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GOMA28

Author:GOMA28
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SF 巨大生物の島

Mysterious Island001

Mysterious Island
1961
イギリス、アメリカ

サイ・エンドフィールド監督
ジョン・プレブル、ダニエル・ウルマン、クレイン・ウィルバー脚本
ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』原作
レイ・ハリーハウゼン特撮

マイケル・クレイグ、、、サイラス・ハーディング大尉
ジョーン・グリーンウッド、、、メアリー・フェアチャイルド
マイケル・カラン、、、ハーバート・ブラウン
ゲイリー・メリル、、、ギデオン・スピリット
ハーバート・ロム、、、ネモ船長
ベス・ルーガン、、、エレナ・フェアチャイルド
パーシー・ハーバート、、、ペンクロフト軍曹
ダン・ジャクソン、、、ネブ・ニュージェント伍長

Mysterious Island002

カニ、雛鳥、ミツバチ、オウムガイのでかいのが出てきたが邦題の「巨大生物の島」というほどそこに力点が置かれているわけではない。
ストップモーションアニメーターのレイ・ハリーハウゼンが特撮を担当しており、そこはおおいに見せどころではあるが。
確かに見事で魅惑的な造形と動きであった。人との関係も絶妙。
最近のCGとは味わいの異なる、何度も見直したくなる独特なものだ。
この時代、CGもなくこれだけのVFXを見せられる人は、他にはいなかっただろう。

Mysterious Island003

南北戦争で捕虜になった北軍兵士が気球を強奪して逃げるところから始まる。
4日間暴風雨の捕虜となり、空にもてあそばれた挙句、何処ともわからぬ孤島に命からがら降り立つ。
ここから、巨大生物との格闘などワクワクする見どころも多いが、もう少し色々出てきてスリリングに行くのかと期待していたがそれほどでもなかった。勿論、特撮技術は素晴らしかったが。

Mysterious Island004

巨大生物との闘い以外にも冒険~発見があり、何とイギリス貴族の夫人とその付き人が海岸に打ち寄せられたり(つまり美女が突然二人メンバーに加わり味気ない一団に潤いが生まれたり?)、先住民の住居跡を見つけそこに根城を移したり、凶悪な海賊が襲ってきたりと色々な出来事で楽しませてくれる。
特に巨大な動物を倒した後、それを料理して旨そうに食べたり、その皮で服を縫って作ったりとそれが生活を豊かにしてゆくことに繋がってゆく。だんだんこの島を出なくてもよい気にもなってくる。
勿論、脱出のための造船作業は何とか続けているが、捗々しくはない。
しかし道具がなくて困っていたり絶体絶命の危機も何とか切り抜けるが、そこに第三者の関与が漂う。

Mysterious Island006

いよいよ要所要所で見えないところから明らかに誰かが彼らの危機を救ってくれている気配が次第に濃くなってくる。
その誰かが、ノーチラス号で有名なネモ船長であった。
それまでの伏線からの登場はなかなか鮮やかである。またその前に恋仲になったハーバートとエレナが巨大ミツバチに追われて逃げこんだ先で、ノーチラス号を発見しており、その時点でこちらとしては、その誰かは登場人物たちより先に分かることになる。
彼はもう動かなくなったノーチラス号に残り、この島で世界から戦争をなくすための試みの一つとして食糧難の解決のため食材となる動物の巨大化に成功していた。

Mysterious Island007

だが事態は急を要するものであった。
島が火山活動によって海に消えてしまう時が迫っていたのだ。
海賊が乗ってきた沈没させた船を海底から浮上させそれに乗って脱出を図る終盤も二転三転する展開にハラハラさせられる。
見応えが充分であるが、最近のこの手の映画のように人が死ぬことがないところが素晴らしい。
これで最後はハッピーエンドかと思ったが、この流れを作ったネモ船長が脱出に間に合わず噴火とともにノーチラス号もろとも犠牲となる。
助かった兵士たちは、彼の理想を受け継ぐことを誓う。

Mysterious Island005

という流れでとても盛りだくさんで見所も多く、スリリングでしかも穏やかに鑑賞できる名作であった。
わたしにとって、また観てみたいという気にさせる数少ない映画である。


AmazonPrimeにて







スカイライン 略奪

Beyond Skyline001

Beyond Skyline
2018
アメリカ / イギリス / 中国 / カナダ / インドネシア / シンガポール

リアム・オドネル 監督・脚本

フランク・グリロ、、、マーク(LA市警の刑事)
ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、、、オードリー(地下鉄の運転手)
イコ・ウワイス、、、スア(反政府組織のリーダー)
カラン・マルヴェイ、、、ハーパー
ジョニー・ウェストン、、、トレント
アントニオ・ファーガス、、、サージ
ジェイコブ・バルガス、、、ガルシア
ヤヤン・ルヒアン、、、チーフ
リンゼイ・モーガン、、、ローズ(ハイブリットの娘)


映画は7年後に発表された続編であるが、時間的には重なっており、違う場所で異星人の軍に対峙した人々の死闘を描く。
ちょうど、前回ステルス型ドローンが核弾頭ミサイルを母船に放つが、全く同じ場面が見られる。
つまりそこで事態がしっかり繋がりこちらの人々の物語が進行してゆく。
3日間であえなく征服された地球であったが、地下抵抗勢力は果敢に異星人に立ち向かう。
舞台は内戦の続くラオスとなる。母船を破壊したは良いが、ラオスに墜落したのだ。

Beyond Skyline006

キャストは当然、一新されており(しかし異星人の母船で前作の主演二人にマークは出逢う。(片やロボット化された姿と片や出産を間近に控えた妊婦として)。しかしふたりは直ぐに死んでしまう。
生まれた子供は、必ず守ると約束し、前作の主人公が死の間際に爆破させた爆弾で宇宙船は破壊され、彼は地上に降り立つ。
マークの子供もロボットに脳移植されてしまった。
これ以降、彼はずっと赤ん坊を守りながら行動をともにする。ローズと名付ける。

Beyond Skyline005

この赤ん坊が、異星人と地球人とのハイブリットのようだが、成長が異常に早い分、早く燃え尽きるといわれる。
しかし、異星人の武器を腕に装着し身体に適合した主人公の血の輸血でそれは回避される。
この解決があまりに速いが気にはしないこととする。ともかく少女の命は助かったということだ。
このラオスの地下組織に凄い科学者が潜伏しているのもありとする。
確かわれわれ地球人は元々今回来襲した異星人の遺伝子をもとに創作された生命体とのことであったが、そうするとこのハイブリットはどういう位置付けとなるのか。その辺は気になる。

Beyond Skyline004

所謂、異星人は(母船に?)一体だけで、それ以外は人間からもぎ取った脳を移植したロボット兵ばかりであることがはっきりする。
ラオスでも、これがもうすでに物凄い数になっており、次々に襲ってくる。
そして核弾頭で破壊されても母船が修復してしまったほどのタフな異星人軍隊であるが、後半はほとんど反政府ゲリラたちとのカンフーアクションによる闘いとなる。空中戦からいきなりこの肉弾戦となる(敵はロボットだが)。
この映画の肝だ。
ここが、またなかなかの迫力と緊迫感があり楽しめるところ。
カンフーでかなりの敵兵を倒すのだ(カンフーアクションスターが活き活きと活躍する)。
ほんとかよとか言いながら見ていたがそのうち引き込まれる。
ジャッキー・チェン映画の好きな人なら十分楽しめるものだ。
これなら原爆いらない。

Beyond Skyline003


そして例の凄い科学者の作った洗脳を解除する装置でこちらにロボットたちが寝返る。
マークの息子も還ってくる。
ロボットを息子と認識するのが早すぎる気はするが、宇宙船内でロボットの姿のローズの父親にも出逢うがすぐさまこちら側の見方だと洞察してしまう。ちょっと超能力みたいに思えたが、これでテンポも速くなるので良しとする。
この息子はモビルスーツ戦で苦戦を強いられるが結局、最強の敵の異星人もやっつけてしまう。
(モビルスーツ?は更に異なるバージョンも加わっていた。なかなか美術が意欲的である)。
ロボットの姿のまま息子は戻ってきて感動の再会を果たす。
ほとんど違和感がないらしい。確かに黒人とも東洋人とも仲が良く打ち解けていたので異星人ロボットでもすぐ馴染むようだ。
差別意識のないことは、とても良い。

Beyond Skyline002

終り頃、例の娘ローズがもう成人?しており、異星人討伐隊のチーフとなっている。
こちらから敵に攻めてゆくらしい。
スターウォーズとなるか。
これも観ないと。
(無料になったら)。



AmazonPrimeにて













スカイライン 征服

Skyline004.jpg

Skyline
2011
アメリカ

グレッグ・ストラウス、コリン・ストラウス監督
リアム・オドネル、ジョシュア・コーデス脚本

エリック・バルフォー、、、ジャロッド
スコッティ・トンプソン、、、エレイン (ジャロッドの恋人、妊婦)
ドナルド・フェイソン、、、テリー  (ジャロッドの親友、映画スター)
ブリタニー・ダニエル、、、キャンディス (テリーの恋人)
クリスタル・リード、、、デニス (テリーの浮気相手)
ニール・ホプキンス、、、レイ (テリーの仕事仲間)
デイヴィッド・ザヤス、、、オリヴァー (テリーの高級マンション管理人)
ロビン・ガンメル、、、ウォルト (テリーのマンションの隣人)
ターニャ・ニューボウルド、、、ジェン (テリーのマンションの住人)
J・ポール・ボーマー、、、コリン (ジェンの夫)


