プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
必ずパソコン画面(PCビュー)でご覧ください。
友人から、お前はトマトか?と聞かれたので、だいぶ前に使っていた写真に戻します。

*当サイトはリンクフリーです。

PICKUP
ハイヒール
お嬢さん
とうもろこしの島
セールスマン
トラピスト1に寄せて
「労働疎外より人間疎外」によせて
カッシーニ グランドフィナーレ
カッシーニ グランドフィナーレⅡ
シチズンフォー  スノーデンの暴露
スノーデン
シャイン
鑑定士と顔のない依頼人
英国王のスピーチ
やさしい本泥棒
末期の目
レヴェナント: 蘇えりし者
透明な身体性
森羅万象を描く デューラーから柄澤齊へ
ヴィデオドローム2 ~イスラム国 ~アノニマス
見えない重力を描く Ⅱ
美の翳りに寄せて
写真についてーⅡ
午前零時の奇蹟(シュル・レアリスム覚醒の時間)
パーフェクト・デイ ~ルーリード ~ローリー・アンダーソン ~スーザン・ボイル
未来派の画家~ウンベルト・ボッチョーニ
Balthus ~ バルテュス展行ってまいりました。
「ゴールドベルグ変奏曲」 バッハ  ~グールド ~P・オトゥール ~ニーチェ
大昔のスケッチ(詩画集のための試作)
すでに世界は終わっていたのか ~ ヒエロニムス・ボスその1
スヌーズレン002
情報リテラシー  ~華氏911 ~不都合な真実
南伸坊「歴史上の本人」
プラトーン
カレンダー
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

パラダイス・ナウ

Paradise Now

Paradise Now
フランス、ドイツ、オランダ、パレスチナ
2007年

ハニ・アブ・アサド監督・脚本
ベロ・ベイアー製作・脚本
アントワーヌ・エベルレ撮影

カイス・ナシェフ 、、、サイード
アリ・スリマン 、、、ハーレド
ルブナ・アザバル 、、、スーハ
アメル・レヘル 、、、ジャマール
ヒアム・アッバス 、、、サイードの母
アシュラフ・バルフム 、、、アブ・カレム


ハニ・アブ・アサドはパレスチナ人で製作者にはイスラエル人もいるということが救いか。
この終わりなき闘いが別の形をとる可能性のひとつが窺える。

イスラエルに自爆攻撃で一矢報いるパレスチナの若者二人を追う。
この立場に置かれた者の、彼らの内面が余りにリアルに緊迫した映像。
サイードやハーレドは希望のない不遇の日々を送る幼馴染の青年だ。
そこに、海外で教育を受けた地元で英雄と称えられる父をもつ上流階級の娘スーハが絡む。

ジャマールのような組織交渉人や幹部のアブ・カレムが言葉巧みにサイードやハーレドのような青年を乗せてゆく。
彼らは日々の生活環境の中で自然に洗脳されているのだろう。そこへ組織が付け込み自爆攻撃の駒に彼らを手際よく仕立てあげてしまう。
テルアビブの自爆攻撃の実行者に選ばれたことを名誉に思い、おれたちは直ぐに英雄になれる。天国が待っている。とは言ってみるが、、、

いくら自分の置かれた現実が過酷で無残なものであるにせよ、、、。
イスラエルの仕打ちがどれだけ酷く、武力では圧倒的に不利とは言え、、、。
そして同輩たちが組織の使命を受けて殉教者として潔く死んでゆくのを見て来たとしても、、、。
神の思し召しなら、、、次は俺たちの番だ、と颯爽と出掛けてはみたが、僅かな手違い、アクシデントが全てを軋ませる。

ここにスーハの双方を相対化する視座が加わる。
暴力に対する暴力ではなく、別な形の解決法の可能性を示唆する。
最後は「死ねば天国に行ける」「そんなものは頭の中にしかない」「占領されて生きるより、頭の中の天国の方がマシだ」
ここまで追い詰められているのか。
しかし自分の死がこの関係を終わらせることに繋がるのか?
殉教ではなくこれが単なる復讐に過ぎないのなら、この連鎖は止むことがないだろう。
自分のしようとしていることが正当化出来なくなって迷い始める。

死を目前にして、殉教者としての声明文(お仕着せの定型文)を切々と読み上げている彼らに対しての幹部たちの当事者意識の微塵もない自堕落な態度。
結局、彼らのビデオ~尊厳などどうでもよく、2人はただの捨て駒に過ぎないことが、彼ら自身にも分って来る。
しかも街では殉教者(自爆兵士)と密告者として処刑される者のビデオを高値で売買してる業者もいる。
ここは、一体どうなっているのか。
サイードは大いに迷う。一方何の疑問もなくパレスチナのパラダイムに浸ってきたハーレドの方が、サイードの迷いとスーハの理論に揺り動かされ、自爆戦士を降りることに決め、サイードと共に家に戻ろうとする。

だが、サイードの内面はもっと複雑であった。
彼の父は善良だったが、弱さから密告者として処刑されてしまった。
その屈辱は払拭出来るものではなかったのだろう。
結局占領は死と同じ。であれば、何らかの衝撃を相手に与えて死ぬ意味はあるというものか。
しかし相手はそれをどう受け取るか。やはり復讐は復讐しか生むまい。
サイードが自ら謂うように「加害者が被害者を名乗る」相対的な関係でしかないのだ。
だから終わらない。

そして、こんな関係の外で極普通に生きている人間たちがいるのだ。
外にはそうした人間が。スーハの見て来た世界を彼も実感する。
そこで、ハーレドのように戻ることを彼はしなかった。

もはや相手に対する憎しみや恨みではなく、この宿命に対する復讐に向ったのだ。
サイードの自らの現実に対する絶望が全てに勝ってしまったのかも知れない。
サイードは最初の意識とは異なる次元で実行する。




世界は何故これほどまでの苦痛と悲しみにに充ち充ちているのか、、、。







破格の値段で5つ★ホテルと豪華な食事の愉しめる旅を! 東京オリンピックまでに自由を手にする無料動画




検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

SF PickUp