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GOMA28

Author:GOMA28
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冷たい雨

moon001.jpg

今日は流石に外に出る気になれず、一日中、部屋と書庫に籠っていた。
それからソファベッドに横になったら起きる気がしなくなり、ずっとそのまま、でいることに、、、。
何なんだ。

ともかく、何も出来ないでいた。
昨日の天気と暑さは、何だったんだ。



これはない、という感じ、、、。

寒い。
雨。
これでは出る気になれない。
そう自分の中から、、、。
一生そうして来た感もある。
痛みのために抜け出ることが出来ずに来た、、、。

いや最近は自分などに構わず、外にも出ていたはずなのだが、、、
痛みが常に押しとどめてしまう。
アイデンティティを固着させようとする。
これではいけない。
ニュートリノに身を託す気持ちで外に出なければ。

折角毎日外に出て(運動して)いたのに。
公園まで結構道程はあるのだ。
公園前にあるコンビニは、かなりイマイチであるが、取り敢えず何か食べれる。
(一番良いのは、チキンかも)。

それにしてもね。
少しずつ、身体~無意識に沈潜しながら自分の内なる軋みには注意を払ってきたが、、、。
今更ながら苦痛と共に浮かび上がる強烈な活断層。
そういえば、ここのところ10年以上前に受けた暴力による被害を訴える事例がニュース等で幾つも上がっているが、、、
事実であれば被害者は十数年に及ぶ後遺症、PTSDに苦しみ続けて来たことになる。
この苦痛に対する罪は途轍もなく重い。

これが親が子供に対して行って来た仕打ちであれば、なおのこと罪は重い。
(これ程非対称的な関係性はないのだから。一方的の極致となる。断じて許せない)。
苦痛が身体的~構造的に把握されてきて、埋もれていた~抑圧された記憶が毎朝目覚めの時にレイヤー一枚ずつ明かされて来る(とは言え、記憶の方には限界がある。三島由紀夫ではあるまいし)。
絶対的に明かされないブラックボックスが残る為、親子間の闘争には、決着は付けられない。
(客観性が担保されない。これは更に親の無意識が問題となる場合が多い為。ふざけるにも程があるが)。
原理的に、自分独りが抱え込み解決するしかないものだ。
だが、大人同士の確執であれば裁判で闘い決着はつく。
勿論、それで心的(又は身体的)外傷が消えるわけではないにせよ。
各自がとことん闘い尽くせばよい。

そうした関係性を持たずに済んだ人は恵まれている。
恐らく大半の人はそうであろう。
伸び伸びと自分の能力を発揮して生きればよいだけのこと。

わたしも苦痛さえなければ、周囲が何であろうが構わず飛べるのだ。
身の回りに問題が山積していようが、それは関係ない。
歴史などスッと消え失せる。
飛べばよいのだ!

Pluto moons

ハッキリ言って、わたしが救われることのみが肝心なことである。
他はどうでもよい。
全く、どうでもよい。
わたし=世界
これ以上でも以下でもない。





ミナリ

minari001.jpg

Minari
2020
アメリカ

リー・アイザック・チョン監督・脚本
エミール・モッセリ音楽

スティーヴン・ユァン、、、ジェイコブ・イ(韓国移民)
ハン・イェリ、、、モニカ・イ(妻)
アラン・キム、、、デビッド(長男)
ノエル・ケイト・チョー、、、アン(長女)
ユン・ヨジョン、、、スンジャ(祖母)
ウィル・パットン、、、ポール(農場の雇われ人)
スコット・ヘイズ、、、ビリー(デビッドの友人)


リー・アイザック・チョン監督自身が韓国系の移民二世であるという。
自らの生活実感から作られたものだけあり説得力が半端ではない。
しかもアメリカへの同化の努力が目一杯描き尽くされており、極めて高い評価を受けている。
アカデミー助演女優賞を妻方の祖母を演じたユン・ヨジョンが韓国人で初めて受賞しているが、確かに圧巻の演技であった。

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アメリカは基本、移民国家である。
成功を夢見て多くの人(種)が渡って来るが、誰もが上手くいくとは限らない。寧ろ失敗例の方が目立つもの。
ここでは、韓国移民のジェイコブ一家が、ミナリ(セリ)のように力強くアメリカの地に根を張る姿を描いてゆく。
ちょっと無謀に思えるアーカンソー州の田舎町に何もない広大な土地を購入して0から農場を立ち上げる事業を個人で始めるのだ。
それが軌道に乗るまで夫婦で、ひよこの雄雌を見分ける作業所でも働く。
大変多忙で過酷な作業が続くが、障害が立ちはだかり上手く事は運ばない。

ドラマチックに盛り上げたりする演出は皆無だが、淡々と進行する切実な物語は胸を締め付けてくる。
音楽は控え目だがとてもマッチしている。

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この物語は、幼い長男デビッドの立ち位置から見た世界と言えるか。
この男の子の心境の変化と成長も見もののひとつ。
長女はほとんど添え物くらいの存在である。
父はわたしが成功する姿を子供達に見せたいと、苦難に遭うたびによりその信念を強くする。
基本的に良い父と母なのだが、考え方の違いで対立は絶えない。

父は妻の孤独を思い、一家は教会デビューをする。それによりコミュニティとの連携が初めてとれる。アメリカのキリスト教の根深さ果たす役割を思う。
農場経営で雇っているポールも十字架を担いで坂を登り、これがわたしの教会だと告げる。
何とも、イエスのゴルゴダの坂を十字架を背負って登るシーンを再現するかのような苦行を自らに強いている。
狂信的なキリスト教信者とも謂えるか。しかし彼もこの片田舎の一つの光景として馴染んでいた。

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そんななか、仕事が大変な上に、長男が心臓に病気をもっている為、子供の世話を妻の母に頼み韓国から呼び寄せる。
この妻の母~祖母が、奔放かつ豪快な人で子供たちは戸惑う。
面白いおばあちゃんとか言って懐かないのだ(おばあちゃん子になるパタンの映画の方が多い気はするが)。
お土産に持って来てくれた食材には大いに感謝され、敷地の河辺には、ミナリ(セリ)を植え込む。
子供たちにはその意味は判らない。

長男はこの祖母に拒絶反応を示し、父親から注意を受ける。
おばあちゃん、臭うから嫌だ、には笑った(年頃の女子なら分かるが~うちの娘なんてまさにそれ)。
更にこのおばあちゃん、文字が読めず料理も出来ないことから子供たち(特にデビッド)からおばあちゃんらしくないと拒否される(笑。
その上、ヤクザっぽい花札をデビッドに教え込み、彼は教会で友達になったビリーに教える。
彼はクールなカードゲームだねとか言っていたが、、、。

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一番笑ったのは、父が煎じて?飲ませる水が嫌いで、おばあちゃんからも飲まされるため、カップに自分のおしっこを入れおばあちゃんに飲ませようとする。
これにはおばあちゃんも直ぐに気づき、大慌て。
父には、本気で叱られる。
このやんちゃさが自然で良い。