ロスの高級マンションから噺が始まる。
まだ早いのに凄く強い光が窓に射しこんで来る、何事だと外を見て呆然とする。
とんでもなく不安になり恐怖にかられることは間違いない、、、この掴みはOK。
CGも壮観で動きに迫力があり、かなり金のかかった大掛かりな映画である。
ストーリーは今一つ。キャラの動きの必然性が疑問。
とは言え、大味だが力技でグイグイ乗せて来る。
如何にもアメリカ映画、ユニバーサル・ピクチャーズなのだ。

Skyline001.jpg

青い光で人間を引き寄せる。その先には巨大な異星人の宇宙船が浮かぶ。
そこから攻撃・捕食・捕獲のための何種類もの兵器~乗り物が次々に繰り出される。
片っ端から人間を捕食・捕獲してゆく。
(あれだけの破壊力にしては、ビルを壊して人を喰うのではなく、窓から丹念に覗いて引き寄せてゆくのが効率的にどうなのか)。
ステルス型ドローンが異星人相手に活躍する。ここもスリリングでなかなかの見応え。

どうやら彼らは、「人間狩り」に来たらしい。
種を蒔いた畑の収穫に来たようだ。
そうしたら収穫物が生意気に反抗して来るではないか。
創造主としては頭にくる。
そういう流れみたいだ。

この「スカイライン」は現在3部ありこの「征服」(2011)に次いで「奪還」(2018)そして「逆襲」(2020)と展開する。
7年後に発表された「奪還」までは観た。これも力作で、しっかり本作のその後を違う角度からダイナミックに描いていた。
「逆襲」で完結のようなのだが、AmazonPrimeが無料になったら観るつもり(笑。
それほど急いで観たい訳でもない。
惹き付ける要素は充分あるので、愉しみにはしているが。

Skyline002.jpg

まず本編だが、ほとんど高級マンションの部屋に籠る形で心理的緊張感を高めて展開する全体の流れは成功している。
そして、続編は異なる場所からの交差と世代交代も加わり、全く異なるキャストに入れ替わって行くところなど大河ドラマ的な重厚さをちょっと感じてしまう醍醐味がある。長編?シリーズならではというところか。
全編を通し、戦闘場面やアクションでワクワクさせられる映画であるが、幾つか違和感を覚える部分はある。

本編において、主人公がやたらと考えなしの無謀で衝動的な動きをするところは、かなりイラつく。
これだけバッチリ監視されているところを外に飛び出て生き長らえる訳ないはずで、しかも車で海に行けば何とかなるなどと全く根拠のない馬鹿なことを言って駄々をこねる。これでは恋人も付き合いきれまい。管理人が一番冷静であったが、結局彼らに巻き込まれたところは大きい。
それからエイリアンのロボットが、捕らえた人間から脳をもぎとり植え付けることで作動し始める形であったが、意味が分からない。
このオートメーションの大雑把さ~ナンセンス加減が笑えると謂えばそれまでだが(なんせ脳を取って植えるのだ)。
ロボットなんだからわざわざ人の脳を植え付けてどうするのか。洗脳して植え付ける手間が明らかに余計でリスキーではないか。
結局、科学者に洗脳を解く方法が発明され、ロボットの姿のまま人間側に寝返ってしまったではないか。
これも荒唐無稽な部分だが(脳とは一体何なのか)。
(これは、「奪還」での噺だが)。
エイリアンの宇宙船もセンスが感じられない(笑。不気味感は充分だが、ただグチャグチャしているだけ。
モビルスーツみたいな乗り物はまずまずであった。

Skyline003.jpg

あちこちに、何でだというところが見つかってしまう映画だが、勢いで押すパワーは流石だ。
エンターテイメントの価値は充分ある。
観終わった後、面白い、次が観たいとしっかり思わせるものがある。
アメリカ映画の醍醐味を味わう。



AmazonPrimeにて













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カインの末裔

CAINS DESCENDANT001

CAIN'S DESCENDANT
2006

奥秀太郎 監督

渡辺一志、、、棟方
田口トモロヲ、、、松村(新新興宗教団体の教祖)
古田新太、、、毛(棟方の先輩店員~工員か)
内田春菊、、、田村の妻・和江
楊サチエ、、、ゆかり(松村の娘)
小松和重、、、ナオジ
岸建太朗、、、田村(取引先の店の主人)
飯田孝男、、、大森


旧約聖書の人類の起源と人間の罪深さを諭すテーマに関わるところでもあるが、有島武郎の「カインの末裔」は大変印象に残っている。
わたしはこの作家の堅牢な文体が好きで、ファンでもある。

CAINS DESCENDANT002

この映画は、確かに末裔という感じの罪深い人ばかりが出ては来るが、「カインの末裔」なんて仰々しく言わなくても川崎の町工場くらいではダメなのか(川崎の町工場がすべてこんな風でないのは前提として)。
妬みや憎悪など世の中、何処にも渦巻いている(わたしの知ったことではないが)。
しかし知らない人がこれ見て川崎は怖い所だとか(外国人など特に)思わないだろうか、、、。

CAINS DESCENDANT005

主人公が雇われた川崎の電子部品を組み立てる小さな工場~店が舞台。
そこの取引先、密着している新新興宗教の教団(教祖)、周辺の街の光景みな同じ色調。
内面などないかのような人々。
その殺伐とした暗さと救いの無さ。
不自然で妙なわざとらしさ。全ての如何わしさを隠蔽しようとするかのような。ゆかりという少女が象徴的。
街全体が生気のない箱庭のようなデストピア。
人々は呆気なく死ぬ。

CAINS DESCENDANT003

何故ここから出て行かないのか、と思うが一度入ってしまうとその波長に呑まれ同調してしまうのか。
主人公も何教だか分らぬ教祖から銃を仕込んだTVリモコンを組み立てる下請けを引き受ける。
黙々と店の電話番の空き時間に、はんだ付けをして仕上げてゆく。
教祖に収めると彼は試し撃ちをしてみせる。
主人公はそれを見て、何でリモコンじゃないといけないのか、などと教祖に尋ねる。
わたしも何でリモコンなのかと疑問をもつ。
妙に不自然ではないか。
リモコンを向けられたら(誰だって変に思う)。
税関も通るとか教祖が言っていたが、やはりリモコンだけ鞄に入れているのも変。

CAINS DESCENDANT006

変な人、ちょっと調子の狂った人、かなりズレた人ばかりが出て来る。
母を殺して医療少年院に10年いて、出て来たばかりの主人公が一番まともな人に見える。
実際そうであろう。
主人公もかなり面食らっていた。
もう遺伝子の擦り切れた人々しか見えない。
この世界も早晩、滅ぶだろう。

CAINS DESCENDANT004

乗り換えないと。さっさとね。





AmazonPrimeにて










すべてを括弧に入れて待つ

StrawberryMoon001.jpg

これまでに掘り出し(引き出し)分析・評価した汚物はすべて括弧に入れた。
ニュートラルな主体が宙吊り状態。
後は、ワクワクに乗るだけ。
なのだが、不安はないが高揚も微塵もない。

兆に耳を澄ます。
部屋から部屋を行ったり来たりしているが、落ち着こう。
眠りたいので眠ろう。
それが、唯一のメッセージか。


おやすみ。



定義が変わった

blue sky

確かに色々と不条理なことがあった。
理不尽も山のようにあった。
それは事実だが、その事実はもはやわたしには必要ない。
わたしを構成する要素ではなくなった。
同調する感覚が消えた。問題ではなくなった。
とりあえず括弧に入れてはおくが。
細胞がみな変わってしまったのだ。

括弧に入れたものは、、、
完全に不要のものとなった。
全て手放した。
(わたしの)現実ではない。
(わたしには)関係ない。


今宵、新しい夢に入る。

チャンネルが変わった。







シドニアの騎士 あいつむぐほし

Knights of Sidonia001

Knights of Sidonia
2021

吉平tady直弘 監督
弐瓶勉 原作
CAPSULE 主題歌/挿入歌

谷風 長道
白羽衣 つむぎ



久々のSFアニメであり、これまた稠密な映画であった。3DCGの進化を感じる作品でもあり唸る(笑。
その辺は、見事であり見応え充分であるのだが、、、。登場人物の人間ドラマもかなり深く描き込まれていた。

Knights of Sidonia004

生命~肉体はその目的により、かなりの長寿1000歳とかは可能になるとは謂われている。
それは分かるが、異星人(知的生命体)との戦争の可能性は少ないとも謂われている。
何故か。
戦争になるのは、大方エネルギー.・資源問題からであろうが、それはフリーエネルギーの獲得と共に、問題から外れるとも謂われている。知的生命体がどれ程のレベルに進んでいるかによるだろうが、互いに星間を自由に飛び回るくらいの存在である。
半端な文明ではなかろうに。
敢えて戦争などという極めてリスキーであり労力と犠牲を払う意味のないことをする必然性はないはず。

そもそもこの物語のガウナという異星人~知的生命体は何故、地球を破壊し、逃げ延びた人類の巨大宇宙船「シドニア」も破壊しようとするのか、この映画だけ観たところからは分からなかった。

