プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

Nebraska 001

Nebraska
2013年
アメリカ

アレクサンダー・ペイン監督
ボブ・ネルソン脚本
マーク・オートン音楽


ブルース・ダーン、、、ウディ・グラント(100万ドルを当てたと思っている老人)
ウィル・フォーテ、、、デヴィッド・グラント(ウディの次男、AV機器店主)
ジューン・スキッブ、、、ケイト・グラント(ウディの妻)
ボブ・オデンカーク、、、ロス・グラント(ウディの長男、ニュース・キャスター)
ステイシー・キーチ、、、エド・ピグラム(ウディと自動車整備会社を共同経営していた男)


何とも言えない広漠としたハイウェイとそこに流れる音楽はピッタリ合っていた。
ふたつの心をつなぐ旅にはとても思えなかったが。
次男が只管、大苦労しただけの映像にしか思えなかった。
「老い」の問題もひとつのテーマに感じる。
そう、誰でも老いるのだ、、、。
その老いた父と家族(特に次男)の関わりの問題も分ち難い。
話に特別なものは何もなく、何処にでも起きうる日常の光景であるが、、、。

しかしキツイ映画であった。
感情移入は全く無理。
確かに大人になってから、父親とどこかのタイミングで一度じっくり語り合っておきたいという気持ちは理解できる。
好むと好まざるとに関わらず、この親の遺伝子を受け継ぎ、知らずこの親の言葉を喋っている部分は間違いなくあるのだ。
父親と語ることで、自分が逆照射されるところは、確実にある。
思わぬ内省の契機にもなったりする。
だから、もう先の短い父に一回はしっかり関わっておきたいという拘りは分かる。

しかし、すでに父親は現実界から異なる幻想界に移行している。
老いが、身体の衰えだけのレベルならまだしも、精神(思考)からも弾力性を奪っていた。
母は、相変わらず頑固で、、、とか言ってはいるが、頑固~頑なで意地っ張りとかいうレベルではない。
いくら説明して引きとめようとしても父は懸賞金の引き換えに行くんだと受け入れられない状況に来ている。
本来は、はじめから詐欺と分かっている100万ドル当選の受取などに行かせるべきではないのだが、次男としてはお父さんとの旅をここで経験しておきたかったのだ。
老後の外界からの刺激の乏しさは急速に心身の衰えを増す。(ちょっとした冒険も良い刺激ではないか、、、)。

きっと今のうちに父にやりたいようにやらせて、少しでも彼を理解しておきたかった。
父も子供に対する愛情は内奥にはもっているが、もうそれを何かであらわしようもない。
その気持ちが何やらその詐欺ダイレクトメールに固執する形になって現れているのだろうが、、、。
懸賞金、コンプレッサー、新品のトラック、、、これらへの拘りが彼を生かしているとも言えた。
(この人生最後における滑稽さはペーソスに満ちてはいる)。
この距離感と歯がゆさと愛おしさ、、、息子から歩み寄る以外にない関係だろう。


この息子の苦労するところは、父がその詐欺の手紙を心底信じ切っていることだ。
そして父子の遠距離の車の旅の途中で、父は出逢う昔の仲間や親戚に自分が100万ドル当たったことを口にしてしまう。
すると、日本同様あちらでも次々に昔、金を工面してやった借りを返してもらおうとか、、、根も葉もない言いがかりで金をむしり取ろうとする輩が群がってくる。(有名な芸能人が死ぬときに、初めて現れる親戚とかが沢山いるという)。

息子は父を庇いつつ、何とか彼を最後の受取場所まで連れてゆく。
そうしないことには、どうにも終わらないからだ。
そして、その場で当選してないと告げられ、やっと父も引き下がる。

「いい風景も見られたことだし、、、」と息子。
帰りに息子は自分の車と父が欲しがっていたトラックを交換し、これを父名義にする。
更に父がかつての仲間に40年前に貸したっきり返されていないコンプレッサーを買ってプレゼントする。
なんと良い息子か。
それにしても、この父親は何なのか、、、。
息子が何か清々しい表情になって満足気なので良しとするが、、、この息子でなければやってられないところだろう。

単なるアルツハイマーか?
恐らくそうであろう。
どう見てもそうだ。
豊かな情感の揺れが見当たらない。


わたしも娘たちにとって、単なるアルツハイマーにならないよう心がけたい。
そう思わされる映画ではあった。
こころが通いあうタイミングはすでに逸していたか、そういう対象の父親とは思えなかった。


とても殺伐としているのはよいが、敢えて観て確認する程の意味もない映画であった。

冬さがし

snow man

ちょっとでも雪が降ると必ずどこかの隅っこに作ってある。これは近くの公園に、、、。
冬~雪へのオマージュなのか。


今日は娘たちと、「冬さがし」をした。恐らく学校の「生活」の授業にでもやったのではないかと思う。
雪も降ったことだし、、、彼女らのスイッチが入ってしまった(笑。
これだけ寒いんだから冬だよ、と言っても、そういうことではない。
形を探すということである。
「冬」の形を、、、。
朝から冬さがしで、われわれは家の庭からその周り、近くの公園まで道端を探って廻った。
日光は強いが風は冷たい。


家、庭周りでは、霜柱、ポリバケツの底に溜まった水が凍っていたり、、、だがそこに枯葉が絡みちょっと乙であった。
それから、草花が白く凍りついていたり、小さな葉っぱには水滴と見紛う氷の水晶がチョコっと乗っていたり、、、
普段は見れないキラキラした光景が楽しめた。
狭い裏庭にはわたしは滅多に行かないのだが、彼女らは度々探検しているらしく、木や花の場所をよく知っていた。
霜柱をザクザク踏むのも靴裏の感触が楽しめ、普段できない体験である。
だが、その程度であれば綺麗で面白かったね、くらいで終わっていたのだが、、、われわれ探検隊は、エッジにおいて驚愕の造形に出逢う!

次女がこれこれ!と言ってわれわれを呼んだところ、、、

場所は家の塀とアスファルト路面の間~縁である。
土が吹き溜まった結果できた謂わば結界みたいな細い場所である。
そこに生成された圧倒的な自然の表情であった。

先だって、女子美に展示された、地面に生じた罅割れそのものの作品があったが、その定型(基礎形)を非常に高スペックなコンピュータでパタンを複雑化した後、更に魅惑的に絶妙な崩しを施し、氷点下の気温と水分を加え、神秘的に仕上げたという感のある罅割れに、われわれ親子はただ魅了された。

形には生気が欲しい。はじめから力を感じない表面の克明ななぞりではなく。
受け側と力を及ぼす側との、その地と図との間のせめぎ合いの強度~微分方程式が欲しい。
この前展示会で見たのは、質を感じない余りにスタティックな~形骸化した、ものであった。


混沌のなかに刃に似た鋭さが目立ち、自然の覇権への闘士すら感じる。小さな場所でのある闘い。
crack001.jpg

ディテールへ、、、それは残酷な爪か牙か。
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激しい闘いの反復。これまで何度繰り返されてきたのか、、、。
crack004.jpg

境界~エッジを前にそれらは留まる。ある法則に従い。記憶に留める。
crack boundary


思い切っていつもの公園にそのまま行った。
sagamihara p
いつもとは、別世界であった。
(僅かばかりの雪で、、、)雪とは何か、、、?
                           *写真は全て長女。


ふたりは、帰りに美味しいハンバーグ専門店に行く相談をしている、、、。
冬さがしは、最後に高くついた(苦。


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