ただ、事業が上手く進まずギリギリの生活がづづく中、夫婦間の亀裂は深まる一方。
子供の前で夫婦げんかが始まる始末。
畑の地下水が枯れ水道水を使って散財したり、頼りにしていた取引先に急に断られたり、、、そんなことが続く。
後で取り返すと謂い、色々と機材は買い込んでゆく(これは仕方ないことだ)。
子供の学校はどうなっているのか、病院も遠いが、学校のシーンがなかったような、、、

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そんなときに、おばあちゃんが自分みたいにおしっこを布団に漏らしたのをデビッドは発見する。
どうも様子がおかしい。長女が母に電話し病院に運んで、脳卒中であることが分かった。
退院はするが言葉が出ず、半身麻痺となる。
大変な時に大変な事は重なるものである。もう子供たちの面倒を見るどころではない。祖母の面倒も見る事となる。

だが、定期健診でデビッドの心臓に空いた穴が小さくなっていることが分かる。
担当医は、このままの生活と水を与えなさいと謂う。
夫婦は手術の必要が無いことを知り胸を撫でおろす。
父も子供の為に今まで頑張って来たのだ。ここで夫婦に笑みが見られる。

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更に良く出来た野菜の出荷先を見つけ来週から本格的に取引を開始する契約も取る。
まずは、第一歩がしっかり踏み出せる形となった。
だが、夫婦と子供二人で車で契約先から帰って来ると、周囲が焦げ臭い。
慌てて野菜の格納してある納屋に走ると、何と火が燃え広がり、火事になっているのだ。
4人が病院に行っている最中に祖母が不自由な体でゴミを燃やしている際に、火が一面の枯草に燃え広がっていた。
わたしがこれまでに観た映画の火災で「最もショッキングな火」である。

必死に夫婦で燃えている納屋から荷を運び出そうと奮闘するが、火の回りが早くてほとんど果たせない。
勢いよく激しく全焼する建物、その中の野菜を、ただ座り込んで眺めるだけのふたり。
これ以上の絶望ってあるか。
茫然自失の祖母は、家と反対の方向に向け歩いて行く。
そこに幼い姉弟が立ちはだかり、おばあちゃん何処に行くの、家は向うだよと手を引っ張るのだ。

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残った家で5人で河の字になって寝て朝を迎える。
河辺に行き、父がセリが充分に根を張り育っていることを確認し「おばあちゃんの手柄だ」といって皆で食べようと収穫する。
その後、彼が更に精力的に水を確保し仕事を続けて行く姿が描かれてゆく。
お父さん、実に二枚目になっている。
ミナリ~「セリ」は2度目の旬が最もおいしいと謂われ、子供の代の為に親が懸命に頑張る意が込められているそうだ。


この夫婦と息子の演技には圧倒された、と同時に祖母には鬼気迫るものを感じた。
音楽も含めよく出来た映画だ。この同化の物語、アメリカ人が好むのも分かる。




AmazonPrimeにて





今日は公園で書いた(笑。



雨の日の最終日の女子美ギャラリー

Zha Wenting001


昨日、たまたま相模原公園に行くと、女子美で今日までの展示会がある事を知る。
日曜日は閉館ということなので、運動方々明日、行くことに決めた。
だが、公園は月曜日は植物園には入れない。つまり公園でゆっくり座ってコーヒー飲んだり軽い食事も出来ない日である。
だが月曜日までの展示会では、仕方ない。
今、生憎雨でもある。自転車ならまあ丁度良い距離だが、歩きでゆくところではない。
しかしバスが大嫌いで、運動不足と来ている為、徒歩を覚悟する(爆。

「猫頭倒立的宇宙」サ・ブンティ展というもの。
本業に関する記事は久しぶり。
逆さまの猫の顔が龍の胴体にくっついていて、九猫図とか、なんか何処かの土産物店に来たような気がした。
ビニル製?の龍が天井から吊るされていたり、丸いソーサーみたいなのも壁に並んでいて、何だか、、、やはり観光地の土産物店しか思い浮かばない。
屏風調の画面に竜やトラや豚やペガサスに加え逆さの猫の顔などがコラージュされた作品があったが、これなどお茶目な中国マフィアのボスが客間などに飾っていてもしっくりくる、感じがした。マチエールはかなり盛り上がった豪放な筆遣いも観られたが。

猫が愛おしい対象であると同時に恐怖の象徴でもあるそうだ。確かに一つのモノに対してアンビバレントな感情を抱くの事はよくある。と言うか大概そうだ。
わたしにとり、娘は何にも代え難い可愛い対象だが、恐怖の魔女でもある(爆。
ひとつのありふれたもの~こと、がその意味~ディテールを際立て異化させてしまう例として、異様に克明に描かれた絵(ダリなど)とか、小説ならカフカのものに際立って感じられる。

中国の人で大学院博士後期課程研究作品発表会というのに当たるそうで、ご本人も会場におり、何やらずっと中国の人相手に話していた。
真ん中辺でずっと何やら話をし続けていた、中国語で。
宙に浮いている竜、、、いや猫竜を観ながら自然にその下に入って行ったら監視役の学生から注意を受け、驚く。
「下に入らないでください」と。見ていれば自然に行ってしまうような空間に思うのだが。
動くスペースも少ない会場にデカいものが吊るしてあるのだ。下から見上げるのがいけないのか。
作品数も少なく、インパクトも無かった。

二つの異なるモノを結合して、何やら名状し難いモノを現出させる~意味を解体する、というのは、別に新しくも何ともない。
「シュルレアリスム宣言」この方、、、。
それに、もうわれわれの感覚では、何観ても驚かないのよね(それを言っちゃあおしまいだよ、と寅さんにいわれようが)。
異様で面白く愛着も感じてしまう人気アイテムも時折、生まれたりもするが、その手のものにもなり得ない。
人気キャラ(マスコット)で1970年代だったか、赤塚不二夫の『天才バカボン』に”ウナギイヌ”が登場していたが、とても面白い印象的な造形だった。
いや、これはアートであり、猫の顔が逆さまに結合されている点が肝心だ、とか言われそうだが、それによって何やらこれまでのモノの見方に裂け目が生じたり、居心地が悪くなり、異様な文脈に引き釣り込まれるような感覚とかは、無いな。ただ単なる逆さの猫の顔と竜の身体があるなと思うだけ、、、なのよ。それらはしっかりそのコンテクスト内にいるし。
で、全体として惹き込まれる魅力があるかどうか、なのだけど、、、もう少し他の作品も観てからにしたい。まだほとんど知らない作家さんであり、恨みがあるわけではない(笑。ここで文句をつける気はない。

Zha Wenting002

これまでにここの展示会は少なくとも20回以上は来ている。いやもっとか。娘を連れて10回以上。学園祭は娘と3回来ていて、学食も2度利用した覚えはある。が、随分雰囲気が変わったモノだ。
そういえば小学生の娘と来た時、作者と思しき人が見えていて、質問を娘がしたら何やら答えてくれたことがある。そこに教授と思しき人も混ざり、そこそこの時間、議論していたのを思い出す(笑。
われわれの帰り際、教授(恐らく)が「大学に来るの待ってるよ」と娘に声かけてくれた。彼女もニンマリしていたものだ。

