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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ ジェネレーション

first generation001

2019

杉原輝昭 監督
高橋悠也 脚本
石ノ森章太郎 原作
J×Takanori Nishikawa「Another Daybreak」01 Movie Edition主題歌

高橋文哉、、、飛電或人 / 仮面ライダーゼロワン
奥野壮、、、常磐ソウゴ / 仮面ライダージオウ
岡田龍太郎、、、不破諫 / 仮面ライダーバルカン
鶴嶋乃愛、、、イズ
井桁弘恵、、、刃唯阿 / 仮面ライダーバルキリー
押田岳、、、明光院ゲイツ / 仮面ライダーゲイツ
大幡しえり、、、ツクヨミ / 仮面ライダーツクヨミ
渡邊圭祐、、、ウォズ / 仮面ライダーウォズ
中川大輔、、、迅 / 仮面ライダー迅
砂川脩弥、、、滅 / 仮面ライダー滅
成田愛純、、、シェスタ
児嶋一哉(アンジャッシュ)、、、福添准
山本耕史、、、飛電其雄 / 仮面ライダー1型
和田聰宏、、、ウィル / アナザーゼロワン
生駒里奈、、、フィーニス
西岡德馬、、、飛電是之助


初めて観た。仮面ライダーがいっぱい出て来る映画。
お祭り状態ではないが、何が何だか分からない。
オリジナルスーツからは随分かけ離れたライダーばかりだ(シン・仮面ライダーの渋さと重みが分かる)。
しかも生駒ちゃんまで出て来て、ぼくは悪者だぞうとか言って大暴れなのだ、、、デカい突飛なライダーみたいなのになって結局やられてホッとした。
鶴嶋乃愛と井桁弘恵が活躍してくれれば、わたしとしては、文句はない。
よく日曜日の番組のCM中にこういう映画の宣伝をしていたが、どのようなものか見当はついた。

first generation003

兎も角、それぞれのシリーズで活躍していたライダーがこぞって出て来るのだ。
それぞれの持ち味出してる場合じゃないのは分かるが、わたしはほとんど新しいライダーたちを知らない。
少しで良いからそれぞれの得意技とか見たかった。
とは言え『仮面ライダーゼロワン』はかなりちゃんと?観ていた方だが(全く観ていないライダーもある)。
井桁弘恵のパフォーマンスを見て、うちの意見正反対の二人の娘が揃って「かっこいい~」と感心していたものだ。
確かにクールである。鶴嶋乃愛が凛として可愛い側を受け持ち、しっかり棲み分けしてるところも良い。

first generation002

噺は、仮面ライダーゼロワンの世界が変わってしまったことで、仮面ライダージオウたちがその世界に繋がってしまい共に敵と戦い元の状態に戻すまでを描く。
これまでは、ヒューマギアと人間は共存しており、飛電或人が飛電インテリジェンス社長としてあらゆる問題を解決してきたのだが、ある日目覚めると飛電インテリジェンスはかつての社長秘書ウィルが社長の座におり、或人は粛清対象とされる。
ここではヒューマギアがクーデターを起こし人間を駆逐してヒューマギアだけの世界を作ろうとしており、その計画は最終局面を迎えようとしていた。
明らかに違う世界になっているのだ。
そういう並行世界に飛んでしまった、と考えるのではなく、改変された世界を元に戻すための闘いが始まる。

first generation004

刃唯阿はレジスタンスで抵抗し頑張っているが多勢に無勢で不利な闘いを強いられていた。
しかし何とか持ちこたえていたのは、イズがヒューマギアでありながら彼らの見方に付き情報を齎していたからだ。
だがその砦も夥しい数のヒューマギアの急襲で壊滅寸前までくる。
そこへ、仮面ライダージオウ以下わたしの知らないライダーたちがやって来て、何とかその場は持ちこたえる。

フィーニス というのが元凶のようで、タイムジャッカーという歴史を書き換えてしまう悪さをしているみたい。
人工衛星アークにより悪意のプログラムがヒューマギアに流されウィルも操られていたようだ。
彼はフィーニス からアナザーゼロワンの力を与えられヒューマギアにょる世界制覇を企んでいた。

飛電或人は育ての父飛電其雄がヒューマギアであり、人も彼らも共存して平和に暮らせる世界を維持するため飛電インテリジェンス社長として頑張ってきており、この状況は絶対に許せないものであった。
しかしそこに父仮面ライダー1型 が立ちはだかる。
これがすこぶる強敵で苦戦を強いられるが何とか倒す。
父はお前なら大丈夫だと言う意思を伝え亡くなる。

first generation005

そしてライダー全員の力を結集して生駒ちゃんの入ってるデカいライダーを倒す。
そうすると、時間系が元に戻り本来そこにいるべきものではない者は徐々に消えてゆく。
ライダーたちも元の時間系に戻るにあたって記憶もリセットされる。
そんな感じの噺だったような、、、。
ここで軸となるのは、飛電其雄と飛電或人との父子関係である。
山本耕史は良い役者だと思う(シン・ウルトラマンのメフィラスでもそうだったが)。
児嶋一哉(アンジャッシュ)も会社重役としてとても味のある奮闘振りが光った。
そして、鶴嶋乃愛と井桁弘恵はやはり無くてはならないヒロインだ。

first generation006

今度は、「オーズ」観たいな。一番好きなキャラであるアンクがいる。





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トラ又もや外遊か、と思いきや

Moonwalker002.jpg

昨日、トラ(猫)が突然、長女の部屋から姿を消す。
扉もベランダへのサッシも全部閉めてあったのに、と思いつつ小さな出窓も確認してみると何とそこの網戸が全て破れているではないの、、、そこから屋根をつたえば簡単に外には降りられる、、、。

またしても、、、と思ったが、前回も前々回も5日、3日で帰って来たので、まあ一周間は様子をみようという事になる。
気候も良くなってきて寒さの心配は無いし風は強いが大丈夫だろうということで、久しぶりに猫のいない一夜を過ごした。
勿論、前の時のように玄関先に餌と水は置いておき、、、。

すると何と今朝、それもかなりの早朝である。2階の廊下で「にゃ~にゃ~」声がするではないか。
何とか起き上がり、時計を見れば、まだ4時過ぎというところ、あれまあトラちゃんお早いお帰りね~と言って取り敢えず餌をあげるが食べようとしない。前回は何やら聞いたこともないことばみたいなのを喋りながらガツガツ食べたのだが、お腹も空いていないくらいのスパンで戻ったのね。

2階は全て部屋の扉はきっちり閉めてあるので、いきなり廊下に存在することは不可能。
とあらば、一階から廊下を上がってやって来たことになる。
何処から来たのかと謂えば、勿論異常に朝の早い母親の部屋から中に入ったのだ。
母は起きた瞬間、全ての窓という窓を開け放つのだ。きっと何かのお告げでも受け取るために違いない。
だから猫はその前で待っていれば、サッと入ることが出来る。
しかし母は猫の入ったことは全く気付かない。
そうしたものだ。宇宙の摂理に適っている。

後で、実は猫が昨日外遊に出て今朝帰還したことを妻から初めて聞くと、そういえば昨日外でトラそっくりの猫に出逢い、「トラちゃんか?」と聞いたら向うの猫がじっとこっちを見ていて、ふたりで暫くの間ずっと見つめ合っていたそうだ。
そのままふたりとも踵を返して離れて行ったようだが。
トラもきっと答えようがなかったのだ。
トラでなくても誰もが答えられまい。

そうしたものだ。宇宙の摂理に適っている。

空いた窓から何が入って来るかは分からない。
常に宇宙線は我々に降り注ぎ、ニュートリノは地球を射抜いて行く。
勿論、我々は磁場と大気に守られアイデンティティは保たれ何となく生きてはいるが、、、。
マレビトも音連れていたかも知れない。

もしかしたらこの「にゃ~」かも知れなかった。


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仮面ライダー THE NEXT

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2007

田崎竜太 監督

黄川田将也、、、本郷猛 / 仮面ライダー1号(高校の理科の教師)
高野八誠、、、一文字隼人 / 仮面ライダー2号(有名ホスト)
加藤和樹、、、風見志郎 / 仮面ライダーV3(IT企業CEO)
石田未来、、、菊間琴美(黄川田の高校の生徒、ちはるの親友)
森絵梨佳、、、風見ちはる(風見志郎の妹、カリスマアイドル歌手)


本郷猛と一文字隼人が、秘密結社ショッカーを裏切ってから2年というテロップが入り、ファンならああその時期のことね、と分かる設定である。わたしは、最初期の仮面ライダーと「555」と「カブト」と「アギト」あたりは一生懸命観ていたが、途中の抜けが多く、通史的にはよく分からない。
一文字隼人は、酷く体調が悪いようだ。

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カリスマアイドル歌手、風見ちはるの唄う「プラチナ・スマイル」という曲を聴くと呪われて死ぬという噂が広まる。
実際に曲の中でノイズが入り、その後無残に顔を切り刻まれ死ぬという事件が相次ぐ。

それとは別にちはるの兄風見志郎がCEOを務めるIT企業で、ショッカーがナノロボットを空調に混入させ社員全員を改造人間にしてその適性をチェックするという暴挙が起こる。志郎と秘書のみ残り、後は適合できずに死んでしまう。
この時点で志郎は仮面ライダーV3となり、その力に酔う。秘書もチェンソーを使う冷酷な怪人となっている(チェンソーマンの元型か)。
兎も角、2人ともショッカーの手先なのだ。

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本郷猛の勤める高校で出席日数が危ないとても心配な生徒がおり、何かと彼女の世話をやこうとして邪険にされる。
この菊間琴美とずっと彼は最後まで関わることになり、それがこの物語の流れとなっていた。
一つ気になったのは、ちはるを心配してどこまでも関わって来る琴美が本郷と彼等との闘いの場面に遭遇はするが、彼女が狙われることは、全く無かったことだ。本郷と共に行動していた場面が多かったにも関わらずまるで別の世界の人であるみたいに。

仮面ライダー1号、2号のスーツとサイクロン号は、NHKドキュメンタリー番組と「幕前/第1幕 クモオーグ編 特別公開」版でしか見ていないが、「シン・仮面ライダー」のものとほぼ同様に見え、シン・仮面ライダーが基本を踏襲して洗練させたスタイルであることが分かる。
つまり仮面ライダーのスタイルは最初から完成されていたということが納得出来るものだ。
そのファイティングスタイルも踏襲されており元型を改めて確認したという満足感がある(笑。
キャストも一文字隼人は身体が大丈夫かとハラハラしたが、皆人物造形はしっかりしており重みがあった。
ライダー以外でも、風見ちはる、菊間琴美の女性陣のオカルト的な存在感も充分。
ショッカーの怪人も幹部は獰猛でとても手強かった。

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2つの流れが絡み合いながら展開して行くのだが、一つは本郷たちに襲い掛かる裏切り者を倒すショッカーたちの動き。
もう一つは、親友の身を案じながら彼女を救わんと奮闘する菊間琴美とそれに協力する本郷である。
両方に本郷が関わる為、その流れは絡み合って進展するのだが、結局、風見ちはるはどのようにショッカーの組織に関わっていたのか。海外支部から大量のナノロボットが送られて来る日時を知っており、その散布を阻止しようと琴美を通じて兄に意を伝えたようだが、そこまで知っているとは幹部級だと思うが。
彼女は、同じ事務所のアイドルに嫉妬され突き落とされて顔に酷い怪我を負い、それを苦にして自殺したことが知らされる。
だが、彼女のカリスマ性で商売していた事務所(の社長)は、他のアイドルに成形手術を施し「ちはる」として売り続けた。
「ちはる」もどきは何体もあったようだ。この芸能プロダクション、ショッカーとは違うはずだがやることはショッカーより悪質ではないの。
その手術はショッカーが絡んでいるのか。ちょっとその辺の関連性が分かり難かった。

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本当のちはるは、亡霊ではなくショッカーによって作り変えられたクリーチャーなのか。
確かに兄である仮面ライダーV3と闘い、死を望む。
(兄V3は、妹の願いを受けて1号、2号に合流してショッカーに立ち向かうことを選んだ)。
しかし同時に「プラチナ・スマイル」を聴く菊間琴美の元にもひっそりと現れ「殺して」と訴える。
そのオカルト的な霊ともとれるそこの立ち位置から、彼女という存在が何であるのか今一つ判然としなかったのがどうも引っ掛かったままであった。物語的にもどういう方向性でまとめようとしたのかよく分からない。

兎も角、「ブラックサン」同様の大人の仮面ライダーではあったが、向うの方が緻密に深くドラマチックに仕上がっていた。
最後の蛇足は何を意味しているのか不明。ない方がよかったが。




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ぞくり。怪談夜話 投稿実話物語 邪

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2018

丸山弘太郎 監督

木内くるみ
星名あゆみ
くりえみ
美羽フローラ
夏城陽詩
土橋美月


兎も角、これ以上軽い噺は無いという感じのものを選んでみた。
疲れがたまって、いつもブログを書く頃には半分眠ってしまっている。
そんな状況でもシンプルに書けるものをということで、、、
短い噺で全5話。それぞれ全く独立したもので、すっきり完結、関連性なしのものにした。

投稿された恐怖体験談から物語を構成しているとのこと。
しかし、、、
こんなアホな噺が実際にあるか。
もし本当ならよく投稿などする気になるな、と感心する(悪い意味で、念のため)。

しかも演技が凄まじい。
臨場感を出す為なのかどうなのか、素人よりも素人の劇。
わたしは演技の上手いヘタが余り気にならない方なのだが、これは余りに突出していた。
気になるほどの(ポカンとするほどの)素人臭さ。

低予算で役者が頼めなかったのか。
だとしたら涙ぐましい努力の産物なので姿勢は正して鑑賞したい。
と、思ったのだが、何話目だか既に忘れたが、菜園をしている奥さんが土の中に指とか手を幻視して慄き、旦那が心配して駆けつけると彼の首のあたりにその手が見える。すかさずその手目掛け「移植ゴテ」を突き刺し旦那の首を刺してしまう。もがき苦しむ旦那。
(助かったみたいではあるが)。
それまでに何度もそういった像を観ては直ぐに消えていたのだから、実体は無いというのは分かっているはず。
大丈夫かこの奥さん。この噺をわざわざ投稿して来るって何のつもりか、そもそもどういう思考経路なのか。
ぞくりと来る怖い現象の再現フィルムと謂うより、ぞくりとする危ない人の噺なのか。

