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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ジャッカルの日

The Day of the Jackal001

The Day of the Jackal
1973年
アメリカ

フレッド・ジンネマン監督
フレデリック・フォーサイス原作


エドワード・フォックス、、、ジャッカル
マイケル・ロンズデール、、、クロード・ルベル警視
デルフィーヌ・セイリグ、、、モンペリエ男爵夫人


シャルル・ド・ゴール大統領暗殺を企てる武装組織「秘密軍事組織(OAS)」が雇ったプロの暗殺者「ジャッカル」とクロード・ルベル警視との情報を巡る鬼気迫る闘いのドラマである。

まずアルジェリア戦争に端を発する。
これはフランスのアルジェリア支配に対する、アルジェリアの独立運動というような一枚岩的な闘争ではなく、アルジェリア内での親仏・対仏の紛争、ヨーロッパからの入植者と先住民間の民族対立、パリ政府と軍部との内紛も絡む複雑な対立構造を抱えたフランスにおけるパリ中央政府の奮闘の物語とも言える。
特に軍のエリートを中心に構成されたものがOASと言えようか。
彼らの活動を支えた意識は、愛国心である。アルジェリアは「フランス固有の国土」である!と、、、。
(最近、似たような言葉をあちこちで聞くが、、、)。

戦争などによるフランス経済の疲弊もあり、ドゴールは、アルジェリアの民族的独立を認める決定を下す。
それに怒ったOASのテロ活動が相次いだ。
しかし当局もスパイを組織に潜入させ、動きを未然に防ぎ情報を持ち出し、組織の弱体化を進めてきた。
OASも顔が知れ渡り、内通者が後を絶たない状況下で、何とかドゴール暗殺を成功させるため、国外から優れた暗殺者を金で雇うことに決めた。
彼らが雇ったのは、コードネーム”ジャッカル”というイギリスから呼び寄せた男であった。
射撃の腕前が特に優れ、これまでにも要人暗殺に関わってきたという。
彼は、OAS首脳の依頼をサラッと受けるが、法外な報酬も要求してきた。

見るからに緻密な計算の働く冷酷非道な雰囲気を秘めた男だ。
(ちょっと、アランドロンのサムライを想わせるニヒルさもある)。

The Day of the Jackal002
ここで、特注で作らせる銃器がクールである。
そのスマートで精巧な造り。
それを渡され手際よく組み立てるジャッカル。
これには、ちょっと恍惚とする部分がある。
わたしも手に取って組み立ててみたい、、、。
スイカを撃ってみたい、、、という誘惑に駆られるものだ。

The Day of the Jackal003
更に、車が白いアルファ・ロメオ(ツーシーター、オープン)である。
それに乗ってフランスに渡ってくる。
趣味も良い。
そして、車が警察に割れている、という情報で、素早く森の中でボディを青くスプレーで塗り替えるところも、なかなかウキウキする。
わたしは、この手のメカ物に弱いのだが、この特製の銃とアルファ・ロメオの走りっぷりに魅了された。

この映画、リズムがよい。静謐でタイトなテンポが緊迫感をいや増しに増してゆく。

フランスでもっとも優秀な捜査官であり、全権を託されたクロード・ルベル警視ともっとも優れた暗殺者のジャッカルとの、情報を辿り推理を働かせ機転を利かせて行動のタイミングを取るといった息詰まるゲームのような一騎打ちの様相を呈する。
このクロード・ルベル警視は老獪で鋭く、的確な判断が冴え渡り、各国にもつネットワークが厚い。
どのような情報もたちどころに集められる力が彼のアドバンテージだ。
しかし、極秘捜査であることから、どうしてもジャッカルの後手に回るもどかしさに悩む。

だが、彼が上手く利用してきたモンペリエ男爵夫人を殺害したところから、彼を殺人犯として完全公開で捜索することが叶う。
ここで、一気に捜査が加速しジャッカルが追い詰められるかと思ったが、思いの他ジャッカルは手強かった。
彼は偽造書類や偽造メカだけではない。次々に異なるパスポートを造り違う人間に変わってゆくのだが、、、。
変装の名人であった。

ひとは、見た目に弱い。
まさか片足の老いた障害者が、ドゴール演説式典を横切ったからといって、身分証明書の提示で何気なく通してしまう。
先入観で深追いしない。
この怪しさに気づくのは、クロード・ルベル警視であった。
(スチール製の杖であろう。その仕込みにこそ注意を払わねばなるまい)。
その怪しい男を通した警官とともにその向かった先に急ぐ。

彼はあまり走るタイプには見えないが、この時だけは疾走し、ホテルの最上階、小窓の僅かに開いた部屋を目指し駆け上がる。
かなり息は切れている。無理もない。歳だし太ってもいる(ギクッ。
そこでドアを銃弾でこじ開けるが、ジャッカルはその直前一発撃っていた。だがドゴールが偶然挨拶したため弾が逸れた。
そして後一発を改造銃にこめる矢先であった。
警視にとっては実にラッキーなタイミングであり、ジャッカルは最後の最後につきから見放されたのだ。
最初に来た警官は別の銃で仕留めたが、警視の銃で撃ち殺される。


次々に他者にスリ替わりながら暗殺を続けてきたジャッカルであったが、イギリスの本籍と思われたものも他人のものであった。
結局、彼がイギリス人であるかどうかもはっきりしない、何者か皆目検討のつかないままに、葬られた。
何者でも無い者として、、、

