妖怪大世紀

2008
松宏彰 監督
第一話 「覺」(さとり)
、、、大石里沙
第二話 「七人ミサキ」
、、、堀有希
第三話「面霊気」(めんれいき)
、、、深澤ゆうき
第四話「濡女」(ぬれおんな)
、、、高瀬有紗
第五話「山地乳」(やまちちち)
、、、高梨麻衣、黒沢萌衣
第六話「天狗」(てんぐ)
第七話「滑瓢」(ぬらりひょん)
、、、田中涼子
第八話「河童」(かっぱ)
第九話「赤マント」
、、、安藤成子
第十話「座敷童子」(ざしきわらし)
妖怪ついでに、、、妖怪学習番組みたいな体裁のオムニバスもの。
「人の心に影があり、人の暮らしに闇がある限り、妖怪は今ほらそこにいる」で始まる。
老後は滑瓢(ぬらりひょん)に限る。
こんな風に余生は送りたいものだ。隙間でのんびりと、、、。
安藤成子ホント久しぶりに観る。これも15年前の姿だが。
他は、皆知らないヒトばかり。妖怪はかなり有名どころ。

「覺」(さとり)は、管理社会が徹底した先の状況のシミュレーションみたいで最悪の事態を見せている。
人の内面を晒してしまったら個の尊厳など失せてしまう。こういう妖怪は要らないの代表。単に迷惑。
「七人ミサキ」って自殺志願者サイトと持ちつ持たれつの関係だったのね。7体の妖怪で構成される。
ひとり死んだら彼らの中の一人が成仏して死んだ一人が彼らのメンバーとなるシステムだと言う。
これはずっと続くな。
「面霊気」(めんれいき)は、面には念が入っていて、自分が作られた里に戻りたがっているそうだ。
その面は自分の念を被った人間に植え付け、乗っ取ってしまうこともあると。
まさにアイデンティティだね。

「濡女」(ぬれおんな)海辺で何か貞子みたいな動きをするびしょ濡れの白装束の女。
それだけで絶対に近づかないが、ここに出て来た釣り人は「何かお困りですか?」などと惚けたことを言い、直ぐ近くまで行き、目を合わせてしまう。尋常な相手でないことを悟り逃げ出すが、もう逃れられない。目を合わせた相手には何処までも付き纏う。
こりゃ自己責任だわ。自宅の風呂から出て来られてはもう観念するしかない。
「山地乳」(やまちちち)寝てるときに寝息を吸われると死んでしまうという。但しその場面を他の人に見られると長寿が保証されるそうだ。ここでは水泳部合宿で同じ部屋に寝た高梨麻衣と黒沢萌衣でハッキリ明暗を分けた。黒沢は高梨に見られたためセーフでしかも長寿ゲット。高梨が吸われている時、黒沢は熟睡だったので、高梨は死んでしまった。その時、声は出せないのか?ちょいと起きてよとか。

「天狗」(てんぐ)神通力使っていろいろと面白いことをする妖怪。7歳の男の子を攫い、旨いものを食わせたり人の知らない処を見せて回ったり、サービス精神も旺盛。数か月後に自宅押し入れに還って来た少年は「天狗文字」でお礼の手紙を書いていた。
これもアブダクションのひとつか。かなり良い体験をしたものだ。何で全国ニュースにならない?7歳の証言では無理か。
「滑瓢」(ぬらりひょん)全く目立たず、余りに自然にそこにいて、いることにすら気づかれない妖怪だそうだ。隙間に存在する。
しかし妖怪の親玉らしい。大概大物はそういうものだ。
それにしてもこの章の就活女子大生の田中涼子と滑瓢の関係はいいね。
時折いることを思い出すけど気にならない。
彼はそんなときはお茶を片付けてどこかに行っている。老後の参考になるわ。
「河童」(かっぱ)は、アメリカの宇宙人グレーとの類似性が取りざたされている。だが最近は温泉で女性客のお尻を触るくらいの事しかしていない。かつてはダム建設の際に精力的に手伝ってくれたそうだ。カッパの手のミイラとか見たことあるが、かなり人に近いところにいてほぼ無害の存在のようだ。カッパが撮られたビデオまで紹介されていた。しょうもない。

「赤マント」安藤成子もこんなバイトしてたの?という感じで。もっとメジャーで受ける人のはずだけど。
やはりキョンキョンみたいに自己プロデュースを意欲的にしていかないと逸材でも埋もれてしまうね。
トイレに入り、質問に答えてしまうと悲惨な死にざまを晒すことに。彼女の友達が犠牲に。
赤マントって、ここでは1,2を争う凶悪妖怪だな。
トイレが異界への出入り口というのは分かる気がする。
「座敷童子」(ざしきわらし)これがかなり人目に付いている存在だと言う。
わたしは見たことない。これがいる家庭は繁盛し、これが去ると没落するそうだ。
最初からいないので、どうというモノではない。
机周りの掃除などしながら観るにとても合っていると思える。
BGMが余りにやる気ないどうでもよい感丸出しのモノ、、、トホホ。
しかし一見の価値あり。
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