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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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白痴

L IDIOT001

L' IDIOT
1945
フランス

ジョルジュ・ランパン 監督
フョードル・ドストエフスキー 原作
シャルル・スパーク 脚本


ジェラール・フィリップ、、、ムイシュキン公爵
エドウィジュ・フィエール、、、ナスターシャ
シルヴィー、、、アグラーヤ


高校の時、買って読み始めたが、訳の文体がとても素晴らしく、そちらにひたすら心酔した覚えがある。
内容はほとんど覚えていない。覚えていないのはどうしてだろう。途中で放り出したのかも知れない。
ナスターシャについて行けなくなったのか(いや寧ろムイシュキン公爵だろうか)。
ともかく、かなりの長編である。
トルストイに、これはダイヤモンドだと言わしめた、ある意味ドストエフスキーの最高傑作でもある。
どう1時間半の尺にまとめたものか、、、最低4時間くらいは必要かと思っていたが(黒澤版も当初は4時間25分であったという)。


何やらスッキリまとまっていたような、、、。
ジェラール・フィリップの初の主役とか。憂いを含む翳りをもった表情の「美しき小さな浜辺」からみると、打って変わりあっけらかんとした明るさだ。
黒澤明監督のものよりは、(原節子がナスターシャで、森雅之と三船敏郎のコンビもよかったが)まだフランス版の方が近い気はする。
設定・雰囲気からしても。
しかしナスターシャの Femme fataleぶりは原節子の方が上に思えた。
禍々しさと重苦しさと狂気は黒澤版の方が感じる。

ここで内容について書いても全く意味はない。
原作が映画としてどれ程、具現化されていたかも、原作をしっかり読み直さないと分からない。
ともかく、映画である。映画として鑑賞したものについて想ったことを記するにとどめる。

ムイシュキン公爵はスイスでの療養を終えペテルブルグの将軍の家にやって来るのだが、、、
白痴と呼ばれるだけあり、とても自由で柵もない、大変健康的な人生を送っている。
とても軽い。当然だ。何者にも囚われていないのだから。
白痴 呼ばわりされても何とも思っておらず、、、
空気も読まず、何でも思った通りに発言しケロッとしている。
財産家で基本、生活に何の不安もない為、金にも縛られないし、良い生き方だ。自分でもわたしは幸福な人間で、、、と述べている。
わたしも見習いたいが、、、とても無理(笑。

日本版の方で結構、書いてしまっている為、フランス版で特に気づいた点と謂えば、、、公爵のジェラール・フィリップの存在がともかく際立っていたこと。ナスターシャは、そこそこに感じたが、人物造形はしっかり出来ていたと思う。
ドストエフスキーの意図通り、ムイシュキン公爵が、どんな人間にも(心の底では)好意を持たれる善人としての造形されていた。
ドストエフスキーの登場人物は、饒舌で激昂する(誇張された)人格が印象的である。
ロゴ―ジンとナスターシャは、どちらも強烈な個性である。
このふたりに挟まれ公爵もよりニュートラルに際立つ。
実験的にも、こんなムイシュキンみたいな人が忽然と現れたら周囲にどのような波紋が生まれるかが、しっかり描かれていた。
その点において、ドストエフスキーも文句は言わないとは思う。
(ただ、些か短くまとめ過ぎた感はあるが)。




AmazonPrimeにて








”Bon voyage.”

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