雨の中傘をさして歩いて来た事もあり、昼頃着いたのでお腹も空いた為、久しぶりに学食で食べようとしたら、何と名前と電話番号を記入してもらうと言われ、唖然とした。何なの?という強い違和感。
何で一般開放されている学食だと言うのに、名前と電話番号を書かないと入れないのか?!
仕事の関係で東京外語大の学食をほぼ毎日のように使っていたこともあるが、フリーパスであった(しかもメニュー豊富で美味しかった)。開放している時間帯なのにフリーパスでないの?
コロナとかの関係もあり規制をしているのですか、とか尋ねると、そうですとか話を適当に乗せて来る。
嘘だ!そんなはずない!
ふざけるな、と思い、勿論やめた。
そういえば普通、入場するときは必ず受付で、会場見取り図、パンフレット、絵葉書、アンケート用紙などを渡してくれるものだが、何もなかった。名前、住所を自主的に記帳するノートはどこの会場にもあるが、それも見当たらなかったな。
そう、最初から雰囲気が悪かった。この受付。

何なんだこれは。
雨の日にわざわざ来るようなモノでは全くないし、、、
不快。の一言。
もう、来る気はしないな。
今日が最後だ。

隣りのコンビニでサンドイッチ食べながらこれを書いた。

Zha Wenting003

結構、注目されてるアーティストみたいだが。
(写真は全てWebから)。







はちどり

House of Hummingbird001

벌새、House of Hummingbird
韓国
2018

キム・ボラ監督・脚本・製作

パク・ジフ、、、キム・ウニ(女子中学生)
キム・セビョク、、、キム・ヨンジ(尊敬する塾の先生)
チョン・インギ、、、ウニの父親 
イ・スンヨン、、、ウニの母親
パク・スヨン、、、キム・スヒ(ウニの姉)
ソン・サンヨン、、、キム・デフン(ウニの兄)
パク・ソユン、、、チョン・ジスク(ウニの親友)
チョン・ユンソ、、、キム・ジワン(ウニのボーイフレンド)
ソル・ヘイン、、、ペ・ユリ(ウニの後輩)
ヒョン・ヨンソン、、、ウニの叔父
キル・ヘヨン、、、ヨンジの母親
パク・ユニ、、、担任の教師


最も小さな鳥
ホバリングして蜜を食べる
歩けないが、かろうじて枝にとまることは出来る。「はちどり」とは、、、

House of Hummingbird002

1994の韓国が舞台
鍵っ子である事は分かるが、最初の家のベルを鳴らしても一向にドアが開かずに、ウニが鬼気迫る状況に陥るこのシーンがどこに繋がるのか、分からなかった。
わたしも鍵っ子を長くやっていた。それ自体は気楽で良かったが。

中2のヒロインのウニは勉強は苦手そう。
だが、一丁前に彼氏キム・ジワンがいる。
兄弟は3人。皆塾通いだが、長女はほとんどサボっている。

皆ポケベルを持っているが、然程役には立っていない。確かに情報は限られるな。
姉のスヒは普通に不良。
兄は恒常的に暴力をウニに振るう習慣となっている。半ば無意識ですらある。(差別や暴力は兎角そういうもの)。
両親はギクシャクしているが、離婚に踏み切るまでの気持ちはない。父親は定期的にダンスクラブに通っているようだ。それが母は気に障る。
両親共に店の仕事が忙しく子供、特にウニには、充分な手が届いていない。ウニは兄に殴られても彼女のせいにされ割を食う。
しかし両親とも何かあれば、心配はする素朴で優しい気持ちは持ち合わせている。ただし俗物であり、世間体を凄く気にしており、親の期待からズレることを恐れ、横暴で思慮がない。
家は餅屋であり、注文が多い時は家族総出で手伝う。

House of Hummingbird006

ウニ(たち)は、教師には裏でしこたま口汚く罵っているのに、やけに親には礼儀正しい。韓国特有のものなのか、ここがぎこちなく感じ、最初、親は再婚で兄弟も血が違う家族なのかと思っていた。兄がウニだけ殴りすぎる事もあり。

母スクチャを夜遅く尋ねて来た彼女の兄~叔父。彼は自分の進学の為、優秀な妹に大学を諦めさせた事を深く気に病んで来たようで、その事だけを告げて帰る。数日後、彼は亡くなる。遺言を残すつもりで訪ねたのか。

全体に死の匂いが立ち込めている。生の危うさが所々に潜む。
そう、少女の些細な危うい感情の揺れが微分的に描かれてゆく。
ウニは耳の裏側に何かシコリを感じる。気になって仕方がない。
母が億劫そうにそれを確認して医者を紹介する。
切り取る必要があるが、大病院で厳密な検査が必要であり、入院する必要もあった。
親は忙しい中、しっかり手配と手続きはしてくれた。うちよりはマシだ。

House of Hummingbird004

しかし、彼女の生きにくさ~疎外感は何処までも付き纏う。病院のほうが気が楽のような事を言っていたが。
学校でも担任が生徒相互で不良生徒を特定するアンケートを取ったり、カラオケには行きませんを、大声で全員に唱和させたり、いくらなんでも常軌を逸している。
そして彼女も自分を持っていない。流されやすい。友人に万引きしようと持ちかけられ直ぐに応じてしまう。
お陰で店主に捕まって、友人に自分の家までバラされる。裏切りと家での信頼を更に失い、落ち込むことに。

ウニは彼氏とキスを試してみたり、後輩の女子から言い寄られカラオケに行ったり、タバコを吸ったりディスコで踊ってみたり、姉の素行の悪さから発展した激しい夫婦喧嘩に怯えたり、兄は相変わらず暴力を振るい、彼氏は肝心な時には連絡が取れず、シコリについても何も感じ取れないお見舞いにも来ない鈍感で頼りにならない男だった。
閉塞感と理不尽と喪失感、そして無理解から来る孤独、それらが重なるようにひしひしと伝わって来る。
そう、ここにある生きにくさは、何より移ろいやすく確かなものは何処にも無い、深い喪失感に根ざすものだ。
あの熱く自分に対して愛情を訴えて来た後輩のぺ・ユイですら学期が変わったらと直ぐに去っていく。ここはわたしも強い違和感を覚えた。彼氏の方はダメ押しをするように彼の母から差別的な言葉と共に交際を断たれる。

House of Hummingbird003

そんな日常の中で塾の先生の交代が彼女に転機を齎す。
ソウル大学を休学中のキム・ユンジ先生は、他の人間とは、明らかに違った。
自分の価値観を押し付けない。まず相手を受け入れ、話を聴く。
そして自分を飾らず晒して見せる事ができる大人だ。落ち着いた静かな受容性に安心できる。
ウニにとり、唯一の信頼のおける尊敬できる人になった。

