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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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Lights in the Dusk001

Lights in the Dusk
2006
フィンランド・フランス・ドイツ

アキ・カウリスマキ監督・脚本・製作・編集

ヤンネ・フーティアイネン、、、コイスティネン(警備員)
マリア・ヤルヴェンヘルミ、、、ミルヤ(マフィアのボスの情婦)
イルッカ・コイヴラ、、、リンドストロン(マフィアのボス)
マリア・ヘイスカネン、、、アイラ(屋台のソーセージ売り)
ヨーナス・タポラ、、、少年
ペルッティ・スヴェホルム、、、刑事
メルローズ、、、ディスコのバンド
犬(監督の犬)、、、パユ


監督の“フィンランド三部作”の第三作だそうだ。
前二作とも観ていない。いきなり第三作目を観てしまった。

Lights in the Dusk002

これがアキ・カウリスマキ監督の本領発揮なのか、どうなのか、、、凄かった。
こんな質感の映画を観てしまうと、第一作『浮き雲』、第二作『過去のない男』も是非とも観ないとなるまい。
この監督についてはまだまだ。

まるで無声映画を観るような感覚に陥る。
徹底的にそぎ落とした表現手法。
何というか、骨格だけを観ているような禁欲的な映画であり物語だ。
主人公の内的な世界そのもののような映像が沁みる。

Lights in the Dusk003

SF映画でないのに、これ程惹き付けられる映画はこれまでに余り観たことが無い。
タルコフスキーやベルイマン、、、くらいかな。後は、溝口・小津あたり、、、。アニエス・ヴァルダやゴダールも好きだけど。
兎も角、主人公がわたしみたい(笑、でもあるのだ。
動けない人間。
他人ごとではない(爆。

しかし、ひと言も文句を言わず、独りで淡々と生きている分、大変強い。
わたしはブログで文句を好きなだけ言っているが、この男は煙草を吹かすくらい。酒も呑むか。
何度も酷い目に遭わされ過酷な生活に苛まれていても希望は捨てない。
「こんなところでは、死なない」と何度貶められようと最後にも言っていた。
これぞ男の中の男だ。

Lights in the Dusk004

シンは強いことは分かるが、孤立無援の生活者は悪の権化のような奴のカモにされ易い。
悪ほど、そういう対象を見抜き操るのが得意である。
ここに出て来るマフィアのボスは、見るからに悪魔そのものだ。顔がまず悪魔だし。
そして魅入られたようにやられる主人公も典型的な存在と謂えるか。
やられるタイプは確かにある。

そもそもマフィアのボスの情婦にコロッとやられ、散々な目に遭わされるのに全く懲りない。
ここだけはどうにも共感できない一点である。
まずこの女の何処に惹かれるのか、わたしには全く分からない。魅力を感じないのだが。どちらかと謂えばファニーフェイスだぞ。
屋台の女性の方がずっとまともだと思う。彼は自分と同じ匂いを彼女に感じとる為、距離を持つのか?似た者同士かも知れない。
何にしても嵌められて酷い目に遭わされれば、普通は学習しもうお前の好きにはさせない、とか報復にも出るはずだろうに。
また直ぐ後で、いいように騙され利用される。
何でこんな女にと思うばかり、、、。彼の事を「負け犬」呼ばわりしている糞女である。
自暴自棄なのかとも思ったりするが、漠然とした希望は抱き、くたばるつもりはないのだ。

Lights in the Dusk006

彼が楽しそうに笑ったのは、情婦に騙され罪を被せられて有罪となり刑務所で過ごしていた時だけである。
警備会社でも仲間や上司から疎まれ、笑顔など全く生じる余地すらなかった。
唯一笑えたのが、社会的にみてどん底の状況下においてである。
そして仮出所して施設に身を置き、何とか皿洗いの職に就くが、またもやマフィアの目に留まり、手を回され解雇となる。
流石にボスに恨みをもち果物ナイフを持って襲い掛かるが手下に呆気なく阻まれ、ボコボコにされ重傷を負う。

浜辺で息絶え絶えになっているところを屋台の女性に助けられる。
避けて来た馴染みの女性と謂う微妙な関係であるが、彼女の手を握ったところで、映画は唐突に閉じる。

Lights in the Dusk005

全く希望が無くなったわけではない。

なかなか魅せてくれるではないか。
ストイックの極致の素敵な映画であった。

メルローズ結構聴かせるバンドである。




AmazonPrimeにて














”Bon voyage.”

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