はワニ業者から金をもらって戻る。こんな時もし自分が襲われてしまった時用にピストルは外せない。
しっかり大きくなったワニは解体されて、ワニ革バッグや財布、ベルトになり、セレブ御用達で大儲け、、、。
とかいうのもありかと、、、ありきたりか、、、(笑。

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だがこの実話ベースの噺は、恐ろしい程シンプルであった。
小さなボートでマングローブ繁る細めの河を登.って行く。
この辺が丁度よい釣り場ですと言われ、釣り糸を垂らした頃にズドンっと何かが舟を押す。
ヤダ何なのと謂う間に舟はひっくり返され4人とも河に放り出される。

気付くとガイドが水面に浮いてるではないか。
ワニがはっきりといる。3人の客はキャーキャー叫びつつ河を渡りマングローブの木によじ登る。
何とこの時点から最後までずっとこの場所でのワニとの悲惨な攻防となるのだ。
これはキツイ。もう観ているのがキツク、またバカウケとポテトチップスとかりんとうを取って来て猛烈にボリボリやりながら観ることに。わたしのお腹も当然キツイ。

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もう恐怖の密室劇とかもそうだが、動こうにも動けずいつ襲われるか分らぬ恐怖と謂うのは居た堪れない。
しかもここでは、捨て身でワニが来るかも知れぬが思い切って転覆している舟まで泳ぎつき、ひっくり返してマングローブの木の下まで引き寄せるのを誰かがして、皆で乗って逃げるか、このままじっとマングローブの木の上で待ち続け、誰かが通った時に救ってもらうかの葛藤~言い争いである。
普段仲の良い3人も喧々諤々のやり取りとなる。
日が暮れて来るのを感じると余計に焦り怖くなるもの(とってもわかるぞ)。

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しかしこんな時こそ冷静に対処したい。
まずワニがいるのははっきりしており、このホームグランドにおいてワニは僅かな水の変化も見逃さない。身体の延長なのだ。水は。
水に入るのは無謀の極致と謂える。やられに行くようなものだ。
またもしボートをひっくり返せて、そこに何とか乗り込めても先程、いとも簡単に転覆させられたのだ。再び出してもまた同様にやられる可能性は高い。今度やられたらもう後はないわ。
ずっと木の上で待つパタンだが、ここが正規ルートであれば、必ず次の便が通過するはず。
そのときに、ここよ~っと大絶叫すれば、その時定員オーバーで乗れなくとも連絡等してくれてレスキューされるはず。
だが、この時のガイドが定期ルートから逸れた自分ならではの場所に連れて行ったとすると、そこには誰も来ない可能性は高い。
なんせ、こんな危険なワニのいるゾーンである。この辺に詳しいガイドなら特別な理由が無ければ来ないのでは。
そもそも本部(ツアーを統括している部署)に何時何分に~方面に客何人乗せて出発とか知らせないのか、、、普通記録は残すでしょ。
そうかこいつ個人営業ぽかったな。正式な業者ではなかったみたいだし。
時間がズレて乗れなかったときは、次の便まで待つべきだわ。

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ちゃんと連絡してあれば時間に帰らなければ直ぐにそのコースに救助隊が向かうはず。
遭難したらiPhoneが手元に残る可能性も低いし、怪我を負って非常事態の場合もある。
ましてや凶悪なワニが潜んで狙っているなら、下手に動かず待つしかない。ピストルを腰にした男の遺体も何処に在るのか。
眠ってマングローブからずり落ちないよう気を付けて恐ろしい夜を明かしても翌日の舟を待つしかあるまい。コースを然程離れていなければ、皆でここだ~っと叫べば視認できる位置を走る舟なら気付く可能性も高いのでは、、、。
何かシャツでも振って、、、。
(ともかく、正規ではない怪しい業者の舟とか気軽に乗るものではない。セキュリティーの観点から)。

何故、この彼氏のアダムはそんなに端折ってその場から離れ河を下ろうとしたのか。
絶対に女性陣の主張する、そこで待つ方が安全だ。助かるチャンスも高いはず。
最初から俺たちがここにいる事なんて誰も知らないと断言していたが。その確信はそのガイドを信用していなかったということか。
そんな認識で河釣り出ちゃったのね。彼女や彼女の妹誘ってゆくツアーじゃないわ。おまけに彼女のお腹にはふたりの子供が宿っていたのよ。アダムにそれを伝えておけばもっと大事に慎重に考えたのでは。そこが、一番の後悔であろうか。

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皆がアダムの動きに引き摺られ無謀な河渡りに何度も挑戦したお陰で、アダムも死に、グレースも重傷を負って木の上で死に、妹のリーも大怪我を負うが、ガイドの死体からピストルを奪い、それでワニを撃ち殺し何とか舟で下って行くことに、、、
これほど酷い休暇旅行もあるまい。逞しくはなったとは言えかなりのトラウマを背負う。
恐怖映画であれば、実はワニはもう一頭いた、という感じでふいにジャンプして襲い掛かってくるはず。
最後の最後に満を持して。そして誰もいなくなった、で終わりというのも乙である。

変な舟には乗ってはいけない。それから無謀なことはしない。
例えマングローブの木の上で衰弱して脱水症状を起こしたとしても、ワニに食われるよりはましではないか。
痛い思いはしなくて済む。
死ぬ前に誰かが近くを通るはずである。
この映画CGではなく本物のワニを使ってるという。男だね~!?
ともかくマングローブの繁る密林のなかの河とかは、NHKのその手の特集映像などで行った気になりたい。

綺麗な女優さんでも、このパニック映画ではもう何だか分からないね。
こういう映画はほどほどにしたい。
お陰でお腹が妙にパンパンである(苦。





AmazonPrimeにて











ジャングル・ツアーズ

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Jungle Run
2021
アメリカ


ノア・ルーク監督
マーク・ゴッドリーブ脚本

リチャード・グリエコ、
アリソン・ゴルスク
ウェイド・ウィリアムズ
ジャック・ピアソン
ジェイミー・ペティット
ベンジャミン・バーナード


こりゃなんだ、という飛んでも作品であったが、ASYLUMの映画である事を見落としていた、、、。
ASYLUMの映画と事前に分かっていれば、時間を無駄にしなくてよかった(苦。
凄まじくVFXがしょぼくちゃっちい。1950年ごろの映画だと言われてももっと頑張れと謂いたいレベル。
ストーリーなどないも同じ。演技も演出もただ虚しい。役者が皆自暴自棄になって捨て身で適当な事をやっていたような、、、。

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しかし途中で放棄せず最後まで付き合う映画ではないのは、経験上見当がつくもの。
途中で寝たりしたのも判断を緩ませた。
ひと言で言えば、「なんなのこれ」である。
他に言葉もない。
ASYLUM恐るべし。呪いの印と心得よう。

何故これを今日ポチっとしてしまったかというと、AmazonPrimeの一覧にこの映画を見つけると評価の星も4つあり、インディ・ジョーンズに似ているみたいなコメントを偶然目にし、それならワクワク爽快感が得られるかも、、、ここのところそれに飢えているのだ、、、と思い観始めてしまった。
ところが何ともチープで粗雑で大雑把、演技は思わせ振りだったりやたらと大袈裟だったりで、まずもって何をやってるのかが、ま~わけわからん。

考古学者の父がアマゾンで行方不明となったため、娘と息子がアマゾンに詳しい案内人を伴い探しに行くという変な噺。
一緒に森林開発事業をしていた作業員も姿を消す。
その父は何やらキャンピングカーみたいなところに住んでアマゾンの心臓がどうのこうの謂ってエメラルドと思しきものをもっている。
確かにアマゾンに素人が行くのは大変危険とされている。川を渡るだけでも生半可で出来るものではない。
ましてや何で、父はどうやってキャンピングカーを何処から持って来たのか、こんな深い森のただなかに。

ここに出て来るピラニア、ヤドクガエル、ワニ、毒グモ、毒を持ったアリ、ドクヘビも、、、みんな出て来たがその出方と襲い方が何やねん。物凄く不思議な現れ方をしてそんなもんでいいの、という感じで退散する。
もっと獰猛なはずなのに、とは思うが、説得力と迫力あるシーンは無理なので取り敢えず出すだけ出しといたらしい。
それから怪しい案内人にしてもヤドクガエルに噛まれた~とか言って騒ぐが、あれ触ると強力な神経毒にやられるが、噛むなんて聞いたことない。もう少しで脚を切り落とすところだったが、触ったら手を洗えば何とかなる場合が多いという(モウドクフキヤガエルはそうはいかない。直ぐ死ぬらしい。ともかく触れてはならないだけ)。

低予算なのねと哀しくなる前にどう見せたいのか何をやりたいのか、がしっかり練られているのかが疑問として残る。
特に考えて作ってはいない、というところがホントだろう。
台詞をとってもなにやら喋り出したが自分で何言ってるか定かでない感じだし、内容的にも滅茶苦茶だったりして、まあ思わせ振りなことばで雰囲気だけでも出そうとしているのが分かる。
妙な「セム・サイーダ」とか言う場所や『ジャングルの心臓』という売れば凄い儲けとなりそうなエメラルドや『クルピラ』とかを織り交ぜて何やら意味ありげな感じが出せたらな、と思ったのかしら多分。

