死者の記憶をもつ子供たち

Season 1 4 Episodes
2020年
アメリカ
1. 乗り移った記憶
2. 兵士と脚本家
3. 孤児列車とホテル火災
4. タイタニック号の乗客
以上4編を観てみた。
(この後、2hスペシャルというものがあったが、時間の関係でそこまでは観れなかった)。
かなりシリアスなもので、こちらも普通に真面目に観た。
ともかく、TVの作りだ。
映画とはずいぶん違う。
伝えるべきところをテンポよく簡潔に流してゆく。
観易いことこの上ない。
だが内容は何とも、、、。
噺は、自分の子供が超越的なトラウマを抱えていた場合の、親子の奮闘の記録である。
幼い我が子が急に悪夢を観始める~不意に語り出す。
どうしたことなのか確かめると、凡そ子供らしからぬ口調と表情で自分が死んだときの話をする(そのときは別人格に見える)。
ほとんどが陰惨な事件~事故により命を落としている。
そして自分のかつての親の事や家族の事、仕事の事なども語り始める。
荒唐無稽な絵空事にも想えない真に迫った雰囲気であり、ふざけている様子はない。
それらの噺は徐々に解像度を高め詳細なものとなってゆく。
まさにその時間系は強迫観念として日夜子供のこころを捉えて離さず、彼らは皆孤独にふさぎ込んで苦しむようになり、親は無力に見守るしかない状況となる。
親は危機感を募らせてゆく。
2歳から5歳の間にそれは起きており、親や兄弟がその間に話に現れるような何らかの情報を与えた覚えはない。
しかし、通常では知りえない(親も知らない)情報を正確に事細かに語り、ネットで検索すると事実であることが分かる。
とは言え、天国の窓からママを見ていた、などという言説をはじめやはりどこかの隙に刷り込まれた物語と受け取れるところもある。
情報は何処からともなく様々な形で多様なものが無意識にそれと気づかず侵入して来るものだ。
だが、受け手の年齢にしては、語る内容が整理されている(そこが決め手になっている)。
彼らは決まって、普通より早く歩き、発話も早く、物覚えも良く、世話のかからぬ子どもであったようだ。
(単に能力が高いとも受け取れるが、そもそも彼らを精神分析医が真剣に分析してはいないのか。それが番組の話にはない)。
ともかく知るはずのない事実について熟知していることが大きな戸惑いを生むのだ。
それも陰惨な事件により彼らの前世が断ち切られているところが大きい。
過去に起きた事件の正確で詳細な事実を子供の口から語られると、その合理化として親は前世の(超越的な)記憶を保持した子供なのだと思いたくなるのは分かる。ともかく得体の知れない変わった子供では、お互いに耐えられまい。
彼らは明らかに他の子供とは違うが、聡明で真面目で「異常」を感じさせないことも確かなのだ。
自分の子供が子供らしくすくすく育つのではなく、ある特定の(多くは忌まわしい)記憶に蝕まれ苦しみもがいているのを見ると、親としては激しく執着する「前世」の記憶から彼らを解き放ち、自らの生を活き活きと生きてもらいたいと願う。これは当然だ。
ある意味、結果的に双方の共犯関係は揺ぎ無いものとなる。
彼らは親子で問題の解決に当たる。子供も自分の生を生きたいのだ。
「前世」を仮定し、その記憶を事実の記録と突き合わせ、合致した現場に実際に行って確認~追体験をする。
これは正しいものだと思う。
これ以外の有効に思える方法は浮かばない。
実際にそこを訪れ、事実を確認し自分の前世の妹と逢うなどして、悪夢から解かれてゆく。
1~4までの話では皆、その線で良い方向に向ってゆく。
今生の親子の絆も深まり良い結果を生んでいる。
ただ、前世で日本人として生まれた少女が(記憶から書いた)家紋?を頼りにかつての自分を探し出すのは、大変難しいと思われる。基本、何処の家にも家紋はあり、その家紋に当たる家は夥しい数だと思われる。
筆で書いた漢字も日本の通常の熟語ではない。これは何かの拍子に取り込んでしまった文字であろう。
彼女自身は感受性豊かで能力も高い子供だとは思うが、精神分析医に診てもらった方が解決は早い気がする。
娘との関りで、死は終着ではなく、その先の世界があることが分かり、安らかな境地に至ったと、癌を患う彼女の母が語っていたが、どうもそういう気持ちには共感しかねる。
明日は、二時間スペシャル版も観てみたいが、物語としては充分に面白いので期待は出来る。
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