ドリームハウス

DREAM HOUSE
2011年
ジム・シェリダン監督
デビッド・ルーカ脚本
ジョン・デブニー音楽
ダニエル・クレイグ、、、ウィル・エイテンテン/ピーター・ウォード
ナオミ・ワッツ、、、アン・パターソン
レイチェル・ワイズ、、、リビー・エイテンテン/エリザベス・ウォード(ウィルの妻)
マートン・チョーカシュ、、、ジャック・パターソン(アンの夫、離婚調停中)
クレア・アスティン・ギア、、、ディディ・エイテンテン/キャサリン・ウォード(ウィルの長女)
テイラー・ギア、、、トリッシュ・エイテンテン/ベアトリス・ウォード(ウィルの次女)
レイチェル・フォックス、、、クロエ・パターソン(アンの娘)
キャストが子役を含めとても良かった。
ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグ主演。
「否定と肯定」、「コンスタンティン」、「トゥルース 闇の告発」でのヒロイン、レイチェル・ワイズがその妻。
わたしが観ているだけでもかなりの映画のヒロインや重要な脇を熟しているナオミ・ワッツがここでも存在感を遺憾なく発揮していた「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」、「キング・コング 2005」、「21グラム」、「マルホランド・ドライブ」、「ザ・リング2」、「ザ・リング」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「ザ・バンク 堕ちた巨像」、「ステイ」、「 イースタン・プロミス」どれも印象深い。

まず驚いたのは、ウィルが本を執筆する為同僚たちから惜しまれて出版社?の編集者を辞めるところから始まるのだが、その同僚たちが、彼が家族を守るため乗り込んだ精神病院の患者として全員収容されているのだ。
そこで彼を指して「ピーター・ウォード」と呼び、「帰って来た」とかザワザワ言っている。
これは、エイテンテン家が引っ越してきた郊外の家に以前住んでいた家族全員を射殺した殺人鬼の名前で、この精神病院に入っているというその一家の夫である。その男が今のウィルの住居に戻り、色々と悪さをしていると考えやってきたのだ。
しかし何と病院長に呼ばれ見せられたのはウィル自身が入院している姿であった。
これに彼はたまげる。
そこで凶暴に暴れている男が自分であったのだ。その男を責めているのが隣人のアンである。
銃で撃たれた頭の傷も同じであった。
記憶がない。アイデンティティがぐらつく。いや崩壊する。では、見えないモノを観つつ妄想の中で違う生を生きてきたのか。
死んだ家族と暫くの間、幸せに暮らしていたのだ。
(彼らはもういないのなら幽霊か、幻か、、、しかしその関係が余りにリアルなのだ)。
余りに強いトラウマを負うと、このような乖離性多重人格と幻想を呼ぶ場合はあろう。
それにしてもこれは酷く重篤で、普通に暮らすにもとても危険である。
彼にだけ、他の誰にも見えないモノが見えて触れられるのだ。
ウィル・エイテンテンとは彼が入院中に作った名前~人格であった。

ウィルは、真犯人を見つける決意をする。
例えそれが自分であっても。
犯人は状況証拠からウィル=ピーターとされたが、本当のところは分かってはいない。
責任能力の点で釈放されているが、彼には監視もついていた。
だが、愛している家族を何故殺す必要があるか。
犯人は外にいることは確信する。
この、病院のところで、この主人公は大丈夫かと危ぶむようなショッキングが真実にたじろぐが、その後は特にどんでん返しもなく噺は進む。
幸せな家族ごっこではなく、、、幽霊の妻と、その時の記憶を再現しつつ、真相を突き止めてゆく。
何故かそこに同期して真犯人が再度、財産目的の殺人をピーターを利用して行う目的で相棒と乱入してきた。
ウィル=ピーターの家を覗いたりしていたのは、彼らであったことが分かる。

妻の幽霊とその親友であったアンと共に探り分かったことは、アンの夫が相棒に多額の保険金で妻の殺害を依頼し、彼が間違えて向かいのウォード家の住人を殺してしまったのだ。ピーターは被害者であった。そしてアンはずっと夫に狙われていた。
殺害計画の失敗で金が入らなかったのだが、今回5年ぶりにピーターが戻ってきたのを利用してアンの殺害を再度企てたのだ。
殺人鬼ピーターが向かいの隣人の妻アンを殺害し、夫はその保険金をせしめようという魂胆であった。
しかし、幽霊のウィルへの加担もあり、彼らは自ら放った炎のなかに自滅する。
終始、妻と二人の娘の幽霊が出演する映画であった。
これは、「シックス・センス」でも幽霊は出ずっぱりであったのに似てはいるが、向こうは死んだ自覚がないものである。
妻は、夫を助けに霊界から来たのか。娘たちの自覚もそこそこあったようだが。
燃え盛る炎のなかで変わらぬ愛を告げ彼らはお別れをする。
最終的に、ピーターの疑いも晴れ、アンも助かり、一件落着であった。
ビックリするところはあったが、ヒトの愚かさと残酷さは描かれるもホラーではない。
ダニエル・クレイグとレイチェル・ワイズはこの映画の共演をきっかけに結婚することになったそうだ(祝。
確かに大変愛情深い夫婦を演じていた。
死んでも変わらぬ愛である。
子役がまた可愛かった。

子煩悩のダニエル・クレイグがタップリ見られた(笑。
Blu-rayがお勧め。
破格の値段で5つ★ホテルと豪華な食事の愉しめる旅を! 東京オリンピックまでに自由を手にする無料動画