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GOMA28

Author:GOMA28
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ほんとうにあった怖い話「母の声」

hahanokoe001.jpg

2014

菊池正和 監督・脚本・編集
弥栄裕樹 音楽

浅香うらら、、、エリ(引篭もりの女子中学生)


わたしがつくづく感じたのは、この時期の子は、他者に対する感覚が極めて希薄。いや歪。
自我が確立していない分、他者も一個の内面をもつ人格としては捉えられない。
でももう中学生(「もうちゅうさん」ではないけど(笑)、体はデカいのにこのアンバランスが何とも言えない。
引き籠り部屋のドアの外にご飯を持って来た母が声をかけると、その声が気に障るといって「死んでいなくなれ!」と罵ることが平気で出来る。逆から見れば、どうにもならない不全感の叫びとも取れるが。それを何かのせいにして合理化しようというのか。
ここでは「母の声」である。確かに声にはこころの敏感な部分に直接作用するような物質性~波動がある。

しかし3度の食事を毎日作って運んでくれる母に対してだ。
(もしかしたら塾に高い月謝を祓わせてすっぽかしているケースもあろう)。
ある意味、何を謂ってもどういう対し方をしても自分を保護し世話を焼いてくれるという全幅の信頼をおいているのか。
それが前提に無いとこんな事が謂えるわけがない。
それとも全く無意識に言っているのか。
そう、感覚だけなのだ。
他者~異物性を徹底排除しようとしている。極度の排他主義。他者のこころを知ろうとか言うレベルではなく、ただ感覚的に他を寄せ付けない状況。
(そうこういう子は声だけでなく他者を汚いとか臭いとかいう。誰かが触れたものは触れないとか)。

人間ではない。
受容性~共感なくして関係性は生じない。結べない。

中学生の時期にまだ人間になっていない。
これは尋常ではない。
異常だ。

反抗期とはそもそも何か。
潔癖症とは何か。
これを正当化するものか。
無理だ。
あり得ない。こちらが耐えられない。限界を超える。

これ程極端でなくとも、こうした傾向、特性をもったバリエーションが多々見られるのは事実。
しかしこのエピソード提供者は、あの頃と言って振り返っている。
つまりその自分を対象化し包含する精神性は持ち得ていると謂えよう。
どの契機でそうなったのか。つまりどういう過程で自我を育んだのか。
ある意味、その当時の母親に対してこんな酷い接し方をしていたというスタンスからモノを言っている。
これはとりもなおさず反省的思考から生まれたものだ。
内省を感じる。

この非人間的中学生が、どういう過程を踏んでそうなったのか、そこを知りたい。
当人に是非分析してもらいたいのだ。
大いに参考になる。
わたしにとって。今切実なのだ。この点が。分るだろうか!

結局、母が余りの酷い仕打ちに耐えかねて家を出てしまったのだが、、、。
母のいなくなったにも拘らず不気味な何者かが自分の部屋のドアをノックしこじ開けようと毎日やって来るのだった、、、。
娘はその恐怖と不安に耐えられず、家を出ることにしたが、キッチンで料理の支度をしている母の後姿を見て、彼女が自殺したと思い込んだという(これは自身の内面の投影なのか。何であるのか)。
いずれにせよその体験が内省の契機となったというのか。

母は離婚した元夫のところに転がり込み、傷を癒していたらしい。
あの後ろ姿の幻は一体なんであるのか、、、。
その幻と面と向かって接したのは、クラスメイトの女子であり、休んでいる彼女を何とかクラスに迎え入れようとやって来た子であった。
その子は帰りに事故で亡くなったという。

このように怪談で誤魔化されては困る。
そんなことは、どうでもよい。安易な結びつけは止め。
逆にこんな怪談を経なければまともにならぬのなら、先ず無理。
しかし確かにまともでない輩が周囲に跋扈しているのも事実。
そのまま歳だけとった奴らに今夜も出逢ってしまった。
久しぶりに低周波ねずみ男のバカ面を街頭で垣間見たわ。吐き気がする。

この投稿者は今はどういう人なのか。
そっちを知りたいね。



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京都画報 ~ 京の和菓子

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エピソード3 - 京の和菓子

「古代の宇宙人」より100倍面白い。
変な宇宙人や煩いリポーターより和服の素敵な常盤貴子が紹介する京都の方がずっといいわい。
今日は、和菓子と来た。
和菓子~
あ~ちゃんとした和菓子、ここのところ全然食べてない。

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しかし食というモノはとっても大事なもので、粗末なものばかり食ってると恐らく感性がしなびると思う。
今住んでる近辺にも和菓子屋はあるにはあるが、、、。
(最近一軒は潰れた)。
煎餅しか置いてないような佇まいで入る気にならない、、、のだ。
店の風情って大事だと思う。

「とらや」の羊羹から始まる。
「とらや」って京都だったのね。やっぱり和菓子は京都か。
「夜の梅」、「玉手箱」、「虎孟けぶ」、、、見た目はもとよりネーミングも込みである。
それでまた「あがる」というもの。
そして驚き。「色差し」であるが、筆でチョンと色を乗せるのではなく、他の色の生地を馴染ませて多色を実現しているのだと、、、。
何なんだというような手の掛け方が出て来て、、、「金平糖」に極まる。

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まあ食べる芸術だわ。
菓子は果物に始まり、掌の自然を具現化するのだと。
背筋を正して頂かないとという気持ちにもなる。
ともかくこれだけ手が入っていて恐ろしく潔いシンプルさに収斂しているのだ。
まあ、歴史が畳み込まれてますなあ。店構えのズッシリ感も凄い。

そうそう、どの店に行っても、皆一子相伝の何代目当主というのが出て来て蘊蓄を垂れるのだ。
(場合によっては宇宙人と遭遇する方が気楽かも)。
脈々と受け継がれてきた結果が菓子として結実しているとは言え、、、。
常盤さんもにこやかに対応しているが、ちょっと重くはないか?
その後に出て来るお菓子が絶品なので問題ないか。
完全にお菓子が勝っている。

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有斐斎弘道館だったか。ここは文芸サロン、展示会にも使われるところで
「花弁餅」はもう典型だな。
そしてさらにゲストが最も思い出深いものを創作菓子にしてサプライズもしてしまう(番組用だろうが)。
常盤さん大感激。
昔乗っていた愛車をモチーフにした創作菓子だ。

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何故か池坊何代目とか言う人の生け花を鑑賞する。
「有職菓子」を代々調達して来た和菓子屋だ。もう老舗感が半端でない。
水仙のすっとのびる姿を掛け軸と共に飾りその図象関係を味わう。
そこに出される創作和菓子。
これがまたシンプルだが割ると中には仄かな鶯色の餡が。
何とも上品で柔らかな甘み、、、
という事らしい。見ていてその通りだろうと思う。
最近、ホント食べてないわい。そういうの。これはいかんと思う。人間が干乾びる。暑いし。

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やはり瑞々しい文芸の甘みが必要なのだ。
金平糖の専門店にその製作の見学も兼ねて訪れる。
何でも金平糖の専門店は世界でここ一軒なのだそうだ。ちゃんと後継者は育てているよね。心配になる。
ポルトガルから入って来たモノを受け継ぎ175年目らしい。
(もう本国にも作る店はなく、託されたそうである)。
信長も大ファンだったと聞く。
作るのに3週間くらいかかるという。今はワイン、日本酒、チョコ、ミルク味など多彩な味と風味のバリエーション豊富な金平糖となっているそうだ。
しかし手間暇のかかる贅沢な菓子ではある。