病院にお見舞いに来た際、これもまた遺言のように、先生はウニに対しあらゆる暴力に対し抗うように伝える。
殴られる人になってはいけないと。彼女が初めてウニに自分の強い主張を伝えた時だ。
二人は指切りをするが、また当然逢うと思っていたユンジ先生と語りあうのは、これが最後となる。
入院中にキム・イルソンが、亡くなったニュースが、流れる。
全ては移ろい行く、、、。

House of Hummingbird008

この映画の本質は確かなものは何も無い、移ろいと喪失である。
ユンジ先生からウニのもとに小包が届く。中身はウニが貸した本と先生からのプレゼントのスケッチブックだった。
それが届いた翌日、お礼と手紙を携え家を訪ねる。
だが先生の母が涙ながらに彼女を出迎えるだけだった。娘はもういないと。

先日、姉が時間を遅れずにバスに乗っていれば、他の多くの生徒と共に犠牲となったはずの大橋の崩落による悲惨な大事故にユンジ先生が巻き込まれたのだった。絶句である。
姉は持ち前のだらしなさから助かったのだ。
兄は、無事であった妹に対する極度の心配と安堵の感情の高まりからか、その夜の食事に大号泣する。

ウニは、これからどうするのか?こちらが心配になるが、、、
深夜、兄の運転で姉と一緒に、その橋の無惨な姿を見に行く。
彼ら三兄弟にとり、大きな意味を持つ橋の姿であった。
ウニにとっては墓碑でもあろうか。
彼女の意外と冷静で何をか悟ったような表情が印象に残る。

House of Hummingbird007

そして中3を迎えた新学期のキラキラした学校の明るい光景。
その中のウニの姿、表情で終わる。
先生が手紙に残した最後の言葉、、、、
「世界は不思議で美しい」

そんな気がして来る、、、




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一歩も外に出ない

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わたしも流石に一歩も外に出ないということは、珍しい。
次女は、何故だか友達と都心にまで出かけて買い物を沢山して来た。
最近姉妹でよく服を買う。
まあ年頃である。お洒落に気を遣うくらいでないと心配だが。
いやオシャレでなく、身だしなみでよい。
そっちばかりに気が向いても困る。

高校の件が一段落して、友達と映画を見に行ったり、食事に行ったり、ゲームをしたり、、、
確かに今の友達とは進路が別れていて、もう学校で会うという事はない。
今のうちに一緒に何か愉しんでおきたいと思うのは分かる。
実際、新しい環境に行けば、友人関係も新しくなり(刷新されればなお良い)これまでの付き合いは自然消滅することが多い。
わたしもそうだった。
中学時代は友達もかなり出来たものだったが、高校以降に彼らと会ったことはない。

moon001.jpg

何と言うか、友達とは、学校という場の要素なのだ。
放課後や休みの日も勿論、学校という場の延長に過ぎない。
学校を離れて(新たな場に属して)独自に会うというのはまた別のこと。
余程の特殊な関係性を結んだ場合に限る。
一緒に何かを制作するプロジェクトを作ったとか。
そういう繋がりは、学校より結びつきは強い。

次女の友人が音楽制作を進めており、そのアートワークを頼まれたとか言っている。
わたしも最初期の音源を聴かせてもらったが、きらりと光る才能は感じた。
ただインテリの勉強家であることから、巷の音を聴きすぎて勉強し過ぎる事で資質を潰してしまわないかと心配になる。
アイデンティティなど一切気にするものではないが、ピュアな譲れない拘りは大事にして欲しい。
それを元に突き進めば良いと思う。

次女も他人のふんどしで才能が開花出来れば言う事なし。
この件は頑張らせたいのだが、本人はどれくらいのやる気なのか、顔を見ても分からない(爆。
ともかく、今の堕落した状況は何とかしたいものだ。
何をか実効性のあるイベントに熱中させたい。

そうすれば生活にも張りが出る。
そう考えると、わたしは現在、実に低空飛行であることを実感するばかり、、、。
自分がまず何か吹っ切らないと。
もっとビビットに生きないとね。

明日は取り敢えず「はちどり」観るつもり。有料で(笑。
それから考えたい。


moon.jpg








夏時間

natsujikan001.jpg

Moving On
2019
韓国

ユン・ダンビ監督・脚本

チェ・ジョンウン、、、オクジュ(姉:女子高生)
ヤン・フンジュ、、、ビョンギ(父)
パク・スンジュン、、、ドンジュ(弟)
パク・ヒョニョン、、、ミジョン(叔母)
キム・サンドン、、、ヨンムク(祖父)


基本情報とか書かないことにしたが、本作については必要最低限は記しておく。
作品が良かったので。備忘録の意味がある。

natsujikan007.jpg

最近活躍の目覚ましい韓国の若手女性監督のひとりユン・ダンビの初長編作品。
(そろそろ「はちどり」観ないとなあ、、、AmazonPrimeが有料なので待っているのだが(セコイ)。
本作も大変評価されているものだが、確かにそれだけの事はある。巨匠が作ったみたいに堅牢な作り。
きっと二作目は大変だろうな(笑。
処女作を超えることは、ロックミュージシャンたちも皆苦闘して来た。

natsujikan003.jpg

韓国の売れ線の監督の作品は、刺激とあくの強い強烈なものが多い。
しかしここでは、ヒロインの極めて繊細な情感の移ろいが丁寧に描かれてゆく。
起伏やドラマを退け只管、淡々とヒロインの日常のひりつく心情を追う。
物語の枠自体がしっかりしている為、破綻がない。
かつての良質な日本映画(小津とか)に通じるものさえ感じられる。
この監督、只者ではない。

ヒロインの視座に沿った物語であるが、監督とも然程歳の差もなく、自分の分身みたいな感覚で作っているように思える。
違和と喪失の物語と謂えるか。
親の離婚と共に祖父の暮らす実家に父と弟と共に居候として移り住む。
そこに何故か叔母までが離婚を控えて独り転がり込んでくる。

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オクジュはその環境に馴染めない。
父と弟は何の違和感もない様子。しかも弟は母からの連絡で密かに会っている。父の仕事がまだしっかり決まっていない。
そんな家族に対して苛立ちを覚える。
自分の気持ちに整理がつかず、彼氏に拠り所を求めていた(ここはよく分かるが)。
しかし自分がプレゼントしたシューズが、父の売り物であり、偽ブランドものであることを知る。

逢って話しているうちに、もうめんどくさくなってそのシューズを取り返し、彼氏との仲も御破算にしてしまう。
自分と周りの人間との感覚のズレが拡張され神経に障るのだ。
思春期特有のものではあるが、充分に共感できる感性でもある。
何やら郊外の家とか家庭菜園、いつも乗っている父の小さなワゴン車とか、それらの絵もあってか、自分の過去の感覚にも触れて来るのだ。
全く知らない韓国の街の光景に自分のかつての感覚が絡んで来る。しかもとっても切なく、、、。

