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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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定められし運命

AGAINST THEIR WILL

AGAINST THEIR WILL
2012年
フランス

ドゥニ・マルバル監督

フロール・ボナヴェントゥーラ、、、アリス・ファーバリッチ
マーシャ・メリル、、、初老のファーバリッチ
ルイーズ・エレーロ、、、リゼット・ワイズ
ピエール・キウィット、、、ヒューゴ・シュタイナー(足の悪い少佐)


戦争映画にこういう切り口があったかと思った。
久々に感動というものを味わう。
この感覚~感情よいものだ。

物語は、身籠ったリゼットの娘が、かつての母の親友であり里親でもあるアリスの語る二人の人生をビデオ録画するその内容である。

アルザスがドイツ軍に占領され、一夜にしてドイツ人となったフランスの少女(高校生か大学生くらいか)たちの噺。
国家労働奉仕団に全員送られる。そこで教訓を叩きこまれる。
しかし思いの外、残虐な目に遭わされる訳でもなかった。
衣食住環境も作業も戦時中にしては、酷いとは言えないレベル。
思想上の問題を除けば規律の厳しい宿舎みたいな感じかも知れない。
少なくとも容姿がナチスに認められる立場のノンポリのリゼットにとっては、然程悪い場所には感じられなかった。
何かにつけて「ハイルヒトラー」である。リゼットは何の抵抗もなく、アリスは苦々しく、、、。
指導者~ヒトラーは見ておられます。
まるで天から覗いている神のごとくだ。

ヒトラー~ナチスの思想(アーリア人の優位~民族浄化に基づき)監視員は皆厳しく意地悪だったりするが、足の不自由なシュタイナー少佐は、彼女らに対し公平に真摯な態度で接する。
だが、規律を乱したり逸脱する行為が見られたり、密告されたりすれば、厄介なことになる。
飽くまでも従順に作業に取り組み、思想的にドイツ人化した者が評価される。
アリスとリゼットは、リゼットがアリスを何かと庇う形で次第に打ち解けてゆく。
だが、砲弾の組み立ての不手際の罪を負わされ、二人は指導者の子孫を残す為の施設に送り込まれる。
アリスは排除されるところを、医者の娘であることから欠員の出た看護師の替わりを務めることで命拾いするが、リゼットは彼女に目を付けていた少佐に強引に身籠らされることとなる。ここから彼女のドイツに対する意識が激変する。
アリスと共にリゼットも脱走し、唯一の頼れる存在であるシュタイナー少佐に連絡を付け、彼に窮地を救われ、シスターに守られ生き延びる。
二人の絆もより深まるが、アリスのシュタイナーに対する信頼も高まってゆく。
ドイツに運ばれ始めて寛いだ生活を送っていたが、リゼットがいよいよ女の子を産み落とす。

リゼットは、シスターの施設でアリスに対し「わたしに何かあったら、子供をお願い」と頼むのだった。アリスは「何を言うの、死んでは駄目よ」と返していたが、「子供を愛してね」という念を押す言葉に対し、怪訝な顔をしながらもはっきりと頷いていた。
この時のリゼットの決意が現実となってしまう。
赤ん坊を産んだ直後、皆が目を一瞬離した隙に彼女は逃走し川に飛び込み絶命していたのだ。

嘆き悲しむアリス。
ミルクも取り寄せてない状況で、赤ん坊に彼女の乳を吸わせると、何としっかり母乳が出るのだった。
シスターは、奇蹟が起きました、と囁く。
この女の子を里子として育てるには、既婚女性であることが望ましいもの(有利)であった。
「わたしが愛してると謂ったら?」「それなら、、、」
シュタイナーからのプロポーズを受けるアリス。
この辺りで何故か感極まってしまった。

現在は年老いても仲の良いアリスとシュタイナー夫妻とリゼットの忘れ形見との幸せな生活が窺える。
その娘もお腹に子供を宿し、生まれたらこのビデオを見せるのだと言う。

知らぬ間に、ここに来るまでの、、、
アリス、リゼット、シュタイナーの感情の揺れ動き、そして流れが余りに説得力に溢れていたのだ。
特にアリスとリゼットの間に生成される友情にとても共感できる。
何だろう、この熱いものは、、、。


今日は午前中からお笑いを見て腹を抱えて笑い転げ、その後この映画で感極まり、感情の激しい体操となった(笑。
そう、朝は蕎麦屋で美味しい蕎麦をたらふく食べて幸福感に浸ってもいたっけ。
久しぶりに気持ちが充たされた感がある。

深呼吸をして眠ろう。



AmazonPrimeにて、、、


全くと言ってよい程、情報のない映画だが、隠れた名作だと思う。
かなりの低予算で作られているはずだが。


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