カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード

Once Upon A Time In Mexico003

Once Upon A Time In Mexico
2003年
アメリカ

ロバート・ロドリゲス監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽

アントニオ・バンデラス 、、、エル・マリアッチ(伝説のギタリストガンマン)
サルマ・ハエック 、、、カロリーナ(エルの恋人)
ジョニー・デップ 、、、サンズ(CIA捜査官)
ミッキー・ローク 、、、ビリー(バリヨの部下)
ウィレム・デフォー、、、バリヨ(麻薬王)
ジェラルド・ヴィジル、、、マルケス将軍
ペドロ・アルメンダリス・Jr、、、大統領

メキシコというのと、ジョニー・デップが出ているということだけで見てみた。
ただし、アメリカ映画である。

恐らくこの監督の映画は初めてだと思う。メキシコ系アメリカ人らしい。
どうやらこれはシリーズ3篇の完結編であったようだ。
しかし、この一作で独立しているおり、前を知らなければ見ることが出来ない代物ではない。
とは言え、とても独特な世界観というか作風である。
それに慣れていないと戸惑う。
漫画チックというか、、、そう大変漫画の形式に近い。
アクションや銃撃戦の荒唐無稽で型にこだわり歌舞伎調なところなどまさに漫画である。
ともかく、主人公級キャストは撃たれようが死なないし、目玉をほじくり出されてもピンピンしている(いや、多少元気ないか?)

全体に細かいカットでスピード感を重視している。
ギターにマシンガンが内装されていたり、意味の分からぬ義手が出てきたり、、、しかしそうしたものを使わせるにジョニー・デップの右に出る役者はいまい、、、よくわからないが、ただ面白い。
この監督、編集までやってしまうところなど岩井俊二と同じで、使うガジェットなどからもオタク的匂いプンプンである。

アントニオ・バンデラスは最初気付かなかったのだが、あの「オートマタ」の主演俳優であったことを知りびっくり。
あんな渋い演技をしていた人がここではセクシーイケメンではないか。しかもカッコ付けてギター弾きまくり銃を撃ちまくり、、、。
そいえばジョニー・デップはプロもびっくりのギターの名手であった。ストーンズのキース・リチャーズが奴は俺より上手いと言っていたくらいだから本物だろう。彼はここでは腕前披露はしていなかったと思う。
ともかくアントニオ・バンデラスは、初めて見た俳優だと見終わるまで思っていた。

Once Upon A Time In Mexico002
これは、サム・ペキンパーへのオマージュなのか、撮っていてこうなっていたのかよく分からない、、、。
ともかく西部劇へのオマージュは充分感じられる。
タッチが西部劇風でもある。
でもあるのだが、いろいろ出てきすぎて訳が分からん。
CIAにFBIにクーデター組織にただの悪者~麻薬ギャングに民衆に、、、メキシコの政権を巡ってのかなりド派手な武力闘争であることは確かであろうが、そこに私怨も絡んでくる。
確か闘うギタリスト、エル・マリアッチは彼の妻カロリーナと娘を悪者クーデター将軍マルケスに殺されていたのだ。
彼にはその復讐の動機もある。

ただ悪者のメンバーのそれぞれの狙いと意図と動きがいまひとつ分からず、もっとも謎の男がサンズであった。
何なんだお前は?と聞きたいものである。
(それを言ったらほとんど誰もが何なのか分からない)。
たくさん出てきてもスケール感~広がりは無く、この監督のルールのもとで自動的に動く箱庭の中の人形世界にも見える。
(つまり極めて趣味的で自己充足的である)。


Once Upon A Time In Mexico001
何といってもこの人、サンズが一体何ものだったのか最後まで分からずじまいであった。
目玉を悪者に抉られたのにほぼ平気で銃を撃っているではないか。
人だろうか?などと聞いたらこの映画に出てくる連中はみなほとんど人ではない。
訳が分からないアクションの連続で畳み掛けてくるのだ。
見てるしかなくなる。

しかしただ見ていて面白いのが、このジョニー・デップである。
彼は見ていて飽きないから不思議である。
人気の理由はそこかも知れない。
表情、仕草だけで人を魅了してしまう。
一流の俳優はそういうものなのだろうが、彼の場合、それが際立っている。

ともかく、どんな映画であったのかもうすでに思い出せない上、ジョニーの役柄がどういうものだったのか分からずじまいなのだ。
この監督、目玉を抉りたい欲望を抱えているのか、そういうところはかなり気になった。
「おまえは殺すほどではないが、余計なものを見過ぎた。」
名台詞かも?


生理的についつい乗っかってしまう映画である。
痛快娯楽映画とはまた趣の異なる、どこかむず痒い箱庭映画か。
ジョニー・デップの独壇場に思えたが、主役はアントニオ・バンデラスであったことに気づく。
確かにカッコよいが、あの最後のシーンでのジョニー・デップに対抗できるはずもなく、、、

結局今、何を見ていたかは定かではない。が、ジョニー・デップの印象だけは強く残った。


ワールド・オブ・ライズ

Body of Lies001

Body of Lies
2008年
アメリカ

デヴィッド・イグネイシャス原作
リドリー・スコット監督・製作
ウィリアム・モナハン脚本

レオナルド・ディカプリオ、、、ロジャー・フェリス(CIAイスラム現地工作員)
ラッセル・クロウ、、、エド・ホフマン(CIA中東局主任)
マーク・ストロング、、、ハニ・サラーム (ヨルダン情報局GID局長)
ゴルシフテ・ファラハニ、、、アイシャ(病院勤務看護師)
アロン・アブトゥブール、、、アル・サリーム(テロリストの黒幕)

