日日是好日

にちにちこれこうじつ
2018年
大森立嗣 監督・脚本
森下典子『日日是好日~「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』
黒木華、、、典子
樹木希林、、、武田先生
多部未華子、、、美智子(典子の従姉)
鶴見辰吾、、、典子の父
郡山冬果、、、典子の母
岡本智礼、、、典子の弟
鶴田真由、、、雪野
山下美月、、、ひとみ
原田麻由、、、田所
川村紗也、、、早苗
滝沢恵、、、由美子
女子大に通う典子は、武田のおばさん(有名な茶道の先生)の教室に「お茶」を習いに通うことになる。
典子の従姉の美智子も一緒に通うことに。
軽い感じで始めたことだが、典子には無くてはならぬ場となり、生涯続けるものとなる。

形から入る。
意味など考えずに身体で習得して行く。
自然と体や手が動くようになること。
所作の洗練からどれだけ自分のものにしたかが計れる世界である。

突然の雨が今の行いにシンクロし、ひとつの世界に融合し、調和して行く。
そうした世界なのだ。
こどもの頃、理解できなかったフェリーニの「道」に涙できるようになる境地なのだ(これはほとんどだれでもそうだと思うが)。

縁側に座って、空を見ながら語る光景は、実際に自分がそこで何をか語るにしても、素敵な場である。
彼方の風が音連れる。
何かに気づく。
ことばの意味。音の意味。偶然と思えた事の意味。
屏風を読もうとしていたが、ある時画像としてそのまま見ればよいと気づく。

何処にいようと、自分の居場所が無いという感覚は、誰もが持ち得る。
自意識が強まる契機があれば、自ずとそうした気分に囚われるものだ。
同時期に、彼氏に裏切られ、お茶の教室でも融通の利かないところで躓き、従姉の美智子は自分の決めた道をどんどん進んで先に行ってしまう。停滞感と居場所のなさに困惑するなか、食事の誘いを断った直後にその父が倒れ、亡くなってしまう。

一期一会の意味を知る。
今日遭えたからと言って、また別の日にも逢えるとは、限らない。
と謂うより、同じ場は存在しないという意味において。
何度、遭おうが全てが一期一会であり、異なる出逢いなのだ。
だから、「日日是好日」となる。
「お茶」という「場」は、自然~人(全事象)を微分的に意識に切り取る装置として意味を持つ。

典子が行き詰っている時に、筋の良い女子高生で現れたのが山下美月だったので、ビックリした。
樹木希林さんの最期の軽妙洒脱の名人芸を間近で触れることが出来、ホントにラッキーだったはず。
乃木坂では彼女だけではないか?
メイキングで、希林さんに足を揉んで貰っていたような、、、何と贅沢な。
樹木希林の演技の自然さが尋常ではなかった。
黒木華にも円熟味を覚える。
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