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それから結界を張るしめ縄?でここから先には入るなという看板もありながら、それを普通に外して深く山道に分け入り、ひと夜を過ごして~車中泊して朝日を見ようなんて、どういう神経なのか、という女性二人の噺だが。
若い女性二人だけで深夜に車で山道を走り、途中でこの先には行くなとジェスチャーする男性がいたにも拘らず、リスキー過ぎないか。
しかもその行き着いた場所に途中に立っていた男性がおり(まずこのあり得ない現象に対し、びっくりして引き返すと思うのだが)、彼からにしばしば時間を聞かれては、その度に変な人ねくらいでいちいち応える。彼が徒歩でどうやってここに来たのか訝らないことが怖いのだが、、、。
そしてまた時間を聞かれ、8時過ぎであると答え、辺りは真っ暗。ここで初めて狼狽えるふたり。
当然パニックとなるが、運転して来てしめ縄を外した女性は、単に辺りが暗いのではなく全く目が見えなくなっていたという。
これは、入るなと謂う場所に結界を壊して無理やり入った祟りでしょうな。
もう一人の身に何も起こらなかった女性の投稿なの?彼女にも当然責任はあるはずだが、、、。
一緒に初日の出を見ようと言うくらい親しい友人なら、止めるべきだったのでは。呑気に投降してる場合でないと思うが。

もうひとつばかり記しておくと、、、もう気力もないが、、、
スタジオに籠ってステージパフォーマンスの練習中に上の階から異音がして注意に行くアイドルであるが、これまでにこんな事なかったとか言ってるんだから、初めてのスタジオではない。何で上が屋上だということも知らぬのか。
しかも明日までに仕上げておけと素人臭いプロジューサーに念を押されていたにも拘らずまともな練習らしい練習もしていない。
もう嘘臭さ充満なのよ。せめてもう少し真面目に練習をする光景など見せて欲しい。乃木坂ならあり得ないことだ。
で、ありがちな、そのプロデューサーに虐められ自殺した霊が屋上にいたその音の主で、その霊が乗り移り彼からの電話に対し死ねと叫んだら事故か何かで彼が死んだと、、、。で何なのよ。自分の替わりに毒づいて貰いたかったのか。それで成仏したのかしら。
まあ、このアイドルもきっと売れずに引退したのだろうけど、売れていればこんな投稿している場合じゃないはず。

そもそも、どの噺も皆、一般人からの投稿によるもので、名前と場所だけ変えているとか言っているが、法螺にしか思えない薄さなのだ。薄いし温いし。ありがちな都市伝説風で、、、。
ちょっとこれでは気分転換とかちょっと一服とかにはならないな~。演技もそれに拍車をかけているしで。
温くてカの抜けた炭酸を飲んだ時みたいな、だらけた気分に浸ってしまう恐れあり。
次に控えた仕事やるより寝てしまいそう、、、。




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ズーム/見えない参加者

Host001.jpg

Host
2020
イギリス

ロブ・サベッジ 監督
ジェド・シェパード ジェマ・ハーレイ ロブ・サベッジ 脚本

ヘイリー・ビショップ、、、ヘイリー、以下全員Zoom参加のお友達
ラディーナ・ドランドヴァ、、、ラディーナ
ジェマ・ムーア、、、ジェマ
キャロライン・ウォード、、、キャロライン
エマ・ルイーズ・ウェッブ、、、エマ
エドワード・リナード、、、テディ


皆でZoomに集まって、交霊して遊ぼうという、ちょっと新しい暇な人たちの御話。
わたしも随分、娘たちの塾関係でZoomは使ったが確かに便利。

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これまでにもこの手の噺はうんざりするほどあり、蝋燭を灯し専用のアイテムを用意しテーブルを囲んでお互いに手を繋ぎ、なんたらかんたら決まり文句を全員で唱え、霊(大概は悪霊)を召喚するという流れだったと思うが。
コロナで外で集会が出来ない為、これをZoomでやろうというもの。
確かに分かる。ロックダウンされては、刺激的な遊びを外でやる訳にも行かないし、、、。
が、それほどまでに霊と遊びたいのか?降霊会ね。こういうの日本だったらコックリさんか。
もっと他に面白い遊びは無いのか、と謂いたい。

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Zoomならではのバーチャル背景設定機能が、ここでは怖さの演出に効果的に使われていた。
このZoomを介しての降霊会という設定は充分に活かされていたと思う。
この線で今後、何度もやられては困るけれど、低予算映画としてのアイデアは良かった。

こういった興味本位で集まった人の温度差はかなりあり、霊に対して敬意を表してという構えの人(主催者の立場)と、おちょくってオフザケの場にしてやろうという舐めた人もいるものだ。
ここでも自分の中に噺をしたい人をイメージしてというときにかつて親切だった人が自殺してしまいその人と語りたいとかいうまことしやかな嘘をとうとうと喋り、それが嘘だとバレてその後から異変が起きる。
ちゃんと非礼に対し律義に悪霊が反応して懲罰に来るというのも、余りに分かり易い。
こんなにスッキリとシステマチックに作動するものなのか。

Host006.jpg

また、Zoomでやっていることもあり、かなり儀式が簡略化された上に各々がチビチビ陰で(又は大っぴらに)酒を呑みながらやっていたりで、こんなので霊界に繋がっちゃってよいのか?しかも途中で繋がりが悪いとか言って降霊師が画面から消えてしまう。
ここが一番気になったところなのだが、何と言う無責任な奴だ。
間違いなく彼女以外は誰も知識も経験も持ち合わせておらず、指導者の立場にありながらその場を放棄してしまうのだ。
こいつも悪霊の仲間か。この接続の問題は滅多にないのだが、これもネット上特有の要素とはなろう。

そんな状況でホントに霊が現れたのか、ただの気のせいではないのか、と謂うところなのだが。
何だか分からないがポルタ―ガイストは明らかに発現されていているのだ。
エクソシストでお馴染みの感じで急に体を吊り上げられて落とされたり、投げ飛ばされたり、椅子がスーッと動いたりガラスが割れたり、、、等々。
しかし一点、妙なお面が宙に浮かんでいるのがはっきり映るのだが、殺戮をする悪霊の凶暴な力だけを見せるような映し方をしているのに、こんな呑気なものが映り込んでは台無しではなかろうか。

Host004.jpg

兎も角、相手が無双なので、逃げようとするも、どうにも逃げられない。
結局、皆殺されてしまう。
(大概、ひとりかふたり生き残ったりするが、潔い)。
こういう噺好きな人多いのね。
この映画の潔いところは、よくある登場人物の背景や集まった人相互の人間関係とかを絡めてみたり、更に社会問題まで添えてみたりするドラマ性を醸したものも無いところ。
ただお化け屋敷的に、キャ~、ひえ~、ギャ~とか、ともかくドンと来る脅かすタイプ(笑。
怖いと謂うより脅かさないでよ的な、、、。
だが、このストレートな観易さは良い。

Host005.jpg

最後に添えられたスタッフ勢揃いみたいなZoom画面は明らかに蛇足で、必要ないはず。

このアイデアでは、この映画でおしまいということで。
二番煎じは叩かれるぞ(笑。




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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

Counterattack001.jpg

Mobile Suit Gundam Char's Counterattack
1988

富野 由悠季 監督・脚本・原作
矢立肇 富野由悠季 原案
三枝成章 音楽
TM NETWORK『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』主題歌


            声:
地球連邦軍(ロンド・ベル):
アムロ・レイ、、、古谷徹
ブライト・ノア、、、鈴置洋孝
アストナージ・メドッソ、、、広森信吾
アンナ、、、丸尾知子
チェーン・アギ、、、弥生みつき
ケーラ・スゥ、、、安達忍
トゥース、、、戸谷公次
メラン副艦長、、、石塚運昇

ネオ・ジオン:
シャア・アズナブル、、、池田秀一
ナナイ・ミゲル、、、榊原良子
クェス・パラヤ(クェス・エア)、、、川村万梨阿
ギュネイ・ガス、、、 山寺宏一
レズン・シュナイダー、、、伊倉一恵
カイザス・M・バイヤー、、、村松康雄
ホルスト・ハーネス、、、池田勝
ライル艦長、、、曽我部和恭

地球連邦政府:
カムラン・ブルーム、、、 村山明
アデナウアー・パラヤ、、、嶋俊介

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハサウェイ・ノア、、、佐々木望
ミライ・ヤシマ(ミライ・ノア)、、、白石冬美
チェーミン・ノア、、、荘真由美
ララァ・スン、、、潘恵子
オクトバー・サラン、、、牛山茂


これが以前から、傑作だぞという噂は聞いていたものだ。
丁度、「閃光のハサウェイ」見たところであったから、観てみることに、、、。
よく知らぬが、これぞガンダムという感じのアニメーションであった。
(知りもしないで偉そうなことを言う立場ではないが、どうみても全編に渡るモビルスーツでの激戦こそガンダムではないのか)。

Counterattack002.jpg

地球は生命が誕生してから、これまで5回大量絶滅の危機に見舞われている。
オルドビス紀末、デボン紀末、ペルム紀末、三畳紀末、白亜紀末。
それぞれの大絶滅の後で必ず起こることは、生き延びた生物による急激な適応放散でありこれを進化と評されることが多い。
シャア・アズナブルはこれを人工的にやってみようとしたのかしら。

Counterattack003.jpg

もしそうなると地上は極少数の人類によるデストピアサバイバル物語が生まれるにせよ、進化と呼べるような飛躍~創造は生じない。
他の生物と異なり、人間の場合、身体の拡張である技術~文明がほぼ解体されてしまっていては少数での復興・再生は不可能であり、人(個体)だけ生きていても人間ではもはやない。
寧ろそこには単にほとんどないリソースに群がり殺し合いでそれを略奪するような退行現象が観られるだけであろう。そしてやがて人は完全に絶えてしまい植物が復活するとか、、、。『地球の長い午後』みたいに。

つまり人を地上から一掃したいと謂うならそれは分かる。
アムロの謂うように、人は生かしておけば、何とか良い方向を選んで上手くやるというのは、楽観的過ぎた。
事実、上手く運ばなかったから、長じたハサウェイ・ノアが、マフティー・エリンとして支配者層の一掃を図らざるを得なかったのでは。
(しかしそれでどうなるわけでは全くない。搾取する人間を粛清しても、残った者がまた替わりを務めるだけだ)。

Counterattack005.jpg

人類に対する認識においては、シャア・アズナブルが現実的であったにせよ、彼も根には「母性の喪失」というルサンチマンを抱えていたことは確かで、それが判断に与えていた影は否定できない。
その点でアムロは、彼より健康的であったことは分かる。シャアはその分、狡猾であった。
実際、アムロのその面での囚われは感じられない(ここが実はかなり大きな要素だと思われる)。
ここの部分での充たされ方の違いが人の対立の基調を作っているところは確かにある。
シャア・アズナブルとアムロ・レイは何故これほど対立しなければならなかったのか。
(理屈の部分ではなく)。

Counterattack004.jpg

子供のニュータイプ?(ハサウェイ・ノアも含み)の感情の動きがとても素直で無軌道で、物語に厚みを加えていた。
大人だけの闘いであったら、これ程のダイナミックさと複雑な縺れは生じなかったと思われる。
そうした点も含み、見応えは充分であった。
特に最後の地球に激突する天体の半分を軌道からずらそうとする場面の鬼気迫るところ、、、
(結局、アムロとシャアは、あそこからどうなったの?)

「閃光のハサウェイ」を先に観たわたしにとり、凄い前日譚となった。




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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

Gundam001.jpg

2021

村瀬修功 監督
むとうやすゆき 脚本
澤野弘之 音楽
ALEXANDROS「閃光」主題曲

ハサウェイ・ノア 、、、小野賢章
ケネス・スレッグ、、、諏訪部順一
ギギ・アンダルシア、、、上田麗奈
レーン・エイム、、、斉藤壮馬
ガウマン・ノビル、、、津田健次郎


水星の魔女と比べると大人の物語という感じ。
かなり大きく印象は異なる。
だが、ガンダムに疎いわたしが観ても、どっちがガンダムらしい作品なのか分からない。
まあ、ガンダムと名が付けば何でも深読みして有難がるいや面白いと思う人々はこれもまさにそうだと思う。
実際、映画としてディテールまでよく出来ているものだ。

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月と地球の往復便シャトル「ハウンゼン356便」には地球連邦政府の閣僚やその家族が乗っていた。
そこへがぼちゃのマスクとかを被ったテロリストが上部ハッチから侵入してきて重火器で機内を制圧する。
彼等のリーダーと思われる男がマフティー・エリンだと自ら名乗る。
(何やら話題の有名な革命家のようだ)。
だが突然立ち上がり「やっちゃいなよ、そんな偽物なんか」と叫ぶ謎の美少女ギギ。
誰なの?
これが最後まで分からない。

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結局、ハサウェイ・ノアとケネス・スレッグのふたりで、このハイジャック犯たちを全員取り押さえることに成功する。
ハサウェイ・ノア は、ブライト・ノアという伝説的な軍人を父に持つ男。
(しかし実は彼こそが反地球連邦政府運動を掲げるマフティーのリーダー、マフティー・ナビーユ・エリンである)。
そしてマフティー殲滅部隊の指揮官として赴任した地球連邦軍大佐のケネス・スレッグである。
この大佐の計らいで、高官をテロリストから救った功績もあり豪華ホテルを宛がわれる。
しかもギギ・アンダルシアが敢えて同室を願い出た(もう一部屋ビップルームを用意されたにもかかわらず)。
このギギは正体不明であるが、高名な権力者の愛人というらしい。何らかの後ろ盾無しにハウンゼン356便には乗り込めない。
更にこの娘、ハサウェイ・ノアがホントのマフティー・ナビーユ・エリンであることを直感で観抜いている。

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ケネス・スレッグは立場もはっきりしていて分かり易いが、ハサウェイ・ノアとギギ・アンダルシアは謎の部分や動きが多い。
とてもきな臭い。
そこへ不穏な空気が一気に膨張する。
ホテルから出たハサウェイは植物園で、同志と計画を確認し、ホテルを爆破してその隙に逃走を図ることにする。
ホテルには政府高官が沢山部屋を取っており、彼等の粛清も兼ねられる。
しかしそのホテル攻撃を巡り軍とのモビルスーツ同士の戦闘状況にもつれ込む。
この光景が夜景の中、大変魅惑的で美しい。
ハサウェイは終始、彼に縋りつくギギと共に逃げ惑うことに。