そしてついついうたたねをしつつ時折ハッと起きて観るが確かにインディ・ジョーンズの1000分の1の廉価版みたいな吊り橋渡りみたいなのもあってそこに中途半端な怪しい原住民が現れ皆囚われて殺されそうになるが、巨大蜘蛛みたいなのが木から降りて来て何故だか、余所者が助かり原住民がやられてしまう。確かにまだ生きていないと噺は続かない。でも何でそうなるのかがさっぱりなのだ。だがそれを謂ったら最初からいちいち指摘していくことにもなりげんなりするだけ。不問にして進むだけ。

そしてこの訳の分らぬ探検隊ではなく救助隊か?が父を見つけるころ、大蛇が出てきて皆が呑まれる。
だが鉈みたいなのを持った姉が自分で大蛇の腹を内側から斬り裂き、外に脱出する。
そして弟を蛇の腹を裂き助け、開発企業系の担当者の女性も同様に助ける。この素人女性が大蛇をスパスパと切って行く。
お前さんはバーフバリか、と謂いたいところだが、何だか楽しく観てしまった。
その前に呑まれたガイド二人はもう間に合わなかったのか。最初の頃、ボートを底から食い破ってしまったピラニアに水中に自ら手を入れてやられたガイドひとりの犠牲で皆助かるのかと思っていたら終盤、皆やられてしまうのだった。
そして探していた父も何故だか蔓に絡まれて窒息しそうな状態なのだ。エメラルド~心臓が関係しているのだ。

エメラルドを割ることで守り主クルピアが解放され何が起こるのかとおもうと父を縛っていた蔓が緩んで助かる。
意味判らぬがこのラスボスみたいなクリーチャーのクルピアは頭が燃えている。聖なるものという演出か。
暴れ狂うのかと思いきや、ただのしのし歩く。
特に何をするでもないが企業系女性が背後から銃で撃つと食虫植物が現れ喰われてしまう。
流石森の主。
食虫植物にパクんとされた企業系女性など直ぐに助ければ何とかなったろうに、それでクルピアが去って行くのを確認して親子3人で助かったわ~とキャッキャと喜ぶ。

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こいつら、かなり薄情な奴らだった。
特に博士の父と謂うのが、地味なヒッピーのオヤジにしか見えなかったが。
そもそもキャンピングカーでこんな奥地に何しに来たのか、、、
到底アマゾンの奥にある森には思えない、そこいらの公園とかで撮っているような映画であった。

ただ部分的に面白かったところとして、仲間に対して助けを叫ぶ声が実は木霊であり彼らを惑わせ罠に嵌めるものであったりしたところ、趣き深いものであった。空間の広がりを思わせる良いところである。ここだけ。
ここに出て来たお姉さん役の女優はちゃんとした映画に出ればそれなりに光る人にも想えたが、、、。
最後の頃の演技はもうやぶれかぶれになっていたが、気持ちを察するとお気の毒。
ASYLUMの映画に出ていては、展望はない。将来もない。未来はない。
こんなアマゾン映画は、AmazonPrimeくらいでしか観れないのでは、、、
全くどうでもよい系の映画なのだ。




AmazonPrimeにて




バーフバリ伝説誕生

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Baahubali
2015
インド

S・S・ラージャマウリ 監督・脚本

プラバース、、、シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ、アマレンドラ・バーフバリ(二役)
ラーナー・ダッグバーティ、、、バラーラデーヴァ
アヌシュカ・シェッティ、、、デーヴァセーナ
タマンナー、、、アヴァンティカ
サティヤラージ、、、カッタッパ


滝の上にある「マヒシュマティ」王国の王となるべき男シヴドゥが滝の下にある国の夫婦に大切に育てられ、筋骨隆々のイケメンとなり、何度も滝の上に登るトライアルを繰り返すようになる。凄まじい断崖絶壁を何故か本能的に登らなければならないという思いがあるのだ。

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滝の上から落ちて来た美女の仮面を見て、それを被っていた女性に逢うために300mくらいに高さの滝を登りきる。
これがまたあり得ないスリリングなアクションの末、青い蝶々に導かれて辿り着く(笑。
もうどれだけの体力と運動神経なのか。いや怖いもの知らずの無鉄砲さか、いや運命による導きなのだろう。
彼女は美しくも凛々しい女戦士アヴァンティカであった。
「これわたしの落とした仮面だわ。ホントにあの滝を登って来たのね」「仮面の下の笑顔を見つけに来たんだよ」
とまあ、全体にこんな調子で流れる。

この女傑であるが、戦士の時とお化粧して女性らしいいでたちになった時の差が中々なモノ。
しかしである。このアヴァンティカ、二度も知らぬうちにシヴドゥに綺麗なタトゥーを入れられてしまう。
そりゃなかろう。ちょっと湖畔でうたたねの時は、.大目に見るとして、弓を引いている緊張感タップリな時にも入れられてしまう。
こんなにぼんやりした隙だらけの人では、ちょっと闘いは覚束ないのでは。走る姿からもそう思う。

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ただし歌や踊りで物語の流れが滞ることはない。
インドVFXは流石である。可憐で勇敢なアヴァンティカとシヴドゥとの間のメルヘンチックなやり取りと壮大なスケールで繰り広げられる激しい大合戦との両方で遺憾なく発揮される。
インド映画の真骨頂だ。

「マヒシュマティ」王国は今、悪政に民衆が苦しめられており、それに反旗を翻したデーヴァセーナ王妃は25年間囚われの身となりシヴドゥが追いかけて来た女勇者のアヴァンティカはレジスタンスとして闘い続け、王妃奪還を試みていた。
シヴドゥは彼女の為なら何でも協力しようということで、王国に潜入し大暴れしてデーヴァセーナ王妃を奪い逃げる。
ここの突飛なアクションや力技も凄い(30mの黄金像をロープで引っ張り上げたりの超人振り)。
この時、彼は王妃に対し只ならぬ感情が込上げて来る。ホントの母に出逢った瞬間だ。
彼もまた、彼の顔を見た奴隷から「バーフバリ」と驚きの目で叫ばれる。

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しかし王国では彼が赤ん坊の時に殺されたとされていた。
何で皆が彼の顔を見て直ぐにバーフバリと口々に叫び平伏するのか。
恐らく先代にそっくりなのだろう。そうとしか思えない。
レジスタンスのアヴァンティカや駆けつけて来た育ての親やその部族もビックリ。
本人も勿論、戸惑う。

この物語、シヴドゥの生まれる前の先代の王位を巡る覇権争いの物語が大きく挿入される。
シヴドゥがマヘンドラ・バーフバリという「マヒシュマティ」の王位継承者であることが分かり、詳しい説明を求める彼に対し忠臣であるカッタッパが滔々と話して聞かせる部分~物語である。ここが凄く長い尺なのだ。この映画、先代の闘いの物語が半分以上ではないか。もうどっちの噺か分からなくなるくらいだ。主役の役者が二役だし。
シヴドゥの父である前王の息子アマレンドラ・バーフバリと王の無能な兄とその妻であるシヴァガミとの息子バラーラデーヴァが文武に優れた勇者に育っており、どちらを正式な王とするかを決める段階になっていた。そこに野蛮な部族の隣国が一斉に攻めて来たのだ。王位が空位であるところに付け込んで乗っ取る気なのだ。
ここで野蛮な敵将を倒したものが王位に就くことに決まる。

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もの凄い大群同士の激しいぶつかり合いで遠方の大将ふたりの戦いぶりをしっかり見届ける(見比べる)シヴァガミはどんな視力をもっているのか、という感じだ。ここで戦いぶりを細かく分析する役目が現最高権力者シヴァガミである。夫は実にちんけな役立たず(自分の息子にだけ大量の武器を渡していた)。
シヴァガミはわれわれの特権的視座と重なった立ち位置にいる。
これもスペクタクルエンターテイメント映画の特徴的なところではあるが。
ただし)シヴァガミという女性の眼力は山田杏奈みたいに鋭い。凄まじい大群のぶつかり合いを遠方からでも戦況を細かく見分けることが出来るかも知れない。

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結局、強いが冷酷に観方の捕虜諸共敵を殺戮するバラーラデーヴァは将軍に就き、味方や捕虜の民衆を助けながら敵を倒していったアマレンドラ・バーフバリが王位に就く。
シヴァガミは実子ではなく徳のあるバーフバリを選んだのだ。これは正しい決断であったが、陰謀と波乱が待っていた、、、
この実子かなりの悪である。


そして最後のシーン。現在である。
バーフバリは自分の立場は悟るが、その偉大なる父が何故今いないのかをカッタッパに尋ねる。
すると驚くべき答えが返って来た。
彼は愕然とする。

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続編へということだ。
こんな面白いスペクタクル映画、続編あるなら必ず観る。






