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ジェーン

Jane Got a Gun002

Jane Got a Gun
2016年
アメリカ

ギャヴィン・オコナー監督

ナタリー・ポートマン 、、、ジェーン・ハモンド、製作
ジョエル・エドガートン 、、、ダン・フロスト(昔の婚約者)、脚本
ノア・エメリッヒ 、、、ビル・“ハム”・ハモンド(夫)
ロドリゴ・サントロ 、、、フィッチャム
ボイド・ホルブルック 、、、ヴィック・ビショップ
ユアン・マクレガー 、、、ジョン・ビショップ(ならず者のボス)

「ジェーン」というシンプルな邦題に違和感を少し覚える。
原題が”Jane Got a Gun”なのだから普通ならまたごてごてとした文句を並べるところかと思うところだが、、、。
わたしとしては、「ジェーン」でよかった。ブログの題に書くのも楽だし。
ジェーンという女性を主人公とした西部劇である。ナタリー・ポートマンが製作に関わっている。
(「水曜日のエミリア」でも彼女は製作総指揮に携わっていた)。


ナタリー・ポートマン繋がりで観てみたのだが、、、この女優~ヒトはともかく一通り何でもやってみたいのだろう。
ではSFは、、、というとまさか、「Vフォー・ヴェンデッタ」か?それは違うと思うが、あれも大変な力演であった。
やはり完璧という幻想に呑み込まれて破滅してゆく悪夢の「ブラック・スワン」には圧倒されるばかりであったが、、、。これが一番凄かったとは謂える。
それで今度は「西部劇」である。何でも「完璧」にできる女優なのだ。
(女優とはそうしたものなのだろう。クロエ・グレース・モレッツが「キャリー」をやってしまうのも驚くが、、、自分と真逆のパーソナリティもやってみたいというのも女優としての表現意欲からくる必然なのか)。

ユアン・マクレガーがならず者のボスとは知らなかった。
しかし何で、という感じであった。
勿論、これまでにも奥の深い悪役は、「天使と悪魔」のカメルレンゴなどで見事に演じていた。
(わたしはあの役のユアン・マクレガーが一番好きだ)。
それから見ると随分見掛け倒しのイマイチ悪玉親分であった。
最近あまり良い役やっていない気がするが大丈夫か、、、。それに体調も。
T2 トレインスポッティング」を観て余計に心配になった(急に年老いたみたいな感じで)。

Jane Got a Gun003

絵の綺麗な映画である。
何気ない場面~室内でジェーンが水を水筒に入れているような光景もバロック期オランダの室内画家の雰囲気を忍ばせている
。光の取り入れ方がよい。
それからこの映画も、最近観る映画がことごとくそうなのだが、回想と今現在の時制が交互に絡む手法である。
とても自然な心象風景として織り交ざって展開するので、違和感はない。
かつての恋人であり婚約者と気球に乗って空を舞うシーンも非常に美化された形でロマンチックに描かれる。
しかし「ずっと気球に乗っていたいの」はちょっとね、、、単なる現実逃避に受け取れるが。
そういう女性でもあるところを表しているものか。
単に男勝りで強いばかりではなく、神経質になったり怒ったり、弱気になったり怯えたりする揺れを見せる。
所謂、スーパーウーマンではない。
拳銃よりも狩の為に使うライフルの方が上手い女性なのだ。

ならず者に追われ、家を突き止められたジェーンは、瀕死の(ならず者に撃たれた)夫と家を守る為、何と昔出征して戻ってこなかったために捨てたかつての婚約者に助けを求める。
(幼いハモンドとの間に出来た娘は友達のところに預けているが、彼との子供はビショップ一家に殺された)。
ダンは南北戦争で手柄を立てた英雄ではあるが、多勢に̥無勢である。
ここは、手前の庭に穴を掘って地雷みたいな仕掛けを作り、その炸裂によりほとんどの勢力を削ぐ。
その後は、生き残りのと死闘となるが、その間に夫のハモンドは外傷が元で絶命してしまう。

Jane Got a Gun001

特にわたしがほっとしたシーンは、どんでん返しの件である。
これはスリリングでもショッキングでもないが、決して小さくないどんでん返しであった。
ビショップが「待て、まだお前の娘は生きている!本当だ」と言って命乞いをするが、ジェーンとダンの二人で「この嘘つきめ!」と罵り、取り敢えず「何処にいるのよ?」、と聞くと「お前が以前働いていた売春宿だ」と答えるも、二人にハチの巣にされて絶命となる。どうせ出任せの嘘だろうと思いながらもそこに行ってみると成長した娘が洗濯の下働きをしているではないか。
これがジェーンたちにとっての一番のサプライズであったはずである。
死んだと思っていたダンとの間に出来た娘が生きており、賞金も保安官からゴッソリ頂き、二人の娘と昔の恋人と共に遠くに(カリフォルニア)に旅立つというハッピーエンドである。西部劇はハッピーエンドの快感がなければ見る気になれない。こうでなければ、というエンディングであった。

ジェーンはずっと自分の娘を殺した ビショップを憎んできた、、、だとすると生かして育てさせてきた親分をそうも虫けらのように殺さなくとも、と思う面もあるが、夫を殺されたのだから仕方ないか。賞金も掛かっているし。
このビショップは何か詰めの甘いボスであり、ダンの背後を取りながら撃ち殺さず、「ジェーンは何処だ」などと、すぐ近くにいることは当たり前なのに訊ねたりしている。要するに妙に余裕をもっていて隙だらけでちょっと人が良いのだ。(悪い奴とは言え)。


荷台にはどっしりと金を積み込み、4人で前途洋々の旅立ちである。
一番ちゃっかりしているのは、ジェーンだったりして。
明らかに勝ち組の彼らであった、、、。






プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
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