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ハサウェイの救出にモビルスーツで待機していたガウマンは新機体のペーネロペーの攻撃を受け墜落し捕らえられてしまう。
更にケネス・スレッグ新指揮官の元、厳しいマフティー捜索作戦が進められ彼らの基地が脅かされることに。
ガウマンは厳しい尋問や暴力を受けるも何も吐かなかったが、レーン・エイム(若き日のハサウェイに似たパイロット)の新型ガンダムに押し込まれてしまう。
マフティー側では当初、月から射出されたガンダムを搭載したカーゴを海上で受け取る予定であったが、ケネス指揮する潜水艦が既に迫って来ており、それが不可能な状況となっていた。
その為にガンダムを大気圏突入前に確保して乗り込む方法に切り替える。
部下の女性パイロットがカーゴを捕らえる責務を果たし無事、ハサウェイは大気圏外でガンダムに乗り込む。

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ハサウェイのガンダムは、敵のモビルスーツ隊を明らかに凌駕する戦闘力を発揮して撃退して行くが、ペーネロペーに仲間のガウマンが捕らえられていることを知り戸惑う。
だがレーン・エイムはハサウェイの求めに応じ、ガウマンをコクピットから外へ放出する。
彼を確保してから正々堂々の空中の激戦となるがハサウェイの方が何枚も上手であった。
レーンは撃墜されたガンダムもろとも海に落下したが、機体の損傷は酷いがパイロットが無傷で助かる攻撃をしていた(ガウマンを助けた礼に報いたのか)。

わたしにとっては、、まだまだ謎が多いが、特にギギである、かなり上等なアニメドラマを魅せられたという感である。
分からないところはあるも、見応えは充分あった。

まだまだ先がある物語であろう。この続編が楽しみだ。過去の作品にも当たっておく方が良いことは分かる。



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機動戦士ガンダム 水星の魔女14話まで

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2023
矢立肇、富野由悠季 原作
小林寛 監督
大河内一楼 シリーズ構成・脚本
大間々昂 音楽
YOASOBI「祝福」OP主題歌、シユイ「君よ 気高くあれ」ED主題歌
yama「slash」OP主題歌、アイナ・ジ・エンド「Red:birthmark」ED主題歌

                声:
スレッタ・マーキュリー、、、市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン、、、Lynn
グエル・ジェターク、、、阿座上洋平
エラン・ケレス、、、花江夏樹
シャディク・ゼネリ、、、古川慎
ニカ・ナナウラ、、、宮本侑芽
チュアチュリー・パンランチ、、、富田美憂
デリング・レンブラン、、、内田直哉
サリウス・ゼネリ、、、斧アツシ
ヴィム・ジェターク、、、金尾哲夫
ニューゲン、、、勝生真沙子
カル、、、小宮和枝
ネボラ、、、沢海陽子
ゴルネリ、、、斉藤貴美子
ラジャン・ザヒ、、、花輪英司
ラウダ・ニール、、、大塚剛央
フェルシー・ロロ、、、高田憂希
ペトラ・イッタ、、、広瀬ゆうき
セセリア・ドート、、、山根綺
ロウジ・チャンテ、、、佐藤元
プロスペラ、、、能登麻美子
マルタン・アップモント、、、榎木淳弥
ヌーノ・カルガン、、、畠中祐
オジェロ・ギャベル、、、KENN
ティル・ネイス、、、天﨑滉平
リリッケ・カドカ・リパティ、、、稲垣好
アリヤ・マフヴァーシュ、、、島袋美由利
ノレア・デュノク、、、悠木碧
ソフィ・プロネ、、、井澤詩織
オルコット、、、三上哲


二人の娘が夢中になって観ているので、観てみた。
一気に1~14まで観た(恐らく最終話15は、まだ観れない)。
それなりに面白かった。いや段々面白く成る。
まだ15話が残っているにせよ、取り敢えずSeason1の15まであるうち14まで観たので、、、
普通は後一話、観終わってから感想書くはずだが、まあ、いいでしょう(何が?
ただ問題は、もうすでに記憶が薄れてきていること(爆。

ガンダムが学園もの、、、高校生が主役のコメディ調に軽めに始まり進んでゆくが、、、
高校であろうが、決闘委員会というのがあり、しょっちゅう決闘をしている。
角みたいなのを折れば勝敗が決まるので、生き死にはないが、何でこんなことばかりやってるのかがいまひとつ。
決闘で勝ちホルダーとなった相手と娘を結婚させるとか、冗談にしか思えぬ為に、とってもお気楽な御話かと思って観始めた。
大人~企業の覇権の駆け引きやら争いが学園の子供たちに波及し過ぎな感がある。

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徐々に重みが出て来て、かなりシビアなところに差し掛かる。
Season2はかなりヘビーになりそう。
エアリアルの秘密とか、怖そう。
知らなければ良かったとか、、、。
どうなのかね、、、。
ガンド・フォーマットとかいうものが生命倫理絡みで危険視され、所謂ガンダムは徹底排除された世界であるが、スレッタ・マーキュリーがエアリアルという圧倒的なガンダムをひっさげて登場となる。
決闘では無敵の強さで、実戦となってもしかり。

わたしは、これまでほとんどガンダムはみてこなかった。
ガンプラモ持ってないし、、、。
銀河鉄道とかも、そうだし。
この辺はポコポコ穴が空いているのだ。
まあ、くまなく見るなんて無理な事。興味が今一つ湧かないものもある(余りに流行っているものなど)。

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兎も角、登場人物が、皆謎めていて物々しい。学園をまず舞台にしていても全くの別世界の設定である(当たり前だが)。
強大なベネリットグループの下で全てが動いているようで、そのグループの御三家の動向、企みもパワーバランスに影響大のよう。

ガンダム・エアリアルのパイロット、スレッタ・マーキュリーは、水星からの編入生、パイロット科2年、、、ちょっとコミュ障の謎の塊。
学園理事長でもあるベネリットグループの総裁、デリング・レンブランの一人娘ミオリネ・レンブラン、経営戦略科2年の尖った優等生。父親に反発中だが、、、。
御三家ジェターク社の御曹司のグエル・ジェターク、パイロット科3年で、どんどん境遇が変わりヒエラルキートップからアウトサイダーになる波乱の展開を生きる。一番シンプルでなかなか面白いキャラ。
御三家ペイル社が擁立するパイロットのエラン・ケレス、パイロット科3年とは言え、前半ずっと登場していた彼はニヒルな「強化人間?」替え玉であり、彼が決闘で負けて処分された後、本物が出て来るが余りにキャラが違いすぎ(チャラ男)周りが戸惑う。癖のある人物。
御三家グラスレー社CEOの養子シャディク・ゼネリ、パイロット科3年は、表面的には温和のようで一番何を考えてるのか分からない。かなりの陰謀家である。ニカ・ナナウラを介してテロリストを動かしデリング・レンブランの殺害を企てる。
監査組織カテドラルの統括代表でベネリットグループの総裁として傘下企業を統率するデリング・レンブランは妻ノートレットと創案したクワイエット0計画を秘密裏に進めているが戦争のない平和を究極的に実現するプロジェクトのようだ。
水星に本社を置く、シン・セー開発公社CEOのプロスペラは、ガンダム・エアリアル開発者であり、スレッタ・マーキュリーの母でもある。更にデリング・レンブランの推し進めようとしている計画クワイエット0の賛同者であり、彼が重体となってしまったことで、娘のミオリネにそれを引き継がせようとする。
ペイル社は、ニューゲン、カル、ネボラ、ゴルネリ4人の共同CEOという形をとる。これがとっても気味の悪いグループ。
メカニック科のニカ・ナナウラは、外の組織の連絡員でもあり双方の板挟みで苦悩していたり、、、。
宇宙議会連合のエージェントで、ミオリネが地球に逃亡しようとするのを援助するなどしてベネリットグループを監視しているフェン・ジュンとか非常に幅広いキャラクターが揃っている。
ジェターク寮に所属しグエルの応援をするジェタークファミリーのような学生とか。
寮によって派閥があるようで、ヒエラルキーも形成されているようだ。地球寮が一番下に観られてるようだ。
アーシアンとスペーシアンとの対立も根深い。

後半の展開で、スポーツ的に開催されてきた決闘が突然、実戦と化してしまう緊張感はそのまま続き、最後のプラント・クエタでのテロ組織~「フォルドの夜明け」に対して実戦~死闘に及ぶ。この辺はまさにガンダム。このガンダムのガンド・フォーマットに完全適応しているのは、スレッタ・マーキュリーだけでありそこにはどうやら彼女の姉妹が深く関与しているようだ。
これから先がヘビーだぞ。
終盤で異彩を放った「フォルドの夜明け」の強敵ノレア・デュノクとソフィ・プロネを見ても、ガンダムへの適合は極めて難しいものであることが分かる。高パーメットのデータストームに耐えられずソフィは死ぬ。
このガンダムを医療プロジェクトに活かす会社をミオリネ・レンブランとホルダーである為彼女の夫となったスレッタ・マーキュリーが地球寮のメンバーたちと立ち上げ奮闘するが、、、。

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スレッタ・マーキュリーとミオリネ・レンブランの絆がどのように発展してゆくのか、そこを軸にした展開を楽しみにしたい。




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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian

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2019

塩谷直義 監督・SS原案
虚淵玄シリーズ原案
吉上亮 脚本
天野明キャラクター原案
恩田尚之 浅野恭司 阿部恒 デザイン

         声:
須郷徹平、、、東地宏樹
征陸智己、、、有本欽隆
青柳璃彩、、、浅野真澄
大友逸樹、、、てらそままさき
大友燐、、、大原さやか
狡噛慎也、、、関智一
宜野座伸元、、、野島健児
縢秀星、、、石田彰
六合塚弥生、、、伊藤静
唐之杜志恩、、、沢城みゆき
花城フレデリカ、、、本田貴子
常守朱、、、花澤香菜
霜月美佳、、、佐倉綾音


ここで面白いのは、本人が死んでいてもAIロボットに自分の人格をコピーしておけば、自分と同じように動くというところ。
フ~ンそういうのもありか。
そこに奥さんの作ったAIも絡め何だかロボットとは思えぬ動きをする。
だが余りに犯行の手掛かりを残さないところが、人間離れしていて怪しまれることに。

First Guardian002

執行官の須郷が冒頭、外務省の部隊にスカウトされる。
その際に、自分が軍人として働いていた頃を回想する。その回想が物語のほとんどを占めていた。
こういう映画もあるね。

いつものように黒幕の思惑で物語が進んでゆくが、必要悪などと言っていられない極悪なやり口の上層部である。
何でいつもこれほどまでに酷いのか。
潰す相手がおり、噛ませ犬的な捨て駒隊を用意して敵を引きつけ、須郷徹平は救援物資を落として帰還せよと言われその通り動いたら、その物資というのがVXガスの放出装置だったと、、、(オウム真理教を思い出す)、、、これにより自分の先輩のいる捨て駒隊と敵の部隊双方が全滅となる。
フットスタンプ作戦だと。
何なんだこいつら、であるが。
一方、主人公側も基本、シビュラシステムが認めた殺人をしているだけである。
人権というものは微塵もないらしい。

First Guardian003

近未来が屑どもの管理下でこんなに閉塞して殺伐としていては、生きてはいけないわね。
犯罪係数って何?皆Maxで普通じゃないの?「潜在犯」だらけで普通だろ。
兎も角、上に立つ者が、この物語では糞屑過ぎるではないか。
何故こういう状況で反乱、反逆やテロが激発しないのかが不思議。
復讐~転覆を企てる人間が出るのは、自然であり当然である。絶対にやるべきだ。
国防省がドローンにいとも容易く攻撃されていたが、これっていくらでも想定できる状況ではないか。

First Guardian004

基本、国民の生活に対し国~政府の介入が大きく成ればファシズムが成立する。
福祉国家の政府の介入が大きくなった姿がそのままファシズムであるという佐藤優氏の説の通り。
これは酷い未来の姿だ。絶対に受け容れられない。

もうこのシリーズはよし、とする。


次は違うものを観る。



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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」

Sinners of the System Case001

2019

塩谷直義 監督・SS原案
虚淵玄シリーズ原案
吉上亮 脚本
天野明キャラクター原案
恩田尚之 浅野恭司 阿部恒 デザイン

          声:
宜野座伸元、、、野島健児
霜月美佳、、、佐倉綾音
夜坂泉、、、弓場沙織
久々利武弥、、、平井祥恵
辻飼羌香、、、岡寛恵
松来ロジオン、、、小山力也
玄沢愛子、、、斉藤貴美子
能登耕二、、、多田野曜平
烏間明、、、中川慶一
常守朱、、、花澤香菜
須郷徹平、、、東地宏樹
雛河翔、、、櫻井孝宏
六合塚弥生、、、伊藤静
唐之杜志恩、、、沢城みゆき


以前観た「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」が2015であった。
これは2019でその後の展開を扱っているのか。
TV版を丁寧に追っていれば自明のことであろうが、その辺よく分からない。
だが、これはこれで一本完結で観られるもの。

「潜在犯」人間の心理状態を数値化し管理できるために生まれた概念。
一般に浸透して普通に流通している生死にも深く関与する共通観念でもある。
このシビュラシステムというAIに全面依存して抵抗ないのね近未来人は、、、。
この潜在犯が潜在犯隔離施設「サンクチュアリ」から車で逃走して公安局ビルに突入して来る。
2117年冬の出来事。

青森にあるこの施設で何があったのか、というところから噺が始まりテンポよく進む。
このスピード感に乗せられあっという間に観きってしまう。
さて、ここまでは、あっという間に書いてしまったが、ここからが問題。
何を観たのか、はっきり覚えていない(笑。
大丈夫か(確かに最近、健忘症なのだ)。

Sinners of the System Case002

結局、潜在犯隔離施設の「潜在犯」を使い捨ての奴隷として核廃棄物の処理労働に使用し、内情を知り外部にその状況を知らせようとしたものは、殺害されていたという、何とも分かり易い筋書きである。
こういうのは、よく観るタイプ。
公安ビルに突っ込んで来たのは、外部に情報を持ち出そうとして殺された職員の息子を匿いそれを訴えようとした心理カウンセラーであった(彼女もビルに突っ込んだ時点で殺処分されるところだった)。