Knights of Sidonia003

やはり原作コミックとかTV版から入らないと駄目なのか?
しかし、前提やこれまでの流れ~物語固有の前情報が無くても、とてもこの映画だけで面白く鑑賞できた。
何と言っても圧巻は戦闘シーンである。
こんな宇宙戦争でありながら、一次大戦の時みたいなパイロットのスキルと経験と運動神経でケリがつくところが凄い。
だがその迫力とテンションにグイグイ惹きこまれるのだ。
敵のエイリアン感も徹底して不気味でよい。
落合というマッド・サイエンティストがこれまた大暴れするところが、それまでの経緯を知らない為、突飛な感はあったが、主人公との激戦はこれまた迫力十分。
まあこれなら、チョイと怖いが思いっきり叩いてやろうという気持ちには充分なるな。

Knights of Sidonia005

戦争はスリリングでないといけないのだ。
それを愉しむ面は大きいものであるから。
文明は発達しても、趣味~レクとしての戦争は残るか?どうだろう。
ロジェ・カイヨワの分析を引くまでもなく、本質的な衝動であっても贅沢な遊びでもある。
ジョルジュ・バタイユの説く蕩尽も分かる。が、やはり誰でも個として途中で死ぬのも勿体ない。


この映画でもヒロインが自己犠牲の精神で死んでしまったかと思いきや、付着していた細胞からちゃんと科学の力で蘇っていた。
ハッピーエンドはやはり気持ち良いとは謂えるが、余りにあっさりしていたので、ちょっと面食らう。
しかも普通の人間カップルとして家庭も築き、お転婆な女の子も生まれている。
それまでは、身長差15mのカップルであったのだ。つむぎは人工的に作られた融合個体で長道の方は天才戦闘機パイロットのクローンである。この凸凹コンビのママの方が良かった気もするが、、、。

Knights of Sidonia002

物語の世界観を支えるネーミングがまた独特である。
地球人の乗る巨大宇宙線を「播種船」とか、モビルスーツみたいなヒト型兵器を「衛人」と呼び、主人公の乗るそれが「継衛」という名である。凄いのはその不気味な敵の巨大船が「大衆合船」と謂う。「重質量砲」というのも渋い。
「カビ」と「重力子放射線射出装置」が敵に対し有効な武器であると。
それから地球人は「光合成」も可能となっているようだ。食料問題クリアのためか。
計器やインターフェイスにも漢字が使われていて面白いものだった。

ちょっと興味を持ったところであったが、、、
この物語は、これで完結みたいだ。
わたしは長い物語の完結編だけ観たわけか。
それでも楽しめたからよしとする(笑。
特にこれまでのTVとか観ようとは思わない。



AmazonPrimeにて






村人とミッドサマーを観た

moonbow002.jpg

「村人」バーバラ・エーダー監督(2015)、「ミッドサマー」アリ・アスター監督(2020)
片や薄暗くどんよりして片や妙な明るさ(白夜)が印象的であったが、、、

どちらもグロテスクであり、人間の実相を映しているところは確か。
内在化したシステムを守るために個を捨てる。
個より共同体を取る。
それによって生きながらえる。
(または死んで再生を図る)。
観ている分には、大変気色悪い居心地悪さしか感じないが。

実際、そういうものだ。そういう輩をうんざりするほど見てきている。
何かの詰まらぬ思い込みに染まり依存しきっていて、そのこと自体には気づかない。
正義の為だとか(あからさまに大袈裟に主張しないまでも)勘違い~確信している狂態は不気味でしかない。
こうした映画としてグロテスクな物語が切り取られてみても、それで現実がどう変わるわけでもない。
これを観たとしても、この残酷さや滑稽さに自分の姿を重ねることはまずないからだ。

自分たちを対象化してみようなどという気持ちや視点が全くなく、単に現状を維持しそのために排除する対象~スケープゴートを探す~でっち上げることに専念する。
特に「村」でなくとも「カルト教団」でなくとも、多かれ少なかれ共同体~暗黙の共通感覚の虜になって、違う者~他者(余所者)を排斥する構図は普遍的である。
スケープゴートによって更に共同体員の結束が強まって行く。


ここでは特にスケープゴートとその儀式の秘密の共有により共同体の維持・結束を図る基本的な構図が描かれていた。
しかし今更、こういったものを見て特に何を感じると言うことも無い。
ある意味判り切った光景でもあり、、、
すでに充分に外界はグロテスクである。

おっと、そこに波長を合わせるつもりは微塵もない。
映画を観たので、たまたま書いたが、こんなレベルにフォーカスする気など全くない。

これも分かったうえで、超越的で総合的な場所に展出しなければ。
方法論が肝心になる。


moonbow003.jpg



映画は二本ともAmazonPrimeにて。







外に部屋を借りる

moon.jpg


家から離れ、独りだけでゆっくりしたり、集中したい。
娘たちの横暴な我儘にもストレスが溜まるばかり。
書庫がとりあえず離れではあるが、そこに籠もるには長時間は無理であり、、、
所謂、家の機能が全て揃っていないと籠もりきれない。
度々(トイレ、コーヒー、軽い食事等)、母屋に行かなければならない。
誰とも顔を合わせたくない。ということで、、、
生活が出来る、独りで過ごせる快適な部屋が欲しい。となると外に借りることとなる。
(自分の所有するマンションはここから電車で2時間もあるからそこは無理)。

誰にも煩わされず、静かに創作できること。
(出来る限りリアルタイムの日常的な関係を断ち切ること。メールのみにする)。
生活に必須な電化製品とかはすでに揃っていて、必要最低限の小物だけ運び入れれば良いこと。
ネット環境などどうでも良い。デザリングで十分足りる。
でもオシャレな空間でもあること。
中二階ロフトとか、天井がうんと高いとか(そこに凝った照明器具をくっつけたいのだ)。何と呼ぶ物か折りたたみ式の室内干しのバー?なども結構便利だから付いている方が良い、、、。
必要とあらば、ものなど取りに戻って来れるくらいの距離であること。
(急に書庫で本を読みたくなる場合は十分ある)。
場合によっては(もうやらないとは断ってはあるが)娘たちの塾の送り迎えを車ですることになるかも知れない。
(わざわざ運転手するために戻ってくるなんてゴメンだが)。

それらを満たす物件を探していたが手頃なものが見つかったため、近々そちらでじっくりものづくりに勤しむこととする。
わたしにとっての「アトリエ」である。
ここのところ疲れも蓄積しており、ともかくまずは寝たい。
三年寝太郎になっても構わない。
ゆっくり寝てから、ムクッと起き上がり、只管ものづくりをする。
頼まれているものから仕上げてゆきたい(これは3年寝る前にやっておかないと)。

ブログは、極力5分で書ける範囲のものにし、場合によってはお休みしたい。
カップ焼きそばを作る(湯切りを待つ)時間で、書ければよい(笑。
お休みした日はカップ焼きそばを食べなかった日となる(嘘。


というところで今日はお休みなさい、、、



書庫にて





続きを読む

近さのうちへ

sun005.jpg

坊主でもないので、まだ放下できる体勢にはない。
だが、色々と捨ててゆき、身軽になって整理はしたいものだ。
そろそろその時期かも。

整理は、勿論精神の問題。
物ではない。
物もついでに捨てるつもりだが、、、特に対応関係にあるモノなどは。

自分自身にフォーカスしてみたい。
全てのこれまでの歴史や柵や外傷経験を括弧に入れて。
それらを外して残る本当の欲望に繋がりたい。



書庫にて



何もしない日

StrawberryMoon002.jpg


素晴らしい映画を観てしまった後で、そのレベルの映画を他に探すのもちょっと難しい。
いまひとつの映画を敢えて観る気も起こらない。

今日はあちこち観散らかしたが、どれも最初の10分程度でリタイヤ。
別に無理に観ることなどないのだし、この習慣もそろそろ止めようかと思っている今日このごろ。

自分が本当にやらねばならない仕事がまだ見えてこない。
別に金になる仕事という意味ではなくて。

課題は山積しているが、それらは全て関連があり、ひとつキーさえ見い出せば一気に解消することは、すでに気づいてはいる(笑。

後、もう一歩なのだ。
とても近くまで来ていることは解る。

ソナー、いやゾンデの触れる先、、、。
それは、少しでもワクワクする場所。
ワクワクそのものへと展出することだ。


近さのうちに沈み込む。



書庫にて





The Frame

The Frame001

The Frame
2014年
アメリカ


ジャマン・ウィナンス 監督・脚本

クリストファー・ソレン・ケリー
カル・バートレット
ティファニー・ムアレム
マーティ・リンジー
デイビット・カランツァ
ミーガン・ヘファーマン

この監督、素晴らしい。
第一級のSF映画である。
惹きこまれる。
久々に観た出来の良いSF映画。
このレヴェルが作れる人は、他にはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督くらいでは、、、。


