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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ナイアガラ

Niagara001.jpg

Niagara
1953年

アメリカ

ヘンリー・ハサウェイ監督
チャールズ・ブラケット、ウォルター・ライシュ、リチャード・L・ブリーン脚本

マリリン・モンロー、、、ローズ・ルーミス
ジョセフ・コットン、、、ジョージ・ルーミス(ローズの夫)
ジーン・ピータース、、、ポリー・カトラー(新婚旅行中の女性)
ケイシー・アダムス、、、レイ・カトラー(ポリーの夫)
デニス・オディア、、、スターキー警部
リチャード・アラン、、、パトリック(ローズの愛人)
ドン・ウィルソン、、、ケターリング(レイの会社の社長)


ロケーションは、何といってもナイアガラの瀑布である。立派な虹がかかっていて観光客は皆、水浸しである。
庭に娘と水撒きしていても、虹はかかるが、こちらのスケールは違う(笑。
ただ撮影技術の限界か、少しこじんまりとした視野・視界に感じた。

Niagara003.jpg

ここではモンローはセクシー路線。しかも悪女。非常に悪そうな目つきである。モンローウォークもご披露。
周りの視線を一身に集め、ムーディーな歌まで披露している。(今後の路線も敷かれてしまった感があり後で苦悩する)。
そこへ夫がレコード盤をムキになって外し、盤を素手で割って手をケガする。
これでどういう夫婦か察しがつく。
事業に失敗し運のない夫が必死でローズに縋りつくが、さらっと交わされ痛い目ばかり見ている日々の象徴か。

妻が手引きして夫を愛人に葬らせようというパタンはよくある。何度も見た覚えがある。
それの最初の映画だろうか。
たまたま出逢った新婚夫婦に夫の落ちぶれようと精神衰弱振りを印象付けようと何かと接触してくる。
奥さんのポリーは、その正義感や真面目さから何かと関わってしまう。

Niagara002.jpg

鐘の音が殺人成功の知らせというのも、、、なかなか粋なものか。
(殺す前に離婚ではダメなのか、、、素朴すぎる疑問だが)。
その合図で、一緒に高跳びだ。
しかしあの鐘は、たまたま鳴った(鳴る時間だった)のだろう。
それを勘違いしてニコニコ歩いてゆくモンローいやローズ。
夫が行方不明なんですと警察に駆け込み、死体安置所に行って見てびっくり。

Niagara004.jpg

考えてみれば(考えないでもそうだが)このルーミス夫婦厄介者である。
頼られる、というより利用される新婚のカトラー夫婦は飛んだとばっちりだ。
たまたま出逢った新婚のカップルが何でこんなに親切にこじれた夫婦の世話を焼く必要があるのか。
しかも新婚さんは自分たちの予約した部屋をルーミスに譲っている。

案の定、旦那のレイは、ルーミス夫婦に対してブチギレたが。
もう巻き込まれないぞ。と言うが最後の最後逢で巻き込まれる羽目に。

遺体はローズの愛人のパトリックの方であった。
旦那は愛人を返り討ちにし、事の次第を悟り、不気味な雰囲気で戻ってくる。
その真相をロッジの入れ替えによって偶然知ってしまったポリーという構図。結構上手いと思った。
ポリーはその為、最後まで付き合う羽目になる。
このパタンも後の映画で見たことがある(愛人は返り討ちにあうものだ)。

遺体を観て卒倒して病院に入院したローズは暫く鐘楼の音に魘される。
もう生きた心地ではないローズは、病院を抜け出して逃げようとするが、殺されかけた夫から追われる身。
一気に緊張感が高まる。
しかしローズの逃走劇は、警察にも気づかれた為に検問が至る所に出来、夫の待ち伏せで逃げきれずあっけなく終わる。

Niagara006.jpg

建物の暗がりで、ローズの落とした口紅がライトのように光っているところなど、、、無常さ、悲痛さが際立つ。
ディテールの演出が細やか、、、。
愛していたのに裏切られローズを手に掛けてしまったルーミスの絶望に同調できる。
モンロー、いやこのローズの魅力に取り込まれ身を滅ぼした男である。
俳優がまた上手い。

ストーリーも面白い上に、かなりのサスペンスで、よく出来ている。
最後のルーミスが奪ったボートに丁度ポリーが乗り合わせており、途中でボートの燃料が尽き漂流をはじめてじわじわと滝壺へと吸い寄せられてゆくところは圧巻であった。
流れに乗るのを遅れさせるためルーミスはボートを浸水させてゆく。
これは、岸からパトカーの中でその様子を見ていたレイが舟を沈めろと声を絞り出したのに呼応したかのよう。
結局、ポリーをルーミスが滝の縁にある岩場に辛うじて乗せ、自分は急速に滝壺に向かい、真っ逆さまに落ちてゆく。
この様子にポリーは目を覆う。
彼女はヘリに助け上げられる。

Niagara005.jpg

この大きな自然の流れの中では、何事もなかったに等しい、人の些細な出来事であった、、、。
人の音が全て轟音に掻き消されていることも無常感を高めていた。

モンローの魅力はこういったファム・ファタールものより他の映画にこそ、たっぷり見られる。
(別にこれが悪いとは言わないが)。





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