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オクジュの違和感と喪失の哀しみに共感する。
彼女も次第に家の生活~祖父との時間に慣れては来るが祖父の体調は徐々に思わしくない方に。
父と叔母が祖父に無断で、老人ホームに入所させて家を売る計画を立てており、それには反感を抱く。
弟には母には絶対に逢うなと酷く当たる。半ば八つ当たりであるが。
そんな折り、祖父が倒れ救急車で運ばれ、彼女と弟は留守番をすることになるが、父と叔母はその夜帰らなかった。
翌朝、祖父の死を父から告げられる。

葬式で、彼女は暫くの間会う事の無かった出て行った母と再会する。
父、弟や叔母と母も一緒のテーブルで食事を摂り、大いに弟が燥ぎ束の間の明るい一時を過ごす。
(この幼い弟がまた味のある演技なのだ)。
葬儀場で一晩過ごし、翌朝弟に起こされ、お母さん帰ったよと知らされる。
(わたしもこんな風に寝起きに大きな喪失を知らされた記憶が蘇る)。

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実家に戻るが、彼女と弟は何故か中に入れずにいる。
父親がさっさと入りなさいと促して漸く入るが、、、
3人の夕食で、彼女は急に感極まり号泣する。
とってもよく分かってしまう、この感覚、、、。
実家とは祖父あっての場所なのであった。
そして祖父の葬儀という事で再開した母とはもう逢う事はないかも知れない。
再度、深く母という存在の喪失を認識する彼女。

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わたしと全く状況の異なる彼女の感情に共感してこちらも感極まる。
韓国の若手女性監督たち、やばいわ

「はちどり」近いうちに観るか。




AmazonPrimeにて




ひと息

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今朝、猫が母親の部屋から出て行き、またかと思って、、、暫く思考停止していた、、、、

午後になって買い物を思いつき、その帰り道で、学校から戻ったばかりであろう長女に出逢う。
「今朝猫が出て行ったよ」と伝えると「家に入れた」という返事。
彼女も買い物に行くらしい。すれ違いである。
長女が帰って来て間もなく外にいる猫を見つけ抱きあげて家に入れたのだった。

長女が買って来たのは、猫が丁度入るくらいの小ぶりのバスタブ状の洗い桶である。
確かに外に出た猫をその度に風呂場でよく洗ってタオルで拭いてドライヤーで乾かして来たが、洗う時の丁度良い入れ物があればもう少し効率も良かったのは確か。ついに専用グッズが導入された。今後、奴がまた抜け出た時は、これを使うのかと認識する。

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長女が丁寧に洗い、そのまま自分がシャワーを浴びるというから、わたしは猫を受け取り、洗面所で乾かす係に。
大分汚かったそうだ。ちょっとでも外を出歩くと、やはり汚れる。
まあ手の焼ける、奴だ。
それより、これまで何度も外気を入れる時は網戸を閉めてと言ってるにも関わらず、必ず全てを開け放つ母親にも参る。
猫はちょっとした隙間からも外へとすり抜ける生き物なのだ。

ともかく取り敢えずは、外に出る。
亀も取り敢えずは外に出るが、出た後直ぐに反省するが、猫はしない。
亀の場合は、ついうっかり出てしまったが、どうしようとその場に佇んでいるため、拾って中に入れるだけですむ。
猫は何も考えず闇雲に走って行ってしまうので厄介なのだ。
餌を玄関に出して置かなければ、結局は音を上げるとは思うのだが、外にいつまでもいたり、他の家に飛び込んでも不味いので微妙な駆け引き~対策となる、いつも。
今日は長女の英断ですんなり解決したので助かった。

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家猫は、外で充分な餌など自力で調達はまず不可能。おやつも一日二回は必ず催促して来るし。
トイレもどういう形で済ませているのかも分からない。
家の中で不自由なく好きなように過ごさせ面倒も見る体制ではあるが、、、隙間を見つけると直ぐ~自動的に出て行ってしまうのだ。
まあ猫はそういうものだから、、、出さないようにするしかない。
だが、出て行ってしまった場合、直ぐに捕獲し今日長女によって導入されたバスタブに入れて洗う事になる。
なんせ直ぐにソファに座り、布団に入って来るのだし。
洗わぬわけには行かない。
メンドクサイことには変わりないが少しやり易くなったのも確か。

ともかく母親には網戸は必ず閉めるように念を押した。

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最近、二つも爪とぎ場を作っているのに壁を三か所も削っていてそれが癖になっている。
壁にビニール貼るのも以前は試していたが、最近はやっていない。
野性がしっかり残っていて爪も出して困るところ、、、これはもうどうにもならないだろうが。

好きなように伸び伸びやればよい。








何でもあり

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今日も箱庭的な遊び場を好む思春期の少女が喜びそうな映画を観てしまう。
「シルバー 夢の扉」1時間半くらいなので助かる。
自分の夢も他人の夢も自由に行き来できる「ドリーマー」たちの活躍を描くもの。
入眠するとまず夢の小路みたいなところに出て、両側にはびっしりと色々な人の夢の部屋に入る扉がある。
どれかの扉を開けると、その人の夢に参加できるというもの。
しかし当然影響を及ぼす為、夢の世界は変調をきたす。

ドリーマー4人組にヒロインが混じり、夢に入っていろいろやってるうちに彼らの抱く最悪の悪夢が正夢となり、現実化してしまう。
これに危機を抱くヒロインが何とか悪夢を巻き戻し、現実を何もなかったことにしようとする。
やはり基盤は現実なのだ。
それを妨害する裏ヒロインみたいな女史がおり、奸計を巡らす。
(彼女は夢に深く関わり過ぎたようだった。それで自分の身代わりを見つけ解放されようとしていたみたい)。
彼女はヒロインを殺すことで自分を救おうとするが、今一つ彼女の立ち位置と行動原理が掴めない。
「夢の書」というものがありそれをヒロインが破れば、元に戻るという事なのだが、それを邪魔してヒロインを葬ろうとする女史との闘いなどもあり、サスペンス調な展開となる。つまり話を面白くさせる。

何と言うか、、、こういう異次元空間を絡ませて話を展開させるものって、皆似ている。
拡張現実~夢~パラレルワールド~霊界とか異界、、、。
そこらを手軽にいとも容易く行き来して何やら事件を解決するみたいな、、、。
(これを「~村」みたいな特殊な場所に限定すれば自在度は減るがリアリティは上がる)。
ヒロインは、ホルマリンや鉄パイプで頭を殴るなどして夢の世界に入ったりするが、ちょっと違うと思う。
強引で安易で短絡的過ぎる部分が目立つ。都市伝説物にもよく見られるが。
内輪だけで成り立つ箱庭的な内緒話の愉しみにも似ていて、そういう場所で結束しようとする年頃の女子が好みそうな、、、
例えばうちの次女とか(笑、、、そんなお噺である。

それなりのサスペンス感もあり、少年少女の夢を介した冒険譚にもなろうか。
イニシエーションの意味あいも込められているか、、、。
この一種の何でもあり(移動自在な)空間はそういった噺に馴染みとても都合よく機能する。
そう、魔法物の要素も多分にある。