ただ、独特の未来のシステム環境とダークな雰囲気に呑まれ入り込んでしまっている。
演出・作画・声優の力量によるものか。
かなり強固な世界が構築されスピード感ある展開が有無を言わせぬものである。
勿論、本も特に新鮮味はないにせよ破綻なく世界観が描かれているし。

確かこの前観た劇場版もそうだったと思うが、このような犯罪的作業を必要悪として平然と組織的にやらせている黒幕は、放置される。つまり政府の(最高?)機密の政策に関してはシビュラシステムは、全く無効なのだ。
政府のシステムであり、輸出用の資源でもある(かなり危ない侵略装置であろう)。
これでは、3権分離すら出来てないでないの、近未来。
ファシズム覇権国家以外の何物でもないではないか。
この大きな矛盾を孕んだまま進行して行くのか。

Sinners of the System Case004

よくこれで主人公たちは正義を振りかざし、活動出来るなとは思う。
ちょっと単純でグロテスクな感はあるが、それなりの魅力あるキャラでもある。
バトルもかなり際どい、死んでもおかしくないくらいのアクション。
使命感を持って身体を張ってることは良く伝わって来るものだ。
しかしその矛盾点も組み込まれたスケールの物語なのだろう。きっとそうに違いない。
実際、この組織から抜けて別の形で活動する者も(2015年映画)にいた。
どういう形でこの先展開して行くのか。


というところで、”PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian”と”PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__”が控えている。
それを明日と明後日で観てみたい。




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シスターフッド

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2019

西原孝至 監督・脚本・撮影
飯岡幸子 撮影

兎丸愛美、、、兎丸(ヌードモデル)
BOMI、、、BOMI(ミュージシャン)
遠藤新菜、、、美帆(女子大生、兎丸の友人)
秋月三佳、、、ユカ(池田の彼女、芸能活動)
戸塚純貴、、、淳太
栗林藍希、、、(ユカの事務所の後輩、高校生)
SUMIRE
岩瀬亮、、、池田(映画監督)


BOMIというミュージシャンを知った。
女性同士の連帯や絆は、緩く淡々と描かれていた。
半面、男(社会)のもつ歪や常識は揶揄されるくらいのところか。

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綺麗な女優が沢山出ていたな、とは思ったが、後は特に、、、。
兎丸愛美さんの印象だけが突出していて、他は綺麗な女性が何となく出ていたなあ、という感じ。
女優に問題があるのではなく、この物語が何とも、、、
とても薄いのだ。
ドキュメンタリーを組み込んだドラマであったが、何を言わんとしているのか。
フェミニズムの映画を撮りたいのか、マイノリティのそれなのか、生き難さを感じる人に向けたモノなのか、、、何なのか。
その割に?監督も俗物で彼女に呆れられたり、
旦那さんの自慢話を誰彼なくしている女性がいたが、あれは何なんだ?

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そもそもわたしはフェミニズムとかに興味が無い。
そういった思想がどうにも鬱陶しいのだ。
しかし映画の中で女性が述べている男性中心的な社会構造に関しては彼女の実感通りだと思う。
わたしにとっても男性偏重社会自体が崩壊するに越したことはない。
これは男性に対しても悪影響しかないのだし。
男は男らしくとかいうマッチョなアホ思想に繋がるだけで、気持ち悪いことこの上ない。
いずれにせよ、変な男規範は消え失せるに越したことない。
様々なテクノロジーも無意識に男性の身体性をそのまま取り込んだ規格になっていることは少なくない。
その辺のディテールにもどんどん踏み込み批判の目を向けていくべきであろう。

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要は解放である。
男と女が覇権争いしてもアホクサイ。
この映画の女性たちが言っている通り、自分になるだけである。
それで良いのではないか。
力を抜いて自分に落ち着けば、、、
そして誰だかが言っていたように自分の幸せを感じることが出来るのが生きる力だと(大分わたしの捻じ曲げ解釈か)。

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自分に何か確かなシンを感じられることが肝心だなと思う今日この頃、、、。
ユカが監督の彼と別れ、独りカナダに定住すると言っていたのは、まずはそこを原点として単独者として生き始めようと言う決意なのでは。
それを応援する同じ事務所の後輩の女子高生もその生き方に共鳴し憧れていた。
自分なりの自立と言うものがある。
誰もが形は違えど自立は果たさなければならない。
自立して初めてナンボである。
しっかりと自立していないのに、わたしは~主義だの、フェミニストだの、、、が多すぎる。
もっともらしいことを並べ立てて権威付けした共同体の傘の下で~ストで何者かになったつもりでは困る。

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その意味で自分の身体性を手繰り寄せ自分の言葉をしっかり選んで語っていた兎丸愛美は解放され自立した女性に映った。
ことばの何処にも垢の付いた権威もなく、何処からか拾ってきたような洒落た言葉もない、瑞々しいことばで語っている。
だから本人も何の気負いもなく、表情もとても静かで落ち着いていた。
インタビューで力説している女性もいたが、何と言うか「論」にして語ろうとすると忽ち身体性が剥がれてしまい抽象的でありきたりで凡庸な演説にしかならない。
聴いてる方もうんざりするだけ、、、。

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瑞々しいことばや姿には惹かれますな。

SUMIREさんがでていたので彼女の主演ドラマが観たいと思ったのだが、AmazonPrimeではやっていなかった。
リバーズ・エッジ」の吉川こずえが懐かしい。




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真相は耳の中を5話から10話まで観る

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2020

畑中翔太 原案
山田能龍、畑中翔太、灯敦生 脚本
山口健人、桑島憲司 監督

伊原剛志、、、今井譲治(刑事)
筒井あやめ、、、今井芽依(娘、高校生)
森永悠希、、、金持吾郎(譲治の後輩であり相棒、副総監の息子)
中村ゆりか、、、向島花奈(監視官)
加えて毎回、ゲストのキャスト


今回からは、殺人事件の渦中に巻き込まれ殴られて気を失ったり、拉致されたり、と正にクライムモノっぽくなる。
しかも24分の二回続きでじっくり描き込むのも二回ある。確かに内容的に一回では収まらない。
前半よりキャストにも噺の内容的にも深みが加わり面白さも増してゆく。
だが相も変わらず、ポンコツ二人組のデカは、芽依のポッドキャストに全面的に頼りっきり。
(将来、芽依が刑事になるのはよいとしても、このポンコツコンビは刑事は止めたほうがよいのでは)。

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譲治~芽依の父娘の関係も色々と共感でき、しみじみ感じるところだが、脇を固める金持~向島の強烈な個性もこの物語を支えるどころか面白さの中心的な要素となっている。前半はよくある盛り上げ役の面白キャラにも想えたが、、、。
金持の何があってもポジティブで究極的なボンボン振り、向島の常に冷静で辛辣な分析家振り。
流れにとってもメリハリがつき、テンポも淀みない。

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見てゆくうちにクライムサスペンスもののオマージュっぽいところがあちこちに窺える。
きっとその分野の好きな人が見れば、面白さも倍増するかも。
噺も奇想天外な要素はないが、推理マニアの頭脳明晰な娘と不器用だが正義感溢れる娘思いの刑事の父との関係をフルに活かしたものである。ここに突き抜けたキャラの2人が常に絡めば、充分に楽しいものが出来るというもの。

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そして終盤には、母の仇が芽依に襲い掛かる。
(母は16歳の女子高生ばかり拉致して殺害を繰り返す連続殺人犯の車に轢き逃げされたのだった)。
それはまさかの犯人であった。

無能な警察に対する恨みであり復讐であった。
確かにここに出て来る警察は無能の極み集団であった。
芽依ひとりに遥かに及ばない。

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最後に棚から牡丹餅で、金持吾郎が3階級特進で今井譲治の上司になってしまう(笑。
もう最後の最後まで、芽依の推理のオウム返しで全てを解決してきて、、、。
まあ、芽依救出時はご都合主義ではあったにせよ、父は頑張ったが。
何より不器用だが和解出来てよかった。これは他人事であない。
和解はわたしにとっても永遠のテーマだ(爆。

Season2があれば、必ず観る。
今度は、久保さんやさくらさん主演モノなども観てみたい。勿論いくちゃんものも出れば(ミュージカルでなく)。





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真相は耳の中を4話まで観る

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2020

畑中翔太 原案
山田能龍、畑中翔太、灯敦生 脚本
山口健人、桑島憲司 監督

伊原剛志、、、今井譲治(刑事)
筒井あやめ、、、今井芽依(娘、高校生)
森永悠希、、、金持吾郎(譲治の後輩であり相棒、副総監の息子)
中村ゆりか、、、向島花奈(監視官)
加えて毎回、ゲストのキャスト


何となく、これを観始め4話まで観て、ひと休憩とした。
所謂クライムサスペンスというよりミステリーの解決と謂える。
進行形の事件に関わりスリリングなアクションやバトル、カーチェイスなどを経て解決するものではなく、起こった事件から犯人を探り出す事のみに特化した物語である。アクションやバトルなどのスリリングな要素は無く、賢い娘がよく謎を解いたと解決になる父と娘のホンワカコメディである。

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お惚けの父と賢いよくできた娘の物語。
全く真相が掴めず事件解決の出来ないままきた崖っぷち刑事の父とポッドキャストで「真相は耳の中」という人気ミステリー解釈~推理の番組を持つ頭脳明晰な娘という親子である。娘はまだ高校生で、父の干渉を好まず、自分がやっていることは一切教えていないが、父は相棒がこの番組のファンであり、ここに事件の詳細を知らせれば彼女が見事な解決をしてくれることを頼みにしている。実際に父は娘から謂われた通りのストーリーを騙って犯人をあげ、得意になっている。そんなアホな。
でも面白い。役者も達者であるし。

こんな娘だったら苦労は無い。
それどころか父は目一杯助けてもらって世話になっている(笑。
今のところ、父は娘の正体(趣味のポッドキャスト番組)を知っているが、答えを受け取っているのが父だということを娘は知らない。
ちなみに父のハンドルネームはハリスンだ。名前がジョージというところから、相棒がそう付けたのだ。
この関係~パタンでどこまで押せるのか、、、
この先、どうなるんだろう、、、。そこそこワクワクする(笑。

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ともかく、乃木坂の筒井さんがヒロインで、とっても観易い。
彼女なら、素直にすっと入って行けるのだ。
上品で可愛らしく、癖もなくとてもお芝居が上手い。
流石、イクちゃんのお友達だけの事はある。
(特に仲良しであるからして)。

頭脳明晰な名探偵役も合っている。
周りを固める俳優も言うことなし。
何の不安もなく観られるコメディである。
毎回、殺人事件を取り扱うのだが、謎解きだけで一話が終わるとても落ち着いたドラマだ。
連続になっておらず、一話完結というのも観易い。
何よりもヒロインの穏やかさが番組全体に行渡っている。

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のんびりしたいときに観たいドラマである
明日は10話まで観ようと思う。




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ラ・ジュテ

La Jetée001

La Jetée
1962
フランス

クリス・マルケル 監督・脚本
トレヴァー・ダンカン 音楽

エレーヌ・シャトラン
ダフォ・アニシ
ジャック・ルドー


「ボーディング・ブリッジ」
28分の映画。AmazonPrimeならでは。持っていても良い貴重な作品。

La Jetée002

1962年と言えば、キューバ危機。
実際に、核の脅威は充分に感じられる危機的状況だった。
であるから、この第三次世界大戦で核が使用され放射能汚染で地上に人が住めなくなったという状況は可能性としてあり得たものだ。
この現実味は、再び現在の世界においても感じられる不穏でシリアスな雰囲気~世界として蘇る。

モノクロ写真を連続して映す手法で描く”フォトロマン”を用いて全編が生成されてゆく。
スチール画にナレーションの絡みのみで進行するもの。
これが実に世界観を創造する演出的効果を高めていた。
通常の実査版では28分でこの凝縮した世界~イメージを描くのは無理だと思われる。
と謂うより、この手法で28分はピッタリの尺であった。

La Jetée003

地上は廃墟と化し地下生活にあっては、エネルギー資源と薬品などの欠乏が深刻化し科学者は未来にその解決策を求めた。
(未来がどうにかなってるのなら、今が貧窮を極めていようと何とかなるのでは、、、)。
地下研究所で捕虜を使い、意識を過去や未来の時間系に飛ばして、意識による交渉に当たらせようとする。
だが、被験者たちは実験途上で皆、錯乱したり死んでしまう。

そこで、過去に強い拘りをもつ想像力豊かな男が選ばれることに。
この男の最も拘りのある「ボーディング・ブリッジ」で見た女性の記憶を巡って噺が展開して行く。
実際に飛ばされた過去の意識がその女性と出逢う。
彼女と楽しい時を過ごしてゆくが研究者の都合で度々中断され場面が飛ぶ。
相手の女性もこの男性が異なる時間系から突然訪れる事を理解する。
逢瀬を重ね博物館でのデートが最後となる。
実験者が彼の意識を未来に向かわせるのだ。彼は初めて錯乱せず死亡もしない被験者であった。

La Jetée004

未来の意識は彼を拒絶したが、過去の地球が滅ぶとこの世界も消滅するという理屈で、産業を復活させる方法を持ち還ることに成功する。
暫くして未来の意識が彼を仲間に迎えようとするが、彼は平穏な未来より少年期に戻ることを切望するのだ。
その通りに彼はあの少年期に戻り、まさに「ボーディング・ブリッジ」で佇む女性を認め駆け寄る。
だが彼の抹殺を決めていた研究者たちの差し向けたスナイパーに撃ち殺されてしまう。
その瞬間を目にした少年こそ、その男自身であった、、、?