そしてソワレというカフェへ。
店内が「青」なのだ。古風な青い光に充ちている。とてもシック。如何にも小説などに出て来そう。
そこで常盤さんは「ゼリーポンチ」を満を持して注文した!
何でもこれまでずっと頼みたかったのに頼めなかった飲み物だそう。
感慨ひとしおという感じであったが、見た目どうなんだろう、みたいな、、、。
よく若い女子がキャーキャー言って飲んでるらしい。
(一度経験すれば気が済むタイプのモノかしら。人が飲んでるとちょっと気になるという手のモノはあるわね)。

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最後に和洋折衷の和菓子屋「中谷」。
「でっち羊羹」で有名だが、奥さんが洋菓子パティシエ、旦那さんが和菓子の何代目当主なのでふたりで作っていたら自然に混ざって傑作折衷菓子がどんどん生まれて来たらしい。
「絹ごし緑茶ティラミス」はネット注文で9か月待ちとか。こりゃ店に行って食べた方が早い。
枯山水をイメージした形となっている。
他にも「栗蒸モンブラン」、「笊餅わらび」などのヒット作を生み出している。

どうなんだろう。ゼラチンと葛の相性って。恐らくその辺の融合が肝なのだろうけど。
きっとうまく折り合いをつけているのだ。でないとチグハグになろう。

ともかく、実際に食べてみないと分らない、とは言え、ネットで9か月待ちなんて、注文したこと自体忘れてる。


何か良いものを食べねば、という使命感だけは持った。




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京都画報 ~ 庭園の愉しみ

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エピソード2 - 庭園の愉しみ
2021

京都自体が大きな庭園みたい、、、

この京都巡りは癖になる。
また観たくなった。
妙に心地よいのだ。

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庭である。
庭は良い。
特に中庭には以前から興味があった。
かつて足しげく通った個人経営の版画美術館に6畳くらいのこじんまりした中庭があっていいなあと思いながらフルーツティーを飲んだものだ。
ほとんどがらんどうに近いものであったが、その空間が愛おしい。
光と影を観ているだけで何故か満ち足りてくる。
場所も九品仏であったから街自体がお庭に思えたが、、、。

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京都の庭は、緻密で整っていて、しかも大規模である、やはり違うねえ。
「平安神宮の神苑」を巡る。本格庭園。「神苑」である。怖い。ここで庭の見方が示される。

常盤さんに庭園を案内してゆく作庭家の小川勝章(12代目)という人の解説が細かい。良く喋る。
彼の先祖の七代目 小川治兵衛という日本庭園の先駆者の手になるものである。
成程ね。と思いながらこちらもついて行く感に。
リモート時代のお庭散歩にはよい、、、丁度暑くて外には出られないし。

何と言っても川である。清らかな水の流れである。
琵琶湖疏水の引き入れによる流れる水によって形作られる庭園の趣深さ。

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お庭の囁きに耳を澄ませば、、、自ずと分るもののよう、、、
ちょっとゾクゾクするではないの。
饒舌な小川さんが常盤さんにヒントを出したりして進むのだが、まあ噺が細かい。
きっとこの庭はせせらぎを横切って貰いたいのでしょう。作り手の意図が感じられます、、、。
ハイハイこっち歩きましょう、、、。

そ.れにしても、、、木漏れ日によって生まれる小路の表情が愛おしい。
見晴らし石があり、ここからお庭が見てもらいたがってます、、、成程。
しかし作者7代目の仕掛け~意図にはやはり感心する。
ここからしゃがんで観ると大きな渓谷が現れます。その通りだ。
自然を手本にした「崩れ石組」の手法で、時間を掛けて強固な組み方になって行きます。勉強になるわ。
この調子で進む。

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そして川の流れを見て、この庭の物語を考えると、川上に向けて歩むのが理想かも知れません、、、
「順路」とは何か?そしてお庭の横顔とか正面とか、それぞれの趣きを確かめ、沢渡に使われた石の由来も面白い。
「お庭の正面を探していただくとお庭と親しくなれます、、、」。
お庭を歩むって深いねえ、、、。

そして常盤さんご指摘のように「借景」が見事に活かされていた。
日本文化は借景が配慮されてないと。
自分の住処を作る時に、良い景色のところ、とかではなく何処を借景とするかを決めてから選んだという。
そんなとこに住みたいわ。


次いで、妙心寺塔頭の退蔵院。

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「見立て」の美学が堪能できる。
狩野元信の作った庭園である。つまりバリバリの狩野派絵師が作った庭。
石を如何に使い配置するか、だな。「よい景色」というものが腑に落ちる。
動いてする禅が掃除であるというのもまさに。管理が肝心である。うちの娘にも是非その精神で掃除をさせたい(無理。
床の間とはこういうものを謂うのだと、初めて知る。なるほどねえ。主がもっとも大切にして来た景色が分かる。
枯山水の“禅の庭”。

しっとりとした老舗和菓子屋を訪れ、中庭を堪能。主は季節の移ろいをここで感じるそう。
京菓子の芸術性も堪能。「余白の美学」である。最後にお客様が完結させるという。
あんまり難しいこと考えながら食べるのはキツイが。
いい加減なタレントの食レポなどでは到底用をなさない。

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寺町通の名店「スマート珈琲店」で締め。
常盤さんお気に入りだという。
太秦御用達みたい。
古いドイツ製の焙煎機で代々淹れているそうだ。
創業当時の味を守り続けている。
旨いコーヒー飲みたくなった、、、。

最後に「余香苑」という昭和に作られたお庭も探訪。
小川氏の蘊蓄をしこたま聞いて、精進料理店「阿じろ」で景色を見ながらのお食事、、、
精進料理ってこんなに豪奢なの?で、お開き。

わたしもこのペースに馴染んで来たような。




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京都画報

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Season1・1:京都の美意識

2021


伝統と美の雰囲気に目で触れたというものか。
観ることが時に、感触を思わせることはある。

「自然の美」、「食の美」、「芸術の美」、「用の美」について和服の似合う常盤貴子が、その世界の第一人者たちと語りあう。
残暑の不快に効く。そう不快に。度重なる不快に。

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確かにさりげなく研ぎ澄まされてきた時間を至る所にみるものだ。
特に「路地」。京都の路地は格別。
  
素敵な「路地」ほど素敵な場所はない。
仄かな光と静かな風の誘う。
その先の茶室なんてどれだけ尊いものか。

こういうところで暫し時を感じたい。

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わたしの普段の生活ではまず縁のない華道 未生流笹岡家元、笹岡隆甫と、料亭 瓢亭 十四代当主、高橋英一というそのみちの第一人者と常盤さんが色々と語りあう。
特に深い専門的な噺と謂うより風情ある粋な噺だ。
成程と聞くだけだが。特別な感想を持つほど、知識もない。
しかし成程と思う。噺を聴いた範囲で分かればよい。また少し知見を深めたところでより分かればよい。
またそれなりの感想も持つだろう。すると自分に合ったペースでその分野の情報も向うからどんどん入って来るようになる。
すると俄然面白く成って来るもの。

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「日美」でもよく出る「京セラ美術館」にも訪問。
上村松園の作品収蔵で有名だが、やはりちょっとだけ出て来る。
女流日本画家の美人画は改めて観て、端正な様式美だと思う。涼やかで大変美しい。
(最近大正時代京都で活躍した日本画家、甲斐荘楠音を知ったことはわたしにとって大きい。甘く退廃的で妖艶~時としてグロテスクしかしどこかダ・ヴィンチを想い起させるディテールが光る)。
でもね。美術館は実際に行って自分のペースで観なければ意味なし。
ただ、行ってみたいという意識は確かに持った。

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そして「茶筒」である。物凄い精度の「茶筒」なのだ。
これ観て得したと思った。
まさに「用の美」の極致。シンプル極まる精密機器の芸術。これ物凄く欲しいぞ。
これは最高だね。ああ、こういうモノと共に時を過ごしたい。
ホントにそう思う。しかし「茶筒」だ。
今からでも間に合う。これからこういう「用の美」シリーズの空間を構成して住むか?
フィギュアとかガチャガチャしたプラスチックもの整理して。

