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コンテイジョン

Contagion001.jpg

Contagion
2011年
アメリカ

スティーブン・ソダーバーグ監督

マリオン・コティヤール 、、、ドクター・レオノーラ・オランテス
マット・デイモン 、、、ミッチ・エムホフ
ローレンス・フィッシュバーン 、、、エリス・チーヴァー博士
ジュード・ロウ 、、、アラン・クラムウィディ(記者)
グウィネス・パルトロー 、、、ベス・エムホフ(ミッチの娘)
ケイト・ウィンスレット 、、、ドクター・エリン・ミアーズ
ブライアン・クランストン 、、、ライル・ハガティ海軍少将
ジェニファー・イーリー 、、、ドクター・アリー・ヘクストール
サナ・レイサン 、、、オーブリー・チーヴァー(エリスの妻)

”SOLARIS”のスティーブン・ソダーバーグ監督である。

風邪をおして旅行に行った為に酷くこじらせてしまった。
今は亀の水替えくらいしか出来ない。
結構深刻である(苦。

それで体調に見合った?病気の映画を見ることにした。
「アウトブレイク」と同様のパンデミック状況に陥った世界が描かれてゆく。
しかしアウトブレイクのようなパニック・アクション映画の娯楽性は低く、非常に現実的であたかもドキュメンタリーフィルムに触れるような感覚の作品である。主人公もいない静かに進行する群像劇である。

淡々と患者の診療とワクチン作成に励むが、政府やマスコミの理解・協力が得られず苦闘する医師の姿は印象的である。
特に現場の医師である。ワクチンが出来ていないことからくる見通しのなさは、彼らにもっとも負担がかかる。
巷では利害関係や利己心、政治的駆け引きや扇動の絡む情報の混乱。それに乗じた破壊・略奪行為も行われてゆく。
強力な感染力と致死力をもった未知のウイルスというだけで人々に与える恐怖と不安は計り知れず、そこにつけこんで情報操作・誘導をして私服を肥やそうとする者たちも出てくる。
アラン・クラムウィディのように記者の立場からデマを故意にSNSで流して人々を操ろうとする者も現れる。
(最近、ジュード・ロウは憎らしい悪役ばかりだ)。
中にはベスの彼氏のように異様なほど呑気な若者もいたりする。

科学的検証ときめ細かいシュミレーションにより製作されている映画であることが分かる。

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ミッチ・エムホフも早々に妻と息子をこのウイルス感染で失うが、どうやら妻ベスが感染第一号であったようだ。
コウモリと豚の出逢いで生まれてしまったウイルスで、彼女はそれを最初に取り込み持ち込んでしまった。
コウモリの食べたバナナの残りカスが豚の餌に混じり、その豚を通して新種のウイルスが生まれ、その豚を処理したコックが手を洗う前に(エプロンで手を拭いた程度で)ベスが彼の手を握ってしまった。そこから彼女に接した人間が次々に発症してゆく。
この辺の香港(カジノか?)でのやり取りが店のビデオに写っているのだが、ここはやや鮮明すぎて説明的すぎる気もする。
実際の足取りはもう少し不透明であるかと思う。
マット・デイモンは残った一人娘を守りきろうと必死で行動する父を熱演する。
派手なアクションなど全く見せない(当たり前だが、、、彼が出ると場面が引き締まる)。

いずれにせよ、感染はもう無意識に機械状に爆発する。
せめて、手洗い嗽だけは意識的にしっかり習慣的に行わなければならない!
娘たちにもよく注意しよう、と思わせるに足る映画であった。

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エリン・ミアーズ医師は、エリス・チーヴァー博士に感染がもっとも拡大しているミネソタに送り込まれる。
そこで患者の隔離・収容の環境作りの段階から構築し、彼らの病状を調べ看護しつつ詳細なデータを収集して知らせてゆく。
政府筋からはいちいち文句をつけられ、ワクチン生成面も遅々として進まぬ状況のなか、患者の診察に追われるうちについに自分も感染してしまう。
そして死ぬまで隣のベッドの患者を気遣い息絶える。
独りで頑張りすぎる人も当然出てきてしまうが、こういった事態ではどうしてもそれが任せられる誰かに多くの負担を掛けてしまうもので、とても同情する。

アリー・ヘクストール医師は、有効と思われる抗体を自らの体に注射し実験台となってワクチンの完成を早める危険な賭けに出た。彼女にとってはもはや選択の余地はなかった。レベル3の実験室(公にはレベル4でないと許されない)で父親が自己犠牲の精神で個人的にワクチン作りを進めていたことも役にたった。
結果、ワクチンは完成する。副作用もみられない。
親子ともども大変な功労者である。
WHOやCDC(アトランタ疾病予防管理センター)等の機関も当然調査に動き出してはいるが、、、。

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こんな時に、矢面に立たされるエリス・チーヴァー博士の立場は、究極的に辛いものだ。
ある意味、ウイルスの致死力、感染力よりそれに対する歪んだ情報の爆発的波及の方が恐ろしいものにもなってゆく。
ただ現状を医師の立場から正直に伝えればよいという気楽な身分ではない。
しかもここに階級関係に火をつけるような勘ぐりを入れてくるマスコミや記者が必ずいる。
隠蔽や陰謀を持ち出す輩である。
上層部ではもう既にワクチンを独占しているとか、仲間だけは先に避難させたとか、ワクチンよりレンギョウの方が効くとか、メディアを通して人々に不信感を植え付け混乱に陥れ扇動しようとする。
エリスも妻に、正式発表前に感染地域を離れるように言ってしまったことで批難に晒される。
(妻が友達にそれを漏らしてしまったことで、バレたのだが。お喋りは禍の元である)。
エリン・ミアーズ医師を見殺しにしてしまったことが彼にとってはもっとも悔恨の情を残すところだろう。

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レオノーラ・オランテス医師のように、まず感染源を特定するため、発症患者の足取りに関するあらゆるデータを取り寄せ、有効な情報をつかみとろうとする役目が非常に重要となる。
彼女はそれをかなりの所まで突き詰めてゆくが、ある日その下で働くWHOから派遣された香港の男に拉致されてしまう。
その男の村は貧困な地域で、ワクチンが例え生産ラインに入ったとしても配布される優先順位は極めて低いという彼らの考えからお医者さんを人質にしてワクチンをまだ感染していない村人分しっかり確保しようというものだった。
彼女は納得はしないが、それなりに受け容れ彼らの村で子供たちの面倒を見て過ごす。
漸く交渉に応じた関係者が、要求されたワクチンを持参し彼女の身柄と交換する。
すぐ後で彼女は、こういう交渉は中国は受け付けないため、先に渡したワクチンは偽物だと知らされる。
レオノーラは血相を変え村人たちにそれを知らせに行く。

様々な動き、対応がきめ細かく描かれている分、実にリアリティが感じられる。


わたしとしては、やはり手洗い嗽である。
早く風邪を治したい。



プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
日々思うことを綴ってゆきます。
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ることもあります。
悪しからず。
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