VFXはカラフルで分かり易く、氷や水中の光景などもしっかり描かれていた。
暇があれば観てみるのも悪くない。

今日はイチゴをたらふく食べながら観た(笑。

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机近辺の片付け作業などしながら観るのに最適であるか。
結構、整理された。イチゴのせいもあり、すっきり(笑。






実は観てしまった。

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今日は観る日ではないのだが、何とはなしにひとつばかり観てしまう。
「ダーク・ハーヴェスト」というの。
面白くはない。新鮮さはない。確認と了解のみ。
ホラーなんだろうが、「どうしようもない閉塞」がテーマだ。
その中で何とか共同体を維持するための、あれは供犠の一種か。
閉じた環境の生む狂気である。いや、人の狂気が閉塞空間を生むのか。

そもそもあの異常な個体はどういう過程で作られるのかがブラックボックスだが、通常、異常な個体が家庭内で生まれる過程自体がブラックボックスだ。それを辿り切るのは不可能。しかしここではシステマチックな魔法的な手法でそれを生産していた。
意地の悪そうな浅慮の塊のような表情をした老人がそれを受け持っている。
それで毎年異常で超常的な怒りに燃えた個体がハロウィンに街やって来るのだ。
それを狩ることで次の年の街は繁栄を約束される、ってよくもそんなことを全員に信じ込ませたものだ。
だがそのような共通感覚とパラダイム~共同幻想は生み出せる。
恐怖と暴力による権威~物語により。それを主導する組織はギルドと言っていたが。正体は明かされない。
中枢組織は実際あってないようなものであることは少なくない。単に誰もがそう信じているだけという場合も多いもの。

その怪物を若者たちが競い合って狩り、実際に殺した者が英雄となり、その一家は豪邸を貰い、殺した英雄はスポーツカーを受け取り、彼にだけ街の外に出て行く特権が与えられる。だが実際は街道の途中で待ち伏せられており、そこからトウモロコシ畑に連れて行かれ殺されて埋められ、頃合いを見て掘り出されカボチャの面をつけられて案山子のように磔にされる。そしてハロウィンの日に街に向け放たれ暴れ狂う。人々を惨殺して行く(この辺はよくある仮面物のキラーと同様)。お伽噺のような流れである。
その怪物を狩った者がその年の英雄となり、、、と反復されてゆく。とは言え、こんな感じで死んでゆけば街の人口自体が減少してゆき衰退の一途をたどるだけであろうに。
どんな形をとってもまともな感覚の人は逃げて行くはずだし。

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主人公の父親の苦悩にホントに共感できるが(この男にだけ共感したが)、ともかくどうしようもない閉塞なのだ。
この日夜わたしを悩ます閉塞性。
身体への閉塞。
環界への閉塞。
他者への憎悪。
親への憎悪。
この循環と反復。
抑圧と爆発。

このどうしようもない怒り。
大分以前、「通告」と「暗黒街のふたり」でも書いているが、その対象は何も分かっていない。その程度のものだから仕方ないにせよ。
これらもその一部だ。ひとつの現象。

ともかく、何にせよ、邪魔な馬鹿は邪魔。
この父親は、モンスター化した息子に自分のコミュニティであるこの街全てを滅却するように謂う。
勿論、息子もそのつもりだ。
そこから動けない。脱出不可能なら、その枠を消滅させるしかない。
内容諸共。
これは、そのまま全的崩壊に繋がる、論理的には。
大変ロマンチックな。

この物語自体はとても極端で荒唐無稽でグロテスクであったが、構造自体、遍在する。
当たり前だから。
あまりにも。
だから面白くはない。
トーンのノスタルジックな1960年代に設定した理由は何なのか、、、。

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普通の映画記事もこんな形式にしようかな。
思い付き重視(笑。
もう飽きて来たし、基本情報など書く気しない。





ドクター・スリープ

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Doctor Sleep
2019

アメリカ

スティーヴン・キング原作
マイク・フラナガン監督・脚本・編集


ユアン・マクレガー、、、ダニー・トランス(ダン、シャイニングの能力者)
カイリー・カラン、、、アブラ・ストーン(ダンよりも強力な能力を持つ少女)
レベッカ・ファーガソン、、、ローズ・ザ・ハット(ヴァンパイア集団「トゥルー・ノット」のリーダー)
クリス・カーティス、、、ビリー・フリーマン(ダンの親友)
カール・ランブリー、、、ディック・ハロラン(亡霊、ダンの味方)
エミリー・アリン・リンド、、、スネークバイト・アンディ(ローズにヴァンパイアにスカウトされた少女)
ザーン・マクラーノン、、、クロウ・ダディ (ヴァンパイア、ローズの恋人)
ヘンリー・トーマス、、、ジャック・トランス(バーテンダー / ダンの父)
カレル・ストルイケン、、、グランパ・フリック(ヴァンパイアの長老)


ユアン・マクレガー繋がりでこれを観たのだが、、、
長い映画だが、全くダレルことはない。
浴室の女の亡霊はホテルの237号室に憑りついていたが、ダンの虚構の箱に一旦封印され、ダンが亡霊となった後、アブラの前に現れるが、今度は彼女に封印されたのか。

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何と、「シャイニング」の40年後を描いた続編なんだと!?
分けわからん。もうほとんど覚えてないし、、、
オーバールックホテルの亡霊は今も元気らしい、、、亡霊って永遠なのね。
ヴァンパイアも長生きで、ここに絡んで来る(このような闇の種族は結構いるという。確かにね)。

このヴァンパイア集団のリーダー、ローズ・ザ・ハットの レベッカ・ファーガソンがやたらとカッコよい。
またアブラ・ストーンのカイリー・カランが如何にも賢そうで凛としていてこれまた素敵。
ユアン・マクレガーはもう安定感、抜群(笑。

Doctor Sleep003

ダンの心の中にある虚構の「箱」に亡霊たちを封印しており、今でも彼に憑りつく亡霊はいるが、箱を見せるとビビるらしい。
それをアドヴァイスしてくれたのがディック・ハロランで亡霊の姿で、ダンの前に現れ導いてくれるのだが、何となくいなくなってしまう。
「トゥルー・ノット」というヴァンパイア集団はシャイニングの能力を持った子どもたちを拷問したり殺害することで発生する「生気」を吸い込んで長生きしている。しかしそれを食べないと飢えて死んで霧のように消えてゆく。

ダンは、シャイニングの能力を抑制するために酒に溺れてアルコール中毒に一時なっていたようだ。
しかしニューハンプシャーの街に流れ着き、ビリー・フリーマンという人格者に出会い世話になっているうちに自分を取り戻す。
アルコール中毒者支援団体に参加したり、ホスピスの従業員となり、死を迎える老人を慰め、彼らから「ドクター・スリープ」と慕われるようになる。

Doctor Sleep005

そんな時、ダンと同じ種類の遥かに高い能力を持つアブラ・ストーンという少女がコンタクトをとって来る。
ダンの借りた部屋の一面の壁が黒板になっており、そこに白チョークでメッセージを送って来るのだ。
彼が答えをチョークで書くとしっかりその返事もくれる。
それだけではなく、直接頭の中にテレパシーで話しかけて来るのだ。
距離は関係ない能力のよう。