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茶が途轍もなく旨くなること請け合い。
お茶の時間が頗る尊くなる。
「真鍮の茶筒」、「銅の茶筒」、「ブリキの茶筒」などそれぞれが固有に美しい。
「お前が落としたのはどの茶筒だい?」などと聞かれたらホントに困るな。
何の噺だ。
勿論、茶器も買わんとね。
でもまずはそれだけでも満ち足りるではないか。

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久しぶりに良い考えに出逢った。

GOONプロジェクトなるものを茶筒の老舗 開化堂 六代目、八木隆裕という人が熱っぽく紹介。
そのプロジェクトの西陣織の老舗 細尾 十二代目 細尾真孝という人の噺も色々と、、、
「茶筒」が気になりあまり頭に残らなかったわい。
(ここ最近、覚える先から忘れる状況なのだ、、、)。
ともかく生活を観直そう。
そうしよう。




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古代の宇宙人からちょっとだけ

Akashic Records

Akashic Records
2017
アメリカ

シーズン10エピソード9 - アカシックレコード

これが偶然、目に付いた。
大學に入ったばかりの頃、書店で見つけたルドルフ・シュタイナーの「アーカシャ年代記」を思い出す。
(この本、余りに驚愕し友人に軽率に貸してしまった為書き込みされ結局こちらに戻らなかった。しかたなくもう一冊買ったらそれが乱丁であった。トホホ。まだ書庫のどこかに眠っているが)。
凄まじい空前絶後の書籍であった。他のシュタイナーの本も片っ端手に入れて読んではみたが、最初のインパクトが大きすぎて尻つぼみ状態となってしまう。

関係ないが人に大事なモノを貸すのはその頃止めた。
LPレコードを傷をつけられて返されたり、これも戻ってこないものもある(レアと言うかもう何処にもないものだ)。
今は、ウェブ上でデータがお手頃価格で手に入るし、「ポチっと買えば」と言うのみ。

本題に戻る。
これは一言で謂って「ムー」だった(笑。
もう内容がそのまんま。この話のネタで呑み会とかでちょっと盛り上がったりもした(就職初年頃)。
宇宙にはいまあるクラウドのような「宇宙の全ての情報の書き込まれた特別な領域」が既にありそのアカシックレコードに繋がると時代を飛躍させる発明・創造が得られる。繋がるという事はそれを受け取る準備の出来た器という事であるが。
接点のない異なる文化圏で地域を隔てた才能ある人がほぼ同時に発明をする例も幾つもある(148件だという)。
「蓄音機」、「無線通信機」、「電話機」、「ジェットエンジン」、「ニュートリノの体積の発見」等々、、、
それから二コラ・テスラやアインシュタインの閃きである。これも繋がりであると、、、。受信者の能力でもあるが。
宇宙はエネルギーと情報により成り立ちアカシックという情報領域は量子波で出来ている、、、。
言ってることは面白いのだが、、、
バババンガというブルガリアだかの女性透視予知能力者に興味をもった。つまりこれも繋がる能力だ。
知的生命体との接触は近いうちに必ずあるという。そして火星がきな臭い。
100年、1000年単位の予言もあるが、かなり象徴的なモノの謂いである。

但しそれにより世界全体の方向づけがなされることも少なくない。
コントロールが良い方向に向くのかどうか、大きな犠牲を払うことになるのか、このへんである。
原爆がよい例だ。
古代の火星で核攻撃の跡が明らかになったというのは、確かに他でも観た記憶がある(自然生成された原子炉とかではなく)。

ここでやはりまたしても気になったのは、全ての物事は同時に起きている。
更に地球視点で見ると物事は反復している。
この二点。
以前、このへんについて書いたものだが(少しばかり)やはりね。
何とかしないと。

ともかくリポーターの男性の吹替の声と喋りが実に神経に障り観にくかった。
そもそも「古代の宇宙人」というの、実写版の「ゆるキャン△」で志摩リンが図書室で見ていたので気になってはいたが(笑。

やっぱりこういうのか~、というところで愉しめばよいのだが、近ごろ余り乗れなくなっている。
ついでに10エピソード10 - 神々の声というのも見てみた。何とも、、、。

・・・・・・


そして何と、エピソード13 - 日本に眠る宇宙船において「ムー」の人が例の煩いレポーターと日本の謎の巨石を巡って凄い噺をしているではないか。コメントする気にならない。

・・・・・・

やはり出たかと思った。これを観た外国人は日本をどんな国と思ったか、、、。
エピソード9 - アカシックレコードだけでよかった。
もう観る事はない(いやまた気になるかも知れない(笑)。





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W・シャトナーの世界の怪奇現象 Ⅷ

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これがSeason1の最後、エピソード8 - 奇跡の生還である。
最初から全部観る気はなかったのだが、この最後の章は、やはり観てみた。
危機的状況において人に何ができるのか、それには興味がある。

まあ、こんなことあったよ、どまりではあるが(笑。
それでも気に留めたいところはある。

旅客機墜落で独りだけ生き残り、ベトナムの密林で8日間捜索隊が来るまで持ちこたえた女性。
彼女は他の人と違うとしたらお腹が苦しいからシートベルトをしなかった事くらい。
隣りに座っていた彼氏は急降下するときは手を握り合っていたというが、即死であったという。
シートベルトの差なのか、その他の微妙な(未知の)要因があるはずだが、それらについては分からず仕舞い。
その時固有の複雑な力学が働いたはずだ。フライトレコーダーをいくら詳細に分析しても、これをシミュレートするのは不可能だろう。
何故その女性が助かったかなんて、まず分かるまい。
そうなのだ、何故彼女だけが助かったのかは、”分からない”のだ。
ただ本人は、内なる声~ハイアーセルフか~に従って助けを待ったと。
即死でなくとも8日何も出来なければ餓死である。骨折していて動けない。しかし知恵が色々と授けられたみたいである。
手の届く範囲で、雨水を貯めるアルミホイルによる受け皿製作とか、、、。


スカイダイビングでパラシュートが開かず、インストラクターと共に4500m上空から落下した人。
フリーフォール後に開くべくパラシュートが開かず仕舞いでは、シンプルにフルにフリーフォールでないの。男だねえ。
ただ飛び降りたとしたら4500m、、、あり得ない。重力加速度は約9.8 m / s2である。160kmくらいの速度で落下。
生きた心地はしないだろう。わたしはジェットコースターも無理派である。こんなの飛んでもない。
しかし酷い骨折はしたが、2人とも意識はあり動けないが助けを求めて叫んだという。
回復には長い時間を要したが、助かり回復したのだ。
何故死なずに済んだか、、、アドレナリンの過剰放出。血液の量が増し筋肉が強靭になる。骨格や結合組織を保護する、にせよ、助かった理由は、分からないそうだ。
奇跡的に助かるとか新聞に書かれ少しの間、有名人になるが、何故生還出来たかは分からない。

次は隣を走っていた車が、自転車の少年を轢いてしまい、その車の下から彼を救出した男の例。
彼は体格は良いにせよ、その車は1tを軽く超える重量だ。
しかし彼は素手で車を持ち上げ下に挟まって倒れている少年を救い出した。
よく言われる火事場のバカ力か?
ともかく、是が非でも少年を救おうと死力を尽くしたということであろう。
もうあんなことは出来ないと本人も言う。
大変なご苦労であるが、それだけの事でもある。
人にはそういった潜在能力が眠っており、急場で覚醒する場合があるという事か。
筋肉には極限状態で発揮される力があるという。
(それでキン肉マンなどのスーパーヒーローもいるのか)。
「力を発揮するには理由がいるんだ」(その男性曰く)。

