プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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クラウドアトラス

Cloud Atlas

Cloud Atlas
2012年アメリカ製作
ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー監督・脚本
これも原作はあるらしい。
(読む余裕はない)。


6つの時代の叙事詩を転生を軸に語り交錯させてゆく大作。
1849年、2144年、2321年の物語をウォシャウスキー姉弟が監督。
1936年、1973年、2012年の物語をトム・ティクヴァが監督している。
ウォシャウスキーは「マトリックス」を手がけた監督。

キャストもひとりで何役も演じ分ける、大変な映画だ。
ここまでやるのは滅多にないはず。
かなりの長編作品でもある。(3時間くらい観た)。

トム・ハンクス
ハル・ベリー
ペ・ドゥナ
ジム・ブロードベント
ジム・スタージェス
ベン・ウィショー
ヒュー・グラント

それぞれ、いろいろな役、、、。
ひとり何役やっているのか、掴みきれなかった、、、が、調べてみようという気はない。
だが、2回観てみたい映画ではある。

トム・ハンクスの芸達者、ハル・ベリーも素敵であったが、何よりペ・ドゥナの瑞々しさが光りに光った。
それから作曲家のベン・ウィショーの繊細で青臭い野心家の演技も際立っていた。
それぞれがアザという徴や既視感で時空を超えた繋がりを覚えている。(実はアザの件はいまひとつ分からなかった)。
本や原稿、ムーヴィーがまた登場人物を時代を超えて繋ぐ肝心なアイテムとなっているところも興味深い。

「死は新たな扉を開く」
まさにその意識に繋がっていくと言うべきか。
それぞれの時代のシーンが絶妙なタイミングで鮮やかに繋がれてゆく。
頻繁に目まぐるしく切り替わってゆく。
しかも時代ごとに映画そのものの形式を大きく変えている。
SFデストピア風、コメディータッチ、歴史冒険譚、ポリティカルアクション、文芸作品的なものと3監督がお手並み披露をしているかのごとく違う。
それを違和感なく繋いで展開してゆくことは、本当にかなりの技であるだろう。
様々な時間が畳み込まれてめくるめく結晶化してゆくようだ。
そこで聴かれる音楽も良い。
若き作曲家の完成させた「クラウドアトラス6重奏」もできていたなら全編聴いてみたい。
触りだけでも充分に魅力的であった。


しかし、役者に複数の役をやらせる必然性を感じるパタンとそうでないところは感じる。
明らかにその俳優がカルマにおいても容貌的にもやる意味を感じない役には、何とも言えない無理があり違和感を覚えた。
(特にペ・ドゥナの不法移民。ハル・ベリーのひどく怪しいDr、、、)。
折角の物語の流れを少しでも妨げるような不協和音は入れない方が良いと思われる。

「ネオソウル」の描き方はまるで「ブレードランナー」を彷彿させるが、その文明が一度壊滅すると、決まってここでの「ハワイ・ビッグ・アイランド」のような「マッドマックス」的光景に描かれる事になる。
どちらにしても多くの映画で既視感があるが、そう考えてみると、個々の6つの物語そのものに目新しさは、ほとんどないことに思い当たる。
この映画のこれ程の観応えとは何であるか。
やはり、輪廻転生的生死観、欲望とそれに対決する姿、愛情のかたちを深く中心軸に据えた叙事詩の構成が見事に成立しているところによるものであろう。

兎も角、構成・編集が素晴らしかった。


それから「クラウドアトラス6重奏」を聴きたい。
特異な空気感を持つペ・ドゥナの出る他の作品も観てみたい。






エンド・オブ・ザ・ワールド

Seeking a Friend for the End of the World

Seeking a Friend for the End of the World
2012年アメリカ製作
ローリーン・スカファリア監督

こんな映画が良い。

邦題を付けるとしたら、Seeking a Friendの比重大であろうが、そのままだと逆に余りにも軽々しい、、、。
ドラマの中に出てくる気の利いたセリフのひとつからでも付けたほうが良いか。
何れにせよ「エンド・オブ・ザ・ワールド」は内容に合わない。
重苦しいSFか思想めいた映画と受け取られそうだ。
ピュアなラブコメディとしての世界を仄めかすものがよかろう。

スティーヴ・カレル、、、ドッジ
キーラ・ナイトレイ、、、ペニー

小惑星が地球に衝突する3週間前から最終日までの期間の2人を中心とした濃密な時間を描く。
そのインパクトは、地上の生物を焼き尽くすくらいの規模というもの。
どの地点に激突するかは、混乱を避けるため公表されない。
おそらくきっと、歪んだ衝動、無意識的な爆発が至るところに見られるはずだが、ここでは小暴動や自殺はあるが、ほとんどが気持ちをドンチャラ騒ぎで紛らわす方向や他の何らかの逃避を試みるくらいである。
全体を通してあたかかくソフトでほのぼの感溢れる流れで進行する。

同じ枠設定でも”メランコリア”とは全く異なる。
このような真摯なラブロマンスがなければ、多方は”メランコリア”となってしまうだろう。
(実際常に潜在的な危険はあり、荒唐無稽な絵空事ではないようだ)。
”Seeking a Friend for the End of the World”
死ぬのは独りであっても、他者の存在はやはり必要か?


すごいのは、ドッジのところに通ってくる家政婦さんだ。
寸分違わぬ生活を反復する。(滅亡後も反復予定でいる)。
普通あそこまで悟れまい。(元々がそういうヒトなのか?)
確かにドッジの務める保険会社に保険の相談をこの期に及んで持ちかける人もいる。

それから何としても生き残ろうとするペニーの元彼のバイタリティ溢れる準備も半端ではない。
どんな状況に置かれても生きるために最善を尽くす。
楽天的な清々しさである。
(メルセデス・ベンツのスマートを何であんなに何台も用意しているのか分からない)。
しかし現実は常に企みを上回る。

そして時間はいつも足りなくなるものだ。
ドッジとペニーは寄り道しながら急速にお互いの距離を詰めてゆく。
愛情によって心温かなまま最期を迎えられるのが一番かも知れないが。
それでもいつだって、時間は足りない。



こうした設定でのラブロマンスはこうなるだろうなという典型である。
何の文句もない。
好きな映画がまたできた。

丁寧に繊細に話が進められてゆくため、自然にこちらもその中に入り込んでいる。
濃密な時間となった。
電話も交通機関も止まっている分、なおさらのこと。(eメールも)
TVも終了した。
向き合おうとすれば深く向き合える。
2人はある意味、この上ない真摯な姿勢で生を全うする。

彼女がアナログレコードファンで、避難する時もそれを持って逃げるのもが印象深かった。
古いレコード。フラジャイルな記憶。
音楽の記憶はやはり大きい。
辿るもの、すがるもの、大切なもの、語るものは、もはや記憶しかない。
手紙もレコード同様の必須アイテムとなっていた。
タイムラグが思いがけない方向を指し示す。
そしてこうした事態でなければなされない邂逅と和解。
空間と時間が一時に圧縮される。

最期に話す事は、生い立ちやルーツ、家族の話にやはりなるのか、、、。
絶対に眠らない約束をして、、、。
語り合いは、最早内容や意味ではない。
ことばである。


その時はやって来る。
光とともに。

ブラックアウト
(接触以前の大変動が巻き起こるはずであるが、それがあの爆音と光であるか、、、)


わたしも無論、そうなったら娘たちと共にいたいと思う。
何を話すでもなく、、、
一緒にいられれば良い。
それ以外に、、、それ以上のことはない。


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