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これに関してとやかく言うつもりはないが、とてもリリカルな心象風景が描かれており、特異な優れた映像実験となっていた。
テーマ的にも現在に通用するものだが形式的にもこのような手法の可能性は継承され追及されて良いと思う。
(最近の作品でこのようなものを観たことない)。
良い映像体験が出来たものだ。









ブルー・ロック

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BLUELOCK
2023

金城宗幸、ノ村優介 原作・原案
渡邉徹明 監督
岸本卓 脚本

                             声:
絵心 甚八(ブルーロックを画策したコーチ)、、、神谷浩史
帝襟 アンリ(日本フットボール連合新入職員)、、、幸村恵理
 以下全て選手(才能の原石)
潔 世一、、、竹中凌平
糸師 凛、、、 内山昂輝
蜂楽 廻、、、佐藤信長
凪 誠士郎、、、小坂涼太郎
馬狼 照英、、、井澤勇貴
蟻生 十兵衛、、、 小西克幸
御影 玲王、、、 菊池修司
二子 一揮、、、坪倉康晴
時光 青志、、、立花慎之介
鰐間 淳壱。。。川井雅弘
國神 錬介、、、松田昇大
千切 豹馬、、、 佐伯亮
雷市 陣吾、、、佐藤たかみち
我牙丸 吟、、、村松洸希
剣城 斬鉄、、、益永拓弥
五十嵐 栗夢、、、書川勇輝
久遠 渉、、、佐織迅
伊右衛門 送人、、、澤田拓郎
今村 遊大、、、千葉翔也
成早 朝日、、、 梶田大嗣


取り敢えず24話で1区切り~Season1の終了というところか。
(これからが、面白いと謂うところであり、Season2が待ち遠しい)。
アニメの登場人物の名前の凝りようにはいつも唸るが、ここも例外ではない。
凄い名前のオンパレードだ。所謂、普通に直ぐに馴染める名前が無い。

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更に、(自分のエゴに)覚醒した時の選手の目の描写が凄い。
どんどん試合中に進化して行くのだ。
(エゴの覚醒によって進化する)。
これに酔ってしまう(笑。
相手が自分のエゴに覚醒した時、それに驚愕しながらもそれをとり込み自分のものとして更に進化を果たす。
過激である。エゴの覚醒こそが真の自立であったか。
(チームプレイ~一人は皆の為に皆は一人の為には、馴れ合いごっこに過ぎなかった)。
どうやって全てを出し抜いて、自らがシュートを決めるか。
その哲学がずっと語られてきたような。

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確かに目ぼしい登場人物たちは、自らの武器を更に磨き上げ強化しながらエゴを高めて大きくなってゆく。
潔 世一は空間認識能力とダイレクトシュートを武器として戦っていたが、その過程で強敵の持ち技もどんどん取り込んでゆく。
その能力はエゴ丸出しで鎬を削って戦ったライバルから齎される。
そして成早 朝日から常に自らを壊し再構成出来る優れた適応能力が最大の強みであることを諭される。
これを自覚したところから潔 の成長は加速される。同時に周りの強敵も強さを増してゆく。

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毎回意表を突く面白さで盛り上がる実に良く出来たアニメだが、23話が特に印象深かった。
(ちょいと前に観たモノだからそうなのかも知れぬが(笑)。
「才能の原石たちよ」とコーチの絵心が潔 たちに「運」、「偶然」に関して説く回である。

ここでの試合はどう見ても偶然のチャンスを生かした糸師 凛のシュートで勝負がつく。
負けて酷く落胆する潔であったが、その「運」~「偶然」とは何か?
「運というファクターは、単なる偶然ではない。望んで行動にする事の出来る人間にしか訪れないフィールドのアヤだ。」と糸師 凛がオシャにすかして潔に諭す。

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これに次いで、ブルーロックの主、絵心 甚八コーチの説く「運のからくり」とは、、、鳩の糞を例え話に始める、、、
「「運」は何処にでも存在するものではなく落ちる場所にいる者にしか舞い降りない。90分間にフィールドで起こる必然と偶然の連続がフットボールだ。0から1を生み出しその再現性を高め己の武器の方程式を持つ。ここで学んだことは全てゴールへの必然率を高めるものであった。だが敵と味方の必然がぶつかり合うとき望まずとも偶然が発生する。そこが「運」の震源地となる。
偶然の発生に賭けてそこに向け走り出すか傍観するかその咄嗟の判断が運を左右するのだ」と。
確実にシュート可能な場所~当たりの引ける場所まで進むのと、そこから距離を持って、マイボールの可能性はあるところで待つのでは意味が全く違う(マイボールになった瞬間、ディフェンスに囲まれシュートは阻まれてしまうだろう)。
糸師 凛1人が運を待つ場所に来ていたということだ。
成程ね。よく「偶然」を味方につける、というのはそれか。結果的に運が良いということになる。
それは望んで行動する者に訪れるのだ。偶然に対するこころ構えが自動的に出来るように自らを高めておくしかない。

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この辺の成程がほぼ毎回あるから、わたしのようなスポーツアニメを全く観ない者にもいちいち刺さってくる。
それから、佳境に来た時の動き~速度や目の表現のワクワク感。
こりゃ光るぞと謂うところでもう凄い目に成ったり潔 世一が自己解体してから、新たな要素を組み込み再編成されるビジュアルが凝っていて面白いのだ。そう癖になるアニメならではの面白さである。

「この世は、オシャかオシャではないかの二つしかない」という価値観の蟻生 十兵衛とか楽しいキャラも多い。


Season2が待ち遠しい。絶対に面白いから(笑。



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雨が降れば寒い

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ただそれだけの事。

それだけのことを確認するために生きている。
とてもシンプルに肌感覚で、いや触覚で場を確かめたい。
わたしはどんな場として現象してるのか。

蝕知するように認識したい。

それでもまだ、見えて来るものなら、見もするが。
どうでもよいものと関わっている暇はない。
遠方には興味はもてない。

近くだけ、手の触れられるところ。
幻想の生じないスケール。
シンのあるところで。

今夜はゆっくり休みたい。


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ウルトラマンで暑い

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「シン・ウルトラマン」の主題歌「M七十八」(米津玄師)ほぼ毎日聴いている。
そのMVがまたとても良い。そのMVだけで全ての回想が出来る構成となっていて素晴らしい。
しかしゼットンがあんなにグレードアップしていたかと驚愕した。

ウルトラマンでもここのところ、、、、
「ウルトラマンデッカー」を少しづつ観ている。
まだ4話目だが、何とも言えない。主人公が脳筋過ぎる。
ヒロインが一生懸命で一杯一杯な感じ(中国国民も応援しているはずだが、余裕が欲しい)。
ウルトラマンってもう少しミステリアスな雰囲気が漂っていなかったかしら。
カプセル怪獣と昔懐かしい怪獣が出て来るのは、素敵。エレキング嬉しい。

娘二人は、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」がやたらとお気に入り。
これもそのうちに観ないと、、、。
「ブルーロック」のSeasonーOneが終わったようなので、感想は書いておきたいところ、、、。
スポーツアニメはこれまで観たことが無かったし、サッカーファンでも何でもないのにこんなに面白いアニメは正直観たことない。
UNISON SQUARE GARDENの主題歌も良かった(わたしは、日本ではこのグループに注目している)。
それから「DoctorStone」のSeason2がTVで始まっている(水星の魔女もそうだが)一緒に楽しみにしたい。
実に受け身の生活姿勢だ(爆。

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ここ数日間、直ぐに汗ばむので、太るのはホントに不味いと思っていたのだが、単に気温が上昇したせいでもあったことに気付く。
ともかく、暑い。ちょっと動くと暑い(これはふとったせいか?)
食べ過ぎに注意と散策を目標にしたが、気を許すと自転車に乗っている。
長距離ツーリングなら運動~代謝に役立つが、近所にお買い物では、ほぼ何にもならない。
今日は長女が少しばかりランニングしたいということで(脚の捻挫が快方に向かって来たので)調整に付き合う。
自転車で(笑。

何と言うか歩き方がしっくりこない、と言うか歩き方を忘れてしまった感がある。
これから何でも自転車というのも悪くないが、出来ればウォーキングをそれらしく決めたい(笑。
ダイエットの為にも、それ用のスーツは買い込んだので、何とかしたいものだ。
汗をかくなら大量にかきたい。
きっと気持ち良いはず。

明日から始める。
決めた。
「シン・ウルトラマン」の主題曲、この勢い、覚悟で頑張りたい(なんのことだ?

”微かに笑え あの星のように”
”痛みを知る ただ一人であれ”








キラー・ジーンズ

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Slaxx
2020
カナダ

エルザ・ケプハート 監督・脚本

ロマーヌ・ドゥニ
ブレット・ドナヒュー
セハル・ボジャーニ
スティーブン・ボガート


ボリウッドという言葉を知った。
インド映画産業とハリウッドをくっつけた単語なのね。
まあ、確かに。そんな雰囲気のホラーコメディであった。

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CCCというアパレル企業が、誰にもどんな状況にもピッタリフィットする革新的ジーンズを生み出し月曜日に直売店で売りまくることになる。
(よくあるブラックフライデーみたいな感じで、客がシャッターが開くと同時に雪崩れ込んで来るやつ)。
しかしその準備中に、そのジーンズがどんどん人を襲い殺して血を吸ってゆくのだ。
ジーンズがそれをやるからどう見てもコミカルでシュールな映像とならざるを得ない。
だが妙に真面目なヒロインがジーンズの殺意の原因を知ろうとする。
いや、店長以外は皆シリアスモードではある(店長は極端な上昇志向で売り上げ昇進以外に興味無しの自己中と言うか病気である)。

ヒロインが特にシリアスで店長がブラックコメディで良い取り合わせ。
最後も全く救い無し。この先どうなるのか、というカオスな終わり方。
カナダ映画のテイストは充分窺える。
だが、この人喰いジーンズのアイデア、脚本も書いているこの監督のものなのか?
何でクリーチャーがジーンズそのまんまなのか。
とっても微妙である。どんな人なのだが噺を聴いてみたくもあるし、その必要ないような、、、。

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搾取労働の犠牲となった13歳の南国の少女の血の浸み込んだ綿で織られたジーンズに彼女の怨念が宿ったみたいなところは、妙に日本幽霊にも通じるところで、ここに特に違和感は感じないのだが、即物的にジーンズが暴れるので、やることは残虐なのだが、怖がれない面はある。モーションキャプチャでジーンズだけが踊ったりするが面白いという程でもなく、怖くはないし、、、。
確かにこのCCCという企業は、13歳の少女に労働をさせたこと、労働環境の整備、安全管理が全く行き届いていないこと全てにおいて罪に問われて当然である。だが、その企業に関わっていないその件での罪のない人々を惨殺するのは、もうその少女のうっぷん晴らしみたいなレベルの事態である。

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それに対し我らがヒロインが矢面に立ち、噺を聴きそれを世に知らしめようと説得して収まりそうになるが、店長が割って入り更に彼女を怒らせてしまい収拾がつかなくなる。そしてヒロインも雪崩れ込む群衆をとめることが出来ずに圧し潰されて死んでしまう。
店内ではジーンズによる殺戮が止まらず血飛沫が全てを赤く染上げる。
事切れて横たわるヒロインの手にはジーンズが次々に人を殺してゆく様子を録ったビデオカメラのデータの入ったSDカードが握られていた。
この小柄で正義感の強い可愛らしいヒロインが簡単に死んでしまうのがカナダ映画らしい。
そしてたった独りこの騒ぎの中、別室にいて何も知らずに生き残った店員がいるという最後のブラックユーモアのオチ。

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しかし、このジーンズを誰がどう止めるのか。
ライオンと同等くらいのものであれば、警察の銃で何とかなるか、どうだか。
相手の本体~本質は怨念である。
やはりCCCが裁きを受けその少女に詫びる以外になかろう。

カナダの微妙な映画であった。



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*中古商品




お雛様のヘアカット

A Haircut for the Hina Doll 003

A Haircut for the Hina Doll
2022

溝口稔 監督・脚本:
佐藤宣彦、ぱくよんせ 音楽

田中理来、、、真田日向(美容師見習い)
村山優香、、、坂井菜月(重い病に冒された女性)
江口勢梧、、、日向の子供時代
みこと、、、菜月の子供時代
大河内奈々子、、、菜月の母
森下玲可、、、子供時代の日向の母
笠原紳司、、、ヘアサロンの日向の先輩


「ウルトラマンデッカー」のヒロイン、キリノイチカの村山優香が病弱のヒロインを演じていた。
美人薄命で合ってはいるが、ちょっと強いイメージはあるのだが(笑。
ローマ国際映画賞で最優秀女優賞を受賞し、中国では、『お嫁さんにしたい女優ナンバーワン』らしい。
完全に外国ウケの物語みたい。いや女優か。確かにウルトラマンのヒロインなのだし国内でも認められてはいるのだが。

A Haircut for the Hina Doll 002

病気で学校を休みがちな少女と毎日プリントを届ける少年との間に芽生える淡い恋心。
いつしか単にプリントを渡すだけでなく一緒に勉強して楽しく過ごす仲となる。
この頃、彼は彼女に病を請け負ってくれる雛人形をプレゼントしていた。お祈りして川に流してねと。
しかしある日を境に少女は何処かに引っ越し、少年の前から突然消え去ってしまう。
やがて長じて少年は夢であった美容師(見習い)となり、彼の働く美容室でその彼女との再会を果たす。
(彼女が彼の居場所を突き止めやって来たかたちであろうが)。

だが、彼女の病は進行しており、幼い頃、「わたしが日向君の最初のお客様になるわ」という約束は守れなかった。
(丁度彼がシャンプー、ブロウ係からカットの出来る美容師に昇格した時に彼女は逝ってしまうのだ)。
彼は横たわる彼女のヘアを自らの鋏(彼女からのプレゼント)で整える。
そして彼女の母から彼女の宝箱を手渡されるのだった。
そこには、彼が折って毎日届けた沢山の鶴と、かつての病を引き受けてくれるはずの雛人形が収められていたのだ。
だがその雛人形の裏には、「日向君のお嫁さんになれますように」とだけ、記されていた。

これって最初からもう最後が透けて見える御話なんだけど、役者が良いのでそのまま寄り添い観る気にはさせてくれる。
そう、これは透明感ある清々しい演者が演じるからこそ様になる。
こちらも余計なことは考えず気持ちを移入して観ることが無理なく出来るのだ。
途中の入院のお見舞いシーンなどで情感溢れる(影絵のような)演出なども功を奏していた。

それにしてもこれ程分かり易い直球映画はそうもない。
でもこれが海外では受けて、主演女優は中国ではお嫁さんにしたいナンバーワンなのだと。
村山優香自身はそのこと自体全く知らなかったそうだが。
もっとも知ったところでどうすんの、という感じだが(笑。
田中理来も好青年を絵に描いたみたいであったが(ある意味、のっぺりしている)。
外国人受けする要素があったのだろう。
ある意味、この情感が新鮮に映ったのだろうか。
何だかこの騒動をギャグコメディにしても面白そうではないか。
劇内に劇を入れた構成でやってみれば少しは厚みも出るはずだし。