「揺ぎ無い決意が爆発的エネルギーを生むのだ」と言っているが、車を持ち上げた人は当てはまるが、、、。
他の件については、違う要素が絡んでいる。
根性で何でも乗り越えられるかもとか思ってしまうヒトが出そう。

タイタニック号の悲劇がここでも取り上げられる。
(最近、それを見学に行ったタイタン号の悲劇も記憶に新しい。爆縮)。
パン焼き係の男性が、ボートに乗るのを拒まれ長いこと氷点下の冷たい海に浸かっていたが、他の人が10分で命を失うところ、2時間漂った末に救出されたという。
何故彼はこんなに冷たい海水に長い時間浸かっていても助かったのか。
本人曰く、海に落ちる前にかなりウィスキーを呑んで暖まっていたからだ、そうだ。
普通、酒呑んで海に入ればそれだけで死んだりする(たこ八郎氏もそれで亡くなっている)。
逆に血管の拡張により低体温症になり易いという。
アルコールの酔いでパニックにならなかったことが精神的に良かったのでは、という意見もあったそうな。気の持ち方か。
恐怖の回避は確かに大きいはずだが。彼は直ぐに船の仕事に復帰したという。

6歳の少年が森で家族と逸れ一人彷徨い、平坦な道ではないおよそ30kmを移動し、民家に助けられた。
レスキュー隊が森の中、街路からも空からも名前を呼び続けて捜索をしたが、結局森から街路に出て来たところを近くの家の人に保護された形らしい。
行方不明となった午後から翌日8時まで、歩き続けたようである。
その間、自分の感覚~気持ちに素直に従って歩いたという。
ちょっと違うぞという時は戻り、安心して歩ける方向に向けて進んだようだ。
内なることばに耳を澄ませという事か。
ともかく、何かを感じ取り進むべき方向を選んだことは確かのよう。
こういう時に必ず出て来る「高次の存在と繋がったのよ」スピリチュアル~メタフィジカル系の人も登場。
解説してくれるが謂うことは皆同じで分かり切っているし陳腐。

最後に車の運転中に知人でもあり事故死したダイアナ妃のイメージが眼前に浮かび上がり、車を路肩に停めたことで、玉突き追突事故を免れた女性のエピソード。
大事故でかなりの台数の車が滅茶苦茶になっていたが、その女性の車だけ無傷で助かる。
当日霧が深く安全運転していたが、ダイアナ妃の顔をまざまざと観て直ぐに走るのを思い留まったという。
少し前に彼女が事故死していた。直ぐにピンと来たそうだ。
彼女の中の潜在意識の発動による危機回避か、実際にダイアナ妃が危険を知らせてくれたのか。
彼女は、後者を取っていた。そういったネットワークもあるのかも知れない。
番組によってどちらに持ってゆきたいかが決まるところだろう。

結局、急場にあれば「内なることばに従え」ということ。
後は、アドレナリン大放出で気力をもって立ち向かえ、という感じか。
酒に頼るのは、ヒトによると思う。

W・シャトナーさんとはひとまずさようなら。




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W・シャトナーの世界の怪奇現象 Ⅶ

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エピソード7 - 脳の驚異

エピソード6 - 死の向こう側は、全く見る気になれないので、こちらで終わりにしたい。
前生記憶とか死後の世界とかには辟易する。いらない。
W・シャトナー氏とも馴染んで来たところだが、そろそろさよならである。

さてここでは、脳についての興味深いエピソードの紹介とそれぞれについての見解が述べられる。
脳を考えれば必然的に意識の謎も取り上げられるが、、、。
ここを契機に色々と調べてみるにはよい番組かと、、、。
わたしも脳と意識に関する書籍は幾つも持ってはいるが、積んだままである。
読まないと、と言う気にさせてくれる(笑。何でわたしには時間がないのか?これ共感してくれる人いると思う(笑。

さて謎ばかりだが、意識との問題から言うと何故脳はいやわたしは自分と言う意識を持ち続けられるのか。
核心となるところ。情報の収集・管理・保管もまだメカニズム的には分かっていないが。
つまり(最近試みられている脳のデータをコンピュータに取り込むというもの。ここでわたしと言う意識も移せるのか、である。誰もが懐疑的である)。


人が最も賢い時とは誕生したその日であるそうだ。
数千億個のニューロンがフルに活きているという。
いまでもわたしは次女が生まれてきた時の顔を忘れない。
もう全てを悟った賢者の顔だった。
真に満ち足りた表情なのだ。
但し、残念ながらあれ以降そんな顔に出逢ったことが無い。
人はどんどん愚かになって行くのかも知れないと思うことがある。
何か大事なネットワークから、外されて人として生き始めるという意味は一体何なのかと、、、。
それからは実に覚束ない生を歩んできたと思う。とても貧しい生き方だ。何の確信もない、、、。
死によって再びネットワークに繋がれるならホッとするが。

事故で脳に多大な損傷を受けた男性がその後も支障なく過ごした事例もある。
鉄道での爆発事故だが周囲にいた人は皆、彼の即死を確信した。彼の頭部を太く鋭い1mの釘が貫通したのだ。
しかしその後、12年間、彼はそれまで同様、普通に生活したという。
脳がどのように損傷部位の補填をしたのかは分かっていない。
神秘だ。

学習は、配線の組み換えにも例えられる。
常に学習や思考の度に組変わり続け変化する脳、全容解明のしようのないのも確か。
普通、天才は生まれながらに天才であるが、、、
これは遺伝ではない。親は大概ごく普通の人である。
兄弟で、片や数学の天才、片や音楽と語学の天才という例もあるが。
何故、飛び抜けた能力を示すのかそのメカニズムは未だに分からない。
分らない事ばかりであるが、面白い。それに関するエピソードなど豊富で、、、

後天的に天才を獲得する人もいる。
プールで頭を酷く打ち、5日間安静に寝た後で、コンサートをして回る程のピアニストになっていたという男性もいる。
余程打ち方が良かったのだろう。39歳で天才となった人だ。ピアノも音楽も縁のなかったにも拘らず。
まさに神秘的としか言いようがない。
何でも眠っている間、ずっとピアノの鍵盤みたいなイメージが頭を巡っていたそうな。
これも何かのネットワークに繋がったということか。

後天性サヴァン症候群と呼ばれる(自閉症や知的障害のある人が特定の分野で飛び抜けた能力を発揮する例としてサヴァン症候群がよく挙げられるが)。芸術に高い能力を発揮する例もある。実はわたしもそう言う人に接した経験がある。
ただ未経験の分野で発現と言うのが何とも不思議なところ、、、。
そして脳の左前側頭領域にダメージを受けていた人である例が特徴的であると。
頭の打ち方により~良い子は真似しないでね~そういった幸運に見舞われるのだ。
脳の左半球が抑制された分、右半球が解放され活性した例のひとつと解説する科学者もいるが、、、。
これも大胆な再配線の例と謂えるか。
天賦の才は発現の問題とも謂えよう。

これがきっちりと理論・方法論的に操作・制御・管理可能ならマインド・デザイン・センターも出来るだろう、、、。
あなたはどのような才能がほしいですかと(笑。大変な商売になる。
単に何処かの領域を不活性化するようなことは出来ても、そんな単純なものとは思えないが。
(とりあえず現段階でもどの領域がどういう働きに対応しているかは調べ上げれられてはいる)。
しかし新たな可能性に恵まれるのだ。実に魅惑的なことではないか。