AmazonPrimeにて















バーバリアン

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Barbarian
2022
アメリカ

ジョージナ・キャンベル、、、テス
ビル・スカルスガルド、、、キース
ジャスティン・ロング、、、AJ
リチャード・ブレイク、、、フランク


まさに”Barbarian”
迫力はかなりのモノ。
顔は思いっきり怖い。

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デトロイトの凄く荒れ果てた市街地のなかの一軒の家(民泊)が舞台。
自動車産業で有名ではあるが、貧困や失業率でも問題となる都市である。
ヒロインが仕事の面接の為、暫く宿泊する予約を取った家に向かう。
この家、周囲はもうゴーストタウンと謂っても良い廃墟が拡がる中、一軒だけ取り敢えず表向きは普通の家の様相を保っている。
不動産会社のミスか、ダブルブッキングで彼女の他にもその家の予約客が既に滞在していた。もうホテルも取れない。
ヒロインも夜、雨の中に教えられた番地にやって来たから分らなかったかもだが、昼間に観たら気味が悪い上に見知らぬ男性と泊まる羽目に。
わたしなら翌日は絶対そこには戻らない。
だが彼女はこの街に律義に戻って来て、この家に入って行く。真面目なのか自閉的なのか。

こういう物語、絵は日常そのものでも音楽が不穏な空気を醸すから、こちらはいよいよだなと警戒する(笑。
男性は、あたりは知的で繊細な雰囲気だが、それが気味の悪さを誘いとっても怪しそうに見える。
だが、こういう物語は如何にも怪しそうな人は、大概善人で早めに被害者となって消えたりして、、、。
ヒロインをこの家から遠ざけようとした如何にも怪しい感じの人も彼女を好意から守ろうとした人であった。
この辺は定石通りか。

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定石と謂えば地下室。必須項目。
ただしこの家の地下は母屋部分より広いのでは、地下トンネルみたいに広がっているのだ。
面白いが不気味である。
部屋のひとつでは、古いテレビでテープデッキから育児ビデオが再生されていた。
そしてベッドやバケツやビデオカメラや檻の部屋もある。明らかに監禁用であり、本格的に怪しく汚い部屋ばかり。
入って行ったところで案の定、ドアが閉まり閉じ込められる。
相方が返ってきたところで地下の小窓から助けを求めるが、彼は突然現れた世にも恐ろしいBarbarianに掴り頭をグチャグチャに割られてしまう。
物凄く獰猛で怪力であることが分かる。ヒロインはどうなったのか。

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ここで過剰に陽気でアホな感じの車で飛ばすAJのシーンに移行する。
彼は例の家のオーナーになっており、彼をレイプで訴えている女性に対する弁護士費用を捻出するため、資産価値を確認しに行く。
そこでヒロインの持ち物が置かれたままになっていることに憤り、それの持ち主を探しているうちに地下室を見つける(彼は自分の所有物件なのに知らないのね)。
そして彼も閉じ込められるが檻でヒロインに出逢う。彼女は子供と思ったBarbarianに哺乳瓶でお乳を与えられていた。
AJは気持ち悪いとそれを拒みBarbarianは怒る。その隙を見て何とか檻を脱して逃げるところ、追われるが怪しい黒人に寸でのところを辛くも助けられる。
もう外に出たからにはあんたは安全だ。帰れと言われるが、男性がひとり残されているから警察に知らせるという。
黒人はそんなのほっとけと謂うが彼女は聴かない(わたしなら当然逃げてしまう)。

警察が取り合わなかったり頼りにならないのもこの手の噺では基本であるが、これほど頼りにならない態度の悪い警官も珍しい。
彼女は自力で救出に向かう。アホかと謂いたい。例の黒人が絶対に夜には近づくなと謂ったにも拘らず、夜に行く。
AJは逃げ延びながらこの家の主である衰弱して寝込んでいるフランクに出会う。
そして彼は目の前でピストル自殺を果たす。
このフランクの40年前のシーンも描かれる。まだ綺麗な街であった頃だ。
ホームセンターに子供のお産用のグッズ一式を購入する光景。
何故病院で産まないのかは、例の黒人の噺で納得する。
(何故これほどに事情通なのか知らぬが。何故それでも居続けるのか)。

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結局、AJはフランクが自殺に使った拳銃で助けにわざわざ戻って来たヒロインを間違って撃ってしまう。
何とか外に逃れはしたが彼女は重傷である。
そこで黒人が言うには、Barbarianは40歳であり、死んだフランクの娘だという。しかもそのフランクと謂う男は、攫った女に子供を産ませ、それだけでなく、その子供との間にも子を産ませていたというから、唖然である。地下に潜り留まり続けた理由は分かる。
黒人に匿われ何とか置き忘れた車のキーを取りに戻ろうとするが。そこにBarbarianが襲い掛かる。
ずっとBarbarianとの距離を保ち生きながらえて来た彼であるが怪力で惨殺される。
這う這うの体で逃げるAJとヒロインであったが、AJは卑劣にも彼女を囮にして自分だけ助かろうとする。
彼女を建物の上から突き落としその隙に逃げようとするのだ。

フランクと謂いAJと謂い、これまでに関わって来たという男たちにせよ彼女の忌み嫌う女を自分の欲の為に所有物として利用する最悪の連中であった。
今回もそんな奴の為にホントに酷い目に遭ったものだ。男運の無い女性だわ。
この時、ヒロインを自分の赤ん坊だと信じていたBarbarianが自分も身を投げ、身を挺して彼女を救う。
Barbarianは酷く身を打ち付けていて動かないがヒロインは意識を取り戻す。
びっくりしたAJはそこで自分がやったんじゃないと言い訳をかます。
この最低の男の頭部を起き上がったBarbarianが潰す。ざまあみろだが、彼女を気遣うBarbarianがまた家に連れ戻そうとするところをヒロインはAJのもっていた銃で済まなそうに撃ち殺す。Barbarianも犠牲者のひとりであり何やら忍びないが仕方ない。
それにしてもこのヒロインもかなり丈夫だぞ。わたしなら奴に撃たれた時点でもう動けないはず。

よく出来たデトロイトという街も充分に加味された男中心社会の批判にも成り得るホラーであった。





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MEG ザ・モンスター

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The Meg
2018
アメリカ


ジョン・タートルトーブ 監督
ディーン・ジョーガリス、ジョン・ホーバー、エリック・ホーバー 脚本
スティーヴ・オルテン『Meg: A Novel of Deep Terror』原作

ジェイソン・ステイサム、、、ジョナス・テイラー(レスキュー・チームのリーダー)
ジャン - リー・ビンビン、、、スーイン・ジャン(ミンウェイの娘。主任海洋学者)
レイン・ウィルソン、、、ジャック・モリス(海洋研究所のスポンサー)
ルビー・ローズ、、、ジャックス・ハード(エンジニアであり設計技師)
ウィンストン・チャオ、、、ミンウェイ(海洋学者)
クリフ・カーティス、、、ジェームズ・“マック”・マックライズ (海洋研究所のチーフ)
ソフィア・ツァイ、、、メイイン・ジャン(スーインの娘。8歳。)
ペイジ・ケネディ、、、DJ(遠隔操作オペレーター)
ロバート・テイラー、、、ヘラー(医療班のチーフ)
オラフル・ダッリ・オラフソン、、、ウォール(操縦スタッフ)
ジェシカ・マクナミー、、、ローリー (テイラーの元妻。操縦士)
マシ・オカ、、、トシ(操縦スタッフ)


マリアナ海溝の海底の更に下の層に海洋研究所「マナ・ワン」の探査船が入りこんだせいで、その層に潜んでいた200万年前に滅んだとされるメガドロンのやって来る道を作ってしまったというが、、、5年前にもそれに襲われているという事は、既に普通の海にいたのではないの?その巨大鮫。

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今回初めて発見された海の更なる深層の領域ということだが、それに関係なくメガドロンは生息していたのか、あるいは彼らより先にその深海領域を荒らした存在がいたのか、、、。
その辺の考察がない。チョイと気になる。

それはともかくとすれば、ジェイソン・ステイサム相変わらずだねえ。
超人であり、彼ならどんな困難でも解決してくれるのが分かってしまう。
安心感の上にワクワクして見られる。これもまた良質なエンターテイメントだ。
(水戸黄門と同じ。ただし暴れっぷりの次元は違う)。
つまり今度は、どんな型破りの方法でこの場を突き抜けるのか。
である。

The Meg005

その辺のVFXは圧巻であった。それから「マナ・ワン」内部の装備やメカも演出効果は充分。
とは言え透明の筒に入って浸水しメガドロンに薬物を打ち込むなんてやりたくないねえ。その筒は確かにエンジニアの謂うように強度はあったが、そのまま咥えて持っていかれクレーンアームをへし折られ呑み込まれる可能性大では元も子もない。そういった事態もシュミュレーション出来ないとね。全体にちょっと詰めが甘いの。
最先端装備の探査船で深海の更に下層を探ったり、お金を掛けた装備を駆使して鮫にも立ち向かうが、凄いのは最終的に仕留めるのが生身で銛を持ったジェイソン・ステイサム。
これって凄いとしか言えない。水中にあって、体調27mの巨大鮫に対し泳いで立ち向かうのだ。そして目玉に銛を打ち込む。
これだけで、わたしは彼に主演男優賞を捧げたい。
まさに白鯨の世界だ。
男の中の男だ。噺を急いてしまったが、、、