携帯要らないわね。
そしてアブラは「トゥルー・ノット」の暗躍を察知し、彼らの動向を探るなかでダンにも連絡を取って来る。
優秀な野球少年、彼も来る球種を事前に予測できる能力を持ち、ローズたちに狙われ、拷問されて殺されたのだ。
(大谷も危ないぞ)。
その際に口からでてくる生気をヴァンパイア皆で吸い取り生きながらえる。
これは人類との共存は不可能だわ。

それから超絶的な(ネットを凌ぐ情報戦となり)瞬間移動みたいな場の移動~変換?による闘いが斬新でスリリング。
ヴァンパイアは銃で撃つとちゃんと死んで煙となる。
しかしローズはとても強く、先手を打って来る手強い相手だ。

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スネークバイト・アンディがとてもミステリアスな雰囲気で怪しく登場し、相手を眠らせ操る能力を利用し悪事を重ねていたようだが、それを認められ、アブラにスカウトされる。
だが、ヴァンパイアになった後(丁度ショッカーに改造された怪人みたいだが)これと言った活躍が見られなかったのが残念。
魅力的な女優さんであった分、勿体ない。

ダンが全幅の信頼を寄せるビリーに事の全てを打ち明け、彼に銃を貸してもらい、かなりの数のヴァンパイアを撃ち殺すが、スネークバイトを銃殺した後でビリー自らの銃で自殺してしまう、、、あれはローズにやられたのか、それともスネークバイトの人を操る能力で断末魔に彼を仕留めたのか、、、後者であるか、、、。何か二人とも勿体ない気がした。

最後、ダンとアブラがホテルにローズを誘導し、そこでシャイニングの能力を使い2人で力を合わせ倒そうとするが、今一歩のところで仕留められない。アブラもダンも追い詰められる。
そこへ「箱」から解放された亡霊たちが挙ってローズに飛び掛かる。多勢に無勢、流石のローズもひとたまりもない。
これで地上のヴァンパイア一族は一掃された形であるが。
今度はダンが解放された亡霊たちに襲われる。
彼はボイラー室を占拠しそこから火災を起こし、自ら諸共にホテルとそこに憑りつく亡霊を滅却する。

Doctor Sleep004

最後は、ダニー・トランスがディック・ハロランみたいな亡霊になった形か。
アブラにしてみれば、死は存在そのものが無くなるのではなく、コンタクトも取ろうと思えばとれるもののようだ。
ダンとも父ともである。
何も終わっていないと。
彼女と母との日常が帰って話は終わる。

大変緊張感が溢れた映画で、長いが一気に観られた。
キャストも申し分ない。
ユアン・マクレガーは良い役者だね。


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今日はなんだか疲れた。
疲れていても充分観られる映画である。








入試終わる

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取り敢えず、娘二人の入試が終わる。
二人とも公立には行く気が途中からまるでなくなり、金のかかる私立のどれかということに、、、。

4パタンばかりこちらは考えていたが、そのなかで親としては最も厳しいコースに決まってしまう(爆。
ふたりともそれぞれその高校が気に入っているのだから、仕方ない。
選んだ高校はどれになっても良いと言っていたが、こちらとしては一番痛いところなのだが(笑。
おまけに遠いし。とっても。寮やアパートも勿論考える。
近くの高校には行かないとか言っていたのだが、何で?
大変依存的なのだが親の存在は鬱陶しいのだ。そして遠くに憧れる。そういうものか。

後は、もう消化試合となった。こちらも気が抜けたが、、、。
但し長女は、卒業式での校歌の演奏が控えている。
少し前の文化祭でもクラスの発表曲と全校の曲の伴奏をしたばかりだが、、、出番があるだけ、ましかと思う。
そういう縛りが無いと、自堕落な生活が待っている(笑。笑い事ではない。
夜も昼もなくゲームに興じたりする姿が目に浮かぶ。
(何でも熱中するとやめられないタイプだ)。

しかし受験くらいで何でこちらがこんなにハラハラドキドキ翻弄されるのか。
わたしの高校受験の時は、ほぼ無意識で受験した感じである。決して覚えてない訳ではない。
ホントにその日にテストを受けに行ったというだけ。極めてシンプル。
その一校しか受けなかったし、うちに一番近い高校であったから、一人で歩いて行った(当たり前だが。
娘の受験には、どちらも妻が一緒に付き添って行き、帰りも迎えに行ったりで、、、、次女など受験用に改めて腕時計を買い与えもした(全く利用しなかったみたい)。
こういうの過保護と謂うのか、、、まあ、バス、電車などこれまでの通学などで使ったこともないし。
母親がついて行かないと心配でいられなかったみたいだ。
確かに長女の方向音痴もかなりのもので。
受験どころか、高校に辿り着けない可能性もある。

今は運転を辞め、車は手放してしまったが、それまでは、お友達と遊ぶからということで、先方の家まで娘を車で送ったりもしていた。
最近は公共交通機関とタクシーでの移動に慣れてきて、何とかやって行けるものだなとは思う。
実は毎日のお買い物の為の軽自動車でも買おうかと考えたことはあるのだが、自転車で行った方が運動になると妻に言い聞かされて却下となる。まあ、自転車も運動になるほど乗るとすれば、かなりの距離を走る必要があろう。
遠い店にでも買いに行くかとも思ったが、お手頃のお店が直ぐ近くにあるため、そこで済ませてしまう日々。
わざわざ遠くの高い店に行っても不経済なだけだ、、、。
それともやせた方が得と謂えるか、微妙なところ。
わたしにとり、コロナ禍での最も大きな禍は太ったことだ。
その後のメンテも出来ずにズルズルきたことは確か。

娘の入試が終わり、ちょいとやるべきことを整理しなければ、、、。
絵は猛烈に描きたいし、音も色々と試してみたい。
その他にもまとめないとならない過去作もあって、、、
だが、、、
まずは、娘とそれぞれレストランに食事に行く約束がある。
それからだ。

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インポッシブル

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LO IMPOSIBLE
2013
スペイン、アメリカ

フアン・アントニオ・バヨナ監督
セルヒオ・G・サンチェス脚本
フェルナンド・ヴェラスケス音楽
オスカル・ファウラ撮影


ナオミ・ワッツ、、、マリア(妻、医者)
ユアン・マクレガー、、、ヘンリー(夫、日本勤務の社員)
トム・ホランド、、、ルーカス(長男)
ジェラルディン・チャップリン、、、老婆
サミュエル・ジョスリン、、、トマス(次男)
オークリー・ペンダーガスト、、、サイモン(三男)


津波のVFX撮影のリアリティと迫力は圧巻。
それになす術もなく無慈悲に翻弄され怪我を負うナオミ・ワッツの姿~演技にも圧倒される。
だがわたしはこういうの最も苦手。