彼をひとり見送ったのは、クロード・ルベル警視であった。
恐らく彼にとって人生最大の強敵であったはず。



フィラデルフィア・エクスペリメント

The Philadelphia Experiment001

The Philadelphia Experiment
1984年
アメリカ

スチュアート・ラフィル監督
ジョン・カーペンター製作総指揮

「フィラデルフィア計画」*をモチーフにしている。

マイケル・パレ、、、デビッド・ハーデッグ
ナンシー・アレン、、、アリソン・ヘイズ
ボビー・ディ・シッコ、、、ジム・パーカー
エリック・クリスマス、、、ジェームズ・ロングストリート博士

*「フィラデルフィア計画」とは、アメリカ海軍のステルス実験であり、高周波・高電圧を発生させる変圧器を使って、レーダー感知の要因となる船体が帯びる磁気を消滅させ敵のレーダーからそれを不可視にするという計画。
ペンシルベニア州フィラデルフィアの海上で、船員の乗った状態で駆逐艦「エルドリッジ」に対して実際に行われた、、、。
磁場発生装置テスラコイル(ニコラ・テスラによって考案された)で強力な磁場を発生させる実験であったが、確かにレーダーから船影は消えたが、海上に浮かんでいた船体そのものまで眩く発光して消えてしまった。
船体は乗組員とともに、瞬間移動して2,500km以上も離れたノーフォークに飛んでしまう。
その後、元の場所に戻りはするが、、、

ヒトの体が突然燃え上がった、衣服だけが船体に焼き付けられた、甲板に体が溶け込んだ、発火した計器から火が移り、火だるまになった、突然凍り付いた(冷凍化)、半身だけ透明になった、壁の中に吸い込まれたなどの目を覆う悲惨な現象が起きていた、、、!行方不明・死亡者16人、発狂者6人という結果であった。
この実験は軍によって極秘裡に行われ、その結果~事実は隠蔽された、、、?ということである。
今日までひとつの伝説として語り継がれている。


ここでは1943年、フィラデルフィア港上の駆逐艦エルドリッジで、装置を作動させた水兵のふたりデビッドとジムが船上から姿を消し、1984年のネバダ州の砂漠にタイムスリップしてしまうことから展開するドラマである。
その地で時を隔てて運命的に出逢うデヴィッドとアリソンとの恋愛ドラマの要素が大きいか。

いきなり訳も分からず1943年から1984年に飛ばされてきたデビッドとジムにとって、この時代は斬新で奇妙に映る。
やはりこの差は、細々した日常生活に浸透したテクノロジーにおいて感じられるものだろう。
そんな感触を自分の身に置き換えて、想像してみるのも面白い。
しかし、同時に1984年を新しがる彼らに対する違和感も必然的に生じる。
特に、アリソン(ナンシー・アレン)のあのヘアスタイルなのだ。
どうにもこうにも、、、。1984年は、われわれにとっては相当な昔である。

ジムは、体が赤く発光して消えてしまう。
デヴィッドも手が時折、発光し痛みが走るようだが。
散々、軍に追い回され逃げ惑う立場に立たされたデヴィッドたちであった。
彼らが転送されたそこがたまたま、二度目の実験場であったからだろう。
(ここでもまた、実験の証拠隠滅か、、、)
そして若い頃の姿しか知らないジムの奥さんのところ(故郷サンタ・ポーラ)に現状を確かめにゆく。
すると、つい昨日まで自分同様若々しくともに船に乗っていたジムが、その年相応の老人として現れる。
元の時代に彼は戻り、実験の現実を説明するが誰にも理解しては貰えず、偏屈な老人となっていた。
いまやデヴィッドだけが、そのままの歳で未来の時間に存在するのだった。

これは、一度封印された実験を41年ぶりにまた、ロングストリート博士が砂漠のゴーストタウンで行ってしまったからなのだ。
前回の実験がまだ続いている状態にある(まだ装置が作動中であったのだ)ところに、新たな実験との大きな磁気作用が働き、、、
時空の穴が生じ(映画によると)、そこから君は落ちてきたのだと説明を受ける。
そしてただならぬ異常気象をも生み、地球レベルで危機が訪れているということであった、、、。


デヴィッドを何とか捉えたロングストリート博士は、彼に時空の歪みの只中に再度入り、船に戻って装置を止めて欲しいと頼む。
地球を救うにはそれ以外の方法はないと。
そういうことで、折角仲良くなったアリソンと、別れを惜しみ、彼は時空の歪みに飛び込んでゆく。
そこで、装置のスイッチを切るというより、装置自体を叩き壊して、任務を完了する。


最後はその砂漠の砂煙の中から無事にデヴィッドが、若い姿のまま帰還し、アリソンに迎えられる、という何の変哲もない終わり方であった。

う~ん。
美術効果が全体的に今2であった、、、。
演出も冴えない。伏線で何やら生きてくるのかと思ったシーンがそのまま立ち消えて、何だったのかというものや、、、。
登場人物も誰も影が薄く魅力を感じない、と言うより本自体に内容がサッパリない。
これは、致命的ではないか、、、自分で書いていて、今はっきりと気づいた。

1982年にもうすでに「ブレードランナー」が公開されていたではないか、、、。
そこから見て、かなり厳しい出来具合としか言えない。
「ブレードランナー」と比べるものではないとは言え、作品の世界観が余りに薄い。


恐ろしくつまらない、とまでは言えないが、ほどほどにつまらぬ映画であった。

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