A Haircut for the Hina Doll 001

勿論、こういう噺はあって良いと思える。
ただ短編(30分)ということもあり、とてもシンプルな筋立てとなってしまった。
実際の生活においてはもっと事態は複雑でノイズに充ちたものとなろう。
その為、粗筋をサラっと見せられたという感が大きい。またはお伽噺的な。
それでも最後の日向が雛人形を川に流すところでこちらの胸も締め付けられるものはあった。
確かに純粋で繊細な情感が感じられるところ。
音楽もリリカルでなかなか良かった。

これを日本的と言えばそうなるか。エキゾチックな感性に映ったものか、どうなのか。
賞をくれた海外の評論家に聴いてみたい気はする。
フランス・ブルターニュ国際映画祭でグランプリ受賞、ギリシャ・国際クレタ映画祭で最優秀観客賞受賞、等々世界各地で100越えの受賞、、、
(受賞内訳:作品賞40 監督賞22 脚本賞12 俳優賞20 撮影/編集/音楽/音響/美術/観客/プロデューサー賞23)だそうだ。ちょっとねえ~。

村山優香の今後の活躍には期待が高まるわ。





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ぼっち・ざ・ろっく 1話~12話

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BOCCHI THE ROCK!
2022

はまじあき 原作
斎藤圭一郎 監督
菊谷知樹 音楽

声:
結束バンド(下北沢のライブハウス「STARRY」を拠点に活動)    
青山吉能、、、後藤 ひとり(リード・ギター、作詞)、”ギタ―ヒーロー”として動画投稿サイトで有名
長谷川育美、、、喜多郁代(ギター、ヴォーカル)
鈴代紗弓、、、伊地知虹夏(ドラム)
水野朔、、、山田リョウ(ベース、作曲)

STARRY(ライブハウス)
内田真礼、、、伊地知 星歌「STARRY」の店長、虹夏の姉)
小岩井ことり、、、PAさん(「STARRY」の女性PAエンジニア)

SICK HACK(新宿のライブハウス「FOLT」を拠点に活動)
千本木彩花、、、廣井 きくり(ベース、星歌の後輩)
天城サリー、、、清水 イライザ(ギター)
河瀬茉希、、、岩下 志麻(ドラム)


わたしにしては、珍しく評判が良いということで”ガンダムの水星の魔女”に並んでいたこちらのアニメを観てみた。
(今回は次女の勧めではない)。

BOCCHI THE ROCK002

ガールズバンドアニメであるが、最初は、はまじあきの描く4コマ漫画であったという。
ヒロイン後藤ひとりは、コミュ障であるが、動画投稿サイトでは”ギターヒーロー”名で演奏を次々にアップしている。
そこでは伸び伸びと実力を遺憾なく発揮して、テクニシャンとして有名人である。
だが、日常生活では、対人恐怖から誰とも口をきかず、いつも独りで過ごしていた。
公園にポツンと独りギターを持って座っていたところを虹夏に突然、声をかけられ、抜けたギター兼ヴォーカルの替わりとしてスカウトされる。
対人関係が苦手なため、頼まれると断れずそのまま従ってしまうことから加入が即決する。

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バンド名は”結束バンド”である。
直ぐに「ぼっちちゃん」と綽名を付けられそれなりに馴染む。独り段ボール箱に入ってライブ演奏に臨んだりする。
更に活動資金のため初めてバイトをすることになる。ドラムの伊地知虹夏の姉、星歌の経営するライブハウスでありそこで接客業に励む。相手の目を見ることが出来ないが徐々に慣れてゆく。バンドの活動拠点であり、そこでのシーンが大半を占める。
メンバーはその後、抜けたギター兼ヴォーカルであった喜多郁代が、後藤 ひとりによって再加入の運びとなるのだ。
喜多郁代はベースの山田リョウに憧れ接近するために一度はバンドに加入はしてみたが、全く楽器が弾けない為に逃げたのであった。だが、ここで真剣にバンドをやる気になり、テクニックは凄い後藤 ひとりにギターを習うことになる。

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とか謂うところから始まるが、、、正直言って面白いが、先はもろに見え、その通りに運ぶ、究極の予定調和劇に思えた。
コミュ障の女子高生が好きなロックでバンドと繋がり、活動を通してギクシャクしながら友情が芽生え、共に音楽による自己実現を図り少なくとも自分の生きる場を見出してゆく。それなりに学園祭などでも実力や奇行を披露して日常生活における認知度もWeb上程ではなくても飛躍する。
拠点とするSTARRYでもバンドは着実に認められてゆく。このリアルの場でも、ぼっちちゃんのファンが生まれ気を良くする。
(直ぐに調子に乗るが、勝手に激しい浮き沈みをして周囲を戸惑わせる)。

オーナーの 星歌の後輩、廣井 きくりがベースを弾くSICK HACKは、サイケデリックロックバンドとしてコアなファンがおり、山田リョウもそのひとりである。演奏も曲もとても水準が高く実力派インディーズバンドとしての地位を確立しており、カリスマ的魅力を発揮している。その廣井 きくりが、星歌共々ぼっちちゃんをとても気にかけており、貴重なアドヴァイスなどもしてくれる。
このヒロイン、両親や妹からもとても大切にされており、バンドメンバーやファンからも愛され必要とされており、コミュ障で悩むところなど愛嬌くらいのものに想える。コミュ障となる要因は様々であろうが、バンド活動が彼女に与える影響は大変大きいはず。

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もっとも印象的でカッコよかったのは、学園祭の発表でソロに入る前にギターの弦が切れるアクシデントに見舞われるが、きくりが呑んでいた日本酒のカップを咄嗟に拾いボトルネック奏法で切り抜けたところだ。
そこまでは凄かったが、ラストの曲に入る前にひと言コメントを求められ、それに窮して客席ダイブを試みるも、誰もいないところに落下し保健室に運ばれる(こういったパタンが多いが)。
その為、学園ではダイブする危ない奴という認識で見られることに(その前の状況で進めば、ギターの上手い女子として崇められるはずであったが)。
全体にギャグ要素が多いが、ロックサウンドにおいては、他のアニメのロックの音よりずっと本格的で聴くに堪えるものであった。
もう少し、サウンドを聴きたいという気持ちにさせられる(特にSICK HACKはもうちょっと聴かせてと謂いたい)。

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何でも作者がロックファンであり、実在のバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONから多くのインスピレーションを受けているとのこと。このバンドのメンバーや曲名などが彼女らのバンドに色濃く反映されているそうだ。余程のファンなのだろう。
わたしも過去にちょっとだけ何処かで聴いたはずである。
機会があれば意識的に聴いてみたい。


飽きることなく一気に観られる楽しいアニメである。




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猫、突然の帰還

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早朝、長女が猫が帰って来た夢をありありと見た、という。
午前中、近所の奥さんがお宅の猫ちゃんがさっき、玄関先で餌を食べてたわよ、と教えに来てくれる。
おまけに野菜まで持ってきて教えてもらい、有難いことこの上ない。
(今、野菜が貰えることは、もっとも嬉しい(笑)。

そして二時にベランダに干した洗濯物をそろそろ入れようかなと思っている頃、、、
猫の鳴き声が。
また二階から入って来たのだ。
恐るべき、忍者猫。

しかし驚いたのは、鳴き声と鳴き方。
これまでに聴いたことが無い大きな厚みのある声と人の喋りを真似たようなちょいと文節を感じる複雑な鳴き方、なのだ。
わたしが子供時代に共に暮らした白猫のホキも人の喋りみたいな発声をよくしていた。というよりそれに意味を持たせていた。
このトラがよもやそのレベルにまで迫ったのか、、、と驚くが、、、。

ちゃんと戻って来たので、美味しいおやつをわざわざ買ってきて食べさせるとこれまでに聴いたことの無い何かを大きな声で何やら言いながら一心に食べている。
これは、うちに必ず一度は餌を食べに来ていたとはいえ、まともなものは喰えていなかったかひもじい思いをして来たのでは。
だがそれと同時に、何か賢くなったようにも想える。同じ顔はしているが、、、
さすれば、独り旅もまんざらでもない。

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しかし暫く一緒にいるうちにこれまでのトラでしかないことも分かって来る。良くも悪くも。
身体を猫用除菌ティッシュで何遍も丁寧に拭いてあげると喉を鳴らし気持ちよさそうに、向こうからも身体を擦り付けて来る。
でれっと横たわりリラックスしたかと思うと、わたしの腕を噛んで来た。咄嗟に腕を引っ込め、ダメというポーズをとるとスッと身を交わして棚の上に飛び乗って身を隠す。
そうなのだ。この猫は噛んだり引掻いたりが、ある意味親愛の情を示す所作でもあるようだ。

その辺は、一生変わらないのだろうな。
これからも、撫でていて目をつぶっているような時でも一定の緊張感のうちで微妙な距離感も保っていなければなるまい。
まあ、そういう猫なのだから、それを踏まえて関わっていくことになる。
この猫がよもや腹を上にして万歳ポーズで寝るような場面は想像つかない。
これも個性だ。

夕方に長女が帰宅し、猫を発見して喜ぶ。
猫が帰って来たこともそうだが、夢が正夢であったことに対するものでもあろう。
猫と繋がったね、と言うと殊更嬉しそうにしていた(しかし確かにそうかも知れない)。
今朝は登校前に次女と大喧嘩してどうなる事かという流れであったのだが別の流れが救ってくれた。
そう、われわれはいくつもの流れを乗り換えながら一日というスパンを生きていると思える。
必然とか偶然とか言いながら、、、。

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今日は、最近の話題作「ぼっち・ざ・ろっく!」全12話一気に観てしまった。
明日、感想を軽く書いておきたい。







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今日、ピアノ塾の先生が、お宅の猫ちゃんじゃない?
と、わざわざ隣の車の下にいる「トラ模様の猫」を見つけて教えてくれた。
有難いことである。
気にかけてくれているのだ。

丁度、犬の散歩中に見つけてくれたようだ。これまた、ただ歩くのとは趣が異なる。
何でもジェラール・ド・ネルヴァルはエビと散歩していたというから、かなりの異世界を探検していた可能性が窺えるというもの。

確かに、この散歩というのが、自転車や車の速度・視界では見えないものに出くわす可能性を開く。
単にディテールの確認というだけでなく、普段目に入らなかった建物に初めて気づいたりも、、、。
その中にいる住人と目が合ったりすることもある。
車や自転車でそれはまずない。
最近、わたしも散策するようになったことから、その感覚~マップ感が面白い。
その身体性と速度による世界が生成されている。

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猫を気にしていれば、自ずと猫の時間系に入って行けそうな、、、。
そうそんな気持ちでいる時は、やたらと猫に出逢うことが多い。
確かに、猫になっている。自分が。
何かに気付き追ってゆく後姿やずっと座り込んで様子を窺っている猫にスッと出くわす。
交差する。生垣の中で。車のボンネットで。電信柱の脇で。軒先で。暖かいテラスの下で、、、観葉植物の葉っぱに鼻を摺り寄せて。

そう、他者になるなら、いっそ猫になりたい。
時折、カラスも面白そうだが、、、。
エビはちょっときついか。いきなり外骨格はない。
猫に見つけられたら喰われるかも。

猫は不在でも結構楽しませてくれるモノ。


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重い

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導入した”遊び”のマニュアルを読んでいるのだが、指示されているものが何処に表示されるのか分からなかったり、どの窓で確かめるのかも判然としなかったり、とても困っている(爆。
アプリケーションの使い方など、普通は直ぐに鳴れてしまう方なのだが、今度のは戸惑い続けて一日過ぎた(笑。
何だかまた、爆食いしそうな気配だ。
最近、思うように物事が進まないと、スウィーツとかやたらと食べてしまうのだ。
しかしちょっとその前は、肉類をバクバク食べていたのだが、どっちがまだマシなのかは、分からない(苦。

ともかく、今日は一日ダメ。
全くダメ。
重い。
心身、特に頭が重いのだ。
どうしてしまったのだろう、自問自答。

自在に使いこなせれば結構楽しいはずなのだが、、、。
これは大変だぞう。
恐らく読んでいる方には何のことだか分からないものだろうが、わたしもよく分からないので説明も付かない(爆。
少しでも状況が好転した時にお話し出来たらすることに。
これはイントロだったのか、、、。

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猫は相変わらず外遊を続け、玄関先に出してある餌と水はしっかり補給しているみたい。
みたい、というのは、うちの庭を他の猫も横断するのを見たことがある為、必ずしもうちのトラとは限らないのだ。
兎も角、二か月ほどは様子をみたい。
元々、余り人に懐かない半野生猫であったものだし、餌だけ食べに来る通い猫でもよいと思う。
それは、彼が決めればよいこと。
こちらとしては、どちらでもよい。

自分の好きなように自立してゆけばよい。
それしかないし。
わたしはホントに自立しているのか、、、何だ唐突に。
恐らく、今関わっているスキームを攻略出来たら自立している、という事にしたい(爆。
それくらいの壁である。
乗り越えたいものだ。

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何かこういうものって必要なのね。
何をやっても何処にいてもコード化された光景に取り囲まれていると、、、。
他者の取り込みの契機でもある、きっと。

それにしても今日が重い。








今日は新しい遊びを仕入れた

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毎日のルーチンだけ熟していると全てが遅くなってくる。
動きがとても緩慢になる。
そんな感覚に陥る。
わたしの場合において、であろうが。
固有時の問題~実感を騙っているのでそれまでの事。

要するにもっと素早く動きたいのだ(笑。
最近、ノロノロし過ぎている。
重くなったし。単純に太ったことが大きいが。鈍重なのだ。
自分では、料理以外は全て遅くなった気がして、何とかしたくなった。

という事で、ちょっとしたゲーム感覚で出来る遊びを導入することに。
場合によっては、多少の小遣い稼ぎにも繋がるか。
どうかは、分からない(笑。
それはともかく、面白ければそれでよい。
Web上で出来る事である。
そこだけで完結する事。