そこでなんと我らがW・シャトナーは、自分の中に凶悪な殺人犯の特徴を示す才能が眠っていたらという噺を提示する。
それって才と謂うより、病に括られるのでは、、、ともかくそういう芽が脳に組み込まれていたらという仮定であろうが。
精神病質者の脳研究者は彼の脳の接続に問題があると言う。
特に眼窩前頭皮質の機能低下である。この大脳辺縁系の働きの弱さが共感、理解、思いやり、心配、良心などの不活性化を生んでいる。普通の脳で自然に起こる感情が湧かない。

接続の活性化の試みはなされている。電気インパルスにより。
但しマウスではなく人の場合、対処は難しい。
ここで番組は、才能~特質は、遺伝か環境かを問う。
脳のCTを撮って自分が凶悪殺人犯の特徴を強く持った脳であることに狼狽する人の例を見る。
彼は多少共感力は低いにせよ穏やかな家庭を維持しているという。
発現においては遺伝要素は30%のレベルだという。これはよく言われている。

脳は、人体内の信号だけでなく、遠方からの信号も受信しているという件についても取り上げる。
ここはかなり示唆的で、重要な所か。
遠隔透視の例から始める。
離れた場所に意識を飛ばし、その場所の情報を持ち還るというもの。
冷戦時代、ソビエトとアメリカが競って秘密裏に研究を重ねた分野でもあった。
スパイ活動やイランで起きた人質救出作戦などで大変有効に機能した実績も豊富にある。

そして最近始められている脳のコンピュータへの全データアップロードである。
コンピュータに接続されたアバターロボットが知覚を提供することで、永遠に電脳存在として生き延びようと言う試みである。
しかし、そのデータの集積の場所にわたしが出現する保証は全くない。
意識が生じるかどうかも全く分からない。今のところ科学者誰もが懐疑的でありはっきり否定する人も少なくない状況である。
金持ちで既にそれをやっている人はいるそうだが。
脳組織の再現で意識は立ち現れないというのが、多くの見解だ。
記憶の改竄、変換はマウスのレベルでは成功しており、精神疾患への応用は進められて入るが(トラウマの制御など)。

意識は身体性と共に脳の外に広がっており、宇宙~情報フィールドに繋がっている。
(身体性の問題をもっと前面に押し出して欲しかったが最後の方で少しばかり解いていた)。
そしてここでは宇宙意識とあからさまに言ってしまう。
個体の脳レベルでの捉え方では、我々の脳~意識の問題は解けないという見解を示して駆け足で終わる。
まだまだ自分のコピーなんぞ作れる段階ではない。

これは、自分であれこれ当たりながら深めてゆく契機になる番組にはなっていた。
自由研究キッズにも取り組んでほしいところ。


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W・シャトナーの世界の怪奇現象 Ⅴ

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エピソード4 - 奇怪な未確認生物は、無理(笑。
「未確認生物」はお噺になっていない。
ともかく、未確認生物は、シーラカンスのような昔に絶滅したと思っていたモノが生き残っていたり、彗星から或る時にやって来て地上で進化した特別な系の生物であるとか、、、。タコなどそれではないか、怪しい。
などというのも面白いが、、、ほぼ全て噂話と憶測の域を出ない聴いてもそのママ忘れるようなものであった。
そもそも「未確認生物」なので対象自体があやふやで、その何だかイメージすら定まらないものについてあれこれ覚束ないことを言っても何だかワケわからんということにしかなるまい(最初からはっきりしている。テーマが不味い)。
もうこのシリーズやめようかと思ったが、もう一つ観る事にしてみる。とりあえず。


エピソード5 - 風変わりな儀式

「儀式」の意味と力が問われる。
火渡り儀式から紹介される。
これは世界中の各地で行われている儀式の中ではメジャーな部類か。
確かに炭が真っ赤に燃えているところを6mくらい素足で渡るのだ。
温度は500℃から700℃は上がるという。
普通、人は70℃で火傷をする。

だが、儀式の参加者はちゃんと手順を踏んで行った者は火傷をせず渡り切るという。
この(手順も含めた)儀式とは何か?
確かにこのような強烈なものから探る方が分かり易いか。

灰が充分熱ければ蒸気の薄い膜が皮膚と炭との間に生じ熱伝導が阻害されるという。
ホントか?それでも蒸気の熱さで普通に火傷しそうに思うが、、、。
ベテラン火渡り行者の謂うには、火傷をするかしないかは、心構え次第だと言う(この方が説得力は感じる)。
実際に火渡りする前に手順として、エネルギーを高めるエクササイズをするのだ。
参加者だけでなく周りで見守る関係者全員で踊ったり瞑想するなど、気持ちの高揚をMaxに持ってゆく。
そして一種の興奮状態で一気に渡り切ってしまう!
極度の覚醒状態が現れコルチゾールのようなホルモンが過剰に分泌され痛みも感じなくなるのだ。
心拍数もかなり上がっているが、当事者と観客もがほぼ同じ数値で同期すると。
参加者も見守る者も同じ状態で~どうやらここが肝心な所らしい。大きな共振の場を作るのか?
観客との共同体的な経験となることが儀式とも謂える。

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右腕の強い痛みを或る日感じ、その治療に幾つもの病院に行って診て貰うがさっぱり原因が掴めず、痛みも全く取れない。
生活に支障が出たが、そのままの状態で2年が過ぎた頃、彼女はブードゥー教の存在を知る。
色々調べると、ブードゥー教の術者は、こころとからだの関係を深く理解しているという認識に至った。
そこで彼女はブードゥー教の術者を訪ねる。彼は凄い高級なホテルのオーナーでもあった(つまり儲かっているのだ。それも信用を示すか)。彼は彼女に対し「本気か」と聞いたそうだ。飛行機で長旅でやって来てダメとか言われたら堪ったもんじゃない。「勿論」と返す。すると直ぐに施術~儀式に入った、、、。
彼女の一番痛む個所を触ってゆくと、術者は「黒い猫の形をした悪霊が憑いておる」と言う。
そしておもむろに、そこからソレを引き剥がすように取り除いたという。
帰りの空港では嘘のように何の痛みも残っていなかったそうな。
良い噺である。

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定番の儀式と言えば、エクソシストであろう。
でもホントにポルターガイストとかあるのか、わたしにとって未知の領域に思えて来たのだが、、、。
やはり向うではホントにあるのね。日本では見たことないけど、悪魔は来日しないのか。

ある家に引っ越して来た母と子供3人の家族が次々に不可解な現象に巻き込まれる。
まあ、典型的なエクソシスト映画で観られるアレである。声がしたり物音が響いたり、人影が見えたり足跡があったり、物が移動したりの、、、しかし家族は不安と恐れに苛まれ憔悴しきる。
母に事情を聴くが、関係者も警察も何か特別なことが起きていることを察する。
「そういえばあそこの娘の様子が変わっていた。ベッドの上に浮かんでいたんだ」って飛んでもなく変わってるでしょ。感心してる場合じゃないわ。もう大変な事態になっていることに気づいた人々は、教会に連絡する。
これってそれなんじゃない、という感じでベテランエクソシストが、儀式を執り行う許可を得る(許可が降りないと出来ないのだ)。
聖書や十字架、聖水をもって、悪魔に語り、神に語り、、、ラテン語で、、、。
それを繰り返すうちに対象の悪魔的な所作や表情が消え、悪魔も退散したことが確認される。
1件落着。この過程でそれほど怖い現象は見られなかった。良かった。

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イスラエルで干ばつが続き、人々は大変困っていた。これでは農業がまるで出来ない。
それが5年ほど続いた。よく我慢したものだ。
そこで主席ラビが人々に呼びかける。嘆きの壁に向かい全員で祈るのだ!と。
皆が正装して厳粛な儀式を行う。只管祈り続ける。
そう祈りの力が試されるのだ。
集団の祈りの力がどう作用するか。
すると2週間後に漸く雨が降り始めるのだった。
単に干ばつが終わっただけだとか罰当たりな見解を述べる科学者もいたが、ずっと降らなかった雨がこのタイミングで降り出したのだ。わたしは祈りの成果と取りたい。

