無彩限のファントム・ワールド

Myriad Colors Phantom World
2016年
石原立也 監督
秦野宗一郎 原作
声):
一条 晴彦、、、 下野紘(チームE所属、ファントム封印、召喚)
川神 舞、、、上坂すみれ(脳機能エラー対策室、チームEのリーダー)
和泉 玲奈、、、早見沙織(チームE所属、ファントム・イーター)
水無瀬 小糸、、、内田真礼(防衛省直属の「対ファントム要員」、チームE所属、声を武器とする)
姫野 アリス、、、井上喜久子(脳機能エラー対策室顧問)
ルル、、、田所あずさ(妖精ファントム、晴彦の無意識から生まれた少女)
熊枕 久瑠美、、、久野美咲(チームE所属、初等科、ドールマスター)
アルブレヒト、、、久瑠美のクマの縫い包み、巨大化してファントムと闘う
テーマは荒唐無稽で、遺伝子組み換え研究を行っていた阿頼耶識社がテロに襲われたことから、人々の脳に異変が生じはじめ、彼らの生みだすファントムが誰の眼にも見えるようになった(人の生みだす化け物が可視化するようになった)。そのなかで人に実害を与えるファントムの処理の為、特異能力者が集められ、事に当たることになった。
この物語の主人公たちは皆、独自のファントム退治の特異能力を有し、専門機関に所属しチーム或いは単独で様々なファントムに立ち向かっている。彼らは、ホセア学院高等部に所属しクラブ感覚で顧問の下、活躍している(熊枕 久瑠美だけは初等科4年で加わっている)。
その過程で、自己の確立や仲間との友情を深めてゆく姿が描かれる。この辺は完全に少女漫画の世界でもある。
TVアニメーション14話を続けて観てみた。
こんなことははじめてである。面白かったが大変であった。
わたしの何時も頼りにしている「劇場版」がないのだ。一回で観れないのはキツイ。
しかしTVアニメも一話完結型のものであり、それぞれの回で事件は盛り上がってちゃんと解決を見る。
しっかり枠内で、スリルやアクション・バトルありナンセンスや笑いや感慨深い流れも用意されている。
それと共に、脳機能エラー対策室のチームEがはじめは川神 舞と一条 晴彦の2人だけの弱小チームであったが、ファントムイーターの能力を持つ厳格な家の娘の和泉 玲奈や縫い包みの強大な力を有するアルブレヒトを操る初等科の少女、熊枕 久瑠美や防衛省直属の「対ファントム要員」に幼い頃にスカウトされたエリートの水無瀬 小糸をチームに入れてゆくことで、学園一の最強チームに育ってゆく過程も描かれる。

全体として京都アニメーションにしては異色な、セクシーな巨乳美少女が活躍する青春ファンタジック・コメディとでも呼ぶべきか。
京アニ、守備範囲は広い。
科学ネタを散りばめつつ、オカルト・お色気ファンタジー路線で大変キャッチーなアニメーションを構築している。
絵が相変わらず綺麗で、一回分が30分弱で、今回は登場人物誰もが可愛らしいこともあり、興味を惹かれて鑑賞するも、何とも電信柱のファントムが出て来て、宮沢賢治の世界みたいですね、ってそれはないだろ。
電信柱たちの挑戦を受けて川神 舞と電信柱ファントムがリンボーダンスで競い合うところなど、このアニメの基本線がよくわかる。
彼女が巨乳である分、闘いは不利かと思われたが、、、。
全てがこの路線内なのだ。この後のエピソードもこういったものばかり、手を変え品を変えである。
どれだけナンセンスであっても、作画の出来で魅せてしまうものだ。
特に学園の校庭に露天風呂が突然できていて大猿相手に闘うところなど、この最たるもので、ほとんどジョークの世界である。
京アニの力技でちゃんとエピソードとして形になっていた。
楽しくセクシーなエンターテイメントとして焦点が絞られ、しっかり作り込まれたアニメーションであった。
充分、続編も出来る余地もあり、劇場版も生まれておかしくない。
(TV版から見て、劇場版が一番作り易いタイプのモノであるに違いない)。
こういう作品も作れる京アニには、是非とも頑張ってもらいたいものだ。
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