今や(宇宙)物理では定説である平行宇宙(多元宇宙)に関してこれだけ魅惑的に表現できる人は彼だけだと思う。
新鮮で独創性ある作品に見事に仕上がっている。
なんせお互いの日常がTVドラマ番組として普通に観られるようになっていたというのが奇想天外。
更にTVモニタを通して不意に対面してしまう。それは双方向性メディアパネルとなっていた。
勿論、当初は2人ともお互いに巧妙な盗撮を疑う。アレックスなどTVを叩き壊し、別の物を買い入れる。彼の場合稼業が稼業だけに猶更だ。
だが、結果は同じ。どうやら何らかの事情~システムで繋がってしまうらしい。
お互いにどうなってるんだ、ということになり手っ取り早く、逢うことにする。

しかし、その待ち合わせの場所にちゃんと行っても逢えない。
お互いに正確にその時間、その場所に行っても逢えないのだ。同じ場所でも違う場所。まさに。
普通では全く出逢えない(相互干渉、観測不能な)場所に彼等は重なって存在しているのだ。
(TVモニタでのみ突然繋がってしまったところが悩ましい)。
これはしかし似たような原体験がわたしにもあったような気がして胸が騒ぐ。
そう、郷愁さえ覚えてしまう、これは何なんだ。

そしてTVドラマは実際より少し早く進展して行く。つまり相手の実生活の予言となるのだ。
相手にTVを通し先を伝えられる。
サマンサは過去の出来事に悩まされ抗うつ剤を飲んでおり、アレックスはギャング組織から逃れられない。
幼少期のトラウマと片やギャングに拾われ育てられた、過酷な過去に双方とも囚われ苦しんでいる。
そのTVドラマ~相手の生の姿をお互いに具に見てしまっているのだ。


タイプライターなど演出の小物から電灯などのオブジェ?の趣味が良い。
結束点の演出も何ともあっけらかんとしてそれらしい雰囲気が漂う。
(惚けたロボットみたいな受付の老婆など)。

彼等のそれぞれの時間系の乗り換えのタイミングは何であるか。
物語はそこに向けてスリリングに加速する。
フレームに贖う終盤のアクション。暗転の演出に何ら不自然さも無い。
キーはまさに彼に残されたバイオリンであった。
バイオリンの奏でる音色、と謂うより波長が同調した瞬間、二つの系が繋がる。
やはり音なのだ。いや波長なのだ。

「過去に受けた仕打ちや酷い境遇に対して怒りを抑えられないのも分かっている。恐怖を抱くことも。人間は神の目を通して見る。神が自分たちに何を求めているかを知ることだ。」
これが二回語られる(二度目は回想だが)。
二人は完全に神の目を通して相手の世界を見ていた。
そして自動シナリオライターの書き上げるラストを書き換える。
更に存在そのもの~自分自身の系も乗り換えてしまう。

タイプライターで書かれたシナリオの世界が消滅する様はとても象徴的。
まさに世界はことばで作られている(ノヴァーリスの謂う通り)。
その裂け目が、それまでにもコールタールの滴りで示されていた(伏線も効いている)。
われわれの世界にもそんなディテールはなかったか、、、。
きっと極近傍に(若しくは夢の中に)それは見出されるのだ。

そして彼の歳老いた恩人は呼びかける。
「自由に生きよ。闇から解き放たれるのだ。」
自分の運命と同時に自らの属している系~パラダイムからの解放を彼らは遂げる。
劇的にそしてとても静かに彼らアレックスとサマンサは出逢う。


これ程の運命の出逢いってあるだろうか(笑。
ジャマン・ウィナンス、凄い監督が出てきたもんだ。




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ザ・ハント

The Hunt001

The Hunt
2020
アメリカ

クレイグ・ゾベル 監督
ニック・キューズ、デイモン・リンデロフ 脚本

ベティ・ギルピン、、、クリスタル・クリーシー
ヒラリー・スワンク、、、アシーナ・ストーン
アイク・バリンホルツ、、、スタテン・アイランド
ウェイン・デュヴァル、、、ドン
イーサン・サプリー、、、ゲイリー
エマ・ロバーツ、、、ヨガ・パンツ:
クリス・ベリー、、、ターゲット
スタージル・シンプソン、、、ヴァニラ・ナイス
ケイト・ノウリン、、、ビッグ・レッド
エイミー・マディガン、、、マー
リード・バーニー、、、ポップ


“マナーゲート”というらしいが、セレブが娯楽目的で一般の庶民を”領地”に放って狩るゲームなのだと。
今回は初回なので、12人に絞り、中に一人黒人を入れるというルールなのだそうだ。
日本の人狼ゲームはお互いに殺し合いをさせそれを密かに鑑賞するものであったが、こちらはセレブ自らも参戦する(勿論優位な立場から)。
どんどん撃って来る。銃だけでなく、矢であったり、毒や地雷や槍の刺さる落とし穴まであり、一般人に敢えて接し騙して狩るというリスキーなことまでして愉しむ。アメリカ大使館員に化けてカモを救出する振りをして逆にやられたところなど笑えた。ヒロインが鋭く見破ったことで笑えるのだが。

The Hunt005

余程、暇で刺激に飢えているのだ。何やら政治的な経緯も仄めかしていたがどうでもよいレベル。
ただ、ネット上で先に“マナーゲート”が行われているという変な噂を流された為に、噂を流した奴を攫ってきてホントにやるっというのも、何と言うことか、、、。
(しかもヒロインのクリスタルは人違いのとばっちりだったらしい)。

ともかく一種のレクレーションのノリである。
短絡的というか他に面白いことが浮かばないというのも病気である。
ともかく殺戮を愉しもうというモノ。
結構、派手に頭が吹き飛び、体が粉微塵になり、、、実際ならなかなか思い切った発散法であるが、飽くまでこちらは映画観賞である。
最近ではもう珍しいものではない。

The Hunt002

トランプ大統領が自分の政権批判だとし、公開延期させたというから、それ相応のインパクトがあったのか。
どういう見方でそうなったのかは、よく知らないが(知る気もないが)、政治的な解釈をしようとすれば、何にでもつくとは思われる。
また娯楽作品について、自分を批判してるかどうかで公開に対し圧力を掛けてくると言うのもお門違いだ。

また、観て言えることは、これは痛快娯楽作品で、ランボーとか好きな人が愉しめる作品であろう。
特に導入部の誰が誰だか分らぬうちに皆、様々な武器で惨殺されてゆくところ「掴みはOK」である(笑。
途中まで、メインキャストを出さないところもオシャレで、漸くこの人かと思うとそれがとてもクールで個性的なこれまでにいないタイプの斜に構えたヒロインである。演出も決まっている。

The Hunt006

実際このヒロインのお陰でとてもスリリングな流れで痛快に愉しめた。
闘いを見てゆくうちにこのヒロインの魅力に惹きこまれてゆく。
(ホントに初めて見るタイプのヒロインだ)。

現れる相手が味方か敵かが分からない。
紛れ込んで来た残忍なセレブかハントされた自分の仲間か、その疑心暗鬼の心理も良く伝わって来る。
その騙し討ちやそれを逆手に取った騙しもあり、その辺もなかなかハラハラさせるところ。

The Hunt003

とは言え(わたしは、これが多い)クリスタルとアシーナの闘いは壮絶というより痛々しすぎる。
実力拮抗しているからと言って、ちょっと観ているのが辛いところであった。
特にガスバナーによる傷の手当は見ていられない。
全体に、こちらも痛い感じの残虐な殺しシーンがあるが、それも含め見応えは充分であった。
豚が出て来たのだが、何の意味があるのか分からなかった、、、気にもならなかったが(笑。
(ボスのアシーナ・ストーンがクリスタルに付けた綽名がスノーボールだったからか)。

結局、セレブたちの乗って帰る専用機に、一人生き残ったクリスタルが超高級シャンペン(ワインだっけ)を持って乗り込み、「気分は最高よ」で終わる。タフだね~。羨ましい(爆。

The Hunt004

体調の優れぬ時に観ると、元気が出るかも。




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魔の谷

BEAST FROM HAUNTED CAVE001

BEAST FROM HAUNTED CAVE
1959
アメリカ


モンテ・ヘルマン監督・製作
H・G・ウェルズ 『蜘蛛の谷』原作
チャールズ・B・グリフィス 脚本

マイケル・フォレスト、、、ギル(スキーガイド)
シェイラ・ヌーナン、、、ジプシー(アレックスの情婦)
フランク・ウォルフ、、、アレックス(ギャングのボス)
リチャード・シナトラ、、、マーティ(アレックスの手下)
ウォーリー・カンポー、、、バイロン・スミス(アレックスの手下)
リンネ・アルストランド、、、ナタリー(カフェのウェイトレス)
クリス・ロビンソン、、、怪物


カルト映画としてちょっと注目されたものらしい、、、

これがH・G・ウェルズ原作とは、、、ウェルズが化けて出てこなかったのか。
所謂AIP映画。
と謂うより、余りにお粗末。
何なんだこれ感が充満。よく分からないところが多く、、、
後で、あそこもラブシーンだったのかい、と笑ってしまうところとか。
なかなかのコミカルコメディであった。
それにしても、、、モンテ・ヘルマン監督処女作。

BEAST FROM HAUNTED CAVE002

ジャケットを観た時、邦画だと思ったのだが、そうではないことに気づく。
丁度絵が怪奇大作戦風のものであった(その1時間半くらいの拡張版みたいに窺える)が、よく見ると人物が外人なのだ。
内容的には、クリーチャーに関しては日本の方がこの時期でも出来はずっと上であり、ストーリーはだらだらしている。