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スマトラ沖大地震による大津波に遭遇した家族の実話を元にした作品。
(スペイン人だが日本に住み仕事に就いている一家。クリスマス休暇を利用しスマトラにバケーションでやって来た)。
のんびりホテルのプールで遊んでいる時に突然、それが飛んでもない破壊力をもって襲い来る。
思わず目を背けるような痛い場面が続く。
特に奥さんマリアの怪我が酷い。息子もまともに見れないが、こちらもそう。
わたしは特に生理的に痛いものは無理。

母マリアと長男ルーカスは、どうにか命は助かり、見通しはつかぬものの安全な場所を求めて移動を続ける。
逸れた夫ヘンリーと次男トマスと三男サイモンの安否に不安は募る。
先ずは母長男視点で進む。
この作品はあくまでもこのファミリーに起きた過酷極まりない事態を描くものである。
実話であり奥さんのマリアへの詳細な取材を元にしているという。

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周囲は何処も水浸し。至る所に瓦礫や残骸や死体があり、泥水を移動するだけでも怪我の心配があり危険。
見え渡す限り水没していて濁っており、被害の規模も定かでないところで寄る辺ない不安はどれほどのものか。
そんななかでマリアとルーカスは、独り取り残された幼い男の子ダニエルを助ける。
まだ津波が押し寄せて来る可能性もあるときに。
ルーカスは他人の事はともかく、早く高い木の上に登って安全を確保したかったが、酷い怪我を負った母の言葉に従う。
(この時の行動は後の彼ら母と長男との間の深い喜びに繋がる)。
しかし既に母の重傷を負った脚の痛みと疲労と不安に加え、飲まず食わずの衰弱から彼らは極限状態に達している。
それでも気丈にルーカスは幼いダニエル(丁度三男と同じくらいの年頃か)をおんぶして移動する。
心身を強く鍛える試練とはなるだろうが、、、。
ここではただ、必死なだけであろう。

LO IMPOSIBLE003

父も、2人の幼い息子と共に助かっていたが、当然のこと妻と長男の安否が気になる。
次男に三男のことを頼み、2人の兄弟は安全な場所にトラックで連れて行ってもらい、彼は独りで妻と長男を探す。
苦難と思わぬ事態に翻弄されつつ(災害に合うと、特に言葉が通じないところでの被災は思わぬ動きに対応が取れない事ばかり。これは精神的にも参る)。孤独と不安に苛まれながら只管妻と長男の捜索に当たる。
途中、冷たい仕打ちにも逢うが暖かいこころにも触れ、それが生死を分かつ場合もある。
マリアたちは現地の人に発見され、応急処置を施されトラックで病院に運ばれるが、戦地の野営病院みたいなところだ。
それでも胸の手術はしてもらう。だが出血も酷く体力の問題から脚の手術は出来ないでいた。医者でもある彼女は度々脚の色を息子に確認する。こちらも悲痛な気分が強まる。

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ここでも母は息子にここにいる人たちの助けになりなさいと促す。簡易ベッドに横たわる母を置いて、横たわる人々の間に入って行くと、次々に逸れた息子を探してくれなどと写真や名前や特徴を伝えられる。その何枚ものメモを元に探し回るうちに最初の頃に声をかけられた父親の息子を探し出すことに成功する。2人の再会に自分も達成感に浸り感動を覚えるのだが、そんな時母がベッドから移されていたことに気付く。急転直下の事態だ。こんな心細いことがあろうか、、、ルーカスのこの時の絶望感は切実であり母の死を覚悟する。シャツには名前のシールが貼られ、遺品のような物まで手渡され極限的に追い詰められる。
実は少ないスタッフで回している病院の手違いで彼女は別人と間違えられて移されたのだった。
暫く後に、彼女は酸素マスクをされた姿でルーカスに見つけ出される。腕には知らない人の名前が書かれてあった。

LO IMPOSIBLE007

父は親切にしてもらった男性と共に病院をくまなく回って探していた。
まさに妻の横たわる病院に彼は人を待たせてやって来る。トラックを5分だけ待たせ。
ニアミスでそのままになるかと思ったところで、、、
同時性が起こる。
父と逸れて別の場所に移送されようとしていた幼い息子たち、ふと病院の片隅で父の後姿を捉えたルーカス、そしてやはり途中で離れ離れとなったダニエルが笑顔で男性に抱きかかえられている姿、それらが一気にその場に集う。
幼い息子たちと抱き合う父、その姿を見て駆け寄るルーカス、そして4人で母のベッドを囲む。感動の再会の極致である。
母はその後、脚の手術を無事に行い、飛行機で家族共々シンガポールの病院に移送される。

LO IMPOSIBLE004

最後、飛行機の中で、ルーカスは母にダニエルが父と思われる人に再会してとても幸せそうにしていたことを伝える。
母、長男が嬉しそうに泣いて抱き合う。
これは素晴らしく美しい場面であった。
他にもうひとつ、父ヘンリーが親族に連絡を取りたいため、電話を貸してくれるように道端で携帯を使っていた人に頼むがキッパリ断られる。電池がもったいない。こっちだって大変なんだ。確かに分かるが、ヘンリーの落胆と疲労もピークに達する。
彼が取り敢えずの避難地域に連れていかれ、そこで今回の経緯を語りあい悲嘆に暮れていると、これを使いなさいと脚を怪我した男性が自ら携帯を貸してくれる。急いで手短に国の親族に連絡して切るが、それでは不十分だろう、ちゃんと伝えなさいと言って再度貸してくれるのだ。ヘンリーはバラバラになってしまった家族を必ず全員見つけて一緒に帰国するとはっきり伝える。
電話を切った後、感極まり号泣する。そして何であっても家族を探し出すことを誓う。ここも心情はよく分かり、共感する人がいて初めてエネルギーを貰いやるべきことが成せるのだ。
(人にただ冷淡であったり、人の足を引っ張ることしか出来ない輩は、あからさまにマイナス作用しか呼ばない)。

エンドロール時に家族5人の明るい笑顔が映されていたこともあり、この映画通りの結末であった事に安堵した。
ひとつの家族に焦点を絞った構成は大変内容も濃く成功している。視点を広げ過ぎて散漫になることがない。
更に家族全員が出逢う場であるが、実際にあのように昇まり凍結したような時間を経験することは充分にあり得る。
大袈裟な所は無くリアリティがある演出で説得力もあった。


キャストも含め良い映画だ。健気な演技が素晴らしかったトム・ホランドに何か賞を出してもらいたい。
勿論、ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーもいう事なし。
ジェラルディン・チャップリンが夜空を見上げてトム・ホランドとリルケみたいな詩的会話をするところも渋い。
そんな部分でも魅せる映画である。





AmazonPrimeにて




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イカリエ-XB1
アイアン・ジャイアント
アンドロメダ
地球の静止する日
地球が静止する日
宇宙戦争
トランス・ワールド
ロボット
ヴィデオドローム
イグジステンズ
マイノリティ・リポート
フローズン・タイム
マザーハウス 恐怖の使者
EVA
ベイマックス
ファースト・コンタクト
ファースト・マン
13F~サーティーン・フロア
あやつり糸の世界