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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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海街diary

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是枝裕和 映画・脚本
吉田秋生『海街diary』原作
菅野よう子 音楽

綾瀬はるか、、、香田幸(香田家長女、看護婦)
長澤まさみ、、、香田佳乃(香田家次女、銀行員)
夏帆、、、香田千佳(香田家三女、靴屋店員)
広瀬すず、、、浅野すず(香田家四女に引き取られる、中学生、サッカークラブチーム所属)
大竹しのぶ、、、佐々木都(三姉妹の実母)
堤真一、、、椎名和也(幸の勤める病院の医師、不倫相手)
風吹ジュン、、、二ノ宮さち子(海猫食堂の店主)
リリー・フランキー、、、福田仙一(山猫亭の店主)
樹木希林、、、菊池史代(大船のおばちゃん)


原作は全く知らないが、映画として心地のよい優しく爽やかな作品であった。
何とも言えぬ郷愁に満ちてもいる。
少女漫画やライトノベル原作のもので、映画化されるとより素敵なものになる例は少なくない。


十四年前に女をつくり家族を捨て出て行った父が亡くなった。
(幸田家は、母も再婚して家を出ており、三姉妹で暮らして来た)。
その父は再々婚して、山形に暮らしていたことを香田家の三姉妹は知り、次女佳乃と三女千佳で告別式に行く。
そこで、出迎えた中学生の娘が、腹違いの妹に当たるすずであった。
長女の幸も遅れて現れ、すずを目の当たりにし、彼女の置かれた境遇とこれまで抱えてきたものを察する。
別れ際、幸が鎌倉で一緒に暮らそうと提案すると、すずは「行きます」と即答するのであった。
すずは、鎌倉の生活に直ぐに馴染んでゆく、、、。

確かに海街だ。
音楽がとてもよく合っている。
流石は菅野よう子の楽曲。
余りにピッタリだと映像~世界に吸い取られてしまう。
波の音が煩くない程度に離れた家は過ごしやすそう。
海風も直接来ないようだし。
庭も広く、梅の木もある。
梅酒を漬けたり、新鮮なしらす丼やアジフライを食べたり、、、ユニークなちくわカレー?。


四人姉妹でも歳が適度に離れている点、よかったか。
もっと近かったら、多分こんなに仲良く一緒には住めそうもない。
ここでは、三女千佳が生な衝突を緩和する役目を引き受けている。
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キャストは、それぞれピッタリであった。
個性がとても自然で活き活きしている。
皆を取り仕切るしっかりもので包容力も豊かな長女の幸。
幸とはぶつかるものの、仕事熱心で恋愛にも積極的な魅力溢れる次女の佳乃。
姉たちと張り合うことがなく、自分の世界を楽しむ前向きな三女の千佳。
そして、居場所を求めてやって来たすず。
ここにいる人たちは、誰もが細やかでセンシブルで優しい。
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すずは、何処にいてもわたしここにいていいのかな、、、といつも自問自答している。
ずっとそうして生きてきたのだ。
こころに重荷をもちながらも無邪気で透明で溌溂としている。
しかも聡明で分別もある。
サッカーチームの風太とも仲良くなり、海猫食堂のさち子や山猫亭の仙一にも可愛がられる。
彼女はようやく、気兼ねなくずっと一緒に過ごせる姉妹とその場所を見つけた。
同時に三姉妹にも掛け替えのない妹となる。

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誰のせいとかじゃない、という言葉がよく聞かれる。
運命を受け容れつつも、、、受け止めきれないものを抱え。
親たちの都合で、子供時代を奪われた。
ゆっくり取り戻そう。
こんなところがよい。

姉妹にそれぞれのほんのりとした恋もあったり、、、。
桜を見て、もうすぐ死ぬと分かっていても、綺麗なものを綺麗と思えることがうれしい。
と言っていたという、亡くなった姉妹の父と食堂の店主さち子。
皆が刹那の美しさをずっとこころに刻み込もうとする姿が美しい。
そういうものだと思う。
今この瞬間、刹那の美に支えられて、生きるのだ。
四姉妹が庭でする花火にすべてがある。


広瀬すずがかなりの女優だということを知った。
微妙な立ち位置にいることが多いが、長澤まさみはやはり綺麗だ。
ここでも樹木希林は、ただいるだけですでに凄い。






狂った果実

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1956年
中平 康 監督
石原 慎太郎 原作・脚本
武満 徹、 佐藤 勝 音楽

石原裕次郎 、、、滝島夏久
津川雅彦 、、、滝島春次
北原三枝 、、、恵梨
岡田眞澄 、、、平沢フランク
ハロルド・コンウェイ 、、、恵梨の夫、外人

発声がはっきりせず、セリフが棒読みで早口なため、何言ってるのか分からん。
ただ、暇で金に余裕のある兄ちゃんたちが、ダラダラと遊んで日々を送る話。

音楽がちょっと面白かった。
音響効果に似た音である。
モノトーンの虚無的な水面の表情によく合っていた。

この水面に象徴される光景で全てが覆いつくされていた。
水面にかかるエネルギーが均衡状態を保っていたが、その水面は次第に不安が充満してくる。
突然激しくその水面を切断し水しぶきを上げてヨットを威嚇し廻旋し始めるボート。
ボートを操る青年は理性のタガが外れ狂気の眼差しになっている。
そして獲物を狙い定めたボートは一直線に全速で突っ切って行く。
青年を裏切った二人の男女は、どちらもボートに轢き殺される。

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ノンポリな幼い春次の表情が、ヨット上に二人の姿を認めるや否や、狂気に染まり暴走を始めるところはこの映画でもっとも印象的なシーンだ。
夏久にとって恵梨は、初めは弟を心配して近づいた女であったのだが、自分の愛する対象となってしまっていた。
恵梨は弟の初恋の相手であったが、彼女にはすでに外国人の夫がいた。
彼女の素性も知ったうえで弟に黙って、夏久は恵梨との関係を持ってしまい、深みに嵌って行く。
兄弟同士でありながら、こんな関係になってしまったのも、恵梨の魔性の為か、、、
そういうことだろう。恋は人を狂わすのだ、、、そうなのか、、、たぶん。
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徐々に静かに意識下に不穏な対流が生じ始める。
(こちらも緊張感が感じられるのだが、、、演技がいまひとつで、、、入り込めない)。
恵梨が弟、春次に送った手紙を先に読み、弟の代わりに夏久が恵梨を奪ってヨットで逃避行に出てしまう。
(ここに出てくる面々は皆、その類である。所謂、太陽族?という海辺を中心にアロハシャツにサングラスで享楽的な生活を送る連中のようだ)。


暗黒の海が無意識の欲望の重みに一瞬泡立ち、また静まりかえる。
水面には砕け散ったヨットの残骸が浮かぶ。

春次はそのままボートを飛ばして何処にいくのやら、、、。


もう少し役者の訓練をしてから撮影に臨んだ方が良かった。
映画自体、なかなかよい映画であるのだし、惜しい。
フランスのヌーヴェルヴァーグを感じさせるところがある。
だがいかんせん、役者が素人過ぎた。
北原三枝だけ、プロレベルという感じなのだ。
素材的に、岡田眞澄がやたらとカッコよいではないか(役柄もそうだが)、、、。
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わたしはスターリンそっくりさんの彼しか知らなかったため、これは新鮮な発見であった。

この中で唯一純情な役をやっている津川雅彦には笑ってしまった。
誰にでもこういう時期はあるんだということを認識できる映画でもある。




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