プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
必ずパソコン画面(PCビュー)でご覧ください。


*当サイトはリンクフリーです。

PICKUP
レッド・ファミリー
キューブ CUBE
ドント・ハングアップ
キャット・ピープル
パラサイト 半地下の家族 -2
パラサイト 半地下の家族 -1
ヘンリー・ムーア~彫刻に見る普遍性
911爆破の証拠―専門家は語る 前
9/11:爆破の証拠 - 専門家は語る 後
アポロ 11
シャチ~優しい殺し屋~
ハイヒール
お嬢さん
とうもろこしの島
セールスマン
トラピスト1に寄せて
「労働疎外より人間疎外」によせて
カッシーニ グランドフィナーレ
カッシーニ グランドフィナーレⅡ
シチズンフォー  スノーデンの暴露
スノーデン
レヴェナント: 蘇えりし者
透明な身体性
森羅万象を描く デューラーから柄澤齊へ
ヴィデオドローム2 ~イスラム国 ~アノニマス
見えない重力を描く Ⅱ
美の翳りに寄せて
写真についてーⅡ
午前零時の奇蹟(シュル・レアリスム覚醒の時間)
パーフェクト・デイ ~ルーリード ~ローリー・アンダーソン ~スーザン・ボイル
未来派の画家~ウンベルト・ボッチョーニ
Balthus ~ バルテュス展行ってまいりました。
「ゴールドベルグ変奏曲」 バッハ  ~グールド ~P・オトゥール ~ニーチェ
大昔のスケッチ(詩画集のための試作)
すでに世界は終わっていたのか ~ ヒエロニムス・ボスその1
スヌーズレン002
情報リテラシー  ~華氏911 ~不都合な真実
南伸坊「歴史上の本人」
プラトーン
アリータ
カレンダー
01 | 2017/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 - - - -

ロスト・ボディ

El cuerpo001

El cuerpo
2012年
スペイン

オリオル・パウロ監督・脚本


ホセ・コロナド 、、、ハイメ警部(事故で妻を亡くした敏腕警部、、、)
ウーゴ・シルバ 、、、アレックス(大学教授・マイカの会社の社員)
ベレン・ルエダ 、、、マイカ(資産家・大事業家)
アウラ・ガリード 、、、カルラ(アレックスの学生・恋人、、、)


まさにサスペンス映画の手本のような見事な作りであった。
最後まで誰が犯人なのか分からず惹きつけられっぱなし。
十分に伏線は張られてはいたのだが、、、まさかね、というその人であった。

やはりサスペンス映画としては、ここまで練り上げないと。
大概のものは、途中で犯人が分かってしまいながらも具体的にどう展開してゆくかを楽しむモードとなるが、これは違った。
ずっと、ハラハラしっぱなしであった。

これまでに観たサスペンス映画では、恐らくNo.1である。
脚本・演出ともにレベルは極めて高いが、それを演じるキャストが巧みで濃い。
濃く肉付けされている個性の上に強烈な情念が迸る。
皆、存在感は半端ではない。

死体安置所から一体の女の屍体(マイカ)が消える。
その女を毒殺した夫(アレックス)は、全て首尾よく行ったと思っていたのだが、屍体が消えたことから飛んでもない事態に追い込まれてゆく。
果たして、そのマイカは本当に死んだのか、、、それとも生きていてアレックスとその愛人カルラに復讐を果たそうとしているのか、、、。
それとも、、、。
である。
ハイメ警部はその事件の真相を暴くことができるのかー。


ベレン・ルエダ演じるマイカは空恐ろしい程の迫力があり、確かにウーゴ・シルバ演じる優男のアレックスなど軽く手玉にとるのは分かる。そして殺しても死なないようなしたたかな女であろう。
如何にも彼女なら周到で緻密な策略を立てアレックスたちを陥れてもおかしくない。
誰もその威厳と迫力から、彼女が後ろで糸を引いていることは、ひしひしと感じ入ることだろう。
自分がいまや死んでいる事をフルに利用したゲーム感覚の復讐を楽しむ魔女、、、。

アレックスはある意味、あれだけの男である。それがそのままに流れてゆく。
マイカとのからかわれやられっぱなしのやり取り、カルラを愛するもいまひとつ踏ん切れない付き合いなどプライドはあるが自己保身が強く自己中心的な男振りがよく演じられている。特にマイカを異常に恐れて自分の全てを調べ上げ見抜いているかのような彼女の存在を強迫的に巨大に膨れ上がらせている。

カルラは、幼気な女子大生で、一途にアレックスを愛し、危険をも顧みず彼に尽くしてゆく。
アレックスは、警察の目を盗み彼女に細かく指示や支援を頼むが、次第に彼女の身に危険が及ぶことを恐れて、必死に警察に彼女の保護を訴え、自分の犯した罪もとうとう自白する。この段にきては、わたしもカルラに襲いかかるマイカの魔の手をアレックスと同様に恐れて彼女のことがとても心配で心細くなった。

