恋する日曜日 LOVE ON SUNDAY

LOVE ON SUNDAY
2006
廣木隆一 監督
いずみ吉紘 脚本
RCサクセション『君が僕を知っている』主題歌
水橋貴己、、、宮本晶(東京に転校する高校生、弓道部)
芳賀優里亜、、、西尾環(晶のクラスメイト、恋敵)
佐々木和徳、、、塚田楽(晶の先輩、弓道部)
若葉竜也、、、横森直(晶のクラスメイト、幼馴染)
石野真子、、、直の母
水橋研二、、、梶原一樹(晶の担任)
小山田サユリ、、、町田都(梶原の彼女)
水橋貴己のうんと若い時期の主演作。
栴檀は双葉より芳しで、やはり存在感が違うし凛々しい。
芳賀優里亜も二枚目ヒロイン女優の資質は充分窺える。
2人ともまだ洗練されておらず原石みたいな感じだが(笑。

ほぼ基本、高校生四人による劇。
宮本晶は東京に父の転勤で転校することが決まっている。
初っ端に、女の子が1階から屋上まで手を繋ぎダッシュで駆け上がるのを頼まれた晶がタイムを計る。
この時間によって、将来結ばれるか分かれるかが占えるという伝説があるのだという。
担任とその彼女も伏線として絡んでくるが。
晶は幼馴染の直のことが好きであり、直は環に好かれていると思い有頂天であり、環は楽先輩の事が好きで、楽は何としても晶と付き合いたい。
まあ、こんなことはよくあることで、相思相愛の方がレアなパタンだ。
それから幼馴染で恋愛感情を持つというのは、少ないと思うが。
これは所謂、恋人同士と謂うより大切な姉弟みたいな関係に近いものか。
(幼い頃、母が死んで葬式の時泣いていた晶の手をずっと握っていてくれたのが直であったという)。

晶が拘るのは、直が環に夢中になっている事であり、環は自分が好きな楽が晶に首ったけであることに嫉妬して晶が大切に思っている直をからかっていることに対してだ。晶はそれを知っている為、無邪気に騙されている直が気になって仕方ない。
直はそういう晶にきつく当たる。この直を見てインテリで弓道の県大会2位の先輩楽も気が気でない「あんな奴は君に相応しくない」と来る。環はあてつけがましく直に思わせ振りな態度を見せ続け翻弄する。
終盤、4人で夜の学校に忍び込む。仲良し4人組の探検みたいな雰囲気で行くが内情は全く違う(笑。
現在の膠着状態の打開を目指し、晶と楽が思い切った賭けに出た。
それは弓で勝った方が相手の言うことを聞くというもの。
当然、楽が勝てば晶は彼と付き合う。晶が勝てば、楽が環と付き合う(元カノなのでよりを戻すか)。

しかし途中で直と環を蔑ろにした賭けであることがバレて、直は憤慨して食って掛かる。
環が晶の弓を取り上げて、3本勝負の2本目で勝負は中断となるのだが、そのままやっていたら間違いなく楽の勝利となっていた。
ここで怒る直に対し楽が、「晶は君を傷つけないようにこうしたんだ」と言うが(わたしには)意味が分からない(笑。
そして晶が初めて逢った幼稚園の時から直のことが好きであった事を彼は知る。
夜の校舎で帰り際、晶と直は手を繋ぎ、下から屋上まで駆け上がってゆく。
タイムは分からない。
(昔、彼等の担任もこれを今の彼女とやっていた。彼らは実際に結ばれる)。
ここで2人は初めて真剣に胸の内を明かす。
結局、恋人と謂うより仲の良い姉弟みたいな思いであることが互いに分かる。
翌日、晶はスッキリとした表情で独り東京に向って去って行く。
誰も見送りに来る者はいない。
水橋貴己が若いうちに芸能界を引退してしまったことは、やはり残念である。
発するオーラが違う。
女優で言えば、他に刈谷友衣子もそうだ。何で若くして引退してしまったのか、どういう事情があったのか知らぬが、勿体ない。
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