花くらべ狸道中

1961年
田中徳三 監督
八尋不二 脚本
市川雷蔵、、、雷吉狸/弥次郎兵衛
勝新太郎、、、新助狸/喜多八
若尾文子、、、たより
中田康子、、、きぬた(お伝)
近藤美恵子、、、しのぶ
今日は身体の調整の為、ずっと外を動き回っていた。
これから暫く、そうするつもり。
外を歩き回るというのも気持ちの良いもの。
そういう季節となった。
特に体幹のトレーニングをしないと。
買い物も車で行かず、,
徒歩にした。
しっかり体を作り、作品作りに励みたい。
ということで何となく楽しそうな娯楽映画でKADOKAWAものを見てみることに、、、。
紹介の初っ端の文で評判が良いというか景気のよさそうなことが書いてあった本作を選んだ。
尺も短めでスッキリまとまっていれば、気持ちも良い。
キャストもここのところお馴染みのメンバー。
市川雷蔵、勝新太郎、若尾文子となれば手堅い。
何だか知らぬが狸の物語だと、、、。

結果、な~んだ、こりゃ~であった。
中学の文化祭劇でもこれよりは遥かにクオリティーは高い。
何を狙って作ったのか、、、。
狙いが分かったとしても、これは、ない。まずないな。
脚本家の頭のネジが100本抜けてる。監督は狸であろう。
市川雷蔵、勝新太郎、若尾文子ほどの大スター(名優)がどういうつもりでこれを引き受けたのか。
勝新太郎など途中で怒って帰っちゃったりしなかったのか。
(結構楽しそうに演じているのが不気味であった)。
若尾文子も相当無理をしている。
市川雷蔵は何でも真面目に熟すにせよ。これは割り切ってやっている、、、何か契約上の理でやるしかなかったのか。
更にここに京マチ子先生が加わっていたりしたら卒倒もんである。

もう何よこれ。
これを見せられて、ねえ皆さんこれだけの豪華スターが唄って踊って弾ける物語、贅沢で楽しいでしょう~っと言われても、、、
どんな顔して見ろと言うのか!
目が点である。
全く楽しめない笑えないコメディほど空虚なものはない。
一言、虚しい。
歌がどうの、踊りがどうの、書割や構図がどうだとかいう以前のことで、、、。それらも全く引っ掛からないが、、、
特にこの映画、進めば進むほど、終盤に行くにつれ凄まじく詰まらなくなる、というか下らなくなってゆく。
全てのプロットが解体して行く。エントロピー増大の一途を辿り、、、
もうこれ以上緩むことが不可能な場にまで落ち込んで終わる、という感じ。

これもお仕事、とキャストは皆、割り切ってやったのだろう。
不思議に思って高評価のライナーを観てみると、何やらカルトな時代劇ミュージカルで貴重なのだ、とかいう論調である。
つまり映画愛好家に有難がられている作品みたいだ。
ちょうど、エド・ウッドの作品が珍重されるみたいなものか。
そこまでいかないか。もう少し素直な駄作か。どうなんだろう。
こういうものが面白いという人もいるということなのだろう。
しかし、、、
ホントに、勝新太郎など途中で怒って帰っちゃったりしなかったのか。
AmazonPrimeにて