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映画のスポンサーは中国系企業なのかどうか、、、
海洋研究所「マナ・ワン」の出資者が中国の富豪で、最後に鮫に襲われるビーチも中国ビーチ。
当然襲われる人々もチャイニーズである。
ヒロインとその娘さんお父さん博士もそっちの人で大活躍だ。やはり中国資本か。

ただとても気の強いよい感じの女優さんである。
娘もとてもしっかりした聡明そうな子役である。
何処の国も優秀な子役がいるものだ。
キャストは、ジェイソン・ステイサムをはじめ文句なし、、、。

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ジェイソン・ステイサム演じる潜水レスキューの専門家ジョナス・テイラーはかつて潜水艦事故の乗組員救助に向かうが、何者かによる外部からの衝撃で、潜水艦が致命的損傷を受け、母船と切り離して残りのクルーの命を救う。しかしその何者かの存在が立証に至らず、彼は職を解かれることに。
犠牲となったクルーには彼の親友もおり、トラウマを抱えタイに隠遁しアルコールに逃避する日々を送っていた。
もう二度と潜ることはないと決めていたのだが、、、。

そこへミンウェイ博士とマックというジョナスがもっとも信頼を寄せる男が訪ねて来る。
マリアナ海溝の海底のそのまた下にある層に潜った探査船が何かに襲われ自力で浮上出来ない、何とか助けてくれと縋って来た。
操縦士はジョナスの元妻ローリーなのだ。
ヒーロー復活となる。

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アメリカもののアドヴェンチャー(アクション・スリラー)ヒーローはこの手のトラウマを抱えた有能な男と謂うケースが多い。
まさにそう言ったタイプにピッタリだ。
翳りのあるニヒルな男、しかしやるとなったら破格の動きで周りを圧倒する。
ここでもまさかねという闘い~肉弾戦をやってしまうから驚き。

しかもこのメガロドン、一体だと思っていたらもう一つもっと巨大なものがいた。
一体を何とか仕留めて基地へと運ぶ途上でもう一つが突然襲ってくるところは、こちらもビックリ。
つまりあの脱出時に空いた穴から二体が抜け出たのか、元々こちらに移住していたのかである。
その辺、拘るものではないのかも知れぬが、、、。
このもっとデカいのが襲ってきた為、もう充分馴染みになっていた三人が犠牲となってしまう。
あれまあと思う。その前に元妻救出に向かった際にもひとり自から犠牲となり仲間を救っているトシ隊員も味のある人であった。
こうやって次々にヒーロー・ヒロイン周辺の貴重な人材が亡くなって行く。これは定石とは言え、、、。

The Meg001

そして巨大なメガロドンがフリーとなり民間人が犠牲となれば自分の責任となることを危惧した大富豪でスポンサーであるジャックは、秘密裏にその厄介者を片付ける計画を実行する。
自分のヘリに爆弾を積み探り当てた対象の真上から投下して爆破してしまうのだ。
上手く行ったと思ったが、相手が一枚上手であった。
大きな鯨に身を隠し、浮かれて船で近づく富豪目掛けて浮上し襲い掛かる。ぱっくり食われるが何故か爽快。
知恵もかなりのもの。長く生き残って来ただけあり大したものだ。

そして最後の決戦となる。ここでわれらがジェイソン、最初は最新鋭潜水艇を巧みに操り闘いに臨むが、破損により肝心な時に魚雷?が発射できず大変な劣勢に追いやられる。だが、船外に銛を持って泳ぎ出るという機転とか勇敢とかを越えた判断で巻き返すのだ。こんなことジェイソン・ステイサム以外に出来る人はいまい。

最後はどんな映画も似たり寄ったり。良かった良かったで終わる。犠牲者は結構出たが。

続編があるらしいが期待したい。
やっぱりジェイソン・ステイサムは良い!





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怪談新耳袋 暗黒

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BSのTBSドラマらしい。
夥しい数なので、出て来る順番で取り敢えず観ていたが、余りにあっけないので、途中で続きのあるものに切り替えて観たりした。
覚えている範囲で感想めいたものを記しておきたい。

観た先から忘れて行くものばかりなので、大変覚束ない記事となる。
(ほとんど印象に残らないモノもある)。

「病院に来た子供」
岸田劉生の麗子像みたいな少女が病院に突然現れる。だがこの童、菅田愛貴にしか見えないらしい。
そして面白いのが、この子の指さした人がしっかり亡くなるのだ。
最近調子が良くても。担当の看護師も路で落下物に当たり亡くなる。ちゃんと指さされていた。
菅田愛貴はその子が死ぬ人をわたしに教えるの。何でわたしにそんなこと教えるのよ、と怒る。
確かに、余計なお世話だ。一体どういうつもりだ。指さされた人は24時間以内に死ぬの、と謂うが時間まで計ったのか。
しかしこの童、もしかしたら指さすことで殺す人間を選択してるのかも。
つまり日本版アナベルみたいな、悪魔かもね。
最後にヒロインの菅田愛貴も本人の知らぬところでこの童に指さされて事故死する。
折角元気に退院したばかりで。まるで容赦のない噺で質感は良く、まとまっていた。
キャストは皆可愛い女優ばかり。

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「中学校の同級生 前・後編」
急に昔の作品が続く。
桐谷美玲の凄く若い頃の作品。同級生の子が家にお化けが出るの。でもその現象が何であるか客観的に調べたいの、ということで、わたしの部屋に一晩一緒に寝てあなたの目で確かめて頂戴と頼まれる。
そんなに親しい仲でもないが引き受け泊まることに。桐谷美玲の賢さなら答えが出ると踏んだのだろうが、結果はシンプルにお化けであり、気のせいとか心理的なものではなかった。しかしその後、この子は精神を病んで家族共々何処かに行ってしまったそうだ。
そのお化けの正体とかそれについて何をか探る目的ではなく、ホントにお化けかどうか知りたかったのだ。
それならその子がおかしい訳ではなかったのだから、霊能者にお祓いでもしてもらい、元気になれなかったのか。わざわざ桐谷美玲にご足労願い、意味ないじゃん、と謂いたい。
桐谷美玲の制服姿が普通に見える。この後、十数年に渡り彼女は制服で女子高生をやってたような。

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「幽霊屋敷と呼ばれる家」
堀北真希の凄く若い頃の作品。お友達と三人で、幽霊屋敷の探検よという感じでビデオカメラ持って乗り込む。
一人の子が二階に誰かいる、怖いから帰るとビビりまくる。
折角来たんだからしっかり調べるのよ、堀北真希はやる気十分。
しかしもう一人の子がいないので、どうしたのかしらと彼女が聞くと帰りたがっている子がぎょっとする。
その子は一週間前に自殺しており、ここには堀北真希とそのビビりの子の2人で来たのだ。
そして屋敷の二階の窓を映すとその子がいた。
一緒に来たと思っていたが、そうだ彼女は死んでたんだっけ、と思い返す。
よくある噺である。
堀北真希の制服姿もリアルタイムでバッチリであるが、桐谷美玲も堀北真希ももう少し大人になってからの方が綺麗で良いと思う。

「ハトの出る部屋」
大學の友達に留守中に泊まりこみで俺の部屋に朝がたやって来るハトに餌やってくれと頼まれる。
わたしならはっきり断る。冗談じゃねえ、ハトがやって来るなんてどんな部屋だ。
そう言う感じの部屋だった。
頼まれた餌を開けた窓辺に置いておくと食べた跡が確かにある。しかしハト自体を見てない。
そこでもう一晩泊まりしっかりハトの姿を確認してやるという気になった。
ハトらしき音に目覚めてその方を見ると何と不思議な女がいるでないの。
何じゃこれという感じで寝たままフリーズしてしまう学生であった。
何なの?その友達はこのことは知らないのね。餌だけ与えておいて。この女は差し詰め妖精とかそういう類なのか、、、
分らぬままお仕舞。少なくともエイリアンではないと思う。これから楽しくなりそうな噺ではないの。

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「第三診療室 前・後編」
また急に昔の作品に飛ぶ。
要潤と尾野真千子である。このシリーズ、キャストは実に豪華。ただ二人とも凄く若い。
何だか二人は恋人までいっていない友人みたいで、廃病院に肝試しみたいな感じでやって来る。
そこで彼女は祟られたのか、第三診療室で見えない医者に診察を受けていた。
お前何やってるんだ、と彼女を連れ帰るが、その後も彼女はそこに通院を続けることに。
診察を受けている彼女の光景が余りに不気味で恐ろしく、彼はすたこら逃げてしまう。
数年後に彼女に街で偶然逢うが、全く当時のママなのだ。その診察を未だに受けていて老化していないらしい。
究極のアンチエイジング治療ではないか。お化け病院ではなくそっちの方で宣伝し儲けなければ要潤。