何にせよメイン?の怪物ときたら、、、H・G・ウェルズに申し訳ないとは思わなかったか。
あの怪物であれば、ジャイアント馬場の「脳天唐竹割り」を一発喰らったら粉微塵になること間違いない。
(例えがかなり古いか)。
それ以前にクリーチャーの全体像が全く把握できない(そもそも全体など作っていないはず。部分が繋がるような代物ではない)。
妙なタコの足みたいなのと、絡まった蜘蛛の糸みたいなところと、顔~上半身?は何とも言えないが強そうな感じはしない変なモノであった。めんどくさいからこれで行こうというところで、部分だけクローズアップしたりで見せてるのだが、迫力も何もない。
役者が一生懸命悲鳴を上げ怖がっている分、引いた。

BEAST FROM HAUNTED CAVE004

スキーリゾート地(サウスダコダ州)で始まる噺だが、、、。
ストーリー~脚本もキャストもイマイチ。
キャラクター全員がゴロツキ。
緊張感がほぼ無い。
大味でガサツな挙動や感情表現が目立つ。

金塊強奪犯が廃坑を爆破してその騒ぎに乗じスキーガイドを利用し逃亡しようとするが、怪物のいる場所にわざわざ出向き襲われやられてしまうという何とも残念な噺。
(恋仲となっていたガイドと悪者のボスの情婦は助かる。これまた定石)。
このガイドにしても、お化け洞窟があるけど行ってみるか、などとさも知ったように誘ってみるが、そこに出て来た怪物と血相変えて死闘となる。
先程の余裕は何だったのか?
怪物はいくら銃を撃たれても全く影響なし。弾を跳ね返している様子もなく、素通りしている感じである。
そして後を追って来たギャングたちは、怪物に捕らえられたところで炎に呑み込まれもろともやられてしまう。
結局、弾は効かないが火に弱かったのね。

何かこの辺の攻防?も、ほぼ何やってるのか定かでない状況であった。
おそらく原作はこんなものではないはずで、さぞいい加減な脚色で作ってしまったものだろう。

BEAST FROM HAUNTED CAVE003

監督の「断絶」という映画が、大変高い評価を得て有名であるため、そのうち見てみたい。
この映画の口直しに。
監督を見直す機会にもなるはず(笑。
いえ、ホントに。






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ブラック・ボックス

Black Box004

Black Box
2020年
アメリカ


エマニュエル・オセイ=クフォー 監督・脚本
ブランドン・ロバーツ 音楽

マムドゥ・アチー、、、ノーラン(記憶喪失の写真家)
フィリシア・ラシャド、、、リリアン(脳神経外科医)
アマンダ・クリスティーン、、、エヴァ(ノーランの娘)
トーシン・モロハンフォーラ、、、ゲイリー(医者、ノーランの親友)
トロイ・ジェームズ、、、バックワーズ・マン(脳内に再現される人の前イメージ)
シャーメイン・ビングワ、、、ミランダ(トーマスの妻)
ドナルド・ワトキンス、、、トーマス(リリアンの亡き息子)


Black Box002

ノーランは自動車事故で妻を亡くし自身も脳に酷いダメージを受け記憶喪失に悩んでいる。
写真家としての仕事も失い、幼い娘に家と自分の身の回りの世話を焼いてもらっている状況にあった。
最後の頼みの綱としてリスキーな心配は拭えないが、最先端の脳神経外科の仕事をしているリリアンに親友のゲイリーが頼み、診てもらうことになる。
「ブラック・ボックス」というVR装置を使い、自分の識閾下に沈潜している(断片)記憶〜イメージを蘇らせようとするのだが、その記憶が何と脳死状態で運び込まれた際に、植え付けられた他人の記憶だった、という奇想天外SF映画なのである(脳死かと思われ半ば見放されそうになったときにリリアン教授のところに連れて行かれ、帰ってきたらしっかり脳が生きていたということだ)。
この後半に明かされる件で意外な面白さを味わうことに。

Black Box001

確かに伏線として、とても温厚であったという性格のノーランが、事故に遭って脳を損傷したからといえ、暴力を振るったりタバコを吸い出したりと、違和感が生じていた。
彼は単に自分の記憶を欠損したというだけでなく、他人の記憶に侵害されていたのだ。
それによりアイデンティティの混乱は増し、自分がより信用できなくなってゆく。
おれは、こんなに飛んでもない奴だったのか、、、とか。

その外部からの記憶データというのが、リリアン博士の亡くなった息子トーマスのものであったのだ。
それも単なる記憶というより性向、性格という身体性にも関わるレベルの記憶まで入ってくる。
これは、アイデンティティ〜身体性からするととても違和の大きい気持ち悪いものだろう。
すんなり同調出来るものではない。
特に対人的に、僕は実はトーマスなんだ、とか言われて受け容れられる人がいるだろうか。
かつての身内とか、、、ゾッとするはず。まさにゾンビホラーだ(笑。
死んだ人間はしっかり死ななければならない。

Black Box005

しかし母リリアンは他者の身体を介しても息子を蘇らせたかったのだ。
しっかり息子の脳データを吸い上げて保存していた。だがどのレベルまでの記憶か。記憶は脳にだけ蓄積されているものではない。息子を全人的に保存するというのなら尚更である。
「他者」の身体に「それ」を移植して発動させる。だがそれが息子と言えるのか。
つまり愛着が湧くのか?これが疑問である。この初期性こそが親子関係を保証する次元であり、うちのようにここが壊滅〜空白であると親子関係といえど単なる支配(搾取)〜隷属(被搾取)の暴力的関係にしかならない。
この息子トーマスが粗暴で直ぐにキレる性格であるところから見ると、この親にしてこの子ありというところか。

最後に脳内において、ノーランの娘の叫びを聴いたトーマスがノーランを滅却出来なかったところで、ノーランが蘇ることに。ここでは献身的な親友ゲイリーの働きは大きい(リリアンを紹介したのも彼だが、それも結局は結果オーライであったし)。持つべきものは親友と出来の良い娘である(羨ましい娘だ)。
それ以前に、ノーラン自体、大変な違和を感じ混乱し苦悩していたのだから、逆に言えば彼自身がしっかりと残存していた証左であろう。ここが何よりラッキーであった。つまり脳死ではなかったといえる。
(つまり記憶の混濁というより二重人格的に存在していたということか)。
結局、ノーラン親子は助かったということでハッピーエンドと言えるか。
まだ、どこかでトーマスが復活してこないか、不安は残るのだが。
母が研究室で、息子のデータをまたアップしモニタから眺めてニヤニヤしていたが、彼女はほぼマッドサイエンティスト(であると同時にヘビー級毒親)の領域に達していると言えよう。

Black Box003


それにしても、、、
トロイ・ジェームズの芸は凄まじかった。
脳内幻想で怪しい影法師みたいなモノが奇妙にぎこちなく人間身体へと次第に収斂されてゆく過程の不気味な様相である。
生の動き〜体術のみで、貞子を上回る恐怖の関節芸を見せつけられた。
これだけでも見る価値はあろうというもの。
世の中には色々なスペシャリストがいるものだと唸った(爆。

Black Box006



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Ink

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Ink
2009
アメリカ

ジャマン・ウィナンス 監督・脚本
マーク・アドラー 音楽

クリストファー・ソレン・ケリー、、、ジョン・サリバン(父)
クイン・ハンチャー、、、エマ(娘)
ジェシカ・ダフィー、、、リーブ(ストーリーテラー~戦士)
ジェニファー・バター、、、アリエール(ストーリーテラー~戦士)
ジェレミー・メイク、、、ジェイコブ(パスファインダー~案内人)
エミ・イクワーカー、、、ケイブ(ストーリーテラー~戦士)
シェルビー・マローン、、、サラ(ストーリーテラー~戦士)


われわれの存在形式が世界を決めている為、(この)時間~空間から自由になれない。
ここが一番のネックである。
もどかしいことに、われわれの思考形式~言語制度により線状的時間しか認識しえない。

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パラレルワールドを前提としている作品。
これだけ行ったり来たり出来れば、楽しいものだ。
彼等がどういった存在なのか説明はないが、死後もこのような場を経験することが出来るのか。
ここに出て来る戦士とやらは、傷を負ったり血を流したりもするので、死んだ存在ではなさそう。
肉弾戦バトルが生々しいが、パラレルワールドを行き来できる存在が、この非効率的な交渉というのもどうしたものか。
それ以外に気になる部分はなかったが、これはとてもこの世界観にはそぐわない。
(こうしたバトルでは無い形がよかった)。

触れることで、夢だか平行世界が確認できる(入って行ける)ようだ。
この世界~時空に内在するわれわれには、彼らストーリーテラーもインキュバス(悪魔か?)もドリフター(彷徨い続ける存在)も知覚出来ない。つまり認識不可能。
われわれの系に接続しても、それに対して超越的な位置にいる彼ら戦士たちにしか両者を確認出来ないようだ。
ちなみに、inkはドリフターである。エマをさらってインキュバスの仲間に入れてもらおうとしていた。
何故悪魔にならんとしていたかは、自責の念からだとリーブが彼の内面を代弁している。
自分のせいで妻と娘を失ってしまい銃で自殺してしまったのだ~ひとつの生において。