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もし何かそれなりの成果が出たらここで(具体的)ご報告はしないと思うが、記事に何らかの反映はするかも。
妙に前向きになったり、明るく成ったり、やる気になったり(爆。
そんなことが起きてもわたしとしては一向に構わない。
ダダの人たちみたいにシャツを取り換えるみたいに自分を取り換えて行けたら随分、加速するはず。
しかし今回もまた、端末でのアクションによるもの。

課題の「ウォーキング&ダイエット」が実質、残る。
更に、本が全然読めていない。
もうしばらく、色々と下拵えが必要なのだ。
ここに居ながら地下活動(爆。
確かに企ては常に必要。

とは言え、散策だけは無理やりでもやるぞ!
(こう宣言でもしないと、やらないな)。
そうだ、新しいゴミ箱がひとつ欲しい。
では、そういうことで。



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おやすみなさい。



皆旅行中

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猫がここ数日、外遊中なのだが、妻と二人の娘も温泉で有名な土地に旅行中である。
母親はいるにはいるが、恐らく生まれてこのかた、自分のこと以外に興味・関心を示したことがない人間の為、コミュニケーションの発生はない。
他の生物との接触は、多肉と観葉植物に水をやり、カメの餌やりと水取り換えの時くらいである。
この際に、ことばのやりとりは一切ない。念のため。

こういう時に気を付けなければならないのは、わたしの場合、ひたすら食べてしまうこと。
これだけは意識的に注意しなければならない。
ただでさえ最近非常に太って来ているのだ。
とても疲れやすい。
動いていないこともある。

わたしは基本的にとてもお喋りな方であり、誰とも話さない日がこうまで続くと、流石に色々な機能がエコモードになる。
一般的に言えば、沈んでくる。
発話が無くても、ブログがあれば、内言語が吐露できるものだが。
健康上、多少は役立つとは言え、、、
ある程度、精神面においては、というところ。

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だから散策はしている。
こういうのが得意という人(それなりのスーツで決めてウォーキングを愉しめるタイプ)は良いが、、、
わたしはあてもなく歩くのは苦行となる。
何処かにリュックを背負い買い出しに行くとかいう目的で歩くのならストレスないのだが。
独りで暮らす分には、これといって買うものもない。
食料は、結構備蓄されているのだ(意味もなく)。

賞味期限スレスレのモノを昨日はかなり食べてお腹がパンパンになってしまった。
今日は朝からずっと気持ちが良くない。
気の出入りが悪い感じ。
やはり人間は「ちくわ」状態なのが一番りそうてきなのだ。
何でも自在に出入り出来ることが肝心。
恐らく吉本隆明が、春の宵子と吉本ばななのお弁当に必ず「ちくわ」を入れていたのは、そういうメッセージもあってのことだろう。

ともかく、わたしの当面の課題は、ウォーキング&ダイエットである。
後は、映画に飽きた。
どうしよう。
元々好きでもないものに関わって来たのだが、それでよく3292記事まで続いたものだ。
そうこのブログもどうしょもない形に太ってしまった。

外遊から肥満の噺に繋がってしまったが、体が重いと軽やかなフットワークも出来ない。
自分の外に出て、自分の中にも自在に出入り出来るような、そんな場でありたいものだ。

色々と考え直す時になったような、、、。



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「ヒトコワ」シーズン1エピソード6~8

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「ヒトコワ」シーズン1エピソード6~8も、それまでの回の登場人物を回をまたがって出しながら流れを作り、回収し、広げても行く方法は上手く行っていると思う。ただ、二つの別のエピソードを一話の中に繋げて上手くまとめる点では、わりとばらつきは感じられた。
基本的に噺は面白く出来ていて役者も良いのだが、コンフィデンスマンみたいな要らぬ子芝居が観られたりするとイラつく場面もあった。

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6「犯罪者」は、人身売買や誘拐を生業とするカップルと車泥棒が絡む。
寧ろ、誘拐した少年とカップルとの噺がメインであるが。罠に嵌り捕まるのは、少年も車泥棒も同じだが、少年とは男との心の触れ合い感情的なやり取りが多少あるが、車泥棒は捕まった後、機械的に売り飛ばされて終わりで実にあっさりしている。この噺は他の回との人物の繋がりが何本もあるのだが、車泥棒はここだけで処理されそれっきり。
少年の方は、母親には虐待を恒常的に受け、誘拐犯の強面男もたじろぐ全身の傷と打撲を負っている。
母に脅され騙され日常を送りつつ、下校時に盲目の女性を親切心から家まで送り届けたらその家に拉致され身代金の請求を鬼母に電話される。勿論母は保険金掛けてあるから殺してくれれば、5000万払いますと返して来る。誘拐犯の方が呆れて子供は解放されたようだ。

それにしても車泥棒をひっかけて売り飛ばすというのは、面白いアイデアだね。内臓を切り売りして、残りはゴミ処理場だから後は全部、消えてしまうという。

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7「助けを求める」では、6でタップリ誘拐犯と騙った(男とその少年との会話で、男の弟が母の情夫に殴られて殺されたことがトラウマになっていることが明かされる。)男の子が家の押し入れに拉致されており、ゴミ袋にSOSメッセージを毎日忍ばせていた。

それを「ゴミあさり」をライフワークとしている男が見つけ出し、几帳面に保管し、そのゴミの出所に水道局員に化けて乗り込む。
つまり鬼母と男の子のいる家だ。この鬼母は子供がいると結婚できないという事から虐待を繰り返しているが、育てられないのなら虐待する前に施設や里子に出すような方策はとらないのか。この子の身体をケースワーカーとかにいきなり見られたらそこで完全アウトなのだが。

母親はいとも簡単にこの極めて怪しい水道局員に化けた何処の馬の骨だか分らぬ男に息子を渡す。
大体、つなぎと帽子にふざけて縫い付けたとしか思えない「すいどうきょく」のおちょくり具合には脱力する。
そして自分は漸くこの地獄からヒーローによって救い出されたとホッとした少年だったが、今度はこのサイコゴミあさりマンに仕える羽目になっただけのことだ。またしても騙され酷い目に遭うのだ。この少年の行く先は大変危険であることは明白。
このゴミあさりの男のキャラが異常に立っていた。凄い性格俳優である。初めて見た(舞台にいそう)。
これと並行して鬼母の男関係と金持ち男と結婚にもってゆく策略が描かれる。これは息子も消えたし、上手く行くようだ。
誘拐犯よりも悪である。(誘拐犯カップルも依然健在で仕事に精を出しているに違いない)。

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8「うらぎり」では、鬼母とくっつくことになる金持ち男をふった若い女性がヒロイン。
ユーチューバーでもある彼女は、最近ネタ切れで友達の女の子に怖い話を教えてもらいそれを配信する。
(最初からずっとこのseasonを貫いて来ている例の練馬の殺人犯の件である。しかもまだ捕まっていないのだ)。
するとこの話題でかなりのバズり具合。気をよくしていると、それを削除しろという脅しの書き込みが、、、。
途端に心配となる。

すると、配信時に使った写真に思わぬ人物たちが入り込んでいたのだ。
自分と話しの提供者という関係者のみにするか、写ってしまった他人の顔は丁寧に消すのが常識のはずだが、この女子はそういった配慮の感覚が微塵もなかった。彼女らの背後に警察が指名手配している凶悪犯(例の殺人犯とは別の)が映っていたことを警察から知らされる。しかしそれ以外にも写っては困る人物がいた。
その夜、宅配を装った女が押し入り、その映り込みの凶悪犯ではない男女カップルの片割れの女であることを告げる。浮気現場が大々的に報じられてしまい緊急事態なのだ。直ぐに削除しろと包丁で脅され、削除をすることに。
そこへ怖い話の提供者の友人が入って来てその女を殴って気絶させる。
ユーチューバー女史は助けてくれてありがとうと感激するが、女の持って来た包丁でそのまま彼女の腹を刺してしまう。
何で、、、と倒れながら唖然とする親友に対し彼女はスマホの写真を見せ、あなたわたしの彼氏と浮気したわね。知ってるのよ、と来た。救いの神のように入って来たのはまさにこの時を待っていたのだ。「うらぎり」ねえ。

まあ、短絡的に人をあっさり殺すものだが、騙したり裏切ったりでテンポもよく見ていて飽きない。
それなりに面白いとも謂えるが、浅ましいサイコばかりが出て来て、一回観ればもうたくさんの噺である。



AmazonPrimeにて







「ヒトコワ」シーズン1エピソード2~5

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一話ずつ観て行こうと思っていたのだが、二回くらいに分け、さらっと全体の感想を述べて終わりにしたい。
一話毎に語りたいという思いにはなれなかった。


何と言うか、一話完結ではなく、それなりに全体(8話まで)に緩く繋がって行くのね。
2~8まで観てみたが、最初の事件の前日譚があったり、その続きがあったりで関係性や噺が明瞭に成ったり膨らんだりはしている。
とは言え、面白いかと言われると、一話で感じた、絶妙なコミカルさが他では味わえなかった。
(5話目が面白かったかな)。
それから、season2と3はオムニバス映画の形を取って一塊のものであった。
2はそこそこ面白かった。3は、随分前に既に観ていた(笑。

このseason1の2話では、美和は里子に出された娘で、人々を怖がらせている出所した殺人犯の娘であることも明かされる。
(その男は妻と娘の殺害未遂で捕まっていたが、その後殺人を重ねてゆく)。
そして実の母がこの回でその殺人犯(元夫、美和の父)に殺されてしまう。
妻と叔父が浮気をしそれで出来た娘が美和ということで、彼女をかつて襲ったが彼女自身に罪は無い。その為娘に謝ろうとしていたのだが、彼は彼女と知らずに顔を観られたことで殺してしまう。
更に実は、美和は自分のホントの娘であったようだ。

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この男、顔を見た者は片っ端殺してしまう。
そして男がどういう経緯でこうなったのかを物語る回もある。
3話がそれに当たる。
まあ、色々と騙されて酷い目に遭って生きて来た経緯が描かれる。
こういう事って実際に在りうるなとは思う。親の会社を継いだ時点で既に借金塗れで、叔父が横領までしていて会社を潰してしまった。こいつがそもそもガンなのだが(密かに妻とも通じていたのだ)。
ただそれで復讐を誓い、人を次々殺せるかどうかだが。
面白かったのは、保険金で自分が殺されれば家族は助かるという事でその筋の人に娘の父である自分を殺してくれと頼んだら、自分ではなく叔父が殺され依頼は完了したと電話が来たところ。
これでこの男の人生が急展開となる(笑。笑えるところでもないが。

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4話目の「看護師」については、何とも真面目な看護師の普通の噺だが、ここで出て来る婦長が2回目で、夫が刑務所を出所したが、まだ里子に出した娘とは合わない方が良いと母親に忠告した人である。ちなみにそこの院長がサイコ野郎で美和を殺しかけて逆に殺された男だ(笑。この仕事を引き継いだ婦長が、実はこれまたとても腹黒い女であったことが分かる。
過激な昼メロみたいな回であった。
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末期がんの社長とその看護人とそれをコントロールする婦長。それぞれの思い入れの危険さを描いている。
婦長はその思い入れを利用して社長の遺産をせしめることに成功する。
そこに勤めている看護婦の血生臭い泥沼不倫も絡む。ドロドロ劣情の爆発とでも言いたいところ。
ここで高田里穂を使うのかい、と思ったが、、、。暴力男がこの後の回にまた絡んでくる。最後の回だったか。

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5回目「山田ハイツ」で華村あすかが女子大生で酷い目に遭う。
この女優のフレッシュな魅力で、松田るか同様にもった感はあるが、噺自体も面白い。
どの回も、一回目と同形式で、二つの関係ない噺が絡んで収斂するのだが、ここはその絡みもしっくりして、実際にありそうで恐ろしさも充分。
しかもサイコ・フリーターがもうエイリアンレベルではないか。名前も山田太郎だ。間違いない(爆。
その父の警官といい、大家の母といい、皆そろって不気味なエイリアンだ(笑。
このサイコパスファミリーの殺しの動機は保身である。過剰に愛想の良い真っ当な人間ぶった奴こそ実は恐ろしい。
このハイツに迷い込んだら、女子大生華村あすかも太刀打ち出来まい。柏木さんは良いタイミングで引っ越してセーフであったが。
「山田ハイツ」という題もなかなか乙である。こういう蟻地獄的ハイツは山田太郎にとり最高に美味しい空間~巣であろう。
(そしてオヤジが警官でお袋が大家と来ている。やりたい放題では(爆)。
この回は一回目と同じくらい良い(笑。
ヒロインは皆犠牲になるのがこのシリーズの特徴か。


残りの6,7,8については明日にでも。
それなりに面白いものであった。
また役者が肝心だということも感じられるところ。



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「ヒトコワ」シーズン1エピソード1 - 捨て子

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2018

児玉和土 監督

松田るか、、、市井美和(女子高生)
水野智則、、、高田(鍵屋の店長)


今日からこれで一日一話、全八話まで行きたい(笑。
たまたま観てみたら面白い。妙な映画を我慢しながら長々観るよりずっと楽しい。
そう、楽しくなければ、何の意味もない。
人生楽しいか、そうでないか、しかないしね。

無駄な時間は過ごせない。

という事で、「仮面ライダー」や「賭ケグルイ」でお馴染みの松田るか主演のドラマ。
「捨て猫」と「依頼」という二つの噺がしっかり絡む。これが上手い。

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この女子高生の美和、捨て猫を受け容れ可愛がって育てる気立ての良い娘であると同時に、何があってもほとんど動じない面もあり、そこが怖いところ。
いなくなった猫(猫は時折、家から抜け出て旅をする。うちの猫も現在、旅行中)はどこでどうしているのか。
ポスターまで作ってあちこちに貼って回り、猫の帰還を待つ彼女であったが、、、
愛猫が骨になって鍋に入って還って来ても、驚きはするが事実確認を冷静にする。
「美味しく育ててくれてありがとう」の文面が添えられていたが、それは「この猫を育ててください」という以前のメッセージの送り主と同じことは明白であった。そして今度は「捨て子の君が食べ頃」だと書いてあるのだ。(通常警察に届けて事件として扱うものだと思うが)。
当然、身の危険が案じられる状況である。しかし誰に相談するでもなく、そのまま、、、。