「恋人」
橘実里がヒロイン。
うつ病の彼氏を自殺に追いやった彼女の噺。頑張れと彼氏に幾度も言って失敗したかしらという彼女であった。
それだけ。

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「乗客」
タクシー運転手が夜、とても暗い女性客を乗せる。
かなり遠方なので道すがら噺を向けるが特に反応ないので、自分の身の上話をしてゆく。
ブラック企業で大変な目に遭い運転手に鞍替えしたが相変わらず暇はないといったとても暗い噺だ。
しかし乗客にはピッタリな雰囲気の噺である。そして客の謂う場所に着いたが、そこは最近メディアが騒いでいる自殺の名所であった。
客に知らせようとすると彼女はいない。どうしたのかと訝り外に出て前を照らすと彼女は既に首吊り自殺を遂げているではないか。
そして彼女の唇が言うには、「あなたも無理することはないのよ」であった。そうだったと思い立った彼は車のトランクから既に用意しておいた首吊りロープを取り出した。
如何にもありそうな噺である。

「隣の女」
これは妙に印象に残った断片であった。
隣りのおばさんにいつも寄り添う黒い人影みたいな者。
それが時折凄い力を発揮する。或る時、腕がスチール製のメジャーみたいにスルスル伸びるのを見てびっくりする。
何者か探ろうとするが、上手く良かない。ただ人でないことは確か。
この世には不思議なモノが普通に存在しているものだ、、、。

「ニシオカケンゴ」
奥貫薫だけが出演。お前の夫を連れてゆくといって襖をともかく只管揺するお化け。
夫の建設現場で事故死した男らしいが夫には何の関係もないそうだ。
奥貫薫が襖の戸をただ押さえて、止めて!と叫ぶだけで成り立たせようという超低予算力技。
この女優、これだけで引っ張り終えたのはアッパレ。

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「カズオ」
特殊詐欺の受け子の災難を描く。
おばあさん宅に通帳と印鑑と暗証番号をもらいに行ったためにそのおばあさんの孫?に途轍もない怖い目に遭わされる。
自業自得とはこのことか。単に孫が怖い生き物だったという噺。

「オルゴール」
黒川芽以が久しぶりに恩師の先生宅に行くと、彼が最近買ったというオルゴールを見せられる。
まあ素敵と謂って聴いてゆくうちに妙な異音に気付く。ナニコレと耳を澄ますと変な男の唸り声なのだ。
やだ、もう帰ると彼女は帰ろうとするが、先生にもうちょっといてくれとせがまれる。
そうするうちに二階からその声の主が階段を下りてきて二人に襲い掛かるところで終わり。
何やねん。

「庭」
もういいかげん馬鹿らしくなってきたので、みかん6個とクッキー二箱持ってきて食べながら観ることに。
長宗我部蓉子が電話口で先方の蠅の音に気付く。何やら変ねという事で御呼ばれするが、ちょっとお茶を飲んで談笑して帰るが、そこの庭に変なモノを発見。後で電話をして調べると、前の主が檻に飼っていた猛獣の為に人を餌にしていたそうな。
そんなアホな。そんな檻はよ気づけと謂いたい。それにそんな飼育におかしいと誰も思わなかったのか。失踪者も沢山出ていただろうに。これでは食べるペースが上がるばかり。

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「カセットテープ」
大森 南朋のひとり芝居。何と佐野史郎監督だと。何やねん。押入れがドカドカ音がするので開けてみると古いカセットテープを見つける。懐かしいな~と言ってかけてみるとレコーディングスタジオを仲間と借りてデモテープ作りをしていた頃の音なのだ。
肉声もたくさん入っていたがそれを聴いている最中に電話でその中のメンバーの一人がベランダで自殺したという連絡が入る。
今まさに聞いていた声の主だ。彼に恋心を抱いていた子らしい。彼のベランダが映され引き。
雰囲気は伝わる。

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「人形村1~4」
話としてもうちょとこってり観られるものがないかと思うと、丁度お手頃のものがあった。
動画配信で稼ぐ「アン・リミッターズ」という5人グループが、何とか再生回数(登録者数)を増やそうと「人形村」の取材を敢行する。
ここは都市伝説で、一度入れば出られないとか謂われ、恐れられている場所であり、うってつけだ。

森をビデオカメラを片手に深く入って行くと、とうとうそれらしき場所、人もいそうな建物に着く。
皆で大はしゃぎであちこち撮って回る。数字の縫い付けてある服を着た人形が何体も見つかる。900番台であった。
この人形は歩くし、大声で叫ぶ謎の老婆もいる(これは恐らく侵入者を全体に知らせる声の警報だろう)。
建物を調べるとどうやら明治時代から例の番号が始まっているようであった。歴史的な発見ではないか。
不気味な気配が高まり最初の犠牲者(行方不明者)が出てから、仲間内でも喧々諤々となる。一人で逃げ出す者。もっと探検を深めようとするもの。自分の解釈で何やらしだす者。いなくなった仲間を探そうとするもの。なかなかリアルで面白い。
この村には直ぐに戻れるが出ようとすると必ず同じところに戻ってしまう。必ず同じ人形に遭うなどなかなか怖い演出。
そしてもう日が暮れ真っ暗になり次々に提灯を下げた村人に襲われてゆく。
そして魔法陣に運ばれ人形にされてゆくのだった。
この村の人形も元は人間であったのだ。何故、生身のヒトも残っているのか、、、。
一年後、またここを探検に来た男たちが、彼らのビデオを拾い再生する(これはよくあるシーン)。

最後のものは1~4まであって楽しめた。他のは、ワンアイデアのカットをちょいと見せられたというに留まる。
桐谷美玲や堀北真希もこういうの出てたのね、という感慨はもったが、、、。

もう少し見てみるかも知れない。




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禁じられた遊び

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中田秀夫 監督
清水カルマ 原作
杉原憲明 脚本


橋本環奈
重岡大毅
ファーストサマーウイカ
正垣湊都
堀田真由
倉悠貴
長谷川忍
猪塚健太


幽霊などいない。恨みや憎しみから生じる生霊があるだけだと霊能者が言っているがその通りだと思う。
わたしも生霊として呪わなければならぬ糞屑がいる。メンドクサイが。
そしてもっとも忌まわしいのは、一度死んで生き還ったモノだ、というのも分かる。
蘇った身体ごと滅却するのだ、と言っていたがそれ以外に無いと思う。

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そういうものがいたらさぞや気味悪いはず。迷惑至極。
不死(細胞)とかクローンとか、凍結遺伝子とか、色々と生き残りたいという意思が何かに縋ろうとしているものだが。
大金持ちは早速、凍結遺伝子は確保していたりするみたい。
どうでもよいが。

ともかく、この噺は生霊の恐ろしさと、死を受け容れない存在の厚かましさが描かれている。
それに巻き込まれる橋本環奈のヒロインだが、何故か共感も同情も出来ない。
演技が、特に顔の表情が変にオーバーなのだ。普通の表情は可愛らしいのだが、大半を占める驚く表情が何と言うか。
違和感あり過ぎで噺に乗れない。

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相手役の男性も終始気怠そうで栄養ビタミンでも飲めばよいのにという感じで、なんだかなと謂う調子。
そうこの若いお父さんだが、息子にトカゲのしっぽを土に埋め「エロイムエッサイム」と唱えるとトカゲの本体が尻尾から再生されるという意味のない妙な嘘を教えてそのまま、後で訂正もしない。つまり冗談ではない。こういう事を平気で息子に教えること自体変な父親である。しかも息子に母の死を分かるようにしっかりと教えもしない。大変残酷である。いつか会えるみたいな幻想を与え続ける。

ファーストサマーウイカという人の演じる死から蘇った人であるが、見た目凄く強そうで貞子よりも凄そうな雰囲気なのだが、それ程でもない。貞子の方が遥かに強い。
橋本環奈に木の棒で刺されてあぎゃと倒れ込んだりしているようでは、もうダメよ。
丁度、電車の来るところで身を交わされ轢かれて粉々になってしまうし、息子の助けで再生しようとしている時に、丁度落雷で焼けて砕けるとか運も悪い(この落雷が謎なのだ。誰があれを仕向けたのか。あんなピンポイントで打たれるなんて)。

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ただ、占い師とその弟子をやっつけた時は、姿を見せず(実体化せず)身体に憑りついて本体を殺すというクールな技を使う。
断然、これで行った方がよいではないか。手強い二人をあっさり始末している。
貞子と闘う時は、是非これで行って欲しい。
そういう機会はないかも知れないが(それに多分、貞子には負ける)。
だが、その場に面白い顔で怖がっている憎たらしい橋本環奈がいるというのに、身体に乗り移って殺さない。
みすみす逃がしているのは何故なのか分らないのだ。
ファーストサマーウイカという人が変わっているのかも知れない(弟子の人が死ぬときに一時的に封じ込めたのか)。
親友の堀田真由のOLを送り込んで彼女に殺させようと謂うのもまどろっこしい。
わざわざ何でそんなことするのよ。

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で、霊能者が死ぬ前に教えてくれた、蘇った身体を滅却することで終わらせることが出来るというので、橋本環奈がやっつけに向かう。この人とても勇敢なのだ。まあそのまま大人しくしていたらやられてしまうので、立ち向かう。
何だかピリッとしないそのお父さんと共に、のらりくらり休み休み闘う。
その度に橋本環奈の微妙な驚く顔が拝める。どうにも慣れることが出来ないのでポーズして「バカウケ」を持ってきて食べながら観ることに。特に意味はないが。
これ浜辺美波だったら一緒に怖がれるかも知れないと思うが。
浜辺美波は、仮面ライダーに出て、今度はゴジラに出ており、後はウルトラマンに出るのを待つのみ。
当然、こういうお化けモノに出ている場合ではない。

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この指とかを埋めて「エロイムエッサイム」で再生するって、このお父さんが思い付きでついた嘘なのに、それが正式なお作法となって、今度は落雷で焼け死んだ息子が蘇って来るって、、、どうにも説得力無さ過ぎなのね。それにこのお父さん終始、何と言うか覇気がない(わたしが言うのも変だが)。
そして橋本環奈がその都度、キャ~と怖がったり驚いたりするのだが、どうにも白ける。
怖そうで強くない微妙な立ち位置のクリーチャーといい、一袋「バカウケ」を食べきっても足りなかった。

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しかしこのクリーチャーの造形フィギュアはなかなかなものに思える。
機会があればリベンジして欲しい。
貞子に挑戦するとか。
テーマ曲はもうこの手のモノはありきたりで面白くない。

これって禁じられた遊びなの?





