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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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パターソン

Paterson001.jpg

Paterson
2017年
アメリカ、ドイツ、フランス

ジム・ジャームッシュ監督・脚本
ロバート・ハイン音響
ジム・ジャームッシュ、カーター・ローガン、シェーン・ストーンバック音楽


アダム・ドライバー、、、パターソン(バス運転手、詩人)
ゴルシフテ・ファラハニ、、、ローラ(パターソンの妻)
ネリー、、、マーヴィン(イングリッシュ・ブルドッグ)
バリー・シャバカ・ヘンリー、、、ドク(バーのオーナー)
リズワン・マンジ、、、ドニー(バス車庫長)
ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、、、エヴェレット(恋に悩む男)
チャステン・ハーモン、、、マリー(エヴェレットが恋する女)
スターリング・ジェリンズ、、、若い詩人
永瀬正敏、、、日本からやって来た詩人


ストレンジャー・イン・パラダイス」、「ダウン・バイ・ロー」の最初期の作品を見ているが、このような新しいものは観ていなかった。
Sukita」(2018年)の映画に出演しているものは観たが。

ハッキリ言って大好きなタイプの映画だ。
東京物語」みたいに美しい。
音楽、音響がこれまた素晴らしい。

Paterson003.jpg

ニュージャージー州パターソンに暮らす、バスの運転手パターソンとその妻ローラの一週間を淡々と描く。
とても穏やかな夫婦で、ローラの意思をパターソンが尊重して暮らしている。
彼女は、これからギターを習ってカントリー歌手になりたいという。
慎ましやかだが、ローラの趣味とセンスに室内全てが染まっている。白黒モノトーンに統一され。
何とも言えないユーモアと哀愁が基調にある。

決まり切ったルーチンとはいえ、毎日は微妙に異なる。
その微細な揺らぎを彼パターソンは詩に書きとめる。
決まって早朝、出発する前のバスの運転席で秘密のノートに書く。
まさに詩人の風情である。携帯を持たない。

Paterson004.jpg

バスの電気系統が故障して動かなくなってしまうとか、そういったトラブルも時にはあるが、他にはこれと言ってない。
毎晩マーヴィンの散歩の途中で寄るバーで、エヴェレッの痴情騒ぎもあったが、帰りが少し遅くなった程度か。
最初、双子が欲しいとローラがパターソンに言った関係か、日常によく双子が登場する(笑。
10歳くらいの少女の詩人に出逢い、その詩に打たれるところは、とても素敵な場面だ。

やはりローラと外食して古いホラー映画を見て帰宅したら、留守番していたマーヴィンが詩を書き溜めたノートをビリビリに破ってしまっていたことが、彼らにとって一番の大事件であった。
この日の昼にローラの焼いた白黒模様のカップケーキが市場で大盛況で、直ぐに売り切れたんまり儲かり夫婦でお祝いするというとっても良いことの後に悲惨な事態が待ち構えていた。
これには、ショックが隠せない。
「お前なんか嫌いだ」というパターソン。マーヴィンはどうやらパターソンとローラが仲良くすることに異議があるようだ。

Paterson006.jpg

マーヴィンは我が強く、強引に自分のペースで散歩する。
たまたま出逢ったコインランドリーのラッパーの詩に2人で惹かれてみたり、、、
バス車庫長のドニーはいつ調子はどう?と聞いても最悪としか答えない。
その内容はいつも面白い。
朝の街のバスのコースは長閑だ。
自然の朝の風景はとても美しい。

妻もギターの弾き語りの練習が順調に進んでいる。
意外に上手い。
部屋の全ての調度や壁がモノトーンに完全に塗り直されてゆく。
彼の日常は詩に充ちている。
家には詩集が沢山ある。
ウィリアム・カーロス・ウィリアムズの詩集が特にお気に入りか。

Paterson005.jpg

最初の頃に出て来た、マッチの詩がとても印象深い。
ディテールにおける物質感が鮮やかにイメージを結ぶところ。
やはりローラの謂うように詩集を出すと良いと思う。
犬に裂かれたとは言え、自分の書いたものなら容易に思い出せると思うが。
しかし新たに書くこともいくらでも出来よう。
環界において詩的関係性さえ保たれていれば、、、全てが色濃いイメージではないか。
そう言えば、W・C・ウィリアムズのイマジズム(写象主義)をはっきり継承するような詩であった。

Paterson002.jpg

永瀬正敏が日本人の詩人として唐突に現れる。
滝を前にしてベンチに座るパターソンの傍らに。
まるで、一種の恩寵の如くに。

詩人の話に花が咲く。
アレン・ギンズバーグもパターソン出身の詩人であったと。
何度も出て来たウィリアム・カーロス・ウィリアムズも地元詩人であった。
「あなたも詩人ですか」という日本詩人の問いに「いいや、バスの運転手さ」と答える。
「それはとても詩的だ」と。
確かに彼の場合、とても詩的だ。

「詩はわたしの全てです」そして、、、
「白紙のページに広がる可能性もある」と言い、ノートをプレゼントして日本人は去って行く。
滝を前にして、詩的な出逢いであった。
彼ははっきりと詩に目覚める。
「君は魚になりたいか」







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COMMENT

インテリアがすごくオシャレ♪

コメントするのはかなり久しぶりですがいつも拝見しております^^鑑賞歴と分析とロング感想コメントにいつも圧倒されております☆
こちらの映画、もちろん私は初耳ですがインテリアのセンスがとてもお洒落でついつい冒頭の一枚目から釘付けになってしまいました♪音楽や雰囲気もなんだか良さそうですね…!
私は今、小説に出てくる「廃バスを改造した心地良いレトロな住居」の描写に感銘を受けて、ぜひこれをイラストにできたなら…!!と思っていますが実現はいつになるのやら…。GOMAさんもそういう衝動に駆られたことありませんか?

ありがとうございます☆彡

コメントいつでも大歓迎ですので、お気軽にお寄せください。お待ちしております。

この映画のインテリアは全て主人公の奥さんの趣味です。
白黒の様々な模様で構成されています。
旦那さんがバスの運転している間に、毎日のように塗っていました(笑。

ともかく、穏やかな夫婦で相手の趣味を認め合って生きています。
犬がやっかんでいました(爆。
音楽、音響もズバリ合っていました。
詩的な関係性を描いた映画でした。
お勧めです。

> 私は今、小説に出てくる「廃バスを改造した心地良いレトロな住居」の描写に感銘を受けて、ぜひこれをイラストにできたなら…!!と思っていますが実現はいつになるのやら…。GOMAさんもそういう衝動に駆られたことありませんか?

かつては、やたらとそうした絵を描いていました(拾ったボールペンなどを使って)。
そう、また描いてみたいですね、、、。
貴重な刺激を頂きました。
娘と散歩に行くときにクロッキー帳を持っていこうかな、と思います。

ありがとうございます。
また宜しくお願いします。

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