高田という鍵屋の店長は最近腰巻(小道具入れ)を何処かで失くし新たに購入している。
この店長は夜など美和のバイト先のコンビニで弁当などを買って食べることが多い。
ここ最近、二度に渡り「さいとうみか」という水商売風の派手な女性から鍵を失くして入れないという依頼を受けて出張して開けている。若い人が二日続けて鍵を失くすというのもちょっと不自然であり、何らかの目的が他にあるのでは、という懸念も持つ。
店員は店長に気があるのではないかなどと勘繰って冷やかす。

美和は気丈にルーチンは崩さず、飄々とコンビニバイトに出て行く。
そこで店長から引き継ぎのバイトが事故に遭い、ヘルプを見つけるからそれまでの時間延長を頼まれる。
更にヘルプも取れず美和は高校生の働ける規定時間を超過して店に居続けることになり、、、、
そこへ不審な男が猫の首輪をレジにそっと置いて身を隠す(この流れを作ったのが果たしてこのサイコ野郎なのかどうかは不明)。

この時美和を襲ったその男を刺し殺したカッターナイフが高田の落とした腰巻から取り出したものであった。
「落とし物箱」から咄嗟に手で探り当てたナイフでサイコ野郎の首を刺して息の根を止めたのだ。
これで運悪く高田が殺人犯に仕立て上げられる流れとなる。
2万2千円でこの厄介な災難が上手く処理できるのなら言うことなしか(出張鍵開け料金11000円)。

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それにしてもサイコ男を殺してから、学生服に着替え帰宅し、ケバイ女性に変身して高田を手なずけ、この娘かなりのタマである。
しかし女の子が人に気付かれずどうやって死体をアパートの二階?に運んだのだろう?
という部分はあるが、途中で人に沢山見られたからと言って、華奢な女子高生が大きな荷物を運んでいても怪しく思う人はいなかったかも知れない。何を使って運んだのかな、等色々思い巡らしてしまうが。
それからアパートは借りるのに親の承諾が必要のはず。
未成年者が単独で賃貸借契約をすることは法律では許されない。
このアパートどうしたのか?死体を保管するだけの部屋だがちゃんと借りておかないと使えないぞ。
少なくとも鍵を持っていることだけは確かなのだし。

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最後のオチはなかなか唸らせた(爆。
後30分で着くけど、予め開けておいてと連絡し、実は開けたままにして連絡用の携帯も置いておく。
部屋がすでに空いており高田が「さいとう」に連絡すると中から呼び出し音が響いて来るではないか。
これは、入ってしまうな。
高田は死体にも驚くが、クビに刺さったナイフや周囲にある道具が自分の失くしたモノではないの。
丁度そこに不審者が入ったという通報で警察が。
外で、しかと確認するさいとうみか~市井美和。


ちなみにAmazonPrimeで、似たような名前のドラマ「ほんこわ」に「捨て子」と言うものがあったので、それも観てみた。
全く面白くない。
こちらの方が面白いのは、怖い話には違いないが霊とかおどろおどろしい雰囲気を一切出さず、明るい画面で人の怖さだけで勝負しているところだ。
魅せ方も上手いし、演出も良い。脚本も無駄が無くて観易い。
霊が出るとホントにチャチなものになる。しかも平板で捻りもない。ともかく詰まらない噺にしかならない。
それが対比的によく分かる。
松田るかの演技も良かった。

尚、本作はseason1の第一話であるが、これが8話まであり、season3までズッシリと続く。
当分、これに乗っかろうかな(笑。
面白いし。



AmazonPrimeにて










ファイナル・フェーズ 破壊

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Higher Power
2018
アメリカ

マシュー・チャールズ・サントロ監督・脚本
ジュリア・フェア脚本

ロン・エルダード、、、ジョセフ・ステッドマン(うつ病患者)
コルム・フィオール、、、コントロール(電磁気力生命体を生成する計画を進める)
ジョーダン・ヒンソン、、、ゾーイ(ジョセフの娘)
マリエル・ジャフィ、、、レア(ゾーイの妹)
オースティン・ストウェル、、、マイケル(宇宙物理学者、ゾーイの恋人)


これまたAmazonで観られるレアな映画。しかしレアなら良いというもんではなかろう。
その代表作候補かも。

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ジョセフの抱える娘との一家庭問題からいきなり地球全体を救おうとするスケールに繋げようとするアイデアはまずよしとしたい。
しかし実際、その繋げ方が何とも、、、トホホであった。

高エネルギー電磁放射を直截受ければ何らかの事態を引き起こす事はあろうが、、、。
要は距離の問題であろう。
遠方の超新星爆発など何度となく観測されており、その都度ガンマ線バーストは引き起こされている。
地球は単に傍観者の立場だ。わたしも何度もニュースで聴いている。宇宙の何処かで起こっていることだ。
銀河系内でそれが地球に向けて発生したとなれば深刻な事態となろうが、、、まあ無いと考えられている。
1つの銀河で数百万年に一度くらいの発生はあるらしい。

でも地球の危機を設定するにガンマ線バーストを持って来たのはよいのでは。
オルドビス紀の大量絶滅は、それが元かもと言う説もあるし。

Higher Power005

宇宙物理学者のマイケルが、地球が高エネルギー電磁放射を喰らう位置にあることを突き止め、メディアにも出て訴えるが、それに対応したそれこそ全地球規模の対策が各国の協力のもと早急に採られている気配は無い。
またその対応策を計画したコントロール博士の案は却下されたようであった。
その理由が危険であるからだと、、、。
地球が(少なくとも生命体が)滅亡する危機にあたり、危険だから辞めようというのは、一体何に対しての忖度なのか(笑。

だが、それを推す何らかの組織もあるようで、博士の案を実行に移させる。
その計画というのが、何やら訳の分からんものなのだ。
ここに例のマイケルも絡んでくる。

ジョセフ・ステッドマンという妻を亡くしうつ病になり娘ふたりを実質置き去りにしてしまい後悔し悩んでいる男が、何やらその計画に適合するDNAを持っているとのことで、コントロール博士の組織により拉致され視神経に送受信機を埋め込まれ娘を人質にされ脅されて言うなりに操られることになる。その件が結構長く続く。

一体何をどうしようとしたいのか。それがよく分からぬままに進む。
何故だかジョセフの仕事の上司のところに忍び込み彼のパソコンからデータを取り出したりさせられる。
この際に上司のパソコンの指紋認証でパソコンが開く。彼はジョセフを適合者だと言って驚く。
兎も角、彼が選ばれたということが(こちらにも)分かり、その計画の遂行に向け彼が取り込まれてゆく過程が描かれる。
ジョセフは警備員として勤めるビルに侵入させられ、そこにあるシステムに入り込み、マシンの中に閉じ込められてしまう。
警備員の採用時からずっとジョセフがこの流れに乗っていたことが分かる。
そしてビルごと爆発しジョセフは死んだことになる。彼を嫌っていた長女も動揺し嘆くのだが、、、。

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彼は徐々に「変容」してゆくのだった。
怒りを覚える度に驚異的な破壊パワーが発揮される。
これを博士は、重力、電磁気力、強い力、弱い力の4つの力の中の「電磁気力」と呼んでいたが何で?
兎も角、ジョセフの怒りによってその力が発動するのだと、、、。
怒りの感情が「電磁気力」に変換されるとか?それがこの爆発的パワー?この辺から詮索は止めて取り敢えず観てゆく事に。
ジョセフはその「電磁気力」の制御が上手くゆかず変容体として安定しない。
しかしコントロール博士の負の感情~ストレスを極限まで高める操作が続いて行く。
もうジョセフが凄いことになり、街も人も破壊されてゆく様はゲームのパネル上の光景にも似ているか。
そして二人の最愛の娘が殺されることにより、そのパワーは極限まで上がり、変容体として安定する。
(ゾーイを撃ち殺したのが恋人となっていたマイケルであった。つまり彼こそコントロール博士の計画の推進者であったのだ)。

何と最後にジョセフは地球を覆う程に拡大し(強大な電磁気力そのものみたいに変容し)、丁度やって来た高エネルギー電磁放射を防ぐ。詰まりタイムリーに防御出来たのね。そんなに切羽詰まってたにしては、その他の人々の呑気な事、、、。
ジョセフは地球を守護する神のような存在と化した?

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この地球を覆ているジョセフをどんな顔して見ろというの?
(通常、地球は強力な磁場によって太陽風や帯電した粒子、紫外線から地表を守っている。大気共々。彼の電磁気力はそれを更に強化したものと捉えるところか。それにしてもストレスでこの力が発現される飛躍がもう少し疑似科学でも何でもよいから説明して欲しい。そうしないと単に何でこうなるのだけが残ってしまう)。
そして神となった彼は2人の娘も生き還えらせる。
これはまさか電磁気力ではなかろう。神の力か?
娘たちとの関係も修復した。家庭と地球を救ったのだ。
ハッピーエンドなのね。


確かに余り観ないタイプの映画だわ。それはそうだが、酷く無理があって入り込む余地はなかった(爆。





AmazonPrimeにて











ブラザーズ・クエイ短編集 Ⅲ

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Brothers Quay

2003
アメリカ

スティーブン・クエイ、ティモシー・クエイ 監督・製作

収録作:
櫛(眠りの博物館から)
人為的な透視図法、またはアナモルフォーシス(歪像)
不在
ファントム・ミュージアム―ヘンリー・ウェルカム卿の医学コレクション保管庫への気儘な侵入

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「 櫛 ( 眠りの博物館から)」

まずやけに暴力的で抑圧的な宣言みたいな言葉が流れ、
彼等には珍しく、「外界」~世界が描かれる。更に眠る生身の女性もいる(この人だけモノクロなので存在する系が異なる)。
そして「物語」めいたものが感じられるのだ(つまり分かり易さ~空間が加わる。多少(笑)。
スケールはこれまでで一番大きいと恩うが、決して人形は「外」に出れるわけではなく、「外」を覗くのみである。
(梯子を登りかけ挫折するだけである。ちょいと草が生え希望が芽生えるにせよ)。

確かに初めて外の光景~広がりを観る。これは夢の中なのね?
しかし極めてアーティフィシャルな箱庭風景でもある(実際の広がりがあるか怪しい)。
それを基本、かなり痛んだ人形の微動する目が覗く。
ボロけた人形の意志が、目と梯子の動きから窺える。
そして寝返りを打つモノクロ女性。何処からか男の不快な笑い声が響き渡る(恐らく冒頭の宣言の主か)。

女性の人形が兎も角、梯子で上に登ろうとするが、へこたれるみたいな流れ。
女性(人形)は囲われの身なのか。
何度も試みるが諦める。
丈がちょっと短いのだが何と梯子から若葉が芽吹き丈になって行く、、、。

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今回は物語性(宗教的・性的象徴)があるようで、その分象徴的なモノや動きが観られるが、そういったことの解説じみた真似などする気はない。わたしは解説者ではないし宗教者でもない。単に映画を観てそこから自分に引き付けてものを思い考えるだけのことをしたい。

全般に、地下施設(廃園)みたいな空間にいる人形が下から目線で覗くシーンが基本。
上を目指すがそれが叶わない。退廃、倦怠、焦燥の念を覚える。
そして、髪を梳かして女性は目覚め、、、寝苦しい眠りから?。
この生身の女性がどうにも鬱屈した人形世界~夢のヒロインであったか。


「 人為的な透視図法、またはアナモルフォーシス( 歪像 )」

急に教養番組風になる(笑。飽くまでもクエイ調の。当たり前だが。

「錯覚」による 「歪像描写」の解説。
結構、基礎的なことから細かく解説。
「人為的な透視図法」として遠近法を巧みに利用した絵の紹介。
ハンス・ホルバイン 『大使たち』が例にひかれる。

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例の骸骨の解説は誰もが知ってる月並みなもの。

そして「見かけの下に横たわる真実を露わにする」と説かれ、
ほぼ真横近くまで画布を傾けさせて見ると四人の人間が現れる絵画の紹介となり、その画家がどのような手法を用いて描いたかの図説がアニメで現されるが、よく分からない(笑。
これは後程、改めて調べてみたい。
その画家エアハルト・シェーン?(知らない画家だ)の発明した技法で描いているとか。
とても興味が沸いた。わたしも描くかも、、、。これはヒントになったぞ。

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ギターやハープシコードの弦の弾けるささくれた硬質な音が印象的。

歪像描写の具体的な技法については、いまひとつやり方が分からないまま(笑。
何故当時、画家があのようなメッセージを込める必要があったのか。
その歴史的周辺も解き明かして貰えると更に興味深いところ。
真実を隠す場所であったとは。
「絵」も凄い価値を担い得る時期はあったのだ。
(ミケランジェロの頃がピークか?)。
そして何よりアナモルフォーシスは自分たちにとりどのような理念であり具体的な技法に関わってくるのか。
これもちょっと匂わせておいても良いのでは(ここまで説明したのだから自分で考えろということかも(笑)。

「不在」

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鉛筆削り。これはまた恍惚的なものを持って来たなと思う。
削り滓の妙である。指が汚れているのは鉛筆の芯汚れによるものか。
女性が夫に手紙を書いているらしい。
然も彼女は精神病院にいるようだ。
定期的に夫に向け書いているのが分かる。
「不在」とは、妻の不在?

この中盤以降の音は最も激しくアバンギャルドで、ノイズも強烈。
呻き声も混ざりサウンドコラージュと謂いたい。
見ようによってはかなり怖い(何やら切なくもある)ホラーみたいだ。

「ファントム・ミュージアム―ヘンリー・ウェルカム卿の医学コレクション保管庫への気儘な侵入」

Brothers Quay032

終盤は性的な描写が連続的に出て来る。
中国の陶器の人形などで、造形的に様々な形で性的な表現が続く。
この収集家、中国(その他アジア含む)からかなり性的なオブジェ・飾りを大量に金に糸目をつけず収集したのかしら。
木製の「女性人体模型」もあり、それ自体分解したりして面白かったが。胎児が取り出されたり、、、
それから木製の「分娩椅子」これも模型であろうが、出て来る。
お師匠のヤン・シュヴァンクマイエルも独特の性的表現がはっきり見られるが、その辺も引き継いでいるか。
この収集家も面白い。

やはり全体を通して「音」が凄かった。
(特に終盤。もうサードイヤーバンドと争うくらい(笑)。
圧倒的な音世界。それだけでも充分見る価値あり(そこら辺のロックなど吹っ飛んでしまう強度)。
音だわ。やっぱ。



AmazonPrimeにて








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