儀式はわれわれの思想や信条を表現したものであり、霊的フィールドを作り出し、大いなる力を与えてくれるのだ、で締めくくっていた。
わたしは「変化を起こす力」としてそれに注目したい。
今後、使える形に持ってゆきたい。考える余地あり。


死~葬式と格闘技と言う残酷な儀式についてのレポートもあったが、別にこれというものでもなかった。
もうこのシリーズ物もこの辺で、ということにしようかと思う。




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W・シャトナーの世界の怪奇現象 Ⅲ

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エピソード3 - 自然の怪異

最初に案内人W・シャトナー氏曰く、非人為的世界を自然と呼ぶ。
しかし自然が不自然であればどうするか。
自然の摂理に反していたら、、、われわれはそれに翻弄されるしかないのか。解明に挑むべきなのか、、、と。
どうなんだろう?これまでも「自然の脅威」と言う括りで、それに挑んで来た歴史ではないのか、われわれの文化とは。

最初のエピソードは、ベネズエラのマラカイボ湖だ。
観ながら大事なポイントだけ速記しておくのだが、ほぼ何を書いたか読めない(笑。
はじめの頃の噺は印象的でないと、観終わった頃には掠れているもの。これは確か、、、
毎夜、稲光が空や湖を照らし続けているという。何やら地球創世記の面影を彷彿させるのでは、、、素敵。
ここで、二度も続けて落雷を受けた女性がいるのだ。勘弁して。わたしはやはり噺だけで結構。
雷は同じ場所には落ちないというが、ここでは何度でも落ちる可能性ありという。落ちる確率は宝籤に当たるのと同じと言うが、先の女性は籤を二度も当てていることに。素敵。いや、よく命が未だにあるものだ。まさかそれに運を使ってしまったか!
残念なのかラッキーなのかよく分からないが、数奇な経験をしたことは確かで、それ以来嵐が近づくのがはっきり分かるようになったそう。毛が逆立つそうだ。
世界中にこういう場所はあるようで、「雷のホットスポット」と呼ばれるらしい。つまり自然の避雷針みたいなところか。
カオス理論のアトラクターとか、色々科学者の切れ切れのことばが出て来たが、耳を引いたのは、雷の絶大なエネルギーにより通常加速器内で実験的に生成される「反物質」が生成されているというもの。これもう少し聞きたいところであったが、全て一瞬なのだ(笑。少し腰を落ち着けて解説して欲しいところ。それから本題である雷の落ちやすい場所と人についての見解も勿論。
紹介に終わった感あり。

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ペンシルべニアの炭鉱の町の噺に移る。
ほぼ廃坑となった後も住民は残っていたそうだが、ある日少年が地面から白い蒸気が吹き上げており、それに近づくと近くの穴に落ちてしまった。彼は途中で木の根に掴り助かったが、それ以来町の下には、未だ消えていない火が存在することを人々は知る。
その後、ゴミ処理の件で州の指導が入り、ゴミの焼却が命じられ実施されたことをきっかけに、町の下に眠る巨大な廃坑の迷路の坑内火災へと発展し、遂に地上に激しい炎として噴出する。その火災の激しさは凄まじく、60年経っても全く衰えない。
考えられるどんな手を講じても火は消えないのだ。そもそも少年の事件を経て何で火など燃やしたのか。

地面も500℃を超すところも出て陥没して家を呑み込んだり、そうでなくとも軒並み焼けて倒壊し、文字通りのゴーストタウンと化していた。それでも5人まだ住んでいるそうで、こういうの根性とか呼ぶんだろうか。火とガスの噴出する、既に草木もない場所で。
調査した学者の見解では、有毒ガスもずっと噴出し続けており、時間が経てば経つほど火災は長引くという。
鎮火まで200年はかかると言われているが500年でも消えない可能性が高いそうだ。
石炭が大分残っているのだろうか、それが燃料となり、穴から空気が供給されているし、大変な事態だ。
人の自然の利用の仕方の問題と謂えようか。地下の火は特別なのだ。

ポーランドのノベ・ツァルノボ村では、森の木が地面を舐めるようにどれもが曲がっている。
植物学者が見ても自然発生的とは考えにくい。
しかし盆栽みたいに人が手を加えてそのようにしたというのも無理がある。
手間が余りにかかり過ぎるし、その後ほったらかしはあるまいとのこと。確かに。自然の広大な地で盆栽を試みたにせよ、作者は誰なのか。
ともかく、大木が一様に激しく曲がっているのは、単に異様で不気味だ。趣深いとか芸術性に酔う気はしない。
植物学者の説では、森の木は共同体を形成しており、会話をしているという。
木と共生する菌根菌が延ばした菌糸で他の木々の菌根菌に接続しているのだ。
つまり木々が自らの意思で共にそうしていると謂いたいのか?
土壌の化学物質とか特異な木の遺伝子の問題とか、他のアプローチもないものか、、、。
木に霊性はあると思うが。

カナダのウインザーでは、ヒトを追い詰める怪音の問題である。
4時間から4週間に渡り同じ不快な音が続くという。独特な低周波音の継続である。害を及ぼさないはずはない。
夜に起こることが多く、当然睡眠に影響し健康被害が訴えられている。
これは堪らない。わたしなら絶対に引っ越す。
政府の見解は、ノイズの発生源はザグ島であると。デトロイトの対岸の工場の音が川を越えてウインザーまで届くという。
「共振」であり特定の周波数の時に周囲のモノが音を増幅させる現象を学者は主張している。
しかし日中より夜の方が聴こえる。週末にも変わらず聴こえる。工場の操業していない日時に聴こえているのだ。
その発生源が覚束ない。
地震によるものという仮説もあるが、検証中というところか。

デビルスタワーが紹介される。
その山の成り立ちが科学的に全く不明であるのだ。
しかし見た目が神々しく厳粛で、近づいて観るうちに心が浄化される思いになるという。
助かに画面からみるだけでもそれが納得できる威厳ある風格である。
未知との遭遇でUFOの着陸地に選ばれた場所でもある。
映画上映以来、観光客は絶えないそうだ。
聖地というに相応しい場所であろう。
これについては単に紹介以外の何ものでもなかった。

イエローストーンパークの紹介で脅かして終わる。
多様な間欠泉が幾つもあり、ここも観光客の絶えない美しくも自然のエネルギーの感じられる場所である。
だが専門家の謂うには、この地下には超巨大な火山が潜み、巨大マグマの塊があるという。
巨大噴火による大絶滅はこれまで地球史に3回あるが、ここもその規模の噴火は確実であり、それがいつ起きるかだけの問題であるそうだ。
その辺の予測の出来ないことは分る。
われわれは自分の国の地震予測も雷の発生も落ちるところも何も予測など出来ない。
そうしたレベルだ。
しかしこれは起きてからでは対処不可能な事態と謂える。
また凄まじい範囲の大絶滅を地球は記録するのだろう。

そこそこ面白かった。



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W・シャトナーの世界の怪奇現象 Ⅱ

Loretto Chapel

エピソード2 - 謎に包まれた建造物

エチオピアのラリベラ。巡礼の街。
この聖地が、飛んでもない。教会が地上に建てられたものではないのだ。
11棟の教会は全て地面の岩盤を刳り貫いて形作られている。地下に向けた彫刻のように。12世紀の事だ。
そこで出た岩はどうやって運び出すのか、それがわたしは凄く気にかかってしまう。
通常の建造物は地上で、下から上に向けて建造される。
だがここは地下に向けて岩を掘り進んで作っているのだ。20年かけて。しかしよく20年で出来上がったものだ。
奥行き30メートル。地中に障害物があったらどうするつもりだったのか?
ともかく、とんでもない意図が無ければこんな突拍子もないことをするはずもない。
何で、何の為にそうしたのか?