ハイメ警部は、マイカを財産目当てで毒薬を巧みに使った痕跡の残らない方法で証拠を隠滅したかどでアレックスを真犯人としてあげようとする。そこには、10年前自動車事故で死んだ妻の思いを未だに断ち切らない自分と、死んだばかりの妻をもう過去の出来事として冷静に処理しているこの男に対する怒りが渦巻いていることが見て取れる。ここの部分が最後の最後に真相となって溢れ出し事態を覆ってゆく。ここはホントに見事。


最後に手錠をかけられたアレックスの護送中に、屍体が見つかる。
その屍体の正体が現わになって、世紀の大どんでん返しが始まる。
これには、正直絶句した!
ここからの稠密な畳み掛け、明かされた驚愕の真実。
この真実を聞かされなければ、何故こういう展開を辿ったのか、知ることはできない。
とは言え、伏線はちゃんと張られているのだ。
これは、どエライ傑作である。


TVで見た後、直ぐにソフトを注文した。
TVでは、20分程カットされていたが、これだけ緻密に濃密に作られた映画である。
1秒のカットでも損なわれるものがあろう世界だ。
勿体無い。
例えば、「時を駆ける少女」でも、あの古道具屋の柱時計や人形の目が動くシーンが瑣末な部分としてカットされたのかも知らないが、あの僅かな映像が物語の雰囲気を思いの他大きく支配していたことを知る。そういうシーンを失った映画はとても浅薄なものになる。

何れにせよ、民放でCMを入れるのは仕方ないとして、映像のカットは何とかならないものか、、、
時々かなりの名作がズタズタ状態で放映される。
時間枠に収めるため仕方ないとは言え、その映画体験でその作品が強く印象付けられてしまう。
(以前、1時間カットされていた映画があった。もうダイジェスト版レベルである)。

そこで観て、凄いと思ったものは、これは絶対買いであろう。
この映画こそはまさにそれだ。
先ほど注文したので、明日「完全版」でまた観てみる。






続きを読む

AIは自然(偶然)に生まれる

TetsujinNo28.jpg

最近のAIの真しやかな成果~プレゼンは、はたしてどうなんだろう。
この前にもそれについて「楽観的なこと」を書いてはみた。
要するに、自立的AI基盤を作っておいて、後は彼ら(彼女ら)の自主的な学習に任せるという。
その反復を深めてゆけば、ついに感情~意識が芽生え新たな自立系が誕生するだろう、、、と。
新たな創造的な知性の系が立ち上がる、のでは、、、という希望的なお任せ、、、。

そう、、、、
結局、後は運に任せる!
の一言だ。

なんという神秘的(かつ楽観的)な賭けだろうか。

これまでのわれわれのモノ作りとは、完全に異なる全く新たなモノ作り、、、というより誕生の手助け、いや賭けとなろう。
少なくとも人類は、どれだけ複雑な難易度の高いものでも、何を作るかは明確でありその設計図は明晰に用意されたものをもって作ってきたはずである。

しかし意識は言うまでもなく、原理的に対象化できない。
われわれは目覚めとともに諸表象に一点の破れ目もなく取り巻かれている。
世界が世界であることに驚愕したヴィトゲンシュタインの謂うように。
視覚的表象から非視覚的表象まで全てが総動員して完全なる世界を生成する。
常にそうなのだ。これは確かに神秘であり驚愕に値することだ。
それらを立ち上らせる地平こそが意識であり、その裏側に回り込む超越的芸当など論理矛盾である。
そこは世界の縁である。

この辺の際で何かを作ろうとするのが芸術家であろうが、科学者はそうではない。
まるごとヒトと同じ構造のものを作りたいのだ。
構造化できないものを承知の上で。
分からないものをも、作ってみせたい。
その衝動は分からないでもないが。

われわれは絶対に対象化不可能な(難しいではなく原理的に不可能な)ものを作ろうとしている。
ある基礎を作り作動させて、複雑さが増してゆけば、、、と様子を見ようということだ。
冗長性からの相転換でポッコリ意識が生じると。

それが彼らのスタンダードな姿勢だ。
手堅いとはお世辞にも言えないスタンスだ。

「意識」をそもそもどう捉えているかにもよる。
それこそ哲学者の肝心要のテーマでもあった。
どうやら無意識も意識に作用する重要な力を持つ。
人間のようなロボットと言うなら、無論、無意識も匂わせていなければならない。
無意識的な痼を感じさせるロボットだ。
であれば、当然、夢も見る。
ある朝、ロボットが歩み寄ってきて、「わたしは昨夜、こんな夢を見ました」と話しかけるというのもありだろう。


もし仮にそれが創造的に成功し、そのまま進展すれば、驚く程の速度で人類には全く理解不能なレベルでAIが独自に働き始める可能性も当然高くなるはず。
しかし、現在の動きからは、うんと限られたレヴェルの運用に留まると思われる。
こちらがコントロール不能なブラックボックスはそうやすやすとはできるものではないし。
(勿論、出来るといいはるヒトはいるが)。




検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

SF PickUp