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ミッシング 消えた妻

The Lost Wife of Robert Durst001

The Lost Wife of Robert Durst
2017
アメリカ

イブ・シモノー監督
マット・バークベック原作
ベティナ・ジロイス脚本

キャサリン・マクフィー、、、キャシー
ダニエル・ギリス、、、ロバート(サイコヒッピー)
マーティン・ドノヴァン
ジョン・グローヴァー


大富豪のサイコ長男と結婚した女性の失踪事件を元に描かれた映画。

The Lost Wife of Robert Durst002

結局、金と権力に全て握りつぶされて事件は迷宮入りとなったみたい。
この不動産王の父は政治家や警察に対する権力が絶大なものだったのね。
社会的にみるとギャングより危険人物だ。
人の出逢いとは、何なのか、それを考えさせられる噺。
この映画、勿論原作者や監督、脚本家などの製作側の解釈や脚色によるにせよ、ふたりはこのサイコ夫の父の所有するアパートで、引き合うような出逢い方をしてしまったようだ。
所謂、一目惚れみたいな。

The Lost Wife of Robert Durst003

運が悪いとしか思えない。
確率的に言えばどうなのか、宝くじに当たるくらいの運であろうか。
出逢ってから少しづつお互いについて知って行き、関係を深め結婚に至ると謂うのは幻想~物語で、実は最初の一目で決めているものだと言われる。
そうかも知れない。
(そういうものかも知れない)。

だとしたら、この彼女、運命だわ。
どうにもならない、悲惨な星の下に生まれたのね。
利発な人で、経済的な余裕があれば、優秀な小児科医になれたのに。
大富豪の息子と結婚したのに、彼女になにもさせたがらず、自立の道を歩もうにも金も出さない。
自由も認めない。そう彼女をただ所有したかっただけなのか。

The Lost Wife of Robert Durst004

これでは富豪一家に嫁いでも何の得もないでないの。
いやそれだけでなくこの夫、医者からパーソナリティ障害とか統合失調症とか診断されていたが、むしろ飛んだサイコ野郎だ。
職にも就いていないし。父親からの仕送りで暮らしている。
他にも近くで失踪者が出ていたが関わっていたのではないか。
飼い犬も次々に失踪しているし、、、。
いなくなるとまた新しい同じ名の犬を飼い始める。
こんな気色の悪いことなかろうに。

浮気も平気でしており、離婚したいが同意しない。
彼女も好意を寄せる医大生と浮気をしたが、途端に酷い暴力が始まる。
だが、絶対に別れる気はないと、、、もう狂気の域か。
この辺で警察なり公的な機関が介入して来て当然であるが、1970年代終盤から80年代であったか、まだそのような人権保護機能が発動しなかったようだ。
しかし余りに酷い場合は、親元に逃げるとか親友宅に転がり込むなど何か出来なかったのか。
富豪の権力が幾ら強くても何らかの手を打つ方法を親や親友と共に煉る余地もなかったものか。

The Lost Wife of Robert Durst005

というより、こういう人はいくらDV被害に遭っても元の場所に自ら舞い戻って行く傾向がみられるものだ。
暴力を振るわれてもう離婚すると宣言しても、直ぐに戻ってしまう。
傍から見ると何なんだという感じであるが、そういうもののようだ。
それで結局サイコキラーの餌食となってしまう。
自分から懐に飛び込んで、、、。
(死体は見つかっていないが、彼女はどうやらこの夫に殺害されたようだ。しかし彼ももう亡くなっているという)。

これってどうにもならないことに思える、、、。
彼女にしてもこの男にしても他の選択~生は無かったのだろう。
しかし実は、世界はほぼこんな感じで動いているように思える。
「分っちゃいるけど止められない」と植木等師匠も言っていたように。
人が自由だという事こそが幻想~物語なのだ。





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エブリシング

Everything, Everything001

Everything, Everything
2017
アメリカ

ステラ・メギー監督
J・ミルズ・グッドロー脚本
ニコラ・ユン原作

アマンドラ・ステンバーグ、、、マデリン
ニック・ロビンソン、、、オリー(隣に越して来た青年)
アナ・デ・ラ・レゲラ、、、カーラ(看護師)
アニカ・ノニ・ローズ、、、ポーリーン(母、医師)


ミュンヒハウゼン症候群とは異なるにせよ、虐待であり、子供に対する不利益という点では同じ。
夫と長男を事故で失ったショックから娘を絶対に手放したくないと、娘を重度の免疫不全の患者に仕立て上げ、ずっと無菌状態の部屋に閉じ込め手元に置こうとする。病でも何でもないのに18年間を母のエゴで犠牲にするこういったケースは確かに在る。映画でも他にある。
虐待以外の何ものでもなく人権無視の悪質な行為に他ならない。
犯罪である。

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しかし生まれた直後からこの状況で、おまけに母が医師であることから、この娘の運命は母の完璧なコントロール下に置かれるしかなかった。
母の専門性から周囲が口出しし難い。あのゴージャスな無菌ルームは経済力が無ければ構築出来ない。
もしその二点の無い環境で娘を縛ろうとしても早晩偽りの関係性はどこからか崩されてししまうはず。

この場合は、運よく隣に越してきたイケメンの存在である。窓から目が合い何かが発動した。
丁度18歳となり思春期の真っただ中に突然トリガーが現れたのだ。
もしイケメンでなければ、この娘の転機は訪れなかったかも、、、(苦。

そして15年間世話をして来た看護師がそれを察知し、機転を利かす。
この看護師が引き合わせてくれなければ、やはり彼女の未来はなかったかも。
イケメンの来臨と看護師が賢かったことで、彼女の救済劇が始まる。

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最初は窓越し、それからメールでやり取りして行くが、、、
彼氏と実際に遭う手配を看護師にしてもらい、初めて外部の人しかも同年齢のイケメンに接する。
何かが確実に弾けた。彼女の暴走スウィッチが入る。
いきなりハワイ行きのチケットをWeb上で購入。内緒で彼氏とハワイ旅行と来た。
行動力が凄いとかではなく、こうした経験のなさからくる無謀である。

しかし仮に病気でなくとも、これまで無菌室で育って来た身体だ。
免疫力も抵抗力もいや体力そのものもないはず。
泳いだこともないのに海にダイビングする。
普通のヒトでもなかなか出来ないことを一気にやってしまう。
これで何でもなければ、かえって人ではない。
やはり翌日熱を出して病院に担ぎ込まれる。
そりゃそうだ。彼氏も少しはその辺、考慮しろと謂いたいところだが。

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お陰で看護師はクビになり、彼氏とは二度と逢うなと言われ家で静養。
これはある意味仕方ない。
だが、ハワイのクリニックでお世話になった医師からの電話で、自分が重度の免疫不全患者ではない事を知らされる。
単に免疫力の育まれていない身体で急に無理をしたところから来る症状であったに過ぎないと。

これで母の書斎の診断カルテを片っ端当たるが、肝心の免疫不全症に関するものだけが見つからない。
ここで彼女を襲う母に対する強い不信感。
彼女は家を飛び出て、一番信用のおける例の看護師のところに身を寄せる。
母もついに観念して看護師宅に着替えを届けに来る。

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母と別れ彼女はニューヨークに帰ってしまった彼氏のところへ。
書店で待ち合わせをする。
「これから宜しく」
しかしたまたま出逢った彼氏が良い奴だったのもラッキーだ。

こういった噺はたまに聞くものだが、表には出にくい案件であろう。
この娘も母を訴えることはしないだろうが、許す気にもなかなかなれまい。そのままただ関係性が途絶える感じであるか。
一番、顕在し難いケースと謂える。
家庭内というのが怖い(わたしも家庭内であった)。
核家族化が行くところまで行き、地域と謂う概念も消え、ほぼ完全に家単位になってしまったところでは、プライバシー保護の面からも家はブラックボックス、というかブラックホールである(笑。