ラリベラ王は、エチオピアにエルサレムを再現しようとしたと(夢のお告げらしい。わたしもそんな夢見たい)。
地下世界はより神秘性、厳粛さは昇まると思う。文学・芸術の憧れの場でもある。
そして壁面に刻まれた文様からはテンプル騎士団の関与が濃いということ。
彼らは石工術・建築にも造詣が深かったそうだ。
「契約の箱」(十戒の刻まれた石板の収められた箱)を安置するための場所であったというのが、ここでの解釈であった。
この建造物がそれを守るに適した構造であると。イエスの使徒が12人であることから、まだ発見されてない教会の存在も囁かれているという。

次いでサンタフェの中心部に位置するゴシック様式のロレット・チャペルの「奇跡の階段」。
(プレ・ラファエル派の絵にあった気がして直ぐに調べに行ったが、「黄金の階段」と勘違えしたみたい)。
絶妙なバランスで自立した33段の支柱の無い二重螺旋階段である。イエスの生涯も33年。
一切釘やネジや接着剤が使われていないという。二重螺旋構造が強度のミソなのだ。魅了される美しさだ。
材料もアメリカにはないもの(地域の限定出来ないトウヒ)で、何処から入手して誰が作ったのかも定かではない。
ロレット修道院を建造した人が聖歌隊席に上がる階段を作らずに急死してしまい、、、
困った修道女が聖ヨセフに祈っていると階段を作ろうという大工が現れ独りで作り、代金を受け取らず消えたという。
彼は聖者だったのね、と修道女たちは喜んだという、まさに聖者による救済というキリスト教的説話。
一番、好きなタイプの噺でありモノであるが。リポーターが実際に上がってみると足元に何もない宙に浮いた感触であると。
わたしも昇ってみたい。宗教に目覚めるかも知れぬ?!
33という数字からフリーメイソンを関連付け、テンプル騎士団を持ち出していた。
この回はそれで攻めるつもりか。

と思ったら、次からは打って変わって人の禍々しい執念の作った大邸宅の噺である。
この噺は有名であり知っていた。
奇妙で不気味、異様としか言いようのないその建物はサンノゼにあるウインチェスターハウスである。
設計図に従い完成させるのが一般の建築であるが、この家は夫人が生きている間(40年ほど)ずっと増改築を続け非常に不合理で理屈に合わない化け物のような邸宅にしてしまったのだ。
3.6mにある足場のない扉や一歩進めば下に落下する扉とか先のない階段、そんなものばかりなのだ。
何故、そんなことをし続けたのか。
夫の作った大量殺傷に画期的な連射の出来るウインチェスター銃で巨額の富を得たが、不幸なことが続き、占い師にみてもらうと、その銃で殺された多くの霊による呪いだと説かれる。家をこの先ずっと増築し続けなさい。そうすれば助かります。一人の占い師のいう事を真に受けたのね。屋敷が迷路に成れば霊に見つからずに生き延びることが可能ってそれは無いでしょ。
それ以来、霊を惑わすような怪奇な作りの家が膨れ上がって行く事となった。そして13という数があらゆるところに見られるという。
この意図に関しては、まだ解き明かされてはいない。
面白いといえば確かに。しかし逃げ続ける生涯は幸福とは縁がなかったと思う。孤独だ。
死後見つかった金庫には、幼くして亡くなった娘の髪と早世した夫の死亡記事だけが保管されていたという。

一番の極めつけがフロリダにある石の建造物だ。この記事も昔目にしたことはあったがほぼ忘れていた。
”サンゴ城”である。
巨大なサンゴを一人で運び込みそれを彫って組み立て建造した広大な城なのだ。
そう、他にもこの手の独りでコツコツ城を作る男の噺を読んだことがある。
そういう人は時折いるものだが、この人の場合、凄いのは石の重さが数十トンもあるモノがざらなのだ。
全部合わせると1100トンになるという。
どうやって運び加工し積み上げたのかが、一人の作業で作られた為、不明なままというところ。
奇想天外なデザインや工夫を凝らした作りは、魅力的である。
何やら特殊な機械を発明していたという説もある。永久運動ホルダーという磁気を利用する装置を開発して使ったとか。
超電導?ともかく神秘的なベールに依然包まれている。
はっきり見つかっているのは、滑車と三脚だけらしい。重機でも独りでは大変だ。それは無いと思う(笑。
彼は生前「ピラミッドの秘密を知った」と述べていたそうな。きっとその技術を応用したのだ。


この他、クフ王のピラミッドは発電所だったのか、とか言う二コラ・テスラと絡めた話題もあったが、少々展開と詰めが薄かったので割愛したい。ピラミッドが地球のエネルギーの集束装置だとかいう説は聞いたことがるが、、、。

かなり気になるモノばかりが取り上げられており、楽しい時間であった。
自由課題に使えるかどうかは分らぬが、きっかけにはなるかな、こういうのも。




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W・シャトナーの世界の怪奇現象

Unnatural phenomenon

エピソード1 - 呪われた地

W・シャトナーは俳優であり司会進行を担当。
調査・解説は科学者や民俗学者や超常現象研究家が行う。

幾つもの「呪われた場所」に注目し、何故そこが禍々しい場所となっているのか原因を探ろうというものだが、サラっと場所の紹介するに留まっている。何処かで再度、取り上げる~調査の続きを発表するのでなければ、余りに物足りない。

その場所に何やら違和感を持ったなら、精密な人体センサーが何やら危険な兆候を受け取ったとみてよい。
というのは、同意する。
わたしも違和感を感じたモノは避けるようにはしているが、、、避けようのない状況もある。
それは確かに障ることが少なくなかった。


富士山の樹海~青木ヶ原から噺が始まる。
もう60年以上自殺者が絶えない。
確かに尋常ではない。入り口には思いとどまるよう立札があるが。

自殺を考えている人を後押しする負のエネルギーが蓄積されていると研究家は解く。
成仏出来ない霊がそこに留まり続けているとアメリカの研究家に謂われると妙な説得力を覚える。
すでにイメージも絶大なものになっているし、行けば逆らえない効果も大きいのでは。
1000年以上昔の富士山の大噴火で出来た樹海は、火山岩~玄武岩で出来ている。
この岩石の圧電性物質は、電磁場を発生させるが、それが脳に及ぼす影響が大きいという。
この地磁気は人を鬱にさせると、、、。
その地磁気の影響なのか、本でも以前読んだことがあるのだが、、、樹海はホントに音が無いという。
鳥の賑やかな囀りとか木々の騒めきが全くないならば、やはり異常だ。あれだけ緑が生い茂っているのに。
何種類かの鳥や虫の鳴き声がなければ、ピクニックなどそもそもする気にはなれない。
やはり死地に相応しい場所なのだろう。
松本清張の「波の音」という小説からここが自殺の名所となったというのは初めて知った。

やはり何度か本で出合った事件だが、ディアトロフ峠事件が次に取り上げられた。
ベテラン登山家男女9人がウラル山脈の雪山ホラート・シャフイル山で変死を遂げていたもの。
死に方が余りに異常であるため、様々な説が上がる。ソ連も途中で調査を打ち切ったことで憶測も呼んだ。
かなり有名なものであるが、高所における強風に雪原という環境の作り出す有害な現象という見解を取っていた。
この山の地形と激しい風から生まれる低周波音~可聴下音が脳に異常を生じさせ、この登山家たちに殺し合いをさせたのだと。
それ以前に遮蔽物のない山の斜面にわざわざキャンプを張るというのもどういう目的であったのか。
何故少し下方の森林地帯にキャンプを張らなかったのか不思議なところ。
勿論、未だに全容は解明されてはいない。
昔からこの山は「死の山」と呼ばれ恐れられてきた。地元の人々は避けてきた理由も知りたいところだ。
確かリウマチが悪化して一人下山して助かった人がいたはず(最初は10人編成であった)。
宇宙ステーション・ミールでも振動によって異常を来した船員がナイフを同僚に向けた話もあるという。