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この超越的な存在からすると、我々の世界の偶然に見える出来事も彼らの采配によって起きている場合もあるらしい。
もう一つの系に乗り換えることが出来るのだ。
親権を取り上げられていたジョンが意識不明の娘エマの入院する病院に交通事故で担ぎ込まれるように。
(結構痛い目には遭わされるが)。
こちらのアンテナが立っていれば、完璧なタイミングでフォローされるものか。
ここでは、受ける側は完全に無意識であり、それを支える戦士たちが悪魔から必死に守るドタバタ劇が影の次元で起きていたのだが。
このパラレルの進行~そのシンクロニシティが上手く描けていた。

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こういった自主制作的な映画は面白い。
大金使ってCGだけで誤魔化している映画など、こういった作品の前では霞んでしまう。
キャラクタが面白かった。

信じ込んでしまっている地平からどれだけ自由になれるか。
今の自分を選ばなくて良いことに気づけるか。

違う自分~在り方を。

そして思い出せるか。
(inkは、ジョン・サリバンであったことをリーブの献身的な支援で思い出す~再生する)。

全ては同時に起こってしまった。
乗り換えの問題である。

そして、、、何であっても娘の為なら、父は闘うものだ。
(これはどのワールドに在り、どのような関係にあろうとも)。





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少女は悪魔を待ちわびて

MISSING YOU001

널 기다리며   MISSING YOU
2016年
韓国

モ・ホンジン 監督・脚本

シム・ウンギョン、、、ナム・ヒジュ
ユン・ジェムン、、、チョ・デヨン班長
キム・ソンオ、、、キム・ギボム(殺人鬼)
オ・テギョン、、、チョン・ミンス
チョン・ヘギュン、、、ユ刑事 
アン・ジェホン、、、チャ・デソプ刑事 
キム・ウォネ、、、パン課長 
チョン・チャヌン、、、ナム・イルヒ班長(亡きヒジュの父)
ハン・ソジン、、、幼少期のヒジュ
イ・ガプソン、、、イ刑事


韓国だけでなく日本でも活躍する(日本アカデミー主演女優賞まで取っている)ナム・ヒジュの主演作。
「新聞記者」では、大人の雰囲気の帰国子女のバリバリの記者を演じていたが、こちらでは少女っぽさの残る警察でバイトする若い女性である。しかし深い闇を抱えた二面性を巧みに演じている(こちらの方が魅力的)。

MISSING YOU002

シリアルキラーのキム・ギボムが異彩を放っていた。
自分独自のロジックで人を殺してゆくため、捜査も難航する。
コモンセンスは通じない。そもそもコモンセンスがない。
その不気味さをよく演じていた。
やはりストイックな肉体管理がその気質を説得力を持って表している。

但し、最後のヒジュとの対決では、ちょっと脆さが窺えた。
それまでのシャープな戦闘力が今一つ。
更に刺されているのに爆走は不自然。頭もあれだけ石のつぶてを喰らって脳震盪などないのか、、、。
その辺で集中が削がれる部分在り。

MISSING YOU004

チョ・デヨン班長は、古い世代の精神を継いだ感じのベテランである。
刑事ものには、このタイプの人はひとり欠かせない。
喧嘩が強く頼りにはなるが、大概部下のうっかりや手抜きで酷い目に遭う。
ここでも何度も肝心なところでギボムを取り逃がす。
班長も結構やられっぱなしであった(笑。
しかし、証拠がどうであれギボムに終始食らいついていたことは、勘はしっかりしている。
ただ組織としては弱かった。

MISSING YOU006

ヒジュの深い喪失感、トラウマは相当なものであったことは想像できる。
父の誕生日に自分が眠っていたすぐ傍で彼が血を流して息絶えていたのだ。
母はその時はすでに家を出てしまっていた。夜に幼い少女が独りで父の骸を抱いていた。
この事態が子どもの精神に対する取り返しのつかない大きなキズを植え付けたことは確かだ。
やはり幼少期の体験であった事は大きい。
しかし、父のかつての部下たちから(現班長をはじめとして)とても大切にされている。それは救いであろう。
音楽と共に、彼女に安定を齎している。少なくとも通常の社会生活では破綻は見られない。

精神の深層は、名言を書き込んだ付箋が部屋の天井含め、すべての壁面を隅間なく埋めていたり、父を殺したであろう犯人に関する記事を床に敷き詰めている様に、15年間畳み込まれた彼女のコアな時間が如実に反映されている。
そこはよく分かるが、どうもフィジカルな点で違和感は残る。

この女子も刺されても運動能力が落ちず爆走できる。もう一人のギボムの少年期の親友であった殺人鬼チョン・ミンスを罠に嵌め殺害し、死体をラップ巻きにしてギボムのベッドに運び込んでおくのはどうやったのか。相当な腕力と体力と車も必要なはず。
それにいとも簡単に他人の部屋に入り込んでいるが、どうやって入っているのか、、、などちょっと物語に入り込むのを疎外する要素は度々現れる。それにそもそも彼女が人(犯人以外)を殺す必然性があったか。そこまで病んでいたものか。

MISSING YOU003

終盤はとてもハラハラした。
ナム・ヒジュを応援してしまっている分、何とか助かって欲しいと思うが、そうは行かないのがこの手の映画である。
やはりそうきたか、で静かに内省的に亡くなる~自死する。これは流石にギボムに衝撃を与えたようであった。
最後は、法廷で警察官は皆彼女の手編みのピンクのマフラーをして揃い、判決は彼女の目論見通りギボムに極刑が下される。
彼はそのまま受け入れる、、、。
ある意味ハッピーエンドなのか。

バトルや残酷シーンは刺激と迫力があり、やる気のない現代子気質のチャ・デソプ刑事以外は皆タフであった。
(必要以上にターミネーターみたいなタフさを感じさせる人もいた)。
見応えは結構ある作品であった(細かいことを気にしなければ)。

MISSING YOU005









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京城学校 消えた少女たち

The Silenced001

The Silenced
2016
韓国

イ・ヘヨン 監督・脚本

パク・ボヨン、、、ジュラン/静子
パク・ソダム、、、ヨンドク/和恵
オム・ジウォン、、、加藤早苗
コン・エジ、、、優花
ジュ・ボビ、、、紀平
シン・ヘソプ、、、ケンジ
パク・ソンヨン、、、教員
ゴ・ウォンヒ、、、静子(一期前の静子)


かなり見応えのある耽美的デストピア映画であった。
1938年の日本統治下の朝鮮の設定で、全寮制の療養を兼ねた女子学園が舞台。
ひとえに少女たちの瑞々しい演技でもっていた感はある。
(学園長も存在感があったが)。
絵的に美しく全編に渡りメルヘンタッチに描かれ演出されていた。
この綺麗さもあり既視感も感じる惨劇を最後まで魅せる作品になっている。

The Silenced002

その学園では、女子生徒は皆韓国人であるにも関わらず日本名が付けられ、呼ばれている。
教室でのやり取り日常の生活でも、ちょっとぎこちない日本語が使われる。
そして、成績の良い生徒は東京に留学できるのだという。
「東京」とは何か。

授業は体育の授業が主に映される。他の授業は集団での刺繍の光景以外には見られなかった。
体育で学校の教育体制を示しているのは分かるが、休み時間の虐めや暴力がかなりのものであり、そのあたりの管理はなされていない様子。
静子は咳込み血を吐くことがあるため、クラスのボス的存在の優花に「結核」と綽名で呼ばれ度々酷いことをされる。

ここで、不意に消えた生徒の不気味な姿を静子は見てしまう。
それから物語は静子の内面共々、不穏な空気に包まれてゆく。
学園長は、決まって消えた少女は家に帰ったと伝える。

The Silenced003

バリバリの管理体制で厳しくやって行くのかと思っていたら、学級委員の和恵は外に出る秘密の路を知っていて、気にかけている静子を何度も連れ出す。それがまたメルヘンチックな場所ばかりで、池にボートまで浮いていてそこで語りあったりと、、、。
親切にしてくれる友人も出来、こんなところで過ごせれば、いつしか静子も病気が良くなってしまうと思えてくる(笑。

実際、静子の病気も快方に向かうようなのだが、それが学園長の処方した薬によるものか、和恵との秘密の外出などで癒されたことが功を奏したのか、よく分からない。
病気が良くなるだけでなく、何やら超人的な筋力も得ている。
全く跳べなかった走り幅跳びが出来るようになり、ついに考えられない飛距離を見せるのだ。
これには和恵も驚き、静子に対し「あなたは何者なの」と詰め寄る。
以前、静子と名乗る仲良しの生徒が突然、異常な様相を呈して忽然と姿を消しそのまま時が経っていた。
そのことは和恵のトラウマにもなっており、またもや静子が異様な兆候を見せ始めたのだ。
和恵は混乱する。事態を確かめないと、、、静子と園長(室)周辺を嗅ぎ回る。

The Silenced004

静子を始め、ここに集められた生徒は皆、日本軍の要請で人間兵器に改造される対象であった事を知ってしまう。
とは言え、観た限り人間を兵器に改造する人体実験というには、リアリティがほとんど感じられないのだ。
完全にその改造プロセスが完成されており、それを機械的に運用するというだけの段階であるなら、現場に教師のみでも大丈夫かも知れないが、まだそれ自体が出来上がっていないどころか、手探りで試行錯誤しているような様子である。
こんないい加減な実験などあるか、という前に目処がつかないようなところであるなら、教師~管理者より研究者がずらっと並んでいなければ話になるまい。
まさか、専門分野であろうが園長ひとりが適当な薬であれこれ出たとこ勝負での人体実験はなかろう。
この研究は、園長たちの独自のものなのか、日本軍との共同研究なのかもはっきりしない。日本軍の要請であるにせよそれを具体的に実施する研究責任者が見えてこない。学園長というのは心許ない。だが実際そのようだ。