親が社会的にしっかりしている分、密室での虐待はまず分からない。受けている子供にも分らず仕舞いの可能性が高い。
大人になっても気づかず、連鎖という遺伝を形成して行く場合も少なくない。
外部の目に晒される契機は、タイミング的には思春期。外部に目覚めるトリガーは恋の対象の出現。
これで思わぬ無茶も出来る。外に出るエネルギーが迸る。
この機を逃せば、万事休すかもね。





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星の子

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2020

大森立嗣 監督・脚本
今村夏子 原作
世武裕子 音楽

芦田愛菜(粟野咲莉:幼少期)、、、林ちひろ
岡田将生、、、南先生 (数学教師、テニス部顧問)
大友康平、、、雄三おじさん
高良健吾、、、海路さん
黒木華、、、昇子さん
蒔田彩珠、、、まーちゃん (ちひろの姉)
新音、、、なべちゃん (辛口の親友)
池谷のぶえ、、、和歌子おばさん
池内万作、、、落合さん
宇野祥平、、、ツダさん
見上愛、、、さなえ
赤澤巴菜乃、、、春ちゃん
田村飛呂人、、、新村くん (同学年、なべちゃんの彼氏)
大谷麻衣、、、麻美先生
永瀬正敏、、、ちひろの父
原田知世、、、ちひろの母


「せっかくなら3人で流れ星を見よう」

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驚いたのは、授業中彼女が教師の似顔絵を描いているノートだ。
それってお母さんの育児ノートでないの。
幼い頃、病弱のちひろを毎日あれこれ見守っている育児記録なのだ。
それを常に見ながら、好きな先生の似顔絵を描いているという、、、何とも言えない。

彼女は全てを自覚している。
両親が何故新新興宗教にのめり込んでいるのか。
我が娘の健康を得るために彼らなりにあらゆる手を尽くし辿り着いたのがそこであった。
飽くまでも偶々そうなってしまったのであり、何処かの病院の先生の治療で快癒したのなら、こういう生活は送ることは無かった。
両親は今のような健やかな娘に育ったのは、その宗教のお陰だと完全に信じている。

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彼女がどうしてその両親に逆らえようか。
母の記録を読んでも如何に彼女の為に生きて来たか。彼女の事を深く想っているか、が余りにもリアルに見えて来る。
両親は変わらず今も暖かい。如何に世間から乖離していようと批判などする気など起きない。
どれだけ高い水やアイテムを買い込んで、家が傾いて来ようと、、、。
だが彼女にもシコリはある。大好きな姉が自分のせいで出て行ってしまったという認識からだ。
姉に取り、妹を救うためとは言え、自分にはどうしても納得できない生活を送る両親への反発。
病弱だった妹に掛かりっきりになりがちな彼らに対する不満も当然あったはず。
姉が父と喧嘩して空けた壁の穴が全てを語っていよう。
(うちの娘も穴ならよく開けている。困る)。

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両親や宗教の指導者や友人、そして辛辣だが肝心な時に傍にいてくれる親友など彼女には暖かく見守ってくれる人は沢山いる。
(特に親友が面白い。ちひろの写真を見て気に入った男子に「あの子の家は変な宗教に嵌っていてドンドン貧乏になっているからやめとけ、等と平気で言う。ちひろもそれは確かだという第三者的視点もしっかり持っていていつも一緒にいる)。
彼女の家庭に対し批判的な叔父の家族も彼女の身を案じ心配している。
基本、彼女は愛に包まれているのだ。それを実感しているからこそ彼女は何かを否定しようという気持ちにはなれない。
葛藤は生じる。しかしその宗教がどうであれ、自分に注がれる両親の愛情は疑いようがない。これが彼女のバックボーンだ。
彼女の初恋の相手の教師は、よくいるタイプの薄っぺらい男であったが、、、。
そのときは、大変辛い思いはしたはずだが、彼女にとって大したことではない。
気になるのは自分のせいで出て行ってしまった姉のことだ。

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信者の大規模な泊りがけの集会での夜。
両親と3人で寄り添い夜空を眺める。
「まーちゃん、赤ちゃんが生まれたって」母がそっと彼女に告げる。
ちひろは、姉が何処かで元気に暮らしているのを悟り、涙を流す。

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「まだ見えない」と父。
3人が同じ星を観ることは、ないかも知れない。
しかし恐らくこのままでよいのだ。
この世に、答えも結論もないのだから。

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芦田愛菜の自然な演技には感服したが、幼少時の子役もかなりのものだった。
高良健吾と黒木華の完全にイッテしまってる宗教の幹部などよく雰囲気が出ていた。
何と言っても岡田将生の先生は秀逸でしたな。
キャストは言う事なし。音楽もリリカルでとてもマッチしていた。





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さかなのこ

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2022

沖田修一 監督・脚本
前田司郎 脚本
さかなクン『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』原作


のん(幼少期:西村瑞季)、、、ミー坊(さかなクン)
井川遥、、、ミチコ(ミー坊の母)
柳楽優弥(小学生時:中須翔真)、、、ヒヨ / 日吉彰仁
夏帆(小学生時:増田光桜)、、、モモコ
磯村勇斗、、、総長
岡山天音、、、籾山
宇野祥平、、、おさかなショップ「海人」店長
前原滉、、、田村
鈴木拓、、、鈴木先生
島崎遥香、、、谷崎ゆりえ(ヒヨの恋人)
賀屋壮也、、、酒井(水族館の先輩飼育係)
朝倉あき、、、浜野(「あやしい動物園」番組アシスタント)
長谷川忍、、、木戸まさし(「あやしい動物園」番組MC)
豊原功補、、、歯科医
さかなクン、、、ギョギョおじさん
三宅弘城、、、ジロウ(ミー坊の父)
安藤理樹(幼少期:田野井健)、、、スミオ(ミー坊の弟)


前半ほとんど子役。
子供ばかりで、お母さんがとっても良い人。
理想的なお母さん。
うちと全く正反対(笑。
こんなお母さんなら、自然に健康な良い子に育つ。

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少なくとも悲惨な生を送ることは無い。自己肯定の基盤が半端ではない。
ミー坊はホントに魅力的な子である。
(のんは気持ち良く、活き活きと瑞々しく駆け抜けていた)。
励まされ安心して好きなことに打ち込めるって最高に幸せなことだ。
うちの親は何で悉く妨害したのか。
もうどうでもよい。

さかなくん(ぎょぎょおじさん)とミー坊の掛け合いが面白い。さかな博士同士のやり取りは楽しいもの。
ただぎょぎょおじさんの家で魚談義で時間を忘れてしまい、ミー坊の父の通報でぎょぎょおじさんは逮捕(任意同行)で警察へ。
そのときに「ハコフグさん」帽子を貰う。
これは引き継ぎの儀式であった。

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38分ごろから充分活躍した子役からのんに代わる。
学ラン着ていて男か女か分らぬ設定か。
そんなもの初めから超越しているが、、、。
総長たちとその対立不良グループとも魚を巡りお友達となる。
魚を虐めるのは許さないが釣って絞めるのは、お手のモノ。
それを皆に振る舞い仲良しになってしまう。

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しかし一番驚いたのは、母がお魚が苦手なのに、徹底してミー坊に寄り添いお魚生活を共有していたこと。
子供が好きなものは全面的に認めて自由に伸び伸びと没入させる。
勉強が出来ないことなどお構いなし。好きなことを夢中にやっていれば本当の知~叡智が身に着くことを知っているのだ。
(美術と音楽は5みたいだが)。
結局、無理に就職しようとしても上手く行かなかったが、気の向いた好きなことをしていたらそれに注目した人から一番やりたい仕事が入って来る。きっと宇宙はそう言う法則により動いているのだ。
酔っぱらって他人の店のシャッターに夜シシャモの絵を描いて喜ばれたりしているのもミー坊だからか。
そして何かと高校時代の友人たちの存在である。様々な形で手助けしてくれる。ミー坊を世に出そうと奔走したり。
自分の寿司店の外装、内装の絵を全て任せてくれたり、自分のプロジュースする番組に出してくれたり、、、。
魚であれ程の人脈が作れるのだから、ミー坊の謂う通り「好きに勝るものなし」~これは強い。

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モモコ親子との共同生活など素敵だし面白かった。
こともあろうに水槽だらけのミー坊のアパートに母娘で転がりこんで来たのだ。
勿論、ミー坊はそれを面白くて楽しんでいる。
浜辺でパラソルの下にミー坊とモモコが並んで座り、幼いモモコの娘の遊ぶのを目を細めて眺めている光景。
とても綺麗な絵だった。実際にそういうカップルがいてもおかしくない。
「あたしたちって普通じゃないよね」(モモコ)。普通って何?ミー坊分らないよ」~これだ。
ホントに分かっていないのだから素晴らしい。論理で相対化するのではなく感覚的にそうなのだ。これならバカボンのパパくらい強い。
ミー坊が日和らないのは、意志が強くて根性があるからではなく、感覚的に無敵なのだ。