シャウニー湖の遊園地では、多くの子どもが悲惨な事故死を遂げているという。
その事故の件数の多さから、廃園となったがかつてそこで働いていた男が土地を買い取り再び遊園地を再開した。
そこで再び惨事が起こり、土地を調べてゆくと大規模な先住民の墓が見つかったそうである。
大きな墓地の上に建てられた遊園地であったのだ。
この件は、神聖なる土地を汚す者への呪いと受け取られた。
もうそう受け取る以外になかろう、という強度を持つ。
超常現象研究家もその地に入った途端、幾つもの視線や重々しい空気に呑まれたという。
ブランコが自然に一つだけ動いていて、そちらをしっかり見るとハタと止まるなどの現象に合うようだ。
しっかり清めの儀式をしてもらいたいもの。

インディアナ州に多くの住人が次々に自殺や変死を繰り返し、誰も住まなくなった家があるという。
人々から北米一の呪われた家と呼ばれる。
超常現象研究家が二人その家の恐らく最後のオーナーに頼まれ調べることに。
磁場と気温の変化を測る機器を持って中を調べるが体調を崩しそうになり直ぐに出て来る。
その家は逆十字の形をしており、最初に建てた人間は悪魔を呼びよせる目的ではなかったかと推測される。
もうその領域から攻める以外に残っていない有様。
ひとつ驚いたのは、その家を徹底的に調べるため、その研究家が現家主から家を買い取ってしまった。
(見上げたものだ。是非その結果を知りたい)。

その後も幾つか禍々しい場所が紹介されたが、ホンジュラスの打ち捨てられた白い街は、調査隊が身をもって原因を明かす羽目に。大変悪質で危険な寄生虫疾患であった。治療を誤れば現代でも命を落とすという。
こういったところが他にもあり、火で燃やして清める方法が取られている。
炎による浄化である。宗教とも結びつく行為である、というよりそこから来ているのかも知れない。
火と宗教は極めて結びつきは深いもの。
原初に置ける呪い~呪術と信仰の起源に想いを馳せてしまう。

冒頭で科学的に究明してゆく趣旨を述べてはいたが、超常現象もまた科学では説明できない未知の現象と捉えることは出来る。
ここに科学のメスを入れることは一つの課題ではあろう。
かなりの部分は本格的に調べれば究明されるはず。
それに対する改善・対処法も講じられる。
手付かずのまま犠牲者が出てしまうことはやはり避けたいものだ。
かなり例を沢山挙げる構成であったが詰めが甘く、それぞれの扱いが些か浅いところは残念であった。



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徹底検証!世界で起こった奇妙な現象 Ⅳ

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StrangeWorld

2016
アメリカ

エピソード4 - 殺人ネズミ


今回はネズミの大発生に挑む。
最初は、大発生の原因とその再現性についての調査であったが、、、

そもそも人類とネズミは、共に湿地帯を争った最大のライバルであった。
その争いの再燃とも取れそうな、大規模な闘いが起きている。

オーストラリアが舞台。
アレックス・ハナフォードは、今回はオーストラリアで広大な農場主へのインタビューで飛び回る。
小麦ラインと呼ばれる穀倉地帯が軒並み大発生したネズミの被害に遭い甚大な損害を出している状況を確認。
人々の記憶の範囲では大被害は1970年代にあり、それから10年後、数年後と次第に間隔を狭めてそれは起きて来たが、、、。
(詳しく当たるともう100年前から記録にあった)。
既にそれが常態と謂ってよい状況になって来たという。
巨大な農場を抱える農家がネズミに呑み込まれている。
「殺人ネズミ」の出現。

農場、納屋や家の中がネズミで溢れかえる。
通常、われわれには想像がつかない。
扉を開ければ、ネズミが堰を切って滝のように5分以上途切れることなく溢れ出て来るのだ。
何かモノをどけたり、外したり、乗せているものを少しでもずらしたりする度にネズミの群れが途切れることなく溢れ出す。
その数、何万匹か?恐怖に駆られる住人。
ヴィデオで確認するアレックスも唖然とするのみ。身体能力も凄いものだ。
ことばを失う。

収穫した小麦や撒いた種が甚大な被害に遭うが抜本的な対策がない。
発芽もしなければこの先、どうやって暮らしてゆくのか。
各個単位でそれぞれ駆除をしているが、まさに鼠算的に増えるため全て焼け石に水。
一日に2万匹駆除しても事態に何の変化もない、、、。

飼っている豚や鶏が襲われたり、ベッドで寝ているうちに夫人が脚を酷く噛まれることもあった。
つまり生きているものも平気で襲うのだ。
(恐ろしいことに連中は深く噛むのだ。傷口は小さく見えても奥深くまで)。
雑食であるため基本的に何でも喰らう。一日に20回くらい食事をする。巣は食料源の傍。
勿論、伝染病の媒介もある。(25種類以上の)。
赤ん坊がいたりしたら堪ったものではない。
娘が穴の開いたネズミの頭を舐めようとしたのを見て母親は驚愕したという。
ホラーだ。メンタルを完全にやられる。
家を解体して他に移り、政府の駆除が終わってからまた戻って来たと謂う家族もあるが、、、。

基本的に状況は何も変わらず、というより年々悪化の一途を辿っているという。
今回のアレックス・ハナフォードは、4人の専門家を訪ねる。
アデレード大学動物学教授を訪ねる。
ハツカネズミで、外来種。(この他にもヨーロッパ人入植により、駱駝、ウサギ、オオヒキガエル、等がいるという)。
大群に対しては逃げるしかないと。確かに。確実に齧られる。
異常繁殖する原因は、病原菌が少ない、ネズミを捕食する動物が少ない、単一栽培が主流であるため(一斉に収穫されることで食料が豊富)。繁殖を制御する要因が無い。

もうひとりは、動物研究所の所長である。
遺伝学的に言えば完璧な野生動物であり、ネズミの繁殖速度は、一回に20匹子を産み出産から12時間で妊娠可能となり、それが通年続くことから、1000匹農場にいたネズミは8週間後には64000匹のネズミになる。26週間で400万匹(メスだけで)。オスが同じ数いて800万匹暴れ回れば、、、。10週後に4000万匹に達すると制御不能となる、、、。

3人目はバイオセキュリティの専門家。
大発生の誘因を特定するだけでなく、周期が狭まり頻繁に発生するようになった原因も探る必要があることを確認する。
同時期に起きたトビバッタの異常発生と被害との関係性から見えてきたこと、、、
気象条件である。

そして気象学者にコンタクトをとる。
ネズミとバッタの大発生した年は降雨量も多かった。春の大雨は穀物を実らせ夏は雑草を茂らせる。
つまり豊富な食料と涼しい気候である。わたしも間違いなく太るぞ。

バイオセキュリティの専門家に再度、気象の問題も絡めて見解を聴く。
新しい農法の普及にある。土壌の浸食を防ぐために不耕起栽培に切り替えた。
畑を耕すと土壌の表層が崩れ地中の水分が失われる。肥沃さが損なわれるが、耕すことで毎年巣穴を破壊していた。
耕作を辞めた事と地球温暖化の絡みでネズミ天国となったようだ。
周期ではなく条件次第でいつでも爆発する状況で、かつてない危機に見舞われている、現状確認に終わった。

いつものスキっとしたエンディングはない。



AmazonPrimeにて












”Bon voyage.”

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