またいきなり人体実験では、少女が幾らいても足りないはず。
病弱な少女の療養施設と言っても供給には限界はあろう。
この調子で成果が出たらとんでもない噺である。
もう少し、研究室やそれ相応の設備・機材(実験動物含)と専門家~研究者たちの日々の活動を描いたうえでの表面的な学園生活も描かれるという形でないと。

The Silenced005

自国において自らにそぐう場所が得られない人が外国でも認められるならそこで一旗揚げたいという気持ちは分かる。
祖国に幻滅して新天地を求めそこで大成した人も少なくはない。
ここの学園長もそれを狙った一人であろう。
日本に幻想を抱き過剰な思い入れをしているにせよ。
研究成果を認められて迎えられるのならそれ相応の待遇は保障されるはず。

大変野心的な人であるが、自分の野望の為なら人命など何とも思っていないところは、かなりの病気である。
だが、こうした人間はかなりの割合で存在する。
(自分の思い込みで相手の人権など微塵も思いも及ばぬ輩は思いの他多いことは実感しているが)。

静子~ジュランの周りの女子生徒たちが次々に(失敗による)犠牲となってゆく。
ついに親友和恵~ヨンドクも殺されてしまう。
計画を園長室で知ってから2人は韓国名でお互いを呼び合う(それ以前にも呼んだりしていたが)。

The Silenced006

ジュランがはっきりと学園長の成果として完成されてしまった。
とは言え、もうひたすら壊滅に向けて転がり出すしかない。
先はほぼ読めてしまう。
こうしたパタンのものはよくあり類型化しており既視感も強い。
だが、それでも少女役の子たちの熱演で見続けることは出来る。
最後は、超人的な力を持つに至ったジュランとケンジをはじめとする日本兵士とのバトルアクションと謂いたいところだが、それほどハードな展開はない。
銃で撃たれれば死んでしまうのだ。
ジュランは敵は園長も当然、すべて倒すが自らも撃たれヨンドクの遺体を膝に抱き亡くなる。

なかには残った少女たちもいるようだが、強力な薬の実験を経てどうなったかは分からない。
絵の綺麗さとこの救われなさ、この残酷な対比を狙った耽美的映画として観た。
(特に思想的に鼻につく部分はない)。



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十年

Ten Years006

Ten Years
2015
香港

5つの短編によるオムニバス。2025年の香港を想定~イメージして描いたようだ。
ほぼ、今と重なって来るではないか、、、。香港はどうなってゆくのか。
色々と考えさせるものが多く。まだ、まとまる段階にはない、、、。


「エキストラ」
クォック・ジョン監督

Ten Years001

民意を操ろうと画策する毒々しい政治家の陰謀が学校の教室みたいなところであっけらかんとなされる。
思いつきで決まったかのような物騒な計画を就職難で裏社会に落ちたチンピラ2人が金の為に引き受けた。
メーデーの集会に現れるゲストの党首2人を銃で狙い撃ちする役である(急所は外し命は奪わない)。
2人は、終わったら金を持ってインドに逃げるとか呑気に話している(一人は明らかにインド系)。
実行犯となった彼らは言われた通りに働くが、テロリストとしてその場で射殺された。
民衆はその(自作自演)テロに恐怖し混乱する(アメリカもこれがお得意である)。
勿論、例の2人には成功報酬の大金など支払われず仕舞い(当たり前)。
使い捨てもいいところ。これにより政治家の思惑通り「国家安全条例」が制定される。

実際の「国家安全維持法」の施行が記憶に新しいが。
新鮮な感じはなく、よくある噺~茶番だ。しかしほぼこれが現実となれば、笑い事ではなくなる。


「冬のセミ」
ウォン・フェイパン監督

Ten Years002

本当に退廃して自分の世界に引き篭ると、やることと謂えばコレクションとなるかも知れない。
生きた外界にはすでに微塵も希望は持てず、追い込まれた果ての噺~場所であるか。
失われてゆく世界を標本という形でせめて残したいという人が現れてもおかしくはなかろう。
現存する生物は870万種。かつて、地球上に存在した生物の2%に過ぎないと謂う。
ある男と女が、家のレンガや様々な日用品などを次々に淡々と標本にしてゆく。
こうしたものは想い出~記憶そのものでもある。
それらの記憶の標本から、やがてその男自身の標本作りにまで繋がる。
男は自分の信念を曲げず徹底する為であるという。
相手の女がその為の準備を進め、実行に移してゆく。

まさにデストピアの完成に向かおうとするものだ。
「地元産の卵」と共に興味を惹いた作品。
向うベクトルは逆であるが、どちらの方向も起こりうる。


「方言」
ジェボンズ・アウ 監督

Ten Years003

これは、言語に対する弾圧とか抑圧、又は差別の問題ではなく、場面における言葉の使い分けのケースに過ぎない。
当たり前のことである。
広東語を使う人が家族や友人と喋ることには何ら問題なかろう。
その言語自体は自分たちの文化~思想として大事に継承して行けばよい。
単に空港や大都市などでは、それが通じないから、普通語で話してください、というだけのことである。
それに逆らったとしてもインフラが成立しない。当然タクシーの運転手としては支障が出る。当たり前のことである。
日本でも地方出の人が東京に来れば標準語で喋ることと同様だ。方言は外国語みたいに聞き取れないものが多い。
これでは、基本的コミュニケーションが成立しない。商売にならない。意地の張り方が違う。
タクシーの運ちゃんは、息子を見習い普通語を身に付けるべき。


「焼身自殺者」
キウィ・チョウ監督

Ten Years004

焼身自殺はもっとも静かな抵抗なのだそうだ。そうなのかもしれない。
(ハンストで死ぬ青年も出る。彼はひたすらイギリスからの抗議を求めた)。
一国二制度の原理は今中国によって完全に反故にされているが、かつての宗主国のイギリスは沈黙したままである。

『文革や天安門事件を知る』年老いた女性が焼身自殺するシーンには大変な重みを感じた。
これは相手側ではなく、抵抗運動の徹底を呼び掛ける、強力なメッセージとなろう。
こちら側の団結と決意を迫るに、これ以上の行為は無いのかも知れない。
ここでも主人公の彼女はインド系であった。ダイバーシティが進んでいるとは受け取り難いのだが。
インド系の人が多いのに気づかされる(ここでも国に帰れ、と罵倒される。何処でも同じ)。

自殺した青年が、「出来るかどうかでなく正しいかどうかが重要」と念を押していた。
確かにそうだろう。それしかない。
「エキストラ」などを観た後では猶更そうなのだが、、、。


「地元産の卵」
ン・ガーリョン監督

Ten Years005

「本地」~地元が禁句になっている。
禁句リストをもった少年団が様々な店を巡回し、それを見つけると写真に撮って当局に報告するシステムが出来ていた。
リーダーの少年は太っていて何処かの国の総書記に似ている。

「本地卵」を売っている雑貨店の子供がやはり巡回少年団のメンバーであり、父親はとても心配する。
そんな折、「本地卵」の仕入れ元の古くからの友人の店が強制的に畳まされた。
「本地」はやはり香港の独自性を強調する。「反中国」という構図となるか。
上の言いなりにはなるな。自分の頭でよく考えろと父は息子に諭す。しかし少年はいつも行動を団員と共にしている。
実は彼は本好きな少年であり、リストを書店店主にその都度、渡していた。
そのお陰で、店主は禁書に当たる書籍を全て秘密の部屋に隠し、保管出来ているのだ。
当たり障りのない店に出している本より、すでに冊数がずっと上回ってしまっていた。
「「ドラえもん」も禁書なんだ。馬鹿だなあ」と最後に少年が語る。
当然「華氏451」を想いうかべながら観た。

下手をすれば文革時代と同様の事態になることは予想される。
子どもたちを(教育を通し)中国愛国主義者に洗脳せんとしているのだ。
しかし子供も賢い子は網の目を潜る。彼の父が若い書店店主に語る。
「この状況に慣れちゃいけない。ぼくらが慣れてしまったから、君たちに辛い思いをさせてしまった」

大変示唆的である。わたしも現状に、絶対に慣れてはいけないと思っている。




AmazonPrimeにて









プライズ 秘密と嘘がくれたもの

THE PRIZE006

EL PREMIO/THE PRIZE
2011年
メキシコ

パウラ・マルコヴィッチ 監督・脚本


ラウラ・アゴレカ,、、、、ルシア(セシリアの母)
パウラ・ガリネッリ・エルツォク、、、セシリア(7歳の少女)
ビビアナスラニティ、、、ロシータ先生(担任)
シャロン・エレーラ、、、シルビア(親友)

THE PRIZE002

これは、とんでもない傑作であった。
何よりもわたしにとって。
7歳の少女セシリアの世界をソリッドに描き切っている。
非常に繊細に緻密に饒舌に。
共感というよりまさに同期した。

