グルグルカイト

青いバランスボールがストーブの熱でパンクしてしまった。
これで二つ目である。
家は居間だけ石油ストーブを焚いている。
そこにわざわざバランスボールを置くというのも変だが、何となくそうなっていた。
家の癖である。どうしてもそのようなパタンが出来てくる。
人に体癖があるように。
注意はしていても、同じようなことが起きがちになる。
わたしはずっと朝からデータ整理に追われていた。
目を使いとても疲れる。
今年初めての凧揚げに、一番広いスペースのある公園に行った。
お昼までということで、初めておろした凧を揚げた。
だが、長女の揚げた凧がすぐに木の枝に引っ掛かり、引っ張っても取れず余計にぐるぐる巻きになってしまい、あえなくお陀仏ということになった。
凧は、蛸の姿をした骨なし凧である。蛸なので軟体凧で正しい。
しっかり揚がれば、注目を浴びること必至なのだが、木に引っ掛かりそれまでとなった。
残念である。
糸を切って、そそくさ帰ろうと思ったが、もう一杯あるので、それを少し場所を変えて揚げてみた。
しかし思うように風が吹かない。
吹かないというより、無風なのだ。
いくら次女が走り回っても落ちてしまう。
わたしは最初から息切れで走る気もしない。
暫く頑張ったが甲斐なく、退散となった。
蛸は別の日にリベンジすると力なく皆で誓う(笑。
午後一番に、知り合いが息子連れでやって来た。
体力消耗しているところへ、ヘビー級の小1の男の子である。
家の娘(小4)より15キロ重い。
身長ははるかに低い。
真丸。
可愛いと言えばそうだが、声が大きく暴れ回り、とっても甘えん坊で我儘である。
隠れん坊をしたいとせがみ、娘を従えて家じゅうをドカドカ走り回っていたが、鬼の番になると、鬼はいやだ~と駄々をこねる。
終始その調子で、でかい笑い声と愚図ってフニャフニャ言ったりの繰り返しで、離れていても耳元まで響きっぱなしであった。
その子への対応を巡り娘ふたりで言い合いをはじめたところで、彼がけんかはやめなさい、と一括した。
その対応は正しい。
暫く遊んで帰って行くと、まさに嵐が去った後のようであった。
箪笥の取っ手が一か所壊れていた。
物がよく壊れる日であった。
色々と後片付けをしていると、長女のバッグの留め金が一つとれていたり、帽子の缶バッチが一つ無くなっていたことに気づく。
缶バッチは、バッチの中にもう一つ相似形の小さなバッチがくっついたものである。
長女のお気に入りのものであった。
午後の予定は明日にずれ込んだ。
風のない嵐の日であった。