「嘘の実質」

昨日は環境・エネルギー、南北問題をベースに置いたもの、今日は現代のもうひとつの大きな問題であるテロに対する話である。
アメリカがイスラム世界に仕掛けた喧嘩に対する報復攻撃が基本となっているが、もうそれだけの問題ではない。
とてもリアルな雰囲気は伝わって来る。
対テロに対し実際に繰り広げられる嘘による騙し合い~情報戦に焦点が当てられている。
トム・クルーズ演じるスパイものとは大分違う(笑。

レオナルド・ディカプリオとラッセル・クロウの共演である。
しかも監督は我らがリドリー・スコット。
これで詰まらぬ映画になるはずもない。
「レヴェナント: 蘇えりし者」の鬼気迫る凄まじい演技には度肝を抜かれたが、この映画でもやはりディカプリオの芸は真に迫るものがある。
ラッセル・クロウは、同監督による「グラディエーター」の演技が目覚しいものと讃えられるが、わたしはむしろ「ビューティフル・マインド」のジョン・ナッシュ役の繊細で神経質な演技が好きなのだが、、、。

アメリカCIAのスパイ活動の指令主任と現地で活動する工作員を軸として展開するのだが、、、。
無人偵察機と携帯電話傍受などは、彼らのお手の物。
だから指揮官は、アメリカ自宅で子供の世話をしながら、命懸けで今現在死闘を繰り広げている工作員に指令を出すこともできる。

今回のラッセル・クロウ演じるエド・ホフマン主任は、偵察機の画面とネット上での情報収集をもとに指令を電話でロジャー・フェリスに出すだけのメタボエリートである。しかも現地でロジャーが伝手と信頼関係をじっくり築いた上で実行しようとしていた計画に自分のアイデアで余計な裏工作してぶち壊し、彼の身の安全すら脅かしもする。更に冷酷、非情な采配もふるう。彼らはかなりの温度差のある厳しい上下関係でギクシャクしながら動いている。
これで彼は頼みの綱のハニ・サラームの信頼も失う。

何でも、ラッセル・クロウは事前にリドリー・スコット監督からの電話で、「20キロばかり太ってきてくれ」と頼まれたそうだ、、、。
ハリウッドスターも大変な仕事である。それに彼らしくない憎まれ役だ(笑。

Body of Lies003
ハニ・サラーム 役のダンディな俳優は誰かに似ている。今思い出せないのだが、、、。

ヨルダンで協力を要請する相手がハニ・サラーム であり、彼は上司のエド・ホフマンとは全くタイプの異なる人物である。
何しろ「決して嘘はつくな」と念を押すほっそりした紳士である。
ハイテク機器の駆使によって情報を掴むCIAとは異なり、こちらは恩を売って人を組織内部に潜伏させそこから情報を得たりかく乱したりする手法を取る。あくまで人間関係主体~諜報活動なのだ。だから嘘は命取りとなる。
ある意味、不確実ではあるが、危機的状況や肝心な時に機械より融通が効く。機械ははっきりポテンシャルに限界があり、ミスやトラブルで稼働停止してしまう。
この辺の信ずるところの立ち位置の違いからも、それに性格にしても大いに異なるようだ。
この二人の上司に挟まれて任務を完遂することは、誰にとっても極めて困難な業である。

タフなロジャー・フェリスでなければ務まらない仕事であろう。
それにしても寸でのところまで行った捜査で敵に捕まり、拷問を受けるところは見る方もシンドい。
結局、ギリギリのところで助けてくれたのがハニ・サラーム ではあった。
ハニはロジャーをサリーム逮捕の駒として利用はしたが、命を助けたのは恐らく彼がアラビア語に堪能で文化を尊重している姿勢からだと思う。エド・ホフマンであれば何であろうが単なる捨て駒として処理していただろうが。

Body of Lies002
アイシャ役の女優が異彩を放っていた。
追手の犬に噛まれたとき、破傷風のワクチンを注射してもらった女性に惹かれる。
まさに砂漠のオアシスだ。束の間のこころの平和を味わう。
彼の上司はこんなところ人間の棲む場所じゃない、と平気で言い放つが、ロジャーにとってのイスラムの魅力の象徴のような存在~女性かも知れない。
文字通りの看護師である。
(かつて稲垣足穂が女性とは看護婦である、と言っていた)。
ちなみにアメリカの敵国イラクの女性である。
ディカプリオには、常にこのような越境する役柄がついてまわるし、非常に合っている。
例えばジェフリー・ラッシュはそれがどんな役であろうと驚異的な憑依力で成りきってしまうが、ディカプリオの場合、彼ならではのイメージがあり、いつもそのイメージを強調するような役についている。

中盤から充分推測はつくが、ロジャーはCIA内での昇進や報酬を捨て、ヨルダンに留まることにする。
自分たちがこの嘘つきゲームで世界を危機から救っているという幻想~使命感にもう酔えなくなった。
世界を救うより恋人を救い、彼女との生活を大切にして生きたいのだ。
(拷問を受けたり裏切られたりすれば尚更そうではないか)。
とても正しい選択だと思う。
昨日の映画でも世界を救うために奮闘してきたジャック・ホール博士は、もっとも深刻な時点で息子の救出にこそ生命をかけて挑んでいった。

とてもよく分かる。


プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
日々思うことを綴ってゆきます。
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ることもあります。
悪しからず。
コメント、メッセージ頂ければ嬉しいです。

*当サイトはリンクフリーです。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR
最新トラックバック