THE PRIZE001

わたし自身がこの時間系に属しているのだ。
この少女のがんじがらめの閉塞空間にわたしも囚われている。
別に1970年代の軍事独裁政権下のアルゼンチンであろうがどうだろうが、そんな座標などどうでもよろしい。

海辺の風雨の直撃する逃亡の果ての身を隠すだけのボロボロの仮の住まい。
(そして不在の父)。
母は誰とも接することなく、ラジオに耳を傾け、何をか絶望的に待ち続け。
娘の相棒はよく飼い慣らされた黒い犬。何とか学校には潜り込み、友達も出来るが、、、

少女にとって、確かなものは、モノトーンの荒波と吹きすさぶ風だけ。
この強度~場所は、母親にも担任にも、親友にも、どうにもできない。
そう、どうにもならない。これが絶対的なのだ。

THE PRIZE005

荒涼とした時間が止まる。
このソリッドステイトは、永遠に残るしかない。
吹き止まぬ海風に晒され、、、
彼女のすすり泣きと共に、フードには雪がたまって真白くなってゆく。

嘘の作文でないと受け容れられない。秘密を明かすと、たったひとりの肉親も離れてしまう、その重さ。
体制(軍と学校)の賞賛を欲しての、自責の念と葛藤は、更なる孤独と絶望へ。
「賞」を取る~「秘密と嘘がくれたもの」が、それである。

THE PRIZE004

少女は長じて監督となり、この映画を撮る。
解放されたのか。
この場所から。漸く。

THE PRIZE003

この磁場から。

もしそうであるなら、わたしも作らなければなるまい。
自分の場所から出来るものを。
わたしのほんの僅かな手持ちの道具から。


音響~音楽が、また素晴らしかった。
勿論、キャストも。主演の少女は天才か。
映画手法が極まった作品。





AmazonPrimeにて














攻殻機動隊STANDALONE COMPLEX Solid State Society

Solid State Society005

STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
2006年

士郎正宗 原作
神山健治 監督
神山健治、菅正太郎、櫻井圭記 脚本
菅野よう子 音楽

          :声
草薙素子 、、、田中敦子
バトー 、、、大塚明夫
トグサ 、、、山寺宏一
イシカワ 、、、仲野裕
荒巻大輔 、、、大木民夫


恐らく二度目の視聴である。間を大きく開けての。
前回はほぼ何も書いていないに等しいので、改めて書いておく気になったのだが、今回もなにも書けまい。
所謂、電脳化の広がり~深まりの中で発生する事件の装置が色々と仕掛けてある。
スリリングにそれらが機能し連結し面白い。
かなり詰め込まれているのに破綻のないところが大したもの。
(何故、アニメはここまで出来るのに、実写はせこくなるものなのか?)

Solid State Society004

「貴腐老人」などと、うまいこと付けますなあ。
あの甘味極まる「貴腐ワイン」とはどうにも結びつかないが、観念的に分ると謂えば分かる。
「傀儡廻」というのも電脳ネット上に潜む黒幕という妙味があり粋である。
本作は、このウィザード級のハッカーである「傀儡廻」とは一体何者かを軸に進展するが、素子も疑われる波乱に満ちた流れである。
「シアク共和国」如何にもありそうな陰謀を企てそうな国名(笑。
ともかく、こういったネーミングのセンスが良い。

Solid State Society003

「財団法人聖庶民救済センター」など特に、偽善慈善事業団体らしい。本当は極めて悪質な、誘拐した子供をシステマチックに政府の傀儡とすべく洗脳する事業部であるが、政府レベルで秘密裏にこんなことを始めるようであればもう先はない。
それも当初は、虐待を受けている(家庭崩壊の)児童を電脳ハックで親を操りこの施設に連れてこさせて入所(電脳化)させ、孤独死を迎える可能性のある資産を持った老人の子供に戸籍操作で据える。
それにより老人の資金の還流が可能となり、子供の未来が少なくとも暴力から解放され経済的にも開けることに。
同時に老人にすれば単に干乾びて死ぬのではなく人生の最後に存在意義を見出せる。老人が積極的にそれを支持するのも分かる。
「ソリッド・ステート・ソサエティ」少子高齢化社会に社会生産性をどうやって保証して行くかのひとつの極端で非人道的なインフラの例であるが、この先取り感は素晴らしい。
これを政策面で人道的なシステムとして構築できれば良いが、間に宗井などというナショナリスト議員が介在し日本の国力の再生の為とか言い、システムから逸脱した全体主義的構想を打ち出し実行してしまった点に大きな問題が生じた(9課の出る羽目に)。
「宗井塾」といういかがわしい政治家の(パワー)エリート塾も、こういった陰謀渦巻く劇には欠かせないか。
これと共に、「条約審議部」とかホントにありそうだし、移民問題などの深刻化を当時からしっかり捉えているところはいずれも鋭い。
「Solid State」はYMOの(SOLID STATE SURVIVOR)にせよ、今もストレージには無くてはならないSSDでお馴染みであり、サイバーパンク的演出効果も大きい。

Solid State Society001

大変、同時代的(先駆的)でよく練られたアニメであり見応えは充分であった。
草薙素子のクールで孤独な活躍も堪能できた。
菅野よう子の音楽も流石である(本当に幅の広い音楽の作れる人だ)。
これの前に位置する「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX」があるようだが、まだ観ていない。
昨日の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」と本作の間の作品である。
何故、草薙素子が9課を離れていたのかの経緯はそれを観ないと分からないところだ。
新米であったトグサが貫禄あるリーダーになっており、9課のメンバーが増えているのも時間の流れを示し、感慨深いものであった。
「タチコマ」と呼ばれる思考戦車についても、、、わたしにとってはちょっと突然のメンバーであり。
かなりのドラマを経てここに来ていることは充分わかる。
結局、草薙素子は9課に戻ったということか。
機会を見つけそれを観てみたい。
やはりSFは面白いもの。

Solid State Society002

これも3D劇場版が出来ている。観客を電脳化社会に惹きこむものとか。
相当なパワーが予感できる。

今回も断片補遺。コンパクトに!


AmazonPrimeにて















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GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊

GHOST IN THE SHELL

GHOST IN THE SHELL
1996

押井守 監督
伊藤和典 脚本
士郎正宗『攻殻機動隊』原作
川井憲次 音楽

          :声
草薙素子 、、、田中敦子
バトー 、、、大塚明夫
トグサ 、、、山寺宏一
イシカワ 、、、仲野裕
荒巻大輔 、、、大木民夫


たまに観るSFアニメーションは心地よい(この映画をまだ観ていなかったのは、不思議である)。
しかも大変よく出来ていた。
もう大分以前に”攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX”は観ていたが、ほとんどその雰囲気しか覚えていない。これを観たところで見直すのも良いかも知れない。

GHOST IN THE SHELL002

演出がまず素晴らしく、物語に音と色調、エフェクトがピタリ合っていて世界観に破れ目がない。
何より曲が圧倒的に良い。
ただし、”Ghost in the Shell 実写版”のときもそうだったが、素子は何故戦車のハッチを開ける必要があったのか、良く分からなかった。
車から「人形使い」を拾い出し、そのまま物陰に逃亡も可能だったかと思われる。すでに向うの弾も尽きているのだ。
そこでバトーと落ち合い、「人形使い」のゴーストへとダイブも落ち着いて出来たのでは。
(勿論、戦車はバトーの武器で完全破壊しておき)。
ヘリ3機は予定通り来たと思うが、体の完全な素子は、奇襲を回避出来た可能性も高い。
別にポンコツ状態になった二人で並ばなければダイブ出来ない訳ではないのだし。
素子がサイボーグであることは、説明済みだし、ああいったシーンは特になくても彼女が何であるかは知っている。
ここのところがちょっと、よく分からなかった。

GHOST IN THE SHELL005

だがそこ以外に?と思うところはなく、ストンとのめり込んだ。
超法規特殊部隊「公安9課」などというモノが要請される近未来~ディープなネット社会は、デストピアみたいで、精神~ゴーストはより堕落している模様。テクノロジーが幾ら進化しても人~サイボーグか、がいつまでもこんなレベルなのだ。しかし分る気がする。
脳神経がWebに直接アクセス出来る電脳社会を描いた先駆けであると同時に、これほどリアルに緻密に電脳社会システムを展開したものを他に観たことがない。見事なものだ。
日本のSFアニメの質の高さを心底感じる。
エヴァンゲリオン同様、そのメカ・オタクぶりも見事。
(ここがしっかり精緻に描かれていることがリアルさを支える)。

GHOST IN THE SHELL004


ストーリー、各キャラクターの厚みと強度は申し分なく、魅了される。
素子の実存的不安と苦悩は、どのような形で昇華されてゆくのか。
何からも解かれ、何者でもない存在として、ネットにダイブして覚醒して行く姿が眩しい。
そんな終わり方がワクワクしていて素敵。
バトーの人間臭さはチャーミングであった。こんな相棒がいたら、、、などとつい思ってしまう(笑。

ちょうどブレードランナーを初めて観た時のような気分にもなった。
(アメリカで受けるのも分かる)。

GHOST IN THE SHELL003

4Kリマスター版が出たそうで、更に説得力ある世界に浸れるはず。



これから記事は、コンパクトにいきたい(笑。
AmazonPrimeにて





”Bon voyage.”

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