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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ヘッドライト

Des Gens Sans Importance001

Des Gens Sans Importance
フランス
1955年

アンリ・ヴェルヌイユ監督
フランソワ・ボワイエ、アンリ・ヴェルヌイユ脚本
ジョセフ・コズマ、、、音楽

ジャン・ギャバン 、、、ジャン・ビヤール(長距離トラックドライバー)
フランソワーズ・アルヌール 、、、クロチルド・ブラシェ(カフェのウエイトレス、ジャンの恋人)
ピエール・モンディ 、、、ピエロ・バーティ(相棒のドライバー)
ポール・フランクール 、、、エミール(カフェの主人)
ダニー・カレル 、、、ジャクリーン・ビヤール(ジャンの娘、女優志望)
リラ・ケドロヴァ 、、、マダム・ヴァコ(連れ込み宿の主人)

「とるに足りない人々」、、、誰もがそうだ。まさにそういう映画だ。
ヘッドライトという邦題、、、素晴らしい。
(稀にみる傑作邦題だと思う。ヘッドランプではない。ライトなのだ)。

噺としては、特別な何かではなく「とるに足りない人々」の深い霧の中を覚束ない光を灯して彷徨う姿を、淡々とぶっきらぼうに、しかし全体として詩情豊かに美しく描き切ったものだ。
その意味で、極めて薫り高い濃密なフィルムに思える。


パリからボルドーがやたらと暗い。
地味な行き来である。
その途上、街道筋のドライブイン(ラ・キャラバン)にジャンは仄かな光を見出す。
美しいクロチルドに惹かれ自らの閉塞した人生に希望の光が差し込む。
モノクロの色調がとても美しい。ライティングも的確な演出になっていた。

トラック野郎になると、それにしか見えないジャン・ギャバンの役作りも見事。
雨なのにオイル塗れでエンジンの整備をするジャンが渋すぎる。
映画の質感、そのものがいぶし銀になっている。
流石はジャン・ギャバン。

睡魔と闘いながら大型トラックを操り、夜霧を縫って走る姿に常に不安が付き纏う。
霞むライトだけが頼りの、特別な緊張感の持続する映画だ。

ジャン(本名と同じか、道理で)は社長の都合で予定がしょっちゅう狂わされ家を何日も空けることから妻との折り合いも悪くなり家のなかも険悪な雰囲気に染まっている。
睡眠不足と闘いながらへとへとになって漸く家に戻ると、労りの言葉はおろか、妻や娘の小言しか聞かされない。
彼は上司に告げ口をして点数稼ぎをする同僚を殴り、自から職場を辞める。
クロチルドとの関係(子供が出来たこと)を手紙を隠し持っていた娘から家族にばらされても、言い訳ひとつせず、何も持たず俺は出て行くと、、、思い切りがよい。
クロチルドは、田舎のカフェ勤めから脱したい。都会で良い仕事に就きたいという希望を持っている。
彼女はジャンに自分を違う場所に連れ出してくれる何かを感じた。
時間がお互いに不規則ですれ違いも多くなったが、ふたりは愛情で結ばれていた。
しかしクロチルドは、ジャンが大変な状況であることを知り、迷惑をかけまいと子供を内緒で降ろすことにする。
結局、彼女は堕胎に失敗してあえなく命を落とす。

ジャンとクロの果敢ない夢は潰える。
終盤、ジャンが親友ピエロと家族の話を穏やかな口調でしている。
元の鞘に収まったのだろう。
「とるに足りない人々」の強かさも感じられる。自らの生を生き抜こうとする強かさの印象が最後に残った。
クロは美人薄命をそのまま逝ってしまったが、基本的に皆強かである。
娘のジャクリーンも女優を夢見てとてもしぶとく頑張っている。
不思議に最後は明るい感じで終わった。
そうとても清々しいのだ。
恐らく、クロのことをエミールのラ・キャラバンで仮眠をとりながら回想するシーンから始まっていることも大きい。
われわれは、クロが亡くなっていることを最初から察知したうえでジャンの物語を見始めている。
悲劇を経た確かな再生を感じる。







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