プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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騎士団長殺しを買う

murakami001.jpgmurakami002.gif


とある書店で、今なら(この今ならに弱い)○カード10倍とあったため、早く買わなければと思っていた村上春樹の「騎士団長殺し」を1部2部共に買った。
しかし、レシートと一緒にもらったのは、次回の書籍購入でポイントが10倍になるカードであった(爆!

つくづくわたしらしい、と笑ってしまった。
こういうトリックに面白いように引っかかるのだ。
(ちっとも、面白くないが)
もう当分、わたしに本を買う予定はない。
(読んでない本が山ほど貯まっているからだ)。
娘には怖い話の本を、この前買ってあげたばかりだ。
(なかなか文学作品には向かわない、、、。これが目下、悩みの種その4くらいに位置する)。

このカードは無駄になるだろう。
だが、未練がましく、マグネットで取り敢えず留めてある。
「旋回する物語 そして変装する言葉」
「渇望する幻想 そして反転する眺望」
魅惑的。ウズウズする、、、。
いつから読むか?

わたしは村上春樹を読み始めると、途中でやめられなくなる。
「1Q84」のときもそうだった、、、もうあれから7年も経つのか、、、。
その間、本らしい本を読んでこなかったことに愕然とする。
大学時代に読んだ本の記憶に頼ってきていることに改めて唖然とする。
いや、その前に体力的に落ちている。
徹夜で読めない、、、。

とは言え、この辺で思いっきり面白いものを読みたい。
そんな気分なのだ。
であるため、どこか全く日を空けて、朝から読み始めたいと思う。
このところ、健康上の問題もあり、夜はすぐ寝てしまう。
起きてると自分では思っていながら寝ていたりする。
(いや待て、寝ていると思っていながら起きていることもあったか、、、いやこれはない。あってはならない)。

ハッと飛び起きたら、椅子に座って眠っていたことに気づく。
時計を見たら2時を回っていた。
パソコンに向かってネットを見て回っていたのを9時半頃までは、知っている(笑。
かなり疲れが溜まっているのだ。

単に、これまで生きてきた疲れであり、これといって何をかやった疲れではない。
こうした疲れはひたすらよく眠ることが一番良いことは分かっているが、、、
それに加え、やはり強烈な刺激である。
それも美しく、意識を思い切り拡張する類のものが薬となる。

美を求めて、、、昨日観た映画もそれであった気がする。
何故か今日いろいろあり過ぎたせいか、かなり前のことのようにも思えるのだが、、、
それこそが、時間の本質でもある。いや属性というべきか、、、。

そうだ、思い出した。
どこかで、、、
本を読む時間を作らなければならないのだ。
(忘れている場合ではない)。


「騎士団長殺し」
久しぶりの村上春樹。
ただ、楽しみである。



龍の歯医者

ryuu.jpg
前編:天狗虫編  後編:殺戮虫編
どちらも45分程度(TVアニメーション映画とでもいうのか)

鶴巻和哉監督
2017年

声優
清水富美加、、、野ノ子
岡本 信彦、、、ベルナール
林原 めぐみ、、、柴名
山寺 宏一、、、悟堂


すこぶる思い切った設定で、リアリティがしっかりあるアニメーションである。
龍が二次対戦中に契約によって日本軍側に加勢していたのか。
これはその龍の背に乗って、龍の歯の健康を守る歯医者さんたちの壮絶な活躍ぶりと言うか、、、。
生と死とその運命を巡るドラマでもある。
よくこの短い尺にこれだけ壮大で幾つものドラマの絡みを流し込んだものだと感心した。


龍との契約を彼らは結び歯医者となる。
最初のテストの時、自分の「今際の際」が予め決められている事を認めないと歯医者として龍の歯から出てこれない。
歯に吸収されてしまう。
野ノ子は戦乱で命を落とし龍の歯から黄泉がえったベルナールを後輩として龍の歯科医の仕事に励む。

これもひとつパラダイムの問題となるが、野ノ子らは生きることを完全に定められた範囲にとどめている極端な運命論者である。
ベルナールが何故そんなものを無視してもっと生きようとしないのかと絶叫すると、そりゃ沢山美味しいもの長く食べ続けることができれば嬉しいけど、長く生きることがいいの?と怪訝な顔で返す野ノ子。
彼女は最初から自分が死ぬときの光景を見て知っている。
ベルナールは君が死ぬところなんて見たくはない!という。
すると、「ヒトは皆、死ぬのよ。」「そんなことは知ってる。」
生というものに対する概念が異なるのではない。
ベルナールにとってはアプリオリな純粋な「生」という概念自体が野ノ子たちのパラダイムには存在しないだけなのだ。
ここの距離は埋まらない。

彼女が驚く程、勇敢で命知らずの行動がとれるのも、死に際(今際の際)を知っているためとも言えよう。
今(この場面で)は、絶対死なないことが分かっているからだ。
そこが彼女の自由度を極限的に高めている。
そして恐らくその光景に出逢えば、観念して大人しく死を迎えるのだろう。

しかし激烈な痛みによる観念の飛躍は起こる。
柴名の場合である。
彼女は12年前の天狗虫との壮絶な闘いのなかで愛する人を失う。
その余りに認め難い体験に、身体レベルで彼女はパラダイムを打ち破った。
だから柴名は、龍と歯医者を完全に対象化する視座を得たのだ。
そして自らが何者でもないことに気づく。
それでもなお、突き上げてくる一際強い想いに従う意志をもった。
結果が自らが、愛する人を奪った虫になるという「投企」に出たのだ。
その答えは出ないままに終わる。

野ノ子に自分のために生きろと説き続けてきたベルナールが、野ノ子たちを救うために(再び)命を落とす。
殺意を吸収してエネルギーを増大させる殺戮虫を利用して自らの身を犠牲にして彼女らの敵を倒すのだ。
彼女らの知らぬところで。誰にも気づかれず。
確かに自身を犠牲にするというのも生きる自由であり同時に死ぬ自由である。
ベルナールにあり野々子にはない「実存」である。


龍の歯が生死の出入り口のように描かれているのは、荒唐無稽な独創であった。
しかしその独創世界が極普通の生活~仕事の光景に思えてしまう自然な感情の流れ、ディテールまでの描き様なのだ。
ちっとも不思議や違和感が感じられなかった。
歯の掃除だけならまだしも、その歯に死んだ者が吸い込まれたり、そこからヒトが黄泉がえったりしてくるのだ。
メタフィジカルな身体性を夢想的に体現している。ここに出てくる人々は皆そうだ。
そして、その吸引力は凄い。

天狗虫の動きは、どう見てもエヴァンゲリオンの使徒であった。
殺意だけに反応し殺戮する虫というのは、とても機械的で説得力がある。
それにいち早く気づくベルナールの慧眼は素晴らしい。
その後の行動も、、、。


清水富美加の声優としての才能も充分に発揮されていた。
雰囲気まで、アニメのキャラと似ている。
正直言って、辞めてしまうのはとても勿体無い、と思う。
まあ、この世界も若い実力者が次から次へと現れるし、人材に困ることはなかろうが。


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