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2:12経過する頃、子供時代に戻ったのかと思ったらモモコとその娘が、ミー坊とその母の姿に重なっていた。
母は娘にミー坊の作ったお魚図鑑をプレゼントするのだ。
そんなシーンが幾つもあった。子供時代の魚を今の自分が目の当たりにしていたり。
イメージシーンが自然に現実と交差していていた。

最後は、ギョギョおじさんの後を引き継ぎハーメルンの笛吹きみたいに子供たちを引き寄せていた。
ミー坊のお魚図鑑を子供たちが嬉しそうに覗いているではないか。
お魚の知識を駆使したイラストレーターでよいか。
しっかり天職に就いたと謂える。

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パーフェクトなハッピーエンドだわ。
やはりのんのなりきり度は凄い。
これだけお魚好きの噺が堪能出来て、さぞさかなクンも満足なのでは、、、。
最近さかなクン観ていない気がするが、単にわたしがTV観てないだけか。



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リバー・オブ・グラス

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River of Grass
1994
アメリカ

ケリー・ライカート監督・脚本・製作

リサ・ボウマン、、、コージー(30歳の主婦)
ラリー・フェセンデン、、、リー(だらしない男)
ディック・ラッセル、、、警官の父親(元ドラマー)
スタン・カプラン
マイケル・ブシェーミ


モノローグが少し煩い。
喋り過ぎ。
言葉なんてうんとそぎ落として寡黙に淡々といっても伝わる。

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とは言え、大変不快な映画であった。「草の川」まさにその通り、、、。
いつもは、こういう言い方をする時、映画の不出来に関する文句であるが、監督の思惑通りの作品に仕上がっていてその点では見事。だがその描く世界が余りにも不快なのだ。
わたしの世界に似ているから(爆。

その意味でやり切れない。
こんなもの観て、どうすればよいのよ?
責任取ってもらいたい。

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ここで、それぞれヒロインやその父やらのやってることは、誰にも届かない。
独りで誰の目にも耳にも届かないところで、しかし何者かに向け、やっているのみ。
お化粧したり踊ってみたりドラムをたたいてみたり、、、
だからある意味、モノローグも(形式上)効いているのだが、、、。

ホントの意味で孤独で虚無で不毛。
不毛な想像と白昼夢。子供と家族から離れてどこかで違う人として生きたい、、、みたいな。
鬱屈しながらそんな気持ちで自堕落に暮らしていたが。30にもなってわたしって何者なの、とかいう思いも過る今日この頃(爆。
そして或る時、何となく何者かでありたいと想う~願う。
クルマに轢かれそうになるリスクは犯した。
では、この弾みで行ってしまおう、と、、、。

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その車の男とその先のバーで出逢う。母と祖母と暮らす何もしてない男だ。
お互いに虚無的なぐうたら同士で直ぐに打ち解けるが。
盛り上がるようなもんじゃない。
希望とかそういうものが芽生えるような関係は生じようもないふたり。
ただ、この男、友達が銃を拾っていて、実はこの女性の父の落としたモノなのだ。
その銃を何処かで売れよと託されて持っている。
この娘は最後までその銃が父のモノとは気付かない。

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ただこのようなぐうたら男が銃を持つとろくなことは無い(のが世の常)。
酒を呑んで女は帰ることにするが、男が何としても友人の家のプールが使えるから30分ほど泳いで帰ろうと誘う。
余りにしつこいため、泳ぐことにしたのが、面倒の始まり。
断る時に断れないのが日頃の生活によって培われた特性だ(オーバーか?
基本、動けない人間ほどこういうものだ。わたしがそうだからよく分かる。
そして、たまたま銃を握りプールサイドに腰かけている時、その家の主が現れ、引き金を引いてしまう。
夜だから当たったかどうかよく分からないが、そして引き金も二人で押さえていたからどちらが引いたものか、、、弾みで引いたのは間違いないが。
(そもそもオヤジの銃だと分れば直ぐにそれをとりあげていただろうに)。
ビックリして塀を飛び越え、ふたりして一目散に車に乗って逃げる。
さてよく見るタイプの虚無的な男女の破滅的な逃避行かと思うが、ちっともピリッとしない。
(しかしよく赤ん坊ほったらかして何処か遠くに逃げるなんて気になれるな)。

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女の方は、犯罪者となったことで、ワクワクする。
何でもないモノから何者かに昇格したのだから。
という感じで、このまま行けば何処かでダーティーヒロインとして死ねるか、というところまでは、ちょっと(笑。
モーテル住いで逃げてはみるが、いつもと変わらぬ世界の表情に戸惑う。何が変わったというほどのものではないのだ。
そして男はこの前侵入した家に偵察に行くが、警察には訴えてはいたが主人はピンピンしており、殺人犯にはなっていないことを確認。なっていればこんなに温い逃亡劇などあり得ない。高速道路に入る際に料金所で金が払えずすごすごとUターン。
しかし警官には今度は小銭を用意しろよ、気をつけてな、とか言われる。
そして男は遅ればせに彼女に伝えた。死んでいなかったと。
彼女の中にぷつんと切れるものがあった。

この男それでも彼女とこの先、生活を共にする気で、北に行ってどうしようこうしようみたいなことをクドクドと喋り始める。
咄嗟に銃で男を撃ち助手席から放り出し、最初銃の見つかった場所にほぼピンポイントで捨てる(笑。
この離れ業も誰が知るものでもない。当人も全く知らぬことだし。(神の視座にいる)われわれが知るのみ。
全てがそんなもの。全てがそんなものなのだ。
そして走り去ってゆく、、、。スタイリッシュに決めた。


よく出来た映画だが、面白かったり爽快だったり気づきがあったりとか言う映画ではない。
お前の世界もこんなもんだろ、と監督に着き付けられているような作品だ。
実際こんなもんだから腹が立つ。




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レネットとミラベル/四つの冒険

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Quatre aventures de Reinette et Mirabelle
1987
フランス

エリック・ロメール 監督・脚本

ジョエル・ミケル、、、レネット
ジェシカ・フォード、、、ミラベル


「青い時間」、「カフェのボーイ」、「物乞い 窃盗常習犯 女詐欺師」、「絵の売買」の4つの噺のオムニバス映画ということだが、ひとつの映画として自然の流れで観ることが出来た。
主演は田舎に暮らす画学生レネットとパリ出身の民俗学専攻のミラベル。
場面がサクッと変わるが、しっかり連続性を保つ。とても観易い。

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敢えて言うと、「青い時間」が断然、好きだ。
これを観た時、大当たりと、初っ端で感動してしまった。
誌的な空間が充ちているのだ。ふたりの女優さんが良い意味で素人風の淡々とした調子で好感が持てる。
たまたまパリからやって来て母の別荘から自転車で乗り出した時にパンクしてしまい通りかかった少女に直してもらう、、、
そんな出逢いもあって良い(笑。
トワイライトゾーンの一分間、自然の全ての音が止む「青い時間」をふたりで確かめる。
それを抱き合って喜び合う。こんな空間が続くとよいな、と思う。
レネットの描く絵はシュルレアリスムだが、映画空間は印象派だ(笑。

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続く「カフェのボーイ」の余りのショボさ、というよりせこさ、、、。
何でこんな詰まらんエピソードを取り上げるんだ、と落胆する。田舎から都会に出て来た瞬間これなの?
噺の流れとしてはしっかり繋がっているが、パリの~というより人のもっともセコイ部分を見せられた感じ。
田舎の農園の御夫婦の大らかな佇まいと美味しいフルーツに対するちんけなカフェの糞不味いコーヒー。
レネットの自閉的な律義さは分かる(わたしもそれに近い気質だから)。
ふたりのパリでのルームシェア生活が実り多いものであればよいが。

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そして「物乞い 窃盗常習犯 女詐欺師」はパリの庶民に蔓延る貧困も大変なものねというところである。
庶民の貧困に対する2人の間の見解の違いや個人としての向き合い方のズレが語られるが、謂っているほど差は無い。
行動を観ると似たようなものであり、口論が好きなのね、という感じ。
ホントにお喋りは止まない。
ほぼ分かり切ったことを議論することは消耗するが、二人もよく分かっている。

Quatre aventures004

「絵の売買」は、家賃が支払えなくなった画学生レネットが民俗学専攻のミラベルの後押しで、絵を画廊に何とか売りつけることに成功する。
(何でレネットを障碍者だと嘘ついて売り込むのか、意味判らんが)。
しかし画廊の主人は彼女の絵を気に入ったという客に彼女に教えた売値の二倍額で売りつけるのだ。
彼女は売れたと言って喜んで帰ったが、半額は画廊に取られているから彼女の取り分は売値の4分の1となった。
絵の売買は所詮こんなものではある。
ここでも店主~世間は世知辛い。

Quatre aventures006

まあ、二人の絆は深まったか。
田舎の娘と都会の娘のほどよいコンビである。
お金の問題が生じても歪まない関係は大切にしないと。

Quatre aventures005

出来れば、最初の章の雰囲気で全編作ってもらいたかった。
レアリズムよりファンタジーに傾斜して欲しいのだ。